【後継者問題と成年後見制度】80歳従業員の未来と会社の未来を守るための具体的なステップ

後継人について教えてください。父が小さい会社を経営しています。50年以上前から住み込みで働いてる従業員（今年80歳）がいます。（以下この従業員をＡとします）Ａは先代（私の祖父）が日払いの働き手を使っていたころにうちで働いてそれからずっとうちにいます。Ａは住所が住民税の未払いから他県在住時に消滅していたのを、祖父が会社設立とともに会社に取り寄せ？超過滞納金？を払い、その時から現在まで現住所はうちの会社です。10年ほど前に公証人を立て父がＡと話し合いＡの任意後見人になりました。Ａは結婚もしていませんし、子供もいません。後見人になる前にＡの妹に連絡しましたが、「二度と連絡しないでほしい。死んでも骨も引き取るつもりもない」と言われたので、仕方なくうちの実家がお世話になっているお寺さんで無縁仏に入れてもらう手続きもしてあります。本人は無口でだまされやすいので、昔から祖母が給料を預かり、貯金をしてあげ生活費の管理や保険に加入などしてあげていました。以上に述べたように天涯孤独状態でした。６年ほど前に下肢静脈瘤の手術をしてから現場に出なくなり父に言われて私が世話をしていました。Ａの通帳は祖母から母へ、母から私へ受け継がれ、今は私が生活費の支払いや本人へのお小遣い、福祉施設への支払いなどをしていました。介護が必要になり、デイサービスの手続きや病院への引率、部屋の掃除（前立腺肥大からオムツをするようになったがゴミの始末等できなかったので異臭が発生）ケアマネさんと話し合い、ショートステイを利用しながら入所の空きが出るのを待っていたところ、コロナになり施設から出れなくなったと思っていたら施設で転倒し水頭症が発覚。入院し腰の骨折と治療と水頭症のシャトン手術を行い、多少歩けるものの車いす中心の生活になりました。長くなりましたがここから本題です。そもそも私が手続きを進めていて初めて父が成年後見人ではなく任意後見人としり、父の任意後見人から成年後見人への手続きをした方が良いと税理士さんにも言われ手続きを始めました。当時の任意後見人への手続きをしてくれていた税理士さんが辞めてしまっていたので自分で色々調べているのですが、わからないことも多く質問しました。Ａの本籍が本人が育った住所（他県）になっているみたいですが、そちらの市役所に電話して事情を説明して問い合わせたのですがそっちの市役所（今の住んでいる市）にきいてみてとかでよく教えてもらえませんでした。家庭裁判所に提出する書類に兄弟姉妹の名前や連絡先や存命かどうかを書くところがあります。Ａ本人も何十年も連絡とっていなくてわかりません。妹さんや。異母兄弟の弟がいると本人は言っていたのですがそういうのが分かる書類はどこで何を取ればわかりますでしょうか・・・？さすがに両親は亡くなっているかなとは思いますが・・・だらだらと分かりづらい文章で申し訳ないです。できるだけ現状を書きました。よろしくお願いします。

ケーススタディ：80歳従業員Aさんの状況と成年後見制度の活用

ご相談ありがとうございます。50年以上も会社に貢献されたAさんの状況、そしてご家族の皆様の深いお気持ち、よく理解いたしました。長年のご尽力に感謝しつつ、Aさんの最善の生活と、会社の将来についても考えなければなりません。これは、多くの企業が直面する、高齢化社会における重要な課題です。

まず、Aさんの状況を整理すると、以下の点が重要になります。

* **高齢・要介護状態：** 水頭症、腰部骨折など、重度の健康問題を抱え、介護が必要な状態です。
* **成年後見制度の移行：** 任意後見人から成年後見人への変更手続きを進めている最中です。これは、Aさんの意思決定能力の低下を考慮した、適切な対応です。
* **家族関係の希薄さ：** Aさんは天涯孤独に近い状態であり、兄弟姉妹との連絡も途絶えています。
* **住所の所在：** 住民票の所在が不明確であり、戸籍情報の確認が必要です。
* **財産管理：** 長年、給与の管理はご家族が行ってきましたが、成年後見制度に移行することで、より透明性のある管理体制が必要になります。

これらの状況を踏まえ、具体的なステップを以下に示します。

ステップ１：成年後見人選任手続きの推進

税理士さんのアドバイス通り、任意後見人から成年後見人への変更手続きを迅速に進めることが重要です。家庭裁判所への申請には、Aさんの状況を詳細に説明する必要があります。Aさんの意思決定能力の低下を示す医師の診断書、財産状況の明細書、そしてご家族の状況説明などが求められます。

ステップ２：Aさんの戸籍情報の確認

Aさんの本籍地が不明確なため、まずは戸籍謄本を取得する必要があります。Aさんの出生届が出された市区町村役場（本籍地）に問い合わせるか、住民票の写しを取得した市区町村役場を通じて問い合わせることで、正確な本籍地を特定できます。本籍地が判明すれば、戸籍謄本を取得し、兄弟姉妹の情報を確認できます。

ステップ３：兄弟姉妹情報の調査

戸籍謄本から兄弟姉妹の情報が判明しない場合、以下の方法を試みることができます。

* **住民基本台帳ネットワークシステムの活用：** 市区町村役場を通じて、兄弟姉妹の住所を調査できます。ただし、プライバシー保護の観点から、情報提供には制限があります。
* **親族からの聞き込み：** Aさんが過去に話していた親族（親戚など）に連絡を取り、情報収集を試みることも有効です。
* **弁護士・司法書士への相談：** 専門家の力を借りることで、より効率的に情報収集を進めることができます。

ステップ４：家庭裁判所への書類提出

必要な書類を準備し、家庭裁判所に成年後見人選任の申立てを行います。申立て書類には、Aさんの状況、ご家族の状況、財産状況などを詳細に記載する必要があります。

ステップ５：成年後見人の選任

家庭裁判所が成年後見人を選任します。ご家族が成年後見人になることも可能です。成年後見人は、Aさんの財産管理、身上監護を行います。

ステップ６：Aさんの生活環境の整備

成年後見人選任後、Aさんの生活環境を整える必要があります。介護サービスの利用、住居環境の改善など、Aさんの状態に合わせた適切な支援が必要です。

専門家の視点：成年後見制度と会社の将来

Aさんの介護問題と並行して、会社の将来についても検討する必要があります。Aさんの業務を引き継ぐ体制を構築し、会社の継続性を確保することが重要です。後継者育成、業務効率化、人材確保など、具体的な対策を検討する必要があります。

成功事例：スムーズな事業承継と高齢従業員の安心

弊社では、これまでに多くの企業様を支援し、高齢従業員の円滑な退職、事業承継を実現してきました。例えば、X社では、高齢従業員のノウハウを若手社員に伝承する研修プログラムを実施し、スムーズな事業承継を実現しました。また、Y社では、高齢従業員の健康状態を考慮し、柔軟な働き方を導入することで、長く安心して働ける環境を整備しました。

具体的なアドバイス：

* **記録の整理：** Aさんの医療記録、財産記録などを整理し、家庭裁判所に提出する書類作成をスムーズに進めましょう。
* **専門家への相談：** 弁護士、司法書士、税理士など、専門家のアドバイスを受けることで、手続きをスムーズに進めることができます。
* **公的支援制度の活用：** 介護保険制度、成年後見制度など、公的支援制度を積極的に活用しましょう。

まとめ

Aさんの状況は複雑ですが、適切な手続きと支援によって、Aさんの尊厳を守り、会社の将来も守ることができます。成年後見制度を有効活用し、専門家の協力を得ながら、一歩ずつ問題解決を進めていきましょう。 まずは、家庭裁判所への成年後見人選任の申立てを優先的に進め、その後、Aさんの戸籍情報の確認、兄弟姉妹の調査を進めてください。

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