認知症の親の介護と仕事の両立：限界を感じた時のキャリアと心のケア

この記事では、認知症の親の介護と仕事の両立に苦悩するあなたへ、具体的な解決策と心のケアについて、転職コンサルタントの視点からアドバイスします。特に、介護と仕事の両立が困難になり、キャリアの選択肢に迷う方に向けて、グループホームでの問題、今後の選択肢、そして心のケアについて、具体的なステップと成功事例を交えて解説します。

82歳の母が認知症です。父が生きているうちは父が守っていたのですが、母はものすごく激しい人で（攻撃的、自分の思い通りにならないととことん攻撃する）、父以外とは普通の人間関係が築けない人で、私や弟も極力付き合わないようにしてきました。

でも、父が亡くなり、すべて私の肩にかかってきてしまい、父が亡くなって2年はデイサービスに通わせるなどして、食事等の面倒を見てきましたが、昨年10月にもう限界と、グループホームにお世話になることにしました。もちろん週に2度は会いに行っていました。とてもいいグループホームで安心したのですが、それもつかの間、4か月たったら、「今のままでは看れないので、薬でおとなしくさせて来てください」と言われてしまいました。暴言だけでなく気に入らないと手も出て、スタッフには暴力も出ていました。また、妄想もかなり出て、ホームを自分の家と思い、他の入居者さんを追い出そうとしたりして、それはそれは大変だったのです。ホーム側としても苦渋の決断だったことは十分わかったので、入院しておとなしくさせるべく薬を調整してもらうことにしました。

が、初日からもう車いす。（ヒールを履いてさっさと歩いている人でした）毎日のように会いに行きましたが、ほとんど寝ている状態の時もあり、いつもボーっとしています。でも、弟が会いに行ったりすると妙に元気だったりもするので、私がいない時は元気な時間帯もあるのかもしれません。

1か月たって、一度グループホームに外泊しては？と主治医に言われたので、1泊してきました。

なんと、ホームに戻ったらまた覚醒してしまい、気持ちは元通り。でも、体は歩けないのに歩こうとするわけですから危なくて、誰かがつきっきりでないと危険で、とても看れないと・・・・・

このような母は、いったいどこにいったらいいのでしょうか？

ほんの一か月前まで軽快に歩いていたのに、歩けなくなったがためにますます手がかかり・・・性格は直らない・・・・・どうしたらいいのか全く先が見えず、私の気持ちも限界に近づいています。

どうすることが、一番母にとって幸せなことなのでしょうか？

まったくわからなくなっています。皆様のお知恵をお借りしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

はじめに：介護と仕事の両立の難しさ

認知症の親の介護は、心身ともに大きな負担を伴います。特に、仕事を持ちながら介護をする場合、時間的制約、経済的負担、精神的ストレスなど、様々な問題に直面します。今回の相談者様のように、グループホームでの問題、親の症状の悪化、今後の選択肢に迷うなど、一人で抱え込むにはあまりにも大きな課題です。まずは、あなたが置かれている状況を理解し、具体的な解決策を一緒に考えていきましょう。

1. 現状の整理：問題点の明確化

まずは、現状を客観的に整理することから始めましょう。相談者様の場合、以下の点が問題として挙げられます。

• 親の症状の悪化: 認知症の進行、暴言、暴力行為、妄想など、介護の負担が増大しています。
• 介護施設の対応: グループホームでの対応が困難になり、今後の受け入れ先を探す必要が出ています。
• 精神的負担: 介護の負担、将来への不安、そして「どうすることが一番母にとって幸せなことなのか」という問いに対する答えが見つからないことによる精神的限界。
• 身体的負担: 頻繁な面会、付きっきりの介護が必要になる可能性など、身体的な負担も大きくなっています。

これらの問題を整理することで、具体的な対策を立てるための第一歩となります。

2. 介護施設の選択肢と情報収集

グループホームでの受け入れが困難になった場合、他の介護施設の選択肢を検討する必要があります。それぞれの施設には、特徴やメリット・デメリットがありますので、親御さんの状況やご自身の状況に合わせて最適な施設を選びましょう。

2-1. 特別養護老人ホーム（特養）

特徴: 24時間体制で介護サービスを提供し、重度の要介護者も受け入れ可能です。費用は比較的安価ですが、入居待機期間が長い場合があります。

メリット: 医療ケアが必要な場合にも対応できる施設が多く、手厚い介護を受けられます。

デメリット: 入居待ちの期間が長く、すぐに利用できない場合があります。

2-2. 介護老人保健施設（老健）

特徴: 医療ケアとリハビリテーションに重点を置いており、在宅復帰を目指す施設です。入所期間は原則として3ヶ月から6ヶ月です。

メリット: リハビリテーションを通じて、身体機能の維持・回復を目指せます。

デメリット: 長期的な入所には向かず、在宅復帰が前提となります。

2-3. 認知症対応型共同生活介護（グループホーム）

特徴: 認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設です。認知症ケアに特化しており、落ち着いた環境で生活できます。

メリット: 認知症ケアの専門知識を持ったスタッフによるサポートが受けられます。

デメリット: 症状が重度化すると、対応が難しくなる場合があります。

2-4. 介護医療院

特徴: 医療と介護の両方の機能を持つ施設です。医療ケアが必要な方や、看取りを希望する方が利用できます。

メリット: 医療ケアと生活支援を同時に受けられます。

デメリット: 費用が高くなる場合があります。

これらの施設の中から、親御さんの状況やご自身の希望に合った施設を選びましょう。各施設の情報を収集するために、以下の方法が有効です。

• 地域の介護相談窓口（地域包括支援センター）に相談する: 地域の介護サービスに関する情報や、施設選びの相談ができます。
• ケアマネジャーに相談する: ケアマネジャーは、親御さんの状況に合わせた介護プランを作成し、施設選びのサポートをしてくれます。
• 施設の見学: 実際に施設を見学し、施設の雰囲気やスタッフの対応を確認しましょう。
• インターネット検索: 介護施設の情報を検索できるサイトや、口コミサイトなどを活用しましょう。

3. 薬物療法と精神科医との連携

親御さんの症状が落ち着かない場合、薬物療法も検討する必要があります。ただし、薬物療法はあくまで対症療法であり、根本的な解決にはなりません。精神科医と連携し、適切な薬の調整や、非薬物療法（認知行動療法など）を組み合わせることが重要です。

精神科医との連携のポイント:

• 定期的な診察: 定期的に診察を受け、症状の変化を医師に伝え、薬の調整や治療方針について相談しましょう。
• 服薬管理: 薬の服用方法や副作用について、医師や薬剤師から説明を受け、正しく服薬しましょう。
• 家族へのサポート: 精神科医は、親御さんだけでなく、家族へのサポートも行います。不安や悩みがあれば、遠慮なく相談しましょう。

4. 仕事との両立：働き方の見直し

介護と仕事を両立するためには、働き方の見直しも必要です。以下の点を検討してみましょう。

4-1. 勤務時間の調整

介護のために、勤務時間を短縮したり、フレックスタイム制度を利用したりするなど、柔軟な働き方を検討しましょう。会社によっては、介護休暇や介護休業制度を利用できる場合があります。

4-2. 在宅勤務の活用

在宅勤務ができる職種であれば、自宅で仕事をしながら介護をすることができます。通勤時間を削減できるため、時間の有効活用につながります。

4-3. 転職の検討

現在の会社では、介護と両立することが難しい場合、転職も選択肢の一つです。介護に理解のある企業や、在宅勤務が可能な企業など、働きやすい環境を探しましょう。

転職を検討する際のポイント:

• 介護への理解がある企業: 介護休暇や介護休業制度が充実している企業を選びましょう。
• 在宅勤務が可能な企業: 在宅勤務ができる職種や、制度が整っている企業を探しましょう。
• 柔軟な働き方ができる企業: フレックスタイム制度や、時短勤務制度など、柔軟な働き方ができる企業を選びましょう。

転職活動を行う際には、あなたの経験やスキルを活かせる職種を探し、介護と両立しやすい働き方を選択することが重要です。

5. 心のケア：ストレスマネジメント

介護は、精神的な負担が非常に大きいため、心のケアも重要です。ストレスを溜め込まず、心身ともに健康な状態を保つために、以下の対策を実践しましょう。

5-1. 休息時間の確保

十分な休息時間を確保し、心身をリフレッシュさせましょう。睡眠不足は、ストレスを悪化させる原因となります。

5-2. 趣味やリフレッシュ方法の見つけ

自分の好きなことや、リフレッシュできる方法を見つけましょう。映画鑑賞、読書、散歩、音楽鑑賞など、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

5-3. 相談できる相手を見つける

家族、友人、同僚、専門家など、誰でも良いので、悩みを相談できる相手を見つけましょう。一人で抱え込まず、誰かに話すだけでも心が軽くなることがあります。

5-4. 専門家のサポートを受ける

精神科医、カウンセラー、ソーシャルワーカーなど、専門家のサポートを受けることも有効です。専門家は、あなたの悩みを聞き、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。

相談できる窓口:

• 地域包括支援センター: 介護に関する相談や、地域の情報を提供してくれます。
• 精神保健福祉センター: 精神的な悩みに関する相談や、専門家を紹介してくれます。
• カウンセリングルーム: カウンセラーによるカウンセリングを受けることができます。

6. 成功事例：介護と仕事の両立を実現した人たち

介護と仕事を両立することは、決して簡単ではありませんが、多くの人が様々な工夫をしながら両立を実現しています。以下に、成功事例をいくつかご紹介します。

6-1. 介護休暇と在宅勤務を組み合わせたAさんの事例

Aさんは、親の介護のために、介護休暇を取得し、在宅勤務を活用しました。会社の上司や同僚の理解を得て、柔軟な働き方を実現し、介護と仕事を両立しています。

6-2. 転職で介護に理解のある企業を選んだBさんの事例

Bさんは、現在の会社では介護と両立することが難しいため、転職を決意しました。介護に理解のある企業を選び、介護休暇や介護休業制度を利用しながら、仕事を続けています。

6-3. 地域のサポートを積極的に活用したCさんの事例

Cさんは、地域の介護サービスや、地域の相談窓口を積極的に活用しました。ケアマネジャーや、ヘルパーのサポートを受けながら、介護の負担を軽減し、仕事を続けています。

これらの事例から、介護と仕事を両立するためには、

• 周囲の理解と協力: 家族、会社、同僚など、周囲の理解と協力が不可欠です。
• 情報収集: 介護に関する情報を収集し、自分に合った方法を見つけることが重要です。
• 柔軟な発想: 働き方や、介護の方法について、柔軟な発想を持つことが大切です。

これらの要素を組み合わせることで、介護と仕事の両立を実現することができます。

7. キャリアプランの再構築：長期的な視点

介護と仕事の両立は、長期的な視点が必要です。今後のキャリアプランを再構築し、将来を見据えた働き方を検討しましょう。

7-1. スキルアップ

現在の仕事でスキルアップを目指すだけでなく、介護に関する知識やスキルを習得することも有効です。介護に関する資格を取得したり、介護に関するセミナーに参加したりすることで、介護の知識を深め、仕事にも活かすことができます。

7-2. 副業の検討

介護の負担が少ない時間帯に、副業を検討することもできます。在宅でできる仕事や、自分のスキルを活かせる仕事を探しましょう。

7-3. キャリアチェンジ

介護と両立しやすい職種へのキャリアチェンジも視野に入れましょう。介護業界や、医療業界など、介護に関する知識や経験を活かせる職種もあります。

キャリアチェンジを検討する際のポイント:

• 自分のスキルや経験を活かせる職種: 過去の経験やスキルを活かせる職種を探しましょう。
• 介護と両立しやすい働き方: 柔軟な働き方ができる企業や、在宅勤務が可能な企業を選びましょう。
• 将来性のある職種: 将来性のある職種を選び、長期的なキャリアプランを立てましょう。

8. 専門家への相談：プロのサポート

介護と仕事の両立について、一人で悩まず、専門家に相談することも重要です。以下の専門家は、あなたの状況に合わせて、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。

8-1. ケアマネジャー

ケアマネジャーは、介護に関する専門家です。介護保険に関する手続きや、介護サービスの利用について相談できます。親御さんの状況に合わせた介護プランを作成し、施設選びのサポートもしてくれます。

8-2. 精神科医・カウンセラー

精神的な負担が大きい場合は、精神科医やカウンセラーに相談しましょう。心のケアや、ストレスマネジメントについてアドバイスを受けることができます。

8-3. キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、あなたのキャリアに関する相談に乗ってくれます。仕事に関する悩みや、転職に関する相談など、あなたのキャリアプランを一緒に考えてくれます。

専門家への相談を通じて、客観的な視点からのアドバイスを受け、具体的な解決策を見つけることができます。

9. まとめ：あなたにとっての最善の選択

認知症の親の介護と仕事の両立は、非常に困難な課題ですが、適切な対策を講じることで、乗り越えることができます。今回の相談者様のように、グループホームでの問題、親の症状の悪化、今後の選択肢に迷うなど、様々な困難に直面しているかもしれませんが、諦めずに、一つ一つ問題を解決していくことが大切です。

今回の記事で紹介した、

• 現状の整理
• 介護施設の選択肢
• 薬物療法と精神科医との連携
• 働き方の見直し
• 心のケア
• 成功事例
• キャリアプランの再構築
• 専門家への相談

これらのステップを参考に、あなたにとっての最善の選択を見つけてください。そして、一人で抱え込まず、周囲のサポートを受けながら、前向きに進んでいきましょう。

あなたの未来が、明るく、そして穏やかであることを心から願っています。

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