「介護の闇」に絶望…特養の現状と転職で輝く未来を掴む方法
「介護の闇」に絶望…特養の現状と転職で輝く未来を掴む方法
介護業界で働く皆さん、そしてこれから介護の道に進もうと考えている皆さん、こんにちは。キャリア支援を専門とする転職コンサルタントです。今回は、介護老人福祉施設(特養)での勤務経験を通して、現状に疑問や不安を感じている方からのご相談にお答えします。介護の現場は、やりがいがある一方で、厳しい現実も存在します。今回の記事では、相談者の方の抱える問題点を具体的に掘り下げ、より良い環境への転職、キャリアアップを叶えるための具体的なアドバイスをさせていただきます。
まず、今回のご相談内容を見ていきましょう。
介護の世界に入って3年、小規模な施設やデイサービス、訪問介護を経験し、現在初めて特養に勤務中ですが、今までの経験では信じられないことばかりで、これが日本の介護の現実なのかと愕然としています。私の勤めている特養がほかの施設と比べて異常なのか、あるいは普通のことなのか、もしかするとこんなにひどい状態でも他の特養よりはるかに恵まれているのか、ぜひみなさんの勤めている特養の現状を教えてください。または以前に勤めたことがあるところでも構いませんので、以下の内容についてお願いします。
- スタッフ1人当たりの入所者数は何名ですか?
- 日々のレクレーションや機能訓練、また誕生会や月1回程度のイベント・行事はありますか?(日々のレクレーションとは頭の体操や作品制作系、機能訓練は発声練習や簡単な手指の運動も含みます。月1のイベントというのは節分や雛祭り、お花見や七夕などのことです)
- 外部の病院受診以外で建物の外に出ることはありますか?(敷地内の短時間の散歩も含みます。)あるとすれば頻度は?週1、月1など。
- 入浴は週に何回ですか?
- 各ベッドにナースコールはついていますか?
- 看護師さんは介護スタッフよりも威張っていますか?
とりあえず思いつくだけ書いてみました。私の勤める施設は部屋やベッドにナースコールはなく、無理やり寝かされている入所者の方が大声でスタッフを呼びますがスタッフの中で行く人はいません。レクレーションもイベントも誕生会もほとんどなく(入職三ヶ月で誕生会が1度、花見が1度ごく限られた入所者のみの参加で行われただけです。)施設内には医師がいるので外部受診も基本なく、建物の外に出たことはありません。ほとんどの人が褥瘡予防のため日中強制的に寝かされており、起きていられる人も机に向かってぼーっとしているかテレビを見ているかだけです。これではある程度健康な人もあっという間に寝たきりだと思いました。今までの施設でも看護師さんと一緒に働きましたが、その方は一般の介護職と同じ内容の仕事もしてくれて威張ったりされることなど全然なかったのに、今の職場では皮膚剥離や褥瘡の治療をするだけなのにものすごく態度がでかい人ばかりで、「いくら有資格職と言ってもそんなに偉いの?」という感じです。また、皆さんなら今勤めている特養に将来入所してもいいと思うかどうかも教えてください。よろしくお願いします。
相談者の方の置かれている状況は、非常に厳しいものと推察されます。入所者のQOL(Quality of Life:生活の質)が著しく損なわれている可能性があり、介護職員の方々も精神的な負担を強いられているのではないでしょうか。この状況を改善するためには、まず現状を正確に把握し、問題点を整理することが重要です。そして、その上で、より良い環境への転職や、キャリアアップを目指すための具体的な行動を起こしていく必要があります。
特養の現状を理解する
相談者の方の施設での状況は、残念ながら一部の特養で実際に起こっている問題と重なる部分があります。しかし、すべての特養が同じような状況ではありません。まずは、特養の現状について、いくつかのポイントを整理してみましょう。
1. スタッフ配置と入所者数
特養の人員配置基準は、入所者の要介護度や状態によって異なります。一般的には、入所者3人に対して介護職員1人という配置が基本ですが、夜間や緊急時の対応を考えると、十分な人員配置とは言えない場合もあります。相談者の方の施設で、スタッフ1人当たりの入所者数が多すぎる場合、個別のケアが行き届かず、入所者のQOLが低下する可能性があります。また、介護職員の負担が増大し、離職につながることも考えられます。
2. レクリエーションと機能訓練
レクリエーションや機能訓練は、入所者の心身機能の維持・向上、社会参加の促進、QOLの向上に不可欠です。しかし、人手不足や、人員配置の問題から、これらの活動が十分に行われていない施設も存在します。相談者の方の施設のように、レクリエーションやイベントがほとんどない場合、入所者は日中のほとんどをベッドで過ごすことになり、心身機能の低下を招く可能性があります。
3. 外出の機会
外出の機会は、入所者の気分転換や社会参加に繋がる重要な要素です。しかし、特養では、人手不足や安全上の問題から、外出の機会が制限されることがあります。相談者の方の施設のように、外部受診以外で建物の外に出る機会がない場合、入所者は閉塞感を感じ、QOLが低下する可能性があります。
4. 入浴の頻度
入浴は、清潔を保つだけでなく、心身のリフレッシュにも繋がります。週に2回程度の入浴が一般的ですが、入浴介助の人手不足から、入浴の頻度が少ない施設も存在します。相談者の方の施設で、入浴の頻度が少ない場合、入所者の清潔保持が難しくなり、皮膚トラブルや感染症のリスクが高まる可能性があります。
5. ナースコールの設置
ナースコールは、入所者が緊急時にスタッフに連絡するための重要な手段です。ナースコールがない場合、入所者は緊急時に助けを求めることができず、不安を感じる可能性があります。相談者の方の施設で、ナースコールがない場合、入所者の安全が脅かされる可能性があります。
6. 看護師と介護スタッフの関係
看護師と介護スタッフは、それぞれの専門性を活かし、協力して入所者のケアにあたる必要があります。しかし、看護師が介護スタッフに対して高圧的な態度をとる場合、チームワークが阻害され、入所者へのケアの質が低下する可能性があります。相談者の方の施設で、看護師が威圧的な態度をとる場合、介護スタッフは働きにくさを感じ、離職につながる可能性があります。
現状を改善するための具体的なステップ
相談者の方が置かれている状況を改善するためには、以下のステップで行動していくことが重要です。
1. 現状の把握と記録
まずは、現在の職場の状況を客観的に把握し、記録することが重要です。具体的には、以下の点を記録しておきましょう。
- スタッフ1人当たりの入所者数
- レクリエーションやイベントの頻度と内容
- 外出の頻度と内容
- 入浴の頻度
- ナースコールの設置状況
- 看護師と介護スタッフの関係性
- 入所者の状態(褥瘡の有無、精神状態など)
- 自分の心身の状態(疲労感、ストレスなど)
これらの記録は、問題点を具体的に把握し、上司や関係者に相談する際の根拠となります。また、転職を検討する際の判断材料にもなります。
2. 上司や関係者への相談
記録をもとに、上司や施設長に現状の問題点を相談しましょう。相談する際には、感情的にならず、客観的なデータに基づいて話すことが重要です。問題解決に向けて、一緒に取り組む姿勢を示すことで、相手の協力を得やすくなります。もし、相談しても改善が見られない場合は、より上位の役職者や、法人の相談窓口に相談することも検討しましょう。
3. 労働組合への相談
労働組合がある場合は、労働組合に相談することも有効です。労働組合は、労働者の権利を守り、労働環境の改善を支援してくれます。労働組合を通じて、施設側に改善を求めることも可能です。
4. 転職の検討
現状の改善が見込めない場合、転職を検討することも選択肢の一つです。転職をすることで、より良い労働環境、キャリアアップの機会を得られる可能性があります。転職活動を始める前に、自分の希望する条件(給与、勤務時間、福利厚生、キャリアパスなど)を明確にしておきましょう。そして、以下の点に注意して、転職活動を進めていきましょう。
- 情報収集:転職サイトや転職エージェントを活用し、求人情報を収集しましょう。施設の評判や、内部の情報を集めることも重要です。
- 自己分析:自分の強みや弱み、キャリアプランを明確にしましょう。
- 求人選び:自分の希望する条件に合う求人を選びましょう。
- 応募書類の作成:履歴書や職務経歴書を丁寧に作成しましょう。
- 面接対策:面接対策を行い、自信を持って面接に臨みましょう。
より良い職場を見つけるために
転職を成功させるためには、情報収集と自己分析が重要です。ここでは、より良い職場を見つけるための具体的な方法を紹介します。
1. 転職サイトの活用
転職サイトは、多くの求人情報を掲載しており、自分の希望する条件に合った求人を探すことができます。介護業界に特化した転職サイトも多く存在し、専門的な情報やアドバイスを得ることができます。転職サイトを利用する際には、複数のサイトに登録し、比較検討することをおすすめします。
2. 転職エージェントの活用
転職エージェントは、求人紹介、応募書類の添削、面接対策など、転職活動を全面的にサポートしてくれます。キャリアコンサルタントが、あなたの希望やスキルに合った求人を紹介してくれるため、効率的に転職活動を進めることができます。転職エージェントを利用する際には、信頼できるエージェントを選び、積極的に相談しましょう。
3. 施設の評判調査
転職を検討している施設の評判を事前に調査することも重要です。インターネット上の口コミサイトや、知人からの情報などを参考に、施設の雰囲気、労働環境、人間関係などを調べておきましょう。可能であれば、施設見学に行き、自分の目で確かめることもおすすめです。
4. 自己分析の徹底
転職活動を始める前に、自己分析を徹底しましょう。自分の強みや弱み、キャリアプランを明確にすることで、自分に合った職場を見つけることができます。自己分析の方法としては、自己PRの作成、キャリアの棚卸し、適性検査などがあります。
5. 面接対策の実施
面接対策をしっかりと行うことで、自信を持って面接に臨むことができます。面接対策としては、自己PRの練習、志望動機の整理、想定される質問への回答準備などがあります。転職エージェントを利用している場合は、面接対策のサポートを受けることもできます。
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キャリアアップを目指すために
転職だけでなく、キャリアアップを目指すことも、現状を打破するための一つの方法です。キャリアアップには、資格取得、スキルアップ、昇進などがあります。自分のキャリアプランに合わせて、計画的に取り組んでいきましょう。
1. 資格取得
介護に関する資格を取得することで、専門性を高め、キャリアアップにつなげることができます。介護福祉士、ケアマネージャー、社会福祉士などの資格は、給与アップや、より責任のある仕事へのキャリアパスを可能にします。資格取得には、通信講座や、実務経験が必要なものもありますので、自分の状況に合わせて計画を立てましょう。
2. スキルアップ
介護に関するスキルを磨くことも、キャリアアップにつながります。具体的には、認知症ケア、看取りケア、褥瘡ケアなどの専門知識を習得したり、リーダーシップやマネジメントスキルを磨いたりすることが挙げられます。研修やセミナーに参加したり、OJT(On-the-Job Training:職場内訓練)を通してスキルを磨いたりすることができます。
3. 昇進
介護施設では、介護職員からリーダー、主任、管理者へと昇進するキャリアパスがあります。昇進するためには、日々の業務での実績、リーダーシップ、マネジメントスキルなどが求められます。上司や先輩に相談し、昇進に必要なスキルを磨きましょう。
事例紹介:転職でQOLが向上した介護職員Aさんの場合
Aさんは、相談者の方と同様に、特養での過酷な労働環境に悩んでいました。入所者のQOLが低いこと、人手不足で十分なケアができないこと、看護師との関係性が悪いことなど、多くの問題を抱えていました。Aさんは、現状を改善するために、転職を決意しました。
まず、転職サイトや転職エージェントを活用して、情報収集を行いました。複数の施設を見学し、労働環境や人間関係について詳しく調べました。その結果、Aさんは、入所者のQOLを重視し、スタッフの働きやすさにも配慮した特養に転職することに成功しました。
転職後、Aさんは、以前の職場とは全く異なる環境で働くことになりました。十分な人員配置がされており、入所者一人ひとりに寄り添ったケアを行うことができました。レクリエーションやイベントも充実しており、入所者の笑顔が増えました。看護師との関係性も良好で、チームワーク良く仕事に取り組むことができました。
Aさんは、「転職して本当に良かった。以前の職場では、毎日が辛かったけれど、今は、やりがいを感じながら、楽しく働くことができています。」と話しています。Aさんの事例は、転職によって、介護職員のQOLが向上し、より良いキャリアを築くことができることを示しています。
まとめ:未来を切り開くために
今回の相談者の方の状況は、決して珍しいものではありません。しかし、諦める必要はありません。現状を正確に把握し、問題点を整理し、具体的な行動を起こすことで、必ず未来を切り開くことができます。
まずは、現状を記録し、上司や関係者に相談することから始めましょう。そして、転職やキャリアアップも視野に入れ、自分の希望する働き方、キャリアプランを実現するために、積極的に行動していきましょう。
介護業界は、人手不足が深刻化していますが、その分、あなたの経験やスキルを活かせる場はたくさんあります。諦めずに、自分らしいキャリアを築いていきましょう。応援しています。
この記事が、あなたのキャリアを考える上での一助となれば幸いです。
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