介護と転職の狭間で揺れるあなたへ：特別養護老人ホーム入居とキャリア再構築への道

この記事では、介護と転職という二重の悩みを抱える40代後半の男性を想定し、特別養護老人ホームへの入居に関する疑問と、ご自身のキャリア再構築に向けた具体的なアドバイスを提供します。親の介護問題に直面し、自身のキャリアにも不安を抱えている方は、ぜひ参考にしてください。

特別養護老人ホームの入居申込、入居費用について質問です。

当方、76歳の父と69歳の母を持つ46歳の一人っ子（既婚男性）です。

昨年11月に父がくも膜下出血で倒れ、クリッピング手術で一命は取り留めたものの、リハビリ病院（約4ヶ月入院）を経て、現在老人保健施設に入所中で要介護5（意識障害、失語症、立位維持不可等）の認定を受けています。

母は躁鬱病持ちである上、虚弱体質です。

実家には車庫も無く、門から玄関まで12段の階段があり、家の中もバリアフリーとは程遠い状態です。

私も、うつ状態が原因でサラリーマンを辞めて以来、職を転々としている所謂ワーキングプア状態です。ちなみに妻も昨年子宮体ガンで手術を受け療養中で、現在仕事はしていません。（子供はいません。）

長くなりましたが、以上の様な事情から、実家での介護は不可能であると感じ、老人保健施設（約1年半は居られる見込み）退所後は特別養護老人ホームへの入居を考えています。

なお父が、老後の為に貯め運用していた虎の子の約1000万円を、キャバクラ等の女遊びでここ2～3年で使い果たしていた事が判明した為、所謂介護付き有料老人ホームには、入居一時金が払えないので、とてもとても入れません。

ようやく本題ですが、特別養護老人ホームに入居するには、要介護5の場合おおよそどのくらいの待機期間で、月額どれくらいの費用が必要なのでしょうか？

資料を取り寄せて調べたところでは、ユニット型（個室）と多床型がある様なのですが、費用の違いはどの程度でしょうか？

地域は神奈川県鎌倉市周辺を検討しています。

色々質問してしまいましたが、お知恵を拝借出来れば幸いです。よろしくお願い致します。補足ちなみに、父の年金は2ヶ月で約42万円、母の年金は2ヶ月で約9万円です。現時点でも、両親の年金は殆ど父の介護費用で飛んでしまっています。

そうなると、今後、母が要介護状態になってしまった時に、お金が回らなくなってしまう事が予想され、それも頭の痛い問題です。

ご相談ありがとうございます。ご両親の介護とご自身のキャリアについて、大変な状況の中、様々な問題を抱えていらっしゃる事が伺えます。特別養護老人ホームへの入居、費用、そしてご自身のキャリア再構築について、具体的なアドバイスをさせていただきます。

1. 特別養護老人ホームの入居と費用について

まず、特別養護老人ホーム（特養）への入居について解説します。特養は、原則として要介護3以上の方が対象ですが、緊急性や家族の状況によっては、要介護1、2の方も入居できる場合があります。今回のケースでは、お父様が要介護5、お母様も今後要介護状態になる可能性を考慮すると、特養への入居は現実的な選択肢と言えるでしょう。

1-1. 待機期間

特養の入居待機期間は、地域や施設の状況によって大きく異なります。一般的に、都市部や人気のある施設では、数ヶ月から数年待つことも珍しくありません。鎌倉市周辺の状況も同様で、要介護度が高いほど優先的に入居できる可能性はありますが、それでも数ヶ月から1年以上の待機期間を覚悟しておく必要があります。

対策：

• 複数の施設への申し込み： 複数の特養に申し込み、入居できる可能性を高めましょう。
• 施設の情報を収集： 各施設の入居状況や空き情報を定期的に確認し、早めに行動しましょう。
• ケアマネージャーとの連携： ケアマネージャーに相談し、入居しやすい施設を探してもらいましょう。

1-2. 費用

特養の費用は、月額10万円～20万円程度が目安となります。費用は、介護度、施設のタイプ（ユニット型個室、多床室）、所得によって異なります。

費用の内訳：

• 介護保険自己負担分： 介護度や所得に応じて1割～3割負担となります。
• 食費： 1食あたり500円～700円程度が目安です。
• 居住費： 部屋の種類によって異なり、個室の場合は高くなります。
• その他： 日用品費、医療費、理美容代など。

ご両親の年金収入と、現在の介護費用を考慮すると、特養の費用は大きな負担となる可能性があります。しかし、特養は比較的費用が抑えられる施設であり、収入に応じて費用が減額される制度（特定入所者介護サービス費）も利用できます。

対策：

• 施設の費用を確認： 入居を検討している施設の費用を事前に確認し、詳細な内訳を把握しましょう。
• 減額制度の利用： 特定入所者介護サービス費などの減額制度について、施設やケアマネージャーに相談しましょう。
• 資産の見直し： ご両親の資産状況を整理し、必要な費用を把握しましょう。

1-3. ユニット型と多床型

特養には、ユニット型（個室）と多床型（複数人部屋）があります。ユニット型は、プライバシーが確保され、個別ケアを受けやすいというメリットがありますが、費用は高めです。多床型は、費用が抑えられますが、プライバシーは低くなります。どちらのタイプを選ぶかは、ご両親の状況やご自身の予算によって判断しましょう。

ポイント：

• ユニット型： 個室でプライバシーが確保され、個別ケアを受けやすい。費用は高め。
• 多床型： 複数人部屋で費用が抑えられる。プライバシーは低め。

2. キャリア再構築に向けて

次に、ご自身のキャリア再構築について考えていきましょう。うつ状態が原因で退職され、職を転々としているとのことですので、まずはご自身の状況を客観的に把握し、無理のない範囲でキャリアプランを立てることが重要です。

2-1. 自己分析

まずは、自己分析を行い、ご自身の強みや弱み、興味のある分野、キャリアの方向性などを明確にしましょう。

自己分析の方法：

• 過去の経験の棚卸し： 過去の職務経験を振り返り、どのような仕事で成果を上げたか、どのようなスキルを身につけたかを整理します。
• 強みと弱みの把握： 自分の強みと弱みを客観的に把握し、弱みを克服するための方法を考えます。
• 興味のある分野の発見： どのような仕事に興味があるのか、どのような働き方をしたいのかを考えます。
• 価値観の明確化： 仕事を通じて何を大切にしたいのか、どのような価値観を重視するのかを明確にします。

2-2. スキルアップ

自己分析の結果を踏まえ、必要なスキルを習得するための計画を立てましょう。オンライン講座や資格取得などを活用し、着実にスキルアップを図ることが重要です。

スキルアップの方法：

• オンライン講座の活用： Udemy、Coursera、Udacityなどのオンライン講座を利用し、必要なスキルを学びましょう。
• 資格取得： 興味のある分野の資格を取得し、専門性を高めましょう。
• プログラミング学習： ITスキルは、多くの職種で役立ちます。プログラミングスクールやオンライン学習を活用しましょう。
• キャリアコンサルタントの活用： キャリアコンサルタントに相談し、キャリアプランの作成やスキルアップのサポートを受けましょう。

2-3. 求人情報の収集と応募

スキルアップと並行して、求人情報を収集し、積極的に応募しましょう。転職サイトや転職エージェントを活用し、自分に合った求人を探しましょう。

求人情報の収集方法：

• 転職サイトの活用： doda、リクナビNEXT、マイナビ転職などの転職サイトを利用し、求人情報を検索しましょう。
• 転職エージェントの活用： 転職エージェントに登録し、キャリア相談や求人紹介を受けましょう。
• 企業のホームページの確認： 興味のある企業のホームページを定期的に確認し、求人情報をチェックしましょう。
• LinkedInの活用： LinkedInで、興味のある企業の社員や業界関係者とつながり、情報収集を行いましょう。

2-4. 面接対策

書類選考を通過したら、面接対策を行いましょう。自己PRや志望動機をしっかりと準備し、面接官に好印象を与えられるように練習しましょう。

面接対策のポイント：

• 自己PRの準備： 自分の強みや経験を具体的に伝えられるように、自己PRを準備しましょう。
• 志望動機の準備： なぜその企業で働きたいのか、具体的に伝えられるように、志望動機を準備しましょう。
• 想定される質問への回答準備： 面接でよく聞かれる質問（自己紹介、退職理由、キャリアプランなど）への回答を準備しましょう。
• 模擬面接の実施： 家族や友人に協力してもらい、模擬面接を行いましょう。
• 面接マナーの習得： 面接時の服装、言葉遣い、態度などのマナーを身につけましょう。

ご自身の状況を考えると、介護とキャリアの両立は容易ではありません。しかし、計画的に準備を進めることで、必ず道は開けます。焦らず、一つずつ課題をクリアしていくことが重要です。

3. 介護と仕事の両立支援

介護と仕事の両立は、多くの人が抱える悩みです。国や自治体、企業は、両立支援のための制度やサービスを提供しています。これらの情報を活用し、ご自身の状況に合わせて、両立支援策を検討しましょう。

3-1. 介護休業・介護休暇

介護休業は、家族の介護のために、最長93日まで取得できる制度です。介護休暇は、年次有給休暇とは別に、年間5日まで取得できる制度です。これらの制度を利用することで、介護と仕事を両立しやすくなります。

ポイント：

• 介護休業： 対象家族1人につき、通算93日まで取得可能。
• 介護休暇： 対象家族1人につき、年間5日（2人以上の場合は10日）まで取得可能。

3-2. 勤務時間の変更

勤務時間の変更（時短勤務、時差出勤など）も、介護と仕事を両立するための有効な手段です。会社に相談し、ご自身の状況に合わせて、勤務時間の変更を検討しましょう。

ポイント：

• 時短勤務： 1日の労働時間を短縮する。
• 時差出勤： 出勤時間をずらす。
• 在宅勤務： 自宅で仕事をする。

3-3. 介護サービスの利用

介護サービスを利用することで、介護の負担を軽減し、仕事との両立を支援することができます。訪問介護、デイサービス、ショートステイなどのサービスを検討しましょう。

介護サービスの種類：

• 訪問介護： ホームヘルパーが自宅を訪問し、介護サービスを提供する。
• デイサービス： 日帰りで介護サービスを提供する。
• ショートステイ： 短期間、施設に入所して介護サービスを提供する。
• 介護保険サービスの利用： 介護保険サービスを利用するには、要介護認定を受ける必要があります。

3-4. 相談窓口の活用

介護に関する悩みや不安は、一人で抱え込まずに、専門の相談窓口に相談しましょう。地域包括支援センターや、介護保険サービス事業者などが相談窓口を設置しています。

相談窓口：

• 地域包括支援センター： 高齢者の総合相談窓口。
• 介護保険サービス事業者： 介護保険に関する相談に対応。
• ハローワーク： 仕事に関する相談に対応。
• 労働局： 労働に関する相談に対応。

4. まとめ

今回のケースでは、ご両親の介護とご自身のキャリア再構築という、二重の課題に直面しています。特養への入居、費用の問題、そしてご自身のキャリアプランについて、一つずつ課題を整理し、具体的な対策を立てていくことが重要です。焦らず、着実に、一歩ずつ進んでいきましょう。

重要なポイント：

• 情報収集： 特養の入居情報や費用、介護保険制度について、積極的に情報収集を行いましょう。
• 自己分析： ご自身の強みや弱み、興味のある分野を明確にし、キャリアプランを立てましょう。
• スキルアップ： 必要なスキルを習得し、転職活動に備えましょう。
• 両立支援： 介護と仕事の両立支援制度を活用し、負担を軽減しましょう。
• 相談： 専門家や相談窓口に相談し、アドバイスを受けましょう。

ご自身の状況を考えると、困難な道のりかもしれませんが、諦めずに、一つずつ課題をクリアしていくことで、必ず未来は開けます。応援しています。

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