100歳母の骨折…特別養護老人ホームでの事故原因究明と再発防止策

今年100歳を迎える母は、現在の特別養護老人ホームで10年お世話になっております。昨日、右足の脛を骨折したとホームから連絡がありました。職員さんが介護する過程で、脛が腫れているのに気づいて近くの医院で診察を受けレントゲン撮影の所見で骨折と診断されたそうです。ホームからは、何時どのようにして骨折に至ったかはわからないようなニュアンスでの説明があり、職員の方々からは謝罪の言葉（スミマセン）をいただきました。母は、言葉を発する前の赤ん坊程度の表現しかできず。自分では起き上がることもできない状況でもあり、事情を聴きだすことはできません。以前、ベッドから移動するときに、介護職員さんが抱え込んだ際に肋骨を骨折した経緯がありました。母は骨粗鬆症でもあり、骨が折れやすい状況があって施設の職員さんには難しい扱いのご苦労をおかけして申し訳なく思っております。しかし、今回の骨折は比較的丈夫と思われる「脛」なのですが、寝たきりの人がどうして骨折したのかわからないようなこともあるのでしょうか。もし何か事情があるのであれば、原因をしっかり把握されて再発防止を図っていただくことが家族からの希望です。施設には今後もお世話にならなければならない事情もあり、あまり問い詰めるようなことは避けたいと考えております。しかし少し疑問を感じていることもあり、ご助言いただけたらありがたく思います。

高齢者の骨折、特に寝たきり状態での骨折は、ご家族にとって大きな不安と心配を生じさせる出来事です。100歳という高齢で、骨粗鬆症も抱えているお母様の脛骨骨折、ご心痛お察しいたします。今回のケースは、介護施設における事故の可能性が高く、原因究明と再発防止が最優先事項です。しかし、施設側との良好な関係を維持しながら、どのように対応していくかが重要になります。

ケーススタディ：100歳母の脛骨骨折から学ぶ、介護施設における事故防止

まず、今回のケースを詳細に分析してみましょう。お母様は寝たきり状態であり、ご自身で骨折の原因を説明することはできません。施設側も「わからない」という曖昧な説明にとどまっている点が気になります。これは、事故の真相が隠蔽されている可能性を示唆するものではありませんが、詳細な状況把握が不足している可能性は高いです。

考えられる原因として、以下の点が挙げられます。

• 転倒：寝返りを打つ際、ベッドから転落した可能性。ベッドガードの設置状況や、寝具の安全性に問題があった可能性も考えられます。
• 不適切な介護：職員による移動介助中に、不注意から脛に強い力が加わった可能性。職員の教育不足や、人員不足による負担増加が原因となっている可能性も考えられます。
• 病的な原因：病的な骨折（病的骨折）の可能性も否定できません。骨粗鬆症の進行や、他の疾患が影響している可能性があります。医師の診断が必要となります。
• 既往歴：過去の肋骨骨折の経験から、お母様の骨が非常に脆くなっている可能性があります。介護方法の見直しが必要となるでしょう。

これらの可能性を検証するためには、施設側に具体的な状況説明を求める必要があります。具体的には、事故発生時刻、場所、状況、介助に当たった職員、事故発生時の状況を記録した記録（介護記録）の提示を依頼しましょう。また、施設の安全管理体制についても確認することが重要です。ベッドガードの設置状況、職員の教育内容、人員配置、事故発生後の対応マニュアルなどについて、詳細な説明を求めましょう。

専門家の視点：介護施設事故の対応と再発防止策

介護施設における事故は、残念ながら決して珍しいことではありません。しかし、事故を「わからない」で済ませるのではなく、徹底的な原因究明と再発防止策の確立が不可欠です。専門家である私から見た場合、施設側には以下の対応が求められます。

• 詳細な事故報告書の提出：事故発生の経緯、状況、関係者の証言などを詳細に記録した報告書を提出してもらう必要があります。曖昧な表現は避け、客観的な事実を正確に記述する必要があります。
• 内部調査の実施：施設内部で事故原因を徹底的に調査し、報告書にまとめる必要があります。必要に応じて、外部専門家（医療機関、安全管理専門家など）に調査を依頼することも検討すべきです。
• 再発防止策の策定：調査結果に基づき、具体的な再発防止策を策定し、実行する必要があります。例えば、職員への教育強化、安全管理体制の改善、設備の改修などが必要となるでしょう。
• 定期的な安全点検：定期的に施設内の安全点検を実施し、潜在的な危険要因を早期に発見し、対策を講じる必要があります。

ご家族としては、施設との継続的なコミュニケーションが重要です。穏やかな口調で、不安や疑問点を明確に伝え、協力して原因究明と再発防止に取り組む姿勢を示しましょう。必要に応じて、介護相談窓口や弁護士などの専門家に相談することも検討してください。

具体的なアドバイス：ご家族ができること

ご家族ができる具体的な対策としては、以下の点が挙げられます。

• 記録の保管：過去の医療記録、介護記録などを保管し、お母様の病状や介護状況を把握しておきましょう。これらは、事故原因究明に役立ちます。
• 施設との継続的な連絡：定期的に施設と連絡を取り、お母様の状態や介護状況について情報交換を行いましょう。些細な変化にも注意を払い、早期に問題を発見することが重要です。
• 専門家への相談：不安な点や疑問点があれば、介護相談窓口、弁護士、医療機関などに相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応を取ることができます。
• セカンドオピニオン：お母様の骨折について、セカンドオピニオンを求めるのも一つの方法です。別の医師に診てもらうことで、より正確な診断や治療方針を得ることができます。

まとめ

100歳のお母様の脛骨骨折は、ご家族にとって大きなショックだったと思います。しかし、この経験を教訓に、介護施設における安全管理体制の改善を促し、再発防止に繋げることが重要です。施設との良好なコミュニケーションを保ちながら、毅然とした態度で原因究明と再発防止策の確立を求めていきましょう。

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