90歳のお父様と認知症のお母様の在宅介護。仕事との両立、どうすれば？

この記事では、認知症のお母様の介護と、90歳のお父様のサポートをしながら、ご自身の仕事との両立に悩むあなたへ、具体的なアドバイスと解決策を提示します。介護と仕事の両立は、多くの人が直面する課題であり、特にご家族が高齢である場合、その負担は計り知れません。この記事を通して、あなたの不安を軽減し、より良い生活を送るための一助となれば幸いです。

認知症で留守番が出来ない母について、老健施設から「1人での留守番は無理です」と言われました。本当にそうなのでしょうか？専門家の方が言うのですからその通りなのでしょうか？在宅介護になった場合、母が通所で家に居ない日や時間帯に通院したり買い物に出かけたりしないといけなくなる90歳の父が混乱しそうで心配です。

父は今のところ自分の事は自分でして居ますが、その時の気分で「今日、床屋に行こうと思ってたけどなんとなく気分が乗らなくてやめた」や「薬が無くなったから医者に行くつもりだったけど、なんとな～く出るのがおっくうになって」などの理由で出かけないことがしばしばです。こんな父が限られた時に出かけなければならない生活になった場合気持ちがいつもあせってしまうのではないかと心配しています。

1人で留守番が出来ない認知症の人が1人になった場合、どんな行動をとるからですか？勝手に出て行ってしまうとか？目を離した瞬間に車椅子から転落するとか？私の母は、入院中、車椅子ごと階段から転落しました。階段は9段ありました。幸い骨折も打撲もありませんでした。不思議です。看護師さんが誰一人として気づかず、1人で勝手に階段へ行ってしまったのです。早く家に帰りたかったからが理由です。例えば上のようなことでしょうか？

あとは「お父さんに食事の用意をしなきゃ」と言う考えが頭に浮かび、料理を始めるが途中で忘れてガスコンロの火をつけっぱなしにするかもしれないですね。補足として、5月に入院してから母は車椅子。車椅子から便座への移動さえも介助無しに行えず、今後も移動は車椅子でしょう。ﾘﾊﾋﾞﾘの効果も望めないと老健から言われました。車椅子の操作は自分で出来ます。父は先月ﾍﾞﾗﾝﾀﾞでつまづき顔面強打！ﾎﾞｸｼﾝｸﾞで殴られたように両目の周りが腫れ顔全体が内出血。最近は2～30メートルごとに立ち止まらないと歩き続けられず。同居の私はOLで両親の年金だけで生活は無理。父は住民税課税対象なので世帯分離も無意味。

1. 認知症の母と90歳の父との生活：直面する課題

ご相談の内容から、あなたは認知症のお母様の介護と、高齢のお父様のサポート、そしてご自身の仕事との両立という、非常に困難な状況に置かれていることがわかります。特に、お母様の留守番の問題、お父様の外出への不安、そしてご自身の経済的な負担など、多岐にわたる課題を抱えているようです。これらの課題を一つずつ整理し、具体的な解決策を提示していきます。

1.1. 認知症の母の留守番に関する問題

認知症の症状は人それぞれ異なり、留守番の可否も一概には言えません。しかし、ご相談者様のお母様のように、車椅子での移動が必要で、過去に階段からの転落事故があった場合、1人での留守番は非常にリスクが高いと言えます。徘徊、火の始末の不安、転倒のリスクなど、様々な危険が考えられます。老健施設のスタッフが「1人での留守番は無理」と判断した背景には、これらのリスクを考慮した結果があると考えられます。

1.2. 90歳のお父様のサポートと外出の課題

90歳のお父様は、ご自身のことは自分でできるものの、外出がおっくうになったり、気分によって行動が変わることがあります。認知症のお母様の介護が必要になり、ご自身が通院や買い物に出かける必要が生じた場合、お父様の混乱や不安が増大する可能性があります。また、転倒のリスクも高く、安全な環境を整える必要があります。

1.3. 仕事との両立と経済的な負担

OLとして働きながら、両親の介護をすることは、時間的にも体力的にも大きな負担となります。さらに、両親の年金だけでは生活が厳しいという状況は、経済的な不安も抱えていることを示唆しています。介護費用や医療費、生活費など、様々な費用が必要となり、仕事との両立はますます困難になる可能性があります。

2. 認知症の母の安全な在宅介護のための対策

お母様が在宅介護を希望される場合、安全を確保するための対策が不可欠です。以下に具体的な対策をいくつかご紹介します。

2.1. 介護保険サービスの活用

介護保険サービスは、在宅介護を支えるための重要なツールです。お母様の状態に合わせて、様々なサービスを組み合わせることで、負担を軽減できます。具体的には、以下のサービスを検討しましょう。

• 訪問介護（ホームヘルプサービス）：ヘルパーが自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの介助を行います。
• 訪問看護：看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療処置を行います。
• デイサービス（通所介護）：日中に施設に通い、食事、入浴、レクリエーションなどを行います。
• ショートステイ（短期入所）：短期間、施設に入所し、介護を受けます。
• 福祉用具のレンタル：車椅子、ベッド、手すりなどの福祉用具をレンタルし、安全な生活をサポートします。

これらのサービスを組み合わせることで、ご自身の負担を軽減し、お母様の安全を確保することができます。ケアマネージャーに相談し、適切なサービスプランを作成してもらいましょう。

2.2. 住宅環境の整備

安全な在宅介護のためには、住宅環境の整備も重要です。以下の点に注意して、安全な環境を整えましょう。

• 転倒防止対策：床の段差をなくし、滑りやすい床材を交換し、手すりを設置します。
• 火災予防対策：ガスコンロの安全装置を設置し、火災報知機を設置します。
• 徘徊対策：玄関や窓に鍵を設置し、徘徊防止センサーを設置します。
• 車椅子での移動：車椅子での移動を考慮し、部屋のレイアウトを見直し、段差をなくします。

これらの対策を行うことで、事故のリスクを軽減し、安全な生活空間を確保することができます。

2.3. 見守りシステムの導入

認知症の症状が進むと、24時間体制での見守りが必要になる場合があります。見守りシステムを導入することで、離れていてもお母様の様子を確認し、異常を早期に発見することができます。以下のようなシステムがあります。

• センサー：部屋の動きを感知し、異常を知らせます。
• カメラ：部屋の様子をリアルタイムで確認できます。
• GPS：外出時の位置情報を確認できます。
• 緊急通報システム：緊急時にボタンを押すことで、家族や介護サービスに連絡できます。

これらのシステムを導入することで、安心感を得ることができ、万が一の事態にも迅速に対応できます。

3. 90歳のお父様のサポートと外出支援

お父様の外出に対する不安を軽減し、安全に外出できるようサポートすることも重要です。以下に具体的な支援策を提示します。

3.1. 訪問診療と訪問看護の活用

通院が困難なお父様のために、訪問診療や訪問看護を利用することを検討しましょう。医師や看護師が自宅を訪問し、診察や治療、健康管理を行います。これにより、定期的な通院の負担を軽減し、健康状態を維持することができます。

3.2. 買い物代行サービスの利用

買い物に行くことが困難になった場合、買い物代行サービスを利用することも有効です。食料品や日用品を自宅まで届けてもらうことができます。これにより、お父様の外出の負担を軽減し、生活の質を維持することができます。

3.3. 地域包括支援センターへの相談

地域包括支援センターは、高齢者の総合的な相談窓口です。介護保険サービスに関する相談や、様々な支援サービスの情報提供を受けることができます。お父様の状況に合わせて、適切なサービスを紹介してもらい、サポート体制を構築しましょう。

3.4. デイサービスの検討

お父様が自宅に閉じこもりがちになるのを防ぐために、デイサービスの利用を検討しましょう。デイサービスでは、食事、入浴、レクリエーションなどを提供し、他の高齢者との交流の機会も提供されます。これにより、心身機能の維持、社会的な孤立の防止、そしてご自身の負担軽減にも繋がります。

4. 仕事との両立を支援する制度と対策

介護と仕事を両立するためには、様々な制度や対策を活用することが重要です。以下に、具体的な制度と対策をご紹介します。

4.1. 介護休業と介護休暇

介護休業は、家族の介護のために取得できる休業制度です。介護休業を取得することで、長期間にわたって介護に専念することができます。介護休暇は、短時間、または必要な時に取得できる休暇制度です。急な用事や通院などに利用できます。これらの制度を利用することで、介護と仕事の両立を支援することができます。

4.2. 勤務時間の調整

勤務時間の調整も、介護と仕事の両立を支援する重要な対策です。例えば、短時間勤務制度を利用したり、フレックスタイム制度を利用したりすることで、介護の時間を確保することができます。また、テレワークを活用することで、自宅で仕事をしながら介護をすることも可能です。会社と相談し、ご自身の状況に合わせた勤務形態を検討しましょう。

4.3. 介護費用の補助

介護費用は高額になる場合があります。会社によっては、介護費用の補助制度を設けている場合があります。また、自治体によっては、介護保険サービス以外のサービスに対して補助を行っている場合があります。これらの制度を活用することで、経済的な負担を軽減することができます。

4.4. 職場の理解と協力

職場の理解と協力は、介護と仕事の両立を成功させるために不可欠です。上司や同僚に、ご自身の状況を理解してもらい、協力体制を築きましょう。例えば、急な休みが必要になった場合に、同僚がサポートしてくれるような関係性を築くことが重要です。また、会社によっては、介護に関する相談窓口を設けている場合があります。積極的に活用しましょう。

5. 成功事例と専門家の視点

介護と仕事の両立に成功している人たちの事例や、専門家の視点を知ることで、具体的な対策を立てるヒントを得ることができます。

5.1. 成功事例の紹介

介護と仕事の両立に成功している人たちの事例をいくつかご紹介します。

• 事例1：50代女性、会社員。母親の認知症が進み、在宅介護を選択。訪問介護、デイサービス、ショートステイを組み合わせ、自身の勤務時間を調整し、テレワークを活用。職場の理解と協力を得ながら、介護と仕事を両立。
• 事例2：40代男性、自営業。父親の介護のため、事業を縮小し、介護保険サービスを活用。地域包括支援センターのサポートを受けながら、介護と仕事を両立。
• 事例3：30代女性、OL。祖母の介護のため、実家に戻り、親族で協力して介護。介護休業、介護休暇を活用し、職場の理解を得ながら、介護と仕事を両立。

これらの事例から、介護と仕事の両立は、個々の状況に合わせて、様々な方法で実現可能であることがわかります。大切なのは、諦めずに、自分に合った方法を探し、周囲の協力を得ることです。

5.2. 専門家の視点

介護に関する専門家である、ケアマネージャー、医師、社会福祉士などの視点も重要です。専門家のアドバイスを受けることで、適切な介護サービスを選択し、より質の高い介護を提供することができます。

• ケアマネージャー：介護保険サービスに関する専門家。ご自身の状況に合わせて、最適なサービスプランを作成し、介護をサポートします。
• 医師：健康状態に関する専門家。定期的な診察や治療を行い、健康管理をサポートします。
• 社会福祉士：福祉に関する専門家。様々な相談に対応し、社会資源の活用を支援します。

専門家のアドバイスを参考にしながら、介護と仕事の両立を目指しましょう。

6. まとめ：介護と仕事の両立を実現するために

認知症のお母様の介護と、90歳のお父様のサポート、そしてご自身の仕事との両立は、大変な道のりです。しかし、適切な対策を講じることで、その負担を軽減し、より良い生活を送ることが可能です。以下に、この記事で提示した主なポイントをまとめます。

• 安全な在宅介護のために：介護保険サービスの活用、住宅環境の整備、見守りシステムの導入
• お父様のサポートのために：訪問診療と訪問看護の活用、買い物代行サービスの利用、地域包括支援センターへの相談、デイサービスの検討
• 仕事との両立のために：介護休業と介護休暇の活用、勤務時間の調整、介護費用の補助、職場の理解と協力

これらの対策を参考に、ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選択し、介護と仕事の両立を実現してください。困難な状況ではありますが、決して一人ではありません。周囲のサポートを受けながら、前向きに進んでいきましょう。

最後に、あなたの心身の健康を第一に考え、無理のない範囲で、介護と仕事の両立を目指してください。応援しています。

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