【新入社員の交通費問題】経理担当が抱える疑問と、不正防止のための対策

新入社員の交通費について 当方営業所の経理担当です。 定年退職したお爺さんの新人がコネで入ってきました。入社数日経ちましたが未だに定期を購入していません。 一ヶ月分の定期代は別途それだけの金額が給料口座に振り込まれるので、問題視してませんでしたが本社の経理から定期券作るまでにかかった交通費は現金で支給してあげてと言われびっくりしました。 入社時期は事前にわかってたし、定期券作ってないのはお爺さん新人の落ち度なのに何で支給するのか理解が出来ず言い合いになりました。 じゃあ初日にちゃんと定期券作ってたらどうしたんですか？って聞くとそれはちゃんと定期券買ってるから現金支給はしなくていいと言われました。 あらためてお爺さん新人に定期券さすがにもう作ってますよね？と聞いたらまだ作ってないと言われました。 給料口座に一ヶ月の交通費払われるのに、現金使って通勤したからって経費にあげるものなんですか？ こんなの永遠定期券作らなかったら二重で定期代を取得できるってことですよね？ この経費の処理っておかしくないですか？？ コネで入社してきたので態度でかいし、喫煙回数多いし、勤務中寝てるしでここ(会社)は老人ホームじゃないんだが？という気持ちでいっぱいです。

この記事では、経理担当者の方を悩ませる新入社員の交通費問題について、具体的な解決策と、不正を未然に防ぐための対策を解説します。 特に、コネ入社による問題行動と交通費の二重取得リスクという二つの側面から、企業における経費管理の重要性と、人事部・経理部間の連携の必要性について深く掘り下げていきます。 さらに、企業における高齢者雇用と若手社員の育成という、現代社会の課題にも触れながら、より良い職場環境の構築を目指します。

1. 新入社員の交通費支給に関する疑問の解明

まず、あなたの疑問を整理しましょう。 本社経理からの指示「定期券を作るまでにかかった交通費は現金で支給」は、一見矛盾しているように見えます。なぜなら、定期代が給与に含まれているにも関わらず、さらに現金支給されることになるからです。これは、会社の交通費支給規定に問題がある可能性が高いです。

多くの企業では、通勤手当は定期券購入を前提に支給されます。 定期券購入前に現金で通勤した場合、その費用を精算する制度がある場合もありますが、それは領収書などの証拠書類の提出が必須です。 お爺さん新人が領収書を提出せず、単に「現金で通勤した」という理由だけで現金支給されるのは、会社の規定に沿っていない可能性が高いでしょう。 この点について、本社経理に改めて確認し、具体的な支給規定を確認する必要があります。

また、仮に規定に沿った支給であったとしても、「永遠に定期券を作らなかったら二重で定期代を取得できる」というあなたの指摘は正しく、重大な内部統制の欠陥を示しています。 このような抜け穴は、不正利用の温床となり、企業に大きな損失をもたらす可能性があります。

2. コネ入社による問題行動への対処法

お爺さん新人の問題行動（態度が大きい、喫煙回数が多い、勤務中に寝ている）は、人事部への報告が不可欠です。 コネ入社であっても、就業規則に違反する行為は許されるべきではありません。 人事部は、適切な指導や懲戒処分を行う責任があります。

経理担当者として、これらの問題行動を放置することはできません。 問題行動を記録し、証拠となる資料（日付、時間、具体的な行動など）を整理しておきましょう。 人事部への報告時には、これらの資料を提出することで、あなたの主張の信憑性を高めることができます。 また、他の社員からの証言も有効です。 信頼できる同僚に相談し、状況を共有しておくと良いでしょう。

さらに、社内規定の徹底も重要です。 就業規則、交通費支給規定、喫煙規定などを改めて確認し、全社員に周知徹底することで、同様の問題の発生を防ぐことができます。 必要であれば、研修を実施することも検討しましょう。

3. 不正防止のための具体的な対策

交通費の不正利用を防ぐためには、以下の対策が有効です。

• 明確な交通費支給規定の策定と周知徹底：定期券購入を前提とした支給規定を明確に定め、全社員に周知徹底します。 現金精算が必要な場合は、領収書の提出を義務付け、精算手続きを厳格化します。
• 定期券購入状況の確認：新入社員だけでなく、全社員の定期券購入状況を定期的に確認する仕組みを導入します。 人事部と経理部が連携して、確認作業を行うことが重要です。
• 経費精算システムの導入：経費精算をオンラインで行えるシステムを導入することで、不正を検出しやすくなります。 システムによる承認フローを設けることで、チェック体制を強化できます。
• 内部監査の実施：定期的に内部監査を実施し、経費処理の適正性を確認します。 監査結果に基づいて、必要に応じて規定の改定やシステムの改善を行います。
• 通報窓口の設置：不正行為を匿名で通報できる窓口を設置することで、不正行為の早期発見に繋がります。

4. 高齢者雇用と若手社員育成のバランス

高齢者雇用は、企業にとって貴重な経験と知識の継承というメリットがありますが、今回のケースのように、世代間のギャップやコミュニケーション不足が問題となることもあります。 新入社員の教育・指導体制の強化、メンター制度の導入などを検討し、世代間の橋渡しを図ることが重要です。

同時に、若手社員の育成にも力を入れる必要があります。 若手社員が安心して仕事に取り組める環境を作ることで、企業全体の生産性向上に繋がります。 研修制度の充実や、キャリアパス設計の明確化などを通して、若手社員のモチベーションを高めることが重要です。

5. まとめ

新入社員の交通費問題、そしてコネ入社による問題行動は、企業の内部統制の脆弱性を露呈しています。 単なる交通費の問題ではなく、企業全体のコンプライアンス意識、人事管理、そして世代間コミュニケーションの課題として捉え、抜本的な改善策を講じる必要があります。 人事部と経理部が連携し、明確な規定の策定、不正防止のためのシステム導入、そして社員教育の充実によって、より健全で生産性の高い職場環境を構築しましょう。