頑固な高齢者の施設入所を成功させる！家族が実践した7つの秘策と専門家の視点

この記事では、ご家族の介護に奮闘されているあなたに向けて、特に高齢の親御さんの施設入所をスムーズに進めるための具体的な方法と、成功事例をご紹介します。施設入所を拒否するご家族を説得するのは、非常に困難な道のりです。しかし、適切なアプローチと工夫によって、状況を好転させることは十分に可能です。

私には83歳になる祖父がいます。祖父は脳梗塞を75歳の時に発症し右半身麻痺になりなんとか足だけは動き歩ける状態でしたが、胃がんと腸ヘルニアを立て続けに発症し体力が落ちてしまいました。その為歩けなくな
り介護度も介1から介4になり現在は在宅で看ています。食事以外は全介助状態です。認知症は全くなく頭だけは正常で困ってます。現在デイサービスを週4日利用。その他福祉用具で限度額はいっぱいです。

介護者は私と母です。ちなみに母は離婚していて旦那はいません。祖母も若いうちに他界。
また私も腰の持病と母は腱鞘炎になり介護がとてもツラい状態です。

その祖父を特別養護老人ホームへ入所させる見通しがついたのですが、頑固で自分勝手な祖父は施設入所を頑なに拒否。
以前退院後老健に入所していた時も納得したにも関わらず帰ると聞かず帰ってきてしまいました。

そんな祖父を入所を納得させる手立ては何かありませんでしょうか？

うちはこう言って入所させることができた。
うちはこんな工夫をしたなど体験談などを聞かせて頂ければと思います。

私は社会福祉士なので職場のケアマネや担当のケアマネには意見を聞いていますが、良い案がでません。
なお、在宅サービスの強化などのお話やもっと面倒を見るべきだ、批判などの意見は望んでいませんのでご了承下さい。施設入所で家族親戚は一致しております。

あくまで説得した成功体験のみをお教え頂きたいと思います。よろしくお願いします。

ご相談ありがとうございます。83歳のおじい様の介護、そして施設入所へのご希望、本当に大変な状況ですね。ご家族皆様の心身のご負担も、計り知れません。今回は、施設入所を拒否するおじい様を説得するための具体的な方法と、成功事例を7つのステップに分けてご紹介します。社会福祉士としての専門知識を活かしつつ、ご家族の気持ちに寄り添ったアドバイスをさせていただきます。

ステップ1：入所を拒否する根本的な原因を探る

まず最初に行うべきは、おじい様が施設入所を拒否する根本的な原因を探ることです。多くの場合、拒否の背景には、

• 慣れ親しんだ自宅への愛着
• 生活環境の変化への不安
• 自立心の喪失に対する恐れ
• 人間関係への不安
• 過去の施設での嫌な経験

といった様々な感情が隠されています。おじい様とじっくりと向き合い、なぜ施設入所を嫌がるのか、その本音を聞き出すことが重要です。具体的な方法としては、

1. 傾聴：おじい様の言葉に耳を傾け、感情を理解しようと努めます。急かしたり、否定したりせず、共感の姿勢を示しましょう。
2. 質問：「なぜ施設に入りたくないの？」「何が不安なの？」など、オープンな質問を通して、本音を引き出します。
3. 観察：おじい様の表情や仕草から、言葉には出さない感情を読み取ります。

このプロセスを通じて、おじい様の不安や恐れを具体的に把握し、それらに対応した対策を立てることが可能になります。

ステップ2：家族の思いを共有し、理解を求める

おじい様が施設入所を拒否する理由を理解したら、次はご家族の思いを伝え、理解を求める段階です。この際、感情的にならず、冷静に、そして誠実に伝えることが重要です。具体的には、

• 介護の現状：ご家族の心身の負担、介護の限界を具体的に伝えます。
• 将来への不安：このままの介護体制を続けることの将来的なリスクを説明します。
• 施設入所のメリット：専門的なケアを受けられること、社会的な交流の機会が増えること、ご家族の負担が軽減されることなどを伝えます。

この際、おじい様のこれまでの人生への感謝の気持ちを伝えることも大切です。「今まで本当にありがとう。これからは、あなたが安心して過ごせる環境を整えたい。」という言葉は、おじい様の心を動かす力があります。

ステップ3：施設見学に同行し、安心感を与える

言葉だけでは伝わらないこともあります。実際に施設を見学し、おじい様に施設の雰囲気やそこで生活する人々の様子を体験してもらうことは、大きな効果があります。見学に際しては、以下の点に注意しましょう。

• 事前に施設の情報を収集：清潔さ、スタッフの対応、レクリエーションの内容など、事前に情報を集めておきます。
• おじい様の興味を引くポイントを探す：食事、趣味活動、他の入居者との交流など、おじい様が関心を持ちそうなポイントに焦点を当てて説明します。
• 一緒に見学する：見学中は、おじい様と寄り添い、不安な気持ちに共感し、質問に答えます。
• 良い点を見つける：施設の良い点を積極的に伝え、安心感を高めます。

施設見学を通じて、おじい様は「施設＝怖い場所」というイメージを払拭し、新たな生活への希望を持つことができるかもしれません。

ステップ4：体験入所を提案し、実際の生活を試す

施設見学で少しでも前向きな気持ちになったら、体験入所を提案してみましょう。体験入所は、実際に施設で生活することで、施設の雰囲気やサービスを体感できる絶好の機会です。体験入所を提案する際には、

• 期間：短期間（数日～1週間程度）から始め、徐々に期間を延ばすことも可能です。
• 目的：「試してみましょう」という軽い気持ちで提案し、プレッシャーを与えないようにします。
• 期待：「新しい友達ができるかもしれない」「美味しい食事が食べられるかもしれない」など、前向きな期待を持てるように促します。

体験入所を通じて、おじい様は施設の生活に慣れ、入所への抵抗感を軽減することができます。また、ご家族にとっても、おじい様の様子を観察し、入所後の生活を具体的にイメージする良い機会となります。

ステップ5：入所後の生活を具体的にイメージさせる

施設入所に対する不安を和らげるためには、入所後の生活を具体的にイメージさせることが重要です。具体的には、

• 生活スケジュール：起床時間、食事時間、入浴時間、レクリエーションの時間など、1日のスケジュールを説明します。
• 食事：食事内容、食事形態、食事の場所などを具体的に説明します。
• レクリエーション：趣味活動、イベント、外出の機会などを紹介します。
• 人間関係：他の入居者との交流、スタッフとの関係について説明します。

これらの情報を伝えることで、おじい様は入所後の生活を具体的にイメージし、安心感を持つことができます。また、ご家族が頻繁に面会に行き、一緒に食事をしたり、外出したりすることで、おじい様の寂しさを軽減し、施設での生活をより楽しくすることができます。

ステップ6：専門家（医師、ケアマネジャーなど）の協力を得る

施設入所に関する問題は、ご家族だけで解決しようとせず、専門家の協力を得ることも重要です。医師、ケアマネジャー、ソーシャルワーカーなど、様々な専門家が、あなたの力強い味方となります。具体的には、

• 医師：おじい様の健康状態について、専門的なアドバイスを受けます。
• ケアマネジャー：施設選び、入所手続き、介護保険の利用など、様々なサポートを受けます。
• ソーシャルワーカー：家族の悩みや不安を相談し、精神的なサポートを受けます。

専門家のアドバイスを受けながら、おじい様の状況に最適な解決策を見つけましょう。

ステップ7：焦らず、根気強く、寄り添う

高齢者の施設入所は、時間がかかることもあります。焦らず、根気強く、おじい様に寄り添うことが大切です。時には、おじい様の感情が揺れ動き、なかなか入所を受け入れてくれないこともあるかもしれません。そんな時は、

• 感情を受け止める：おじい様の不安や恐れを理解し、共感の姿勢を示します。
• 情報提供：施設に関する情報を丁寧に説明し、理解を促します。
• コミュニケーション：定期的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築きます。

諦めずに、おじい様との対話を続け、少しずつでも前向きな変化が見られるように、サポートしていきましょう。

これらのステップを踏むことで、おじい様の施設入所に対する不安を軽減し、スムーズな入所を実現できる可能性が高まります。しかし、個々の状況は異なりますので、上記のステップはあくまでも一般的なガイドラインとして捉え、おじい様の個性やニーズに合わせて柔軟に対応してください。

成功事例：家族が実践した説得術

以下に、施設入所を拒否していた高齢者を説得し、無事に入所を成功させた家族の体験談をいくつかご紹介します。これらの事例から、具体的なヒントを得て、あなたのおじい様への対応に役立ててください。

事例1：趣味を活かした説得

85歳になるお父様が施設入所を拒否していたAさんのケースです。お父様は長年、絵を描くことを趣味としており、自宅にはたくさんの作品がありました。Aさんは、施設の入居相談員と協力し、

• 施設のレクリエーション：絵画教室がある施設を探しました。
• 作品の展示：お父様の作品を施設に展示し、他の入居者やスタッフに見てもらうことを提案しました。
• 交流の場：絵画教室を通じて、他の入居者との交流を促しました。

その結果、お父様は「自分の作品を多くの人に見てもらえる」という喜びを感じ、施設入所を決意しました。Aさんは、お父様の趣味を理解し、それを活かした説得方法が功を奏したのです。

事例2：過去のトラウマを乗り越えた説得

78歳になるお母様が施設入所を拒否していたBさんのケースです。お母様は、過去に他の施設で嫌な経験をしており、施設に対する強い不信感を持っていました。Bさんは、

• 過去の経験を傾聴：お母様の過去の経験をじっくりと聞き、共感しました。
• 施設の選択：お母様の過去の経験を踏まえ、スタッフの対応が丁寧で、入居者の意見を尊重する施設を選びました。
• 事前の情報提供：施設の情報を詳しく説明し、入居後の生活を具体的にイメージできるようにしました。
• 面会：頻繁に面会に行き、お母様の不安を解消しました。

Bさんは、お母様の過去のトラウマを理解し、それを乗り越えるためのサポートをすることで、施設入所を成功させました。Bさんのように、過去の経験を理解し、それに寄り添う姿勢が、高齢者の心を動かすことがあります。

事例3：家族の負担を伝えた説得

80歳になるお祖父様が施設入所を拒否していたCさんのケースです。Cさんは、仕事と介護の両立に疲れ果て、心身ともに限界に達していました。Cさんは、

• 現状を説明：自身の心身の負担、介護の限界を正直に伝えました。
• 将来への不安：このままの介護体制を続けることの将来的なリスクを説明しました。
• 施設入所のメリット：専門的なケアを受けられること、ご家族の負担が軽減されることを伝えました。

Cさんは、家族の負担を正直に伝えることで、お祖父様の理解を得ることができました。お祖父様は、Cさんの苦労を理解し、施設入所を決意しました。Cさんのように、家族の思いを伝えることも、重要な説得方法の一つです。

専門家からのアドバイス

最後に、介護問題に詳しい専門家からのアドバイスをご紹介します。これらのアドバイスを参考に、より効果的な対応を心がけましょう。

• ケアマネジャーの活用：ケアマネジャーは、施設選びから入所後のサポートまで、包括的にサポートしてくれます。積極的に相談し、情報収集を行いましょう。
• 地域の情報収集：地域の介護サービスに関する情報を収集し、利用できるサービスを最大限に活用しましょう。
• 家族間の連携：家族間で情報を共有し、協力体制を築きましょう。
• 専門家の意見：医師、看護師、理学療法士など、専門家の意見を聞き、適切なケアプランを作成しましょう。
• 休息：介護者は、心身ともに疲労しやすいものです。定期的に休息を取り、心身の健康を保ちましょう。

これらのアドバイスを参考に、おじい様の施設入所を成功させ、ご家族皆様が安心して過ごせるように、サポートしていきましょう。

今回の記事が、あなたの抱える問題解決の一助となれば幸いです。困難な状況ではありますが、諦めずに、おじい様と向き合い、最善の選択をしてください。応援しています。

“`