介護の仕事で起きた死亡事故…「私が人殺し？」と苦しむあなたへ。乗り越えるための3つのステップ

この記事は、介護の現場で働くあなたが、ある日突然直面した悲しい出来事、そしてそこから生まれる深い苦しみと葛藤に寄り添うために書かれました。あなたは、夜勤中の出来事が原因で、入居者の尊い命を失うという、計り知れない心の傷を負われました。その喪失感、自責の念、そして「もう介護の仕事はできないかもしれない」という不安…それらは、誰にでも理解できるものではありません。しかし、あなたは一人ではありません。同じような経験をし、それでも介護の道を歩み続けている人々がいます。この記事では、あなたの心の痛みに寄り添いながら、その苦しみから解放され、再び前を向いて歩き出すための具体的な方法を提案します。

私は施設に入職して一年程経つ介護福祉士です。

夜勤や入浴介助、排泄…様々な介護の仕事を行っていました。

夜勤明けでの死亡事故についてです。

事は朝方、早出職員が来た際に起こりまし
た。

ある一人の利用者が、ベッドにうつ伏せの状態になり、顔面蒼白.チアノーゼがでていたのです。

その利用者はもぞもぞと足や腕を動かす事なら出来る方なのですが、自ら寝返りをうつことはできません。

考えられる要因として、私の体交の仕方が悪く、うつ伏せになってしまったものと思われます(元々は左側に体を向けていました)。

発見段階で呼吸は確認できず、すぐに救命措置が必要な状態だと判断し

AEDやら酸素ボンベやら様々な道具を使い、医師も到着し大人数で救命に取り組みました。

が、spo2は低下する一方で結局その利用者は一時間後に亡くなったのです。

他の職員や上司は色々な言葉で慰めてくれましたが

私は、この日自分が夜勤でなければ、この方はまだ生きていたんじゃないのか？と思います。

周りの職員だって、口では慰めても私のことを人殺しだと、どこかで思っているのではないか？と考えてもどうしようもないことを考えては涙が止まりません。

亡くなったの利用者を見て泣く、その家族の方々をみて私は何てことをしてしまったのだろうと胸が締め付けられる思いでいます。

そしてもう、介護を続けてくのが怖くなっています。

同じような経験をされた方はいらっしゃいませんか？

また、それでも介護は続けることができましたか？

1. 悲しみと向き合い、自分を許す

まず、あなたが今感じている深い悲しみ、自責の念、そして恐怖は、決して異常なものではありません。それは、人間として当然の感情です。大切なのは、これらの感情を否定したり、無理に抑え込もうとすることではなく、それらと向き合い、受け入れることです。

1-1. 感情を言葉にする

あなたの心の中にある感情を、言葉にして表現することから始めてみましょう。ノートに今の気持ちを書き出す、信頼できる人に話を聞いてもらう、専門家のカウンセリングを受けるなど、方法は様々です。言葉にすることで、感情は整理され、客観的に見れるようになります。例えば、「あの時、もっと注意していれば…」という後悔の念は、「なぜあの時、そのような判断をしたのか」という問いに変わるかもしれません。そして、その問いに対する答えを探す過程で、あなたは自分自身を理解し、許すことができるようになるでしょう。

1-2. 自己肯定感を高める

今回の出来事によって、あなたは自己肯定感を大きく損なってしまったかもしれません。「自分は無能だ」「もう介護の仕事はできない」といった否定的な思いが頭をよぎることもあるでしょう。しかし、あなたは決して無能ではありません。あなたは、入居者のために一生懸命に介護を行い、その命を救おうと必死に努力したのです。その事実を忘れないでください。自己肯定感を高めるためには、自分の良いところ、頑張っているところを意識的に見つけ、褒めることが重要です。例えば、「今日は入浴介助を丁寧に行うことができた」「入居者の笑顔を見ることができた」など、些細なことでも構いません。自分を認め、褒めることで、自己肯定感は少しずつ回復していきます。

1-3. 専門家のサポートを受ける

一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることも重要です。臨床心理士や精神科医などの専門家は、あなたの心の傷を癒し、心の健康を取り戻すための専門的な知識と経験を持っています。カウンセリングを通して、あなたは自分の感情を整理し、問題解決のための具体的な方法を学ぶことができます。また、専門家は、あなたの話をじっくりと聞き、共感し、支えてくれます。専門家のサポートを受けることは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、自分自身を大切にするための、勇気ある行動です。

2. 事実を冷静に分析し、再発防止策を講じる

感情的な苦しみからある程度解放されたら、次に、起きた事実を冷静に分析し、再発防止策を講じる段階に進みましょう。このプロセスは、あなた自身を責めるためではなく、同じような悲劇を繰り返さないために不可欠です。

2-1. 事故の経緯を詳細に記録する

まずは、事故の経緯を詳細に記録することから始めましょう。いつ、どこで、何が起きたのか、どのような状況だったのか、自分の行動はどうだったのか、客観的な視点から記録します。記録を作成する際には、関係者への聞き取り調査や、当時の記録（記録、申し送り事項など）を参考にすると良いでしょう。記録を作成することで、事故の全体像を把握し、原因を特定するための手がかりを得ることができます。

2-2. 事故の原因を多角的に分析する

事故の原因を特定するために、多角的な視点から分析を行います。考えられる原因としては、体位変換の知識不足、夜勤という状況下での疲労、情報伝達のミス、施設の体制的な問題などが挙げられます。これらの要因が複合的に絡み合い、事故を引き起こした可能性も考えられます。原因を特定するためには、関係者との情報共有や、専門家の意見を聞くことも有効です。

2-3. 再発防止策を具体的に検討する

事故の原因が特定できたら、再発防止策を具体的に検討します。例えば、体位変換に関する知識や技術を向上させるための研修の受講、夜勤体制の見直し、情報伝達方法の改善、医療機器の整備などが考えられます。再発防止策は、具体的で、実行可能で、効果的なものでなければなりません。また、再発防止策を実行した後も、その効果を定期的に評価し、必要に応じて改善していくことが重要です。

3. 未来を見据え、再び介護の道へ

悲しみと向き合い、事実を分析し、再発防止策を講じることで、あなたは少しずつ前を向いて歩き出すことができるでしょう。しかし、それでも「もう介護の仕事はできないかもしれない」という不安が消えないかもしれません。そこで、最後に、再び介護の道へ進むための具体的なステップを提案します。

3-1. 介護の仕事への復帰を検討する

まずは、介護の仕事への復帰を検討してみましょう。焦る必要はありません。自分のペースで、少しずつ準備を進めていくことが大切です。復帰を検討する際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。

• 職場の環境: 以前の職場に戻るのか、それとも新しい職場を探すのかを検討します。新しい職場を探す場合は、あなたの経験や希望に合った職場を選ぶことが重要です。
• 仕事内容: 夜勤や入浴介助など、以前の仕事内容に不安がある場合は、日勤のみの勤務や、身体介護以外の業務から始めるなど、徐々に慣れていく方法も検討できます。
• 周囲のサポート: 職場の上司や同僚、家族など、周囲のサポート体制を確認します。困ったときに相談できる人がいることは、あなたの心の支えになります。

3-2. スキルアップを目指す

介護の仕事に復帰するにあたり、スキルアップを目指すことも有効です。スキルアップは、あなたの自信を高め、仕事へのモチベーションを向上させるだけでなく、より質の高い介護を提供することにもつながります。スキルアップの方法としては、研修への参加、資格取得、専門書での学習などが挙げられます。例えば、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアに関する研修を受講することで、あなたの専門性を高めることができます。また、介護福祉士などの資格を取得することで、あなたのキャリアアップにつながるだけでなく、自信を持って仕事に取り組むことができるでしょう。

3-3. 相談できる相手を持つ

介護の仕事は、時に孤独で、困難なものです。一人で抱え込まず、相談できる相手を持つことが重要です。職場の同僚、上司、家族、友人など、誰でも構いません。あなたの話を聞き、共感し、支えてくれる人がいれば、あなたは困難を乗り越えることができるでしょう。また、介護に関する悩みや不安を相談できる専門家（キャリアコンサルタント、臨床心理士など）に相談することも有効です。専門家は、あなたの悩みや不安を理解し、解決策を提案してくれます。

介護の仕事は、大変なことも多いですが、その分、やりがいも大きい仕事です。入居者の笑顔を見たとき、感謝の言葉をかけられたとき、あなたは大きな喜びを感じるでしょう。そして、あなたの介護によって、入居者の生活の質が向上し、その命が守られるのです。今回の出来事を乗り越え、再び介護の道へ進むことは、決して簡単なことではありません。しかし、あなたは必ず乗り越えることができます。あなたの優しさ、強さ、そして献身的な姿勢は、必ず入居者の心に届きます。あなたの未来が、希望に満ちたものとなることを心から願っています。

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