「また買ってきた！」と言ったら逆ギレ…78歳のお母様の認知症と、どう向き合う？ 転職コンサルタントが教える、寄り添い方と解決策

今回は、ご家族の介護に関する深いお悩みにお答えします。78歳のお母様の認知症の疑いと、その対応についてですね。同じものを何度も買ってきたり、物忘れが激しくなったり、対応に困っているとのこと。ご家族を思うからこその、切実な問題です。

私の母の事ですが、今年78歳になります。最近のやたら同じ事を聞いたり、同じものをたくさん買ってきます。「これはあるから買ってこないで」て言っても買ってきます。「また買ってきた！ダメやんか！」て言ったら逆ギレするようになりました。先日は、前の日に灯油を買ってきたにもかかわらず「灯油ないから買ってこないかんねぇ…」と言います。「昨日買ってきたやん」て言うと「えぇー？」と驚き、全く覚えてないようです。そして、全く覚えてない事がかなりショックみたいで一時落ち込んだりしますが、時間が経つとその出来事すら忘れて、いつもの通りの母にもどります。そしてまた私に「灯油買わなきゃいかんねぇ…」と言うのです。(；´Д｀) 認知症だとは思うのですが、本人自覚がなく病院にも行きたがりません。今のところ料理などはちゃんとこなしますし、家事や掃除もきちんとします。今の家無理矢理でも病院に連れて行った方が良いのでしょうか？ご回答よろしくお願いしますm(_ _)m

認知症は、本人だけでなく、ご家族にとっても非常に大きな負担となる問題です。特に、ご本人が病気を自覚していない場合、どのように接し、どのようにサポートしていくべきか、悩むことは当然です。

この記事では、認知症の基礎知識から、お母様とのコミュニケーションの取り方、専門家への相談のタイミング、そしてご自身の心のケアまで、具体的なアドバイスを提供します。
あなたの心の負担を少しでも軽くし、お母様との穏やかな生活を支えるため、一緒に考えていきましょう。

1. 認知症の基礎知識：理解を深める第一歩

認知症とは、様々な原因で脳の機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。記憶障害、判断力の低下、見当識障害（時間や場所が分からなくなる）、性格の変化など、症状は人によって異なります。

今回のケースで、お母様に見られる症状は、記憶障害と判断力の低下、そしてそれらに伴う感情の不安定さです。
同じものを何度も買ってしまったり、直前の出来事を忘れてしまったりすることは、認知症の初期によく見られる症状の一つです。

認知症の原因は様々ですが、最も多いのはアルツハイマー病です。その他、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などがあります。それぞれの原因によって、症状の進行速度や現れ方が異なります。

認知症の診断には、専門医による診察が必要です。問診や認知機能検査、場合によっては画像検査などを行い、原因を特定します。

2. お母様とのコミュニケーション：寄り添うための具体的な方法

認知症の方とのコミュニケーションは、時に難しく、イライラしてしまうこともあるかもしれません。しかし、相手の気持ちに寄り添い、理解しようと努めることが大切です。

（1） 否定的な言葉を避ける
「また買ったの？」「覚えてないの？」といった否定的な言葉は、相手を傷つけ、混乱を招く可能性があります。
代わりに、「そうだったね」「一緒に確認しようか」など、寄り添う言葉を選びましょう。

（2） 具体的に伝える
抽象的な言葉ではなく、具体的に伝えることが重要です。例えば、「灯油を買わないで」ではなく、「灯油は昨日買ったから、今日は買わないでね」と伝えます。

（3） 落ち着いた声で話す
早口で一方的に話したり、大きな声で話したりすると、相手は不安を感じやすくなります。
ゆっくりと、落ち着いた声で話すように心がけましょう。

（4） 笑顔で接する
笑顔は、相手に安心感を与え、コミュニケーションを円滑にする効果があります。
難しい状況でも、笑顔を忘れずに接するようにしましょう。

（5） 過去の思い出を共有する
昔話や、一緒に過ごした思い出を語り合うことは、相手の心を落ち着かせ、安心感を与える効果があります。
写真を見たり、音楽を聴いたりするのも良いでしょう。

3. 行動への具体的な対応：困ったときの対処法

同じものを買ってしまう、物忘れをするなど、具体的な行動に対して、どのように対応すれば良いのでしょうか。

（1） 同じものを買ってしまう場合

① ストック場所を工夫する：
同じものを買ってきてしまう場合は、既にストックがあることを視覚的に分かりやすく伝えましょう。例えば、購入したものをすぐにしまうのではなく、見える場所に置いておく、または「これはあるから買わないでね」と書いたメモを貼っておくなど、工夫してみましょう。

② 買い物に同行する：
可能であれば、一緒に買い物に行くのも良いでしょう。買う前に確認したり、必要なものだけを買うように促したりすることができます。

③ 買い物リストを作る：
事前に買い物リストを作成し、それを見ながら買い物をするように促すのも有効です。

（2） 物忘れが激しい場合

① 記録をつける：
重要なことは、メモや日記に記録するように促しましょう。日付や時間を意識して記録することで、記憶の整理にも役立ちます。

② 環境を整える：
物の置き場所を決めたり、整理整頓を心がけたりすることで、探し物を減らし、混乱を避けることができます。

③ 焦らない：
物忘れを指摘したり、急かしたりすると、相手は不安を感じてしまいます。落ち着いて、優しく対応しましょう。

4. 専門家への相談：適切なタイミングと活用方法

認知症の疑いがある場合、専門医への相談は非常に重要です。しかし、本人が病院に行くことを拒否する場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。

（1） 早期の受診の重要性
認知症の早期発見、早期治療は、症状の進行を遅らせ、生活の質を維持するために重要です。
専門医の診断を受けることで、適切な治療法やケアプランを立てることができます。

（2） 本人の受診拒否への対応

① 家族だけで相談する：
まずは、かかりつけ医や認知症専門医に相談し、アドバイスを求めるのも良いでしょう。

② 説得の工夫：
「健康診断に行こう」「物忘れが気になるから、相談してみよう」など、本人が抵抗感を感じにくい言葉で誘ってみましょう。

③ 家族の協力を得る：
親戚や友人など、本人が信頼している人に、一緒に受診を促してもらうのも効果的です。

④ 専門機関の利用：
地域包括支援センターや、認知症疾患医療センターなど、専門機関に相談することもできます。
専門家のアドバイスを受けながら、本人の受診を促す方法を検討しましょう。

（3） 専門家への相談内容

① 診断と治療：
認知症の原因を特定し、適切な治療法を提案してもらいます。

② ケアプランの作成：
本人の状態に合わせた、具体的なケアプランを作成してもらいます。

③ 介護保険の利用：
介護保険の申請方法や、利用できるサービスについて相談します。

④ 家族へのサポート：
介護に関する悩みや、困ったことについて相談し、アドバイスを受けます。

5. 介護者の心のケア：あなた自身の健康を守るために

認知症の介護は、心身ともに大きな負担がかかります。介護者の心のケアは、非常に重要です。

（1） 休息とリフレッシュ

① 睡眠をしっかりとる：
十分な睡眠は、心身の健康を保つために不可欠です。

② 休息時間を確保する：
定期的に休息を取り、心身を休ませましょう。

③ 趣味や好きなことに時間を費やす：
自分の時間を持ち、リフレッシュすることで、ストレスを軽減できます。

（2） 相談できる相手を持つ

① 家族や友人に話す：
悩みを一人で抱え込まず、信頼できる人に話すことで、心が軽くなります。

② 専門機関に相談する：
地域包括支援センターや、介護保険サービスなどを利用し、専門家のアドバイスを受けましょう。

③ 介護者のためのグループに参加する：
同じ境遇の人たちと交流することで、孤独感を解消し、情報交換ができます。

（3） 介護保険サービスの活用

① 訪問介護：
ヘルパーが自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの介助を行います。

② デイサービス：
日中に施設に通い、食事や入浴、レクリエーションなどを利用できます。

③ ショートステイ：
短期間、施設に入所し、介護を受けることができます。

④ 介護用品のレンタル：
車椅子やベッドなど、介護に必要な用品をレンタルできます。

これらのサービスを積極的に活用することで、介護者の負担を軽減し、心身ともに健康な状態を保つことができます。

6. 成功事例から学ぶ：他の家族の体験談

認知症の介護は、一人で抱え込むものではありません。他の家族の体験談から、ヒントを得ることもできます。

（1） 事例1：早期発見と適切な対応

Aさんの母親は、物忘れがひどくなり、同じものを何度も買ってしまったり、料理の手順を忘れてしまうようになりました。Aさんは、母親の異変に気づき、すぐに専門医に相談しました。診断の結果、アルツハイマー病と判明。早期に治療を開始し、症状の進行を遅らせることができました。Aさんは、母親とのコミュニケーションを工夫し、一緒にできることを増やしました。その結果、母親は穏やかな日々を過ごし、Aさんも介護の負担を軽減することができました。

（2） 事例2：家族のサポートと介護サービスの活用

Bさんの父親は、レビー小体型認知症と診断されました。Bさんは、仕事と介護の両立に苦労していましたが、家族や親戚の協力を得て、介護サービスを利用することにしました。デイサービスやショートステイを活用することで、Bさんは自分の時間を持つことができ、心身ともにリフレッシュすることができました。父親も、他の人との交流を通して、刺激を受け、笑顔が増えました。

（3） 事例3：本人の気持ちに寄り添う

Cさんの祖母は、認知症であることをなかなか受け入れられませんでした。Cさんは、祖母の気持ちに寄り添い、否定的な言葉を避け、笑顔で接することを心がけました。祖母の好きなことや得意なことを一緒に楽しみ、思い出を共有することで、祖母は徐々に自分の状況を受け入れられるようになりました。Cさんは、祖母との関係を大切にし、穏やかな日々を過ごしています。

これらの事例から、早期発見と適切な対応、家族のサポート、介護サービスの活用、そして本人の気持ちに寄り添うことの大切さを学ぶことができます。

7. 今後の展望：より良い未来のために

認知症の介護は、長期にわたる可能性があります。しかし、絶望することはありません。

（1） 認知症に関する最新情報の収集

認知症に関する研究は、日々進んでいます。最新の治療法やケア方法に関する情報を収集し、積極的に取り入れていきましょう。

（2） 地域社会との連携

地域包括支援センターや、認知症カフェなど、地域社会との連携を深めることで、情報交換や、サポートを受けることができます。

（3） 専門家との連携

医師、ケアマネージャー、ヘルパーなど、専門家と連携し、チームで介護に取り組むことが重要です。

（4） 介護者の心のケア

自分自身の心の健康を保つために、休息を取り、相談できる相手を持ち、介護保険サービスなどを積極的に活用しましょう。

認知症の介護は、決して一人ではありません。
あなた自身の健康を大切にし、お母様との穏やかな日々を築いていくために、できることから始めていきましょう。
そして、困ったときは、遠慮なく専門家や、周りの人に頼ってください。

あなたの努力は、必ず実を結びます。
応援しています。

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