介護と仕事の両立：大変さを理解されない孤独を乗り越えるために

親御さんの介護をしながら、仕事も両立されているのですね。毎日、本当に大変なことと思います。今回は、介護の大変さを理解してもらえないという、孤独感についてのご相談です。まずは、ご相談内容を詳しく見ていきましょう。

絶賛、親の介護中の者です。

私の親はくも膜下出血後、経過が悪く起こすと言われた合併症の殆どを起こしてしまい、今では完全な寝たきりで自分で寝がえりをする事も出来ず、意志の疎通の出来ない【破裂した箇所が問題で声は出せますが、喋れません。】程の重症に当たり要介護5でヘルパーさんや訪問介護の看護師さん達に毎日のようにお世話になって有難く思っています。

私はせめて自分で寝がえりぐらい出来て、暑いのか寒いのか、痛い所はないのか、痒い所はないのかぐらいだけでも喋る事が出来たらと思いながら毎日介護してます。

完全な寝たきりの為、排泄もオムツで、摘便【自力での排泄が出来ない為】もしてますし、褥瘡予防の為に二時間ごとの体位を変えて、食事も嚥下障害がある為に三食とも流動食の為、その用意もしてます。

確かに、一口、一口、食べさせる手間や別に食事を作る手間がないので助かってると言えば助かってはいるのは事実ですが、くも膜下出血の為、麻痺が残り、就寝の際には口が完全に閉じられない為、いつも口の中がカビカビになる為、酷い時には朝起きてから一日、8回以上も口の中をスポンジで湿らせたり食事の前後、30分以上、時間を開けてから痰吸引【痰が絡んでも自力で吐き出す力がない為です。】もしています。

しかし最近、知り合いに『貴方の親御さんはまだ徘徊しないだけマシだよ。徘徊されたら地獄だよ。』と言われてしまいました。

確かに、徘徊がある親御さんを介護されている方は目が離せず大変だろうと思いますが、その人の言い分では、私が楽で大変じゃないみたいな言い方に聞こえてムッとしてしまいしました。

完全な寝たきりで全く動けない親を介護中の私は、徘徊の危険がある親御さんを介護してる人に比べたら、楽で大変じゃないと思われる部類に入るのでしょうか?

私は別に親の介護が嫌だと思ってる訳ではありませんし虐待されて育った訳でもなく、愛情一杯に育てて貰った以上介護するのは当たり前だと思って介護してますが、大変じゃないみたいな言い方に聞こえてムッとしてしまって、質問してみました。

ご相談ありがとうございます。親御さんの介護をしながら、仕事もされている中で、周囲に理解してもらえないという孤独感、本当に辛いですよね。介護の状況は人それぞれで、抱える苦労も異なります。今回は、介護と仕事の両立における大変さ、そして周囲の無理解にどう向き合っていくか、具体的な方法を一緒に考えていきましょう。

1. 介護の状況は人それぞれ：比較することの難しさ

介護の状況は、本当に千差万別です。寝たきりの方の介護、認知症の方の介護、それぞれの大変さがあります。どちらが「楽」でどちらが「大変」という単純な比較はできません。なぜなら、抱える問題が異なるからです。

• 寝たきりの方の介護: 体位変換、食事介助、排泄介助など、身体的な負担が大きい。コミュニケーションが取りづらく、精神的な負担も大きい。
• 認知症の方の介護: 行動の予測が難しく、常に目を配る必要がある。徘徊、異食、暴言などの対応に苦労する。

どちらの状況も、介護者にとっては大きな負担です。それぞれの状況に応じて、異なる種類の苦労があるのです。

2. 周囲の無理解：なぜ理解が得られないのか

介護の大変さは、経験した人にしか分からない部分があります。介護をしていない人にとっては、その状況を想像すること自体が難しい場合があります。また、介護に関する知識や情報が不足していることも、無理解につながる原因の一つです。

• 介護経験の有無: 介護経験がない人は、介護の具体的な内容や大変さを理解しにくい。
• 情報不足: 介護に関する情報が不足していると、誤解や偏見が生じやすい。
• 価値観の違い: 介護に対する価値観が異なる場合、理解を得ることが難しい。

周囲の無理解に直面したときは、相手を責めるのではなく、まずは「理解してもらうことの難しさ」を理解することが大切です。

3. 孤独感を乗り越えるために：具体的な対策

介護と仕事の両立は、孤独との戦いでもあります。孤独感を乗り越えるために、以下の対策を試してみましょう。

3-1. 相談できる相手を見つける

一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらうことが大切です。信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。

• 家族: 兄弟姉妹や配偶者など、身近な人に相談してみましょう。
• 友人: 信頼できる友人に、悩みを打ち明けてみましょう。
• 専門家: ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、カウンセラーなど、専門家に相談することも有効です。

3-2. 介護サービスを積極的に利用する

介護サービスを積極的に利用することで、介護の負担を軽減することができます。また、自分の時間を作り、心身ともにリフレッシュすることも重要です。

• 訪問介護: ヘルパーに食事介助や入浴介助などを依頼する。
• デイサービス: 日中、施設で過ごしてもらい、介護者の負担を軽減する。
• ショートステイ: 短期間、施設に入所してもらい、介護者の休息時間を確保する。

3-3. 自分の時間を確保する

介護に追われる毎日でも、自分の時間を持つことは大切です。趣味に時間を費やしたり、休息をとったりすることで、心身のバランスを保ちましょう。

• 趣味の時間: 好きなことをする時間を作り、ストレスを解消する。
• 休息: 睡眠をしっかりとる、リラックスできる時間を作る。
• 外出: 気分転換に、外に出かけてみましょう。

3-4. 情報収集をする

介護に関する情報を収集することで、知識を深め、より良い介護ができるようになります。また、他の介護者の体験談を聞くことで、共感し、孤独感を和らげることができます。

• 介護情報サイト: 介護に関する情報サイトで、最新の情報をチェックする。
• 介護関連の書籍: 介護に関する書籍を読み、知識を深める。
• 介護者の交流会: 介護者の交流会に参加し、他の介護者と情報交換をする。

3-5. 職場への理解を求める

介護と仕事の両立には、職場の理解も不可欠です。上司や同僚に、介護の状況を説明し、理解と協力を求めましょう。

• 相談: 上司に、介護の状況と、仕事への影響について相談する。
• 情報共有: 同僚に、介護の状況を説明し、理解を求める。
• 制度利用: 介護休業や時短勤務など、利用できる制度を確認し、活用する。

4. 介護と仕事の両立を成功させるためのヒント

介護と仕事の両立は、簡単ではありませんが、工夫次第で乗り越えることができます。以下に、両立を成功させるためのヒントを紹介します。

4-1. 計画を立てる

介護と仕事の両立には、綿密な計画が必要です。介護のスケジュール、仕事のスケジュール、自分の時間などを、バランスよく計画しましょう。

• 週ごとの計画: 1週間の介護と仕事のスケジュールを立てる。
• 月ごとの計画: 1ヶ月の介護サービス利用計画を立てる。
• 長期的な計画: 将来の介護と仕事の計画を立てる。

4-2. 柔軟な働き方を選ぶ

介護と仕事の両立には、柔軟な働き方が重要です。時短勤務、在宅勤務、フレックスタイム制度など、利用できる制度を活用しましょう。

• 時短勤務: 勤務時間を短縮し、介護に時間を割く。
• 在宅勤務: 自宅で仕事をすることで、介護と仕事の両立を可能にする。
• フレックスタイム制度: 勤務時間を柔軟に調整し、介護の状況に対応する。

4-3. 休息をしっかりとる

心身の健康を保つためには、十分な休息が必要です。睡眠時間を確保し、リラックスできる時間を作りましょう。

• 睡眠: 7〜8時間の睡眠時間を確保する。
• リラックス: 好きな音楽を聴く、入浴するなど、リラックスできる時間を作る。
• 休息日: 週に1日は、完全に休息する日を設ける。

4-4. 完璧主義を手放す

介護と仕事の両立は、完璧にこなすことは難しいものです。完璧主義を手放し、無理のない範囲で、できることを行いましょう。

• 優先順位: 優先順位をつけ、重要なことに集中する。
• 妥協: 完璧を求めず、ある程度の妥協も必要。
• 自分を許す: できないこと、うまくいかないことを、自分自身で許す。

4-5. ポジティブな気持ちを保つ

介護と仕事の両立は、精神的に負担がかかるものです。ポジティブな気持ちを保ち、前向きに乗り越えましょう。

• 感謝: 介護できること、仕事ができることに感謝する。
• 目標: 小さな目標を設定し、達成感を味わう。
• 笑顔: 笑顔を心がけ、前向きな気持ちを保つ。

5. 専門家からのアドバイス

介護と仕事の両立は、専門家のサポートを受けることで、よりスムーズに進めることができます。以下に、専門家からのアドバイスを紹介します。

• ケアマネージャー: 介護に関する相談、介護サービスの利用支援、ケアプランの作成など、包括的なサポートを提供します。
• ソーシャルワーカー: 介護に関する相談、経済的な支援、社会資源の紹介など、様々なサポートを提供します。
• カウンセラー: 精神的なサポート、ストレスケア、心のケアなど、心の健康をサポートします。

専門家の力を借りることで、介護と仕事の両立における負担を軽減し、より良い生活を送ることができます。

6. まとめ：あなたを支えるために

介護と仕事の両立は、本当に大変なことです。周囲の無理解に直面し、孤独を感じることもあるでしょう。しかし、あなたは決して一人ではありません。相談できる相手を見つけ、介護サービスを積極的に利用し、自分の時間を確保することで、孤独感を乗り越えることができます。

また、計画を立て、柔軟な働き方を選び、休息をしっかりとることで、介護と仕事の両立を成功させることができます。そして、専門家のサポートを受けることで、より安心して介護に取り組むことができます。

あなたの努力は、必ず報われます。自分を大切にし、無理のない範囲で、介護と仕事の両立を頑張ってください。応援しています。

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