訪問看護ステーション管理者と多忙な兼務の悩み：20キロ離れた施設での勤務は可能？

訪問看護ステーションの管理者の兼務についてです。開業してまだ二月のため、まだ利用者がほとんどいません。普段は、事業所から20キロ以上離れた、同一事業のサ高住で、訪問介護職員の業務をしています。早出、遅出、日勤、夜勤（５回）もして居ます。そして、その勤務の時間に、管理者の仕事もしているようです。看護職員の業務の兼務は良いとありますが、20キロも離れたサ高住の施設でも構わないのでしょうか？管理者は、常勤でも、その事業所に居なくても良いのでしょうか？管理者は、看護業務と介護業務を兼務できるのでしょうか？よくわからないので、わかる方教えてください。補足　管理者に抜擢されるまでは、このサ高住で、訪問介護業務と、付随する看護業務をしていました。訪問看護ステーションは、ごく最近８月からの開業です。

この記事では、訪問看護ステーションの管理者として、離れた施設での勤務や業務の兼務に悩むあなたに、具体的な解決策と、心構えを提案します。特に、開業間もない訪問看護ステーションの管理者として、多忙な日々を送る中で抱える、法律的な問題点や、精神的な負担軽減策について、深く掘り下げて解説していきます。

1. 20キロ離れた施設での勤務は可能？～管理者業務の在り方と法律の観点～

結論から言うと、20キロ離れたサ高住での勤務をしながら訪問看護ステーションの管理者業務を行うことは、法律上問題ありませんが、現実的な課題を抱えています。

まず、訪問看護ステーションの管理者は、常勤である必要はありません。しかし、「常勤」とは、勤務時間や勤務形態が明確に定められていることを意味します。あなたの状況では、訪問介護業務と管理者業務の両方を兼務しており、勤務時間が不規則で、管理者業務に十分な時間を割けない可能性があります。これは、管理者としての責任を果たす上で大きなリスクとなります。

「管理者」の役割は、事業所の運営、スタッフの管理、利用者へのサービス提供の質の確保など多岐に渡ります。これらの業務を適切に行うためには、事業所に常駐する必要はありませんが、十分な時間と体制を確保する必要があります。20キロの距離は、緊急時対応やスタッフとの連携に支障をきたす可能性があります。例えば、スタッフから緊急の連絡があった場合、すぐに対応できないリスクがあります。また、事業所の状況を把握し、適切な指示を出すためには、定期的な事業所への訪問が不可欠です。

厚生労働省のガイドラインでは、訪問看護ステーションの管理者は、「事業所の運営管理に関する業務を適切に行うことができる者」と定義されています。そのため、あなたの勤務形態が、この要件を満たしているかどうかが重要になります。現状では、管理者業務に十分な時間を割けていない可能性が高いので、業務の見直しや体制の構築が必須です。

具体的には、以下の点を検討してみましょう。

• 管理者業務の優先順位付け：緊急性の高い業務から取り組み、他の業務は時間を見つけて対応する。
• 業務の効率化：ITツールを活用して、書類作成や連絡を効率化する。
• スタッフへの権限委譲：可能な業務は、信頼できるスタッフに委譲する。
• 管理者業務専用の時間を確保：訪問介護業務とは別に、管理者業務に専念できる時間を確保する。
• 事業所への定期的な訪問：最低でも週に数回は事業所へ行き、スタッフと連携を取り、事業所の状況を把握する。

2. 看護業務と介護業務の兼務は可能？～多職種連携と業務範囲の明確化～

訪問看護ステーションの管理者は、看護業務と介護業務を兼務することは可能です。しかし、業務の範囲を明確にし、それぞれの業務に適切な時間を割くことが重要です。管理者業務、看護業務、介護業務と三つの役割をこなすには、時間管理と業務の優先順位付けが非常に重要になります。業務範囲が曖昧なまま両方の業務を行うと、ミスや事故につながる可能性があります。

あなたの場合は、訪問介護業務と付随する看護業務の経験があるため、両方の業務を理解しているという強みがあります。しかし、管理者業務も加わると、負担が大きくなりすぎます。業務の範囲を明確化し、それぞれの業務に責任を持って取り組む体制を構築する必要があります。

例えば、訪問看護業務は看護師に任せ、自分は管理業務と介護業務に専念するなど、役割分担を明確にすることで、業務効率を上げることができます。また、スタッフとの連携を密にすることで、業務の負担を軽減することも可能です。

3. 現状の課題と具体的な解決策～時間管理と体制構築の重要性～

現状の課題は、時間不足と業務の多さです。20キロ離れた施設での勤務、訪問介護業務、管理者業務を同時に行うことは、非常に負担が大きく、精神的にも肉体的にも疲弊してしまう可能性があります。これは、あなた自身の健康と、事業所の運営にも悪影響を及ぼします。

具体的な解決策としては、以下の３つのステップで考えましょう。

1. 現状の業務量と時間配分の分析：まず、それぞれの業務にどれだけの時間をかけているのかを詳細に記録します。これにより、時間配分の偏りや、業務のボトルネックを特定できます。
2. 業務の効率化と改善：分析結果に基づき、業務の効率化を図ります。例えば、ITツールを活用したり、スタッフに権限委譲したりすることで、作業時間を短縮できます。また、不要な業務を削減することも検討しましょう。
3. 体制の構築：現状の体制では、業務の負担が大きすぎるため、体制の構築が不可欠です。具体的には、管理者業務をサポートするスタッフを配置したり、外部のコンサルタントに相談したりするなど、適切なサポート体制を整える必要があります。また、事業所内に管理者業務に専念できるスペースを確保することも重要です。

さらに、定期的な休息も重要です。過労は、判断力の低下やミスにつながります。適切な休息を取り、心身ともに健康な状態を維持することで、業務の質を向上させることができます。

4. まとめ：バランスの取れた働き方を目指して

訪問看護ステーションの管理者として、多忙な日々を送る中で、様々な課題に直面することは避けられません。しかし、適切な対策を講じることで、これらの課題を克服し、より働きやすい環境を構築することが可能です。この記事で紹介した具体的な解決策を参考に、時間管理、業務効率化、体制構築に取り組むことで、あなたの負担を軽減し、より充実したキャリアを築いていけるでしょう。

重要なのは、あなた自身の健康と、事業所の運営のバランスを保つことです。無理をせず、適切なサポートを受けながら、働きやすい環境を整備していくことが大切です。そして、もし、この記事の内容だけでは解決できない悩みを抱えているのであれば、専門家への相談を検討しましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況に合わせた法的アドバイスではありません。具体的な問題解決には、専門家への相談をお勧めします。