介護現場での看護師との連携問題:対立を乗り越え、より良いケアを実現するには
介護現場での看護師との連携問題:対立を乗り越え、より良いケアを実現するには
この記事では、介護施設で働く介護職員の方々が直面する、看護師との連携に関する悩みを取り上げます。特に、食事介助における看護師の関わり方に対する疑問や不満、そしてそれらがもたらす葛藤に焦点を当て、具体的な解決策を提示します。介護と看護、それぞれの専門性を尊重しつつ、より良いチームワークを築き、入居者の方々にとって最善のケアを提供するためのヒントをお届けします。
私は現在、ユニット型の特別養護老人ホームに勤務する介護職員です。
今回、知恵を拝借したいのは看護師の食事介助によるヘルプに関する
ことです。
私の施設のある看護師は、善意からでしょうが、食事介助を手伝って
くれようとしています。
しかし、自分で食べられる利用者も全介助するのです。
その利用者は「食べられない。食べさせて。」と訴える時があるのですが
促せば、食べられるのです。
しかし、その看護師はたまにやって来ては、介護職員は人手が足りない
大変だ。かつ、「食べられない。食べさせて。」・・・たったその一言で
「大変ですね。分かりました。」と全介助で摂らせるのです。
それをみかねた私は、「現場できちんとまわせますから大丈夫です。」
「本当に大丈夫ですから。」と伝えるのですが
「大変な時程、看護師も介護職員をサポートしないといけない。協力しないと
いけない。なぜなの?」と訴えます。
大変ありがたいのです。その一言は大変うれしいのです。
しかし、前述した通りな事を毎回されるのは、介護職としては腑に落ちません。
時には全介してあげる事は何ら影響は無いでしょう。利用者も喜んでいますし
利用者中心主義的な考え方でいけば、何ら問題なく、主義を貫いた事となります。
しかし、私の中で、本当に良いのか?と疑問が残ると同時に怒りに近い感情が
芽生えるのです。
それは、介護職員は看護師の領域に土足で(相談無く)踏み入る事はしません。
しかし、介護職には配膳の仕方、食事の見守り方、促し方等があり、その領域
に看護師は相談無くズカズカと入り込んでは、勝手に食介を始めるのです。
みかねた私は、食事介助をして頂けるのであれば、この方には「お皿が滑ると
食べ難いのでこれを敷いて頂き・・・・・」等お願いをすると
「もういいです。」と少し怒り気味に去っていきます。
10分位すると何食わぬ顔をして勝手にやり始めます。
私は、看護師は介護職の上司的存在なの?何も言えないの?と思いながら
そして、もうその日は何も言う気も失せ、一人だけ食事介助を任せました。
確かに「全介」は助かります。例え、その人が時間はかかれど食べられる人で
あってもです。
しかし、介護職員として数年、利用者と付き合ってきた中で、数か月で入ってきた
おばさん看護師が、自分の勝手な判断で土足で踏み入ってきた事に
怒りを覚えます。
せめて、介護職員と利用者の食事介助について、食事介助の関わり方について
間違っているのであれば、指摘され、見本を見せられる等の指導的な
ものであれば、喜んで聞かせていただきます。
しかし、それも無く、ただ単に「私はたちは病院でも食事介助をしてきたから。
あなた達以上に厳しい環境でやってきたから。」等と言われ、その結果が
今回のような事ですか?と腑に落ちない、ただただ、苛つきが押さえられません。
看護師、介護職員の皆さま、このような事は私以外の施設でもあるのでしょうか。
また、どのように感じられますか。等、率直なご意見を頂ければ幸いです。
介護現場における看護師との連携:なぜ問題が起きるのか?
介護施設における看護師と介護職員の連携は、質の高いケアを提供する上で不可欠です。しかし、現実には、今回の相談者のように、両者の間で摩擦が生じることが少なくありません。その原因は多岐にわたりますが、大きく分けて以下の3点が挙げられます。
- 役割と責任の認識の相違: 看護師と介護職員は、それぞれ異なる専門性を持っています。看護師は医療的な知識と技術を、介護職員は生活援助と身体介護に関する専門知識を有しています。しかし、役割分担や責任範囲が明確に定義されていない場合、互いの領域に踏み込み、誤解や対立を生むことがあります。
- コミュニケーション不足: 互いの業務内容や、入居者の方々の状態に関する情報共有が不足していると、連携がうまくいきません。例えば、食事介助において、看護師が利用者の状態を十分に把握せずに全介助をしてしまうのは、情報共有の不足が原因の一つと考えられます。
- 経験や価値観の違い: 看護師と介護職員の間には、経験年数や価値観に違いがあることもあります。特に、経験豊富な看護師が、経験の浅い介護職員に対して、一方的に指示を出すような関係性では、介護職員のモチベーションが低下し、連携が阻害される可能性があります。
具体的な問題点:食事介助における葛藤
今回の相談内容で最も重要なポイントは、食事介助における看護師の関わり方です。具体的には、以下の点が問題として挙げられます。
- 過剰な介助: 自分で食べられる利用者に対しても全介助をしてしまう。これは、利用者の自立を阻害し、QOL(Quality of Life:生活の質)を低下させる可能性があります。
- 一方的な介入: 介護職員との相談なしに、食事介助を始めてしまう。これは、介護職員の専門性を尊重せず、チームワークを乱す行為です。
- コミュニケーションの不足: 介護職員の意見を聞かず、自分のやり方を押し付ける。これは、相互理解を妨げ、対立を深める原因となります。
問題解決に向けた具体的なステップ
では、これらの問題を解決し、より良い連携を築くためには、具体的にどのようなステップを踏むべきでしょうか。以下に、実践的なアドバイスを提示します。
1. コミュニケーションの改善
まずは、看護師と介護職員の間でのコミュニケーションを改善することが重要です。具体的には、以下の点を意識しましょう。
- 定期的な情報交換の場の設定: 毎日、または週に一度など、定期的に情報交換の場を設けましょう。そこで、入居者の状態やケアに関する情報を共有し、疑問点や課題を話し合うようにします。
- 記録の活用: 入居者の状態やケア内容に関する記録を、看護師と介護職員で共有しましょう。記録を通じて、互いの業務内容を理解し、必要な情報をスムーズに受け渡すことができます。
- 積極的な対話: 互いに意見を言いやすい雰囲気を作り、積極的に対話するように心がけましょう。相手の意見を尊重し、建設的な議論をすることで、相互理解を深めることができます。
2. 役割分担の明確化
次に、看護師と介護職員の役割分担を明確にすることが重要です。具体的には、以下の点を考慮しましょう。
- 役割分担表の作成: 看護師と介護職員の役割分担表を作成し、それぞれの担当業務を明確にしましょう。食事介助、服薬管理、バイタルチェックなど、具体的な業務内容を明記することで、互いの役割を理解しやすくなります。
- 連携ルールの策定: 役割分担表に基づいて、連携ルールを策定しましょう。例えば、「食事介助は、原則として介護職員が行うが、必要に応じて看護師がサポートする」といったルールを定めることで、スムーズな連携を促すことができます。
- 教育・研修の実施: 役割分担や連携ルールを、看護師と介護職員の両方に周知徹底するために、教育・研修を実施しましょう。研修を通じて、互いの専門性や役割を理解し、チームワークを向上させることができます。
3. 相互尊重の精神
最後に、看護師と介護職員がお互いを尊重し、協力し合う精神を持つことが重要です。具体的には、以下の点を意識しましょう。
- 相手の専門性を尊重する: 看護師は、介護職員の生活援助に関する専門性を尊重し、介護職員は、看護師の医療に関する専門性を尊重しましょう。互いの専門性を認め合うことで、より良いチームワークを築くことができます。
- 感謝の気持ちを伝える: 互いに感謝の気持ちを伝えることで、良好な人間関係を築くことができます。例えば、「いつもありがとうございます」「おかげで助かりました」といった言葉を積極的に伝えましょう。
- 問題解決への積極的な姿勢: 問題が発生した場合は、互いに協力して解決策を模索しましょう。一方的に相手を責めるのではなく、建設的な議論を通じて、問題解決を図ることが重要です。
食事介助における具体的な改善策
今回の相談内容を踏まえ、食事介助における具体的な改善策を提案します。
- アセスメントの徹底: 食事介助を行う前に、利用者の状態を詳細にアセスメントしましょう。食事の摂取状況、嚥下(えんげ)機能、食事に対する意欲などを評価し、適切な介助方法を検討します。
- 個別ケア計画の作成: 利用者一人ひとりの状態に合わせた個別ケア計画を作成しましょう。食事介助の方法、時間、回数などを具体的に計画し、看護師と介護職員で共有します。
- チームでの情報共有: 食事介助に関する情報を、看護師と介護職員で定期的に共有しましょう。利用者の状態の変化や、ケアの効果などを共有することで、より質の高いケアを提供できます。
- 介助方法の見直し: 利用者の状態に合わせて、介助方法を見直しましょう。例えば、自分で食べられる利用者には、声かけや見守りを行い、自立を促します。嚥下機能に問題がある利用者には、食事の形態や姿勢を工夫し、安全に食事ができるように支援します。
- 研修の実施: 食事介助に関する研修を定期的に実施しましょう。介助技術の向上だけでなく、利用者の尊厳を守るための知識や、チームワークを向上させるためのコミュニケーションスキルなどを学ぶことができます。
成功事例の紹介
実際に、看護師と介護職員の連携がうまくいき、質の高いケアを提供している施設の事例を紹介します。
ある特別養護老人ホームでは、看護師と介護職員が毎日、朝礼で入居者の状態に関する情報を共有しています。また、週に一度、合同でカンファレンスを行い、個別ケア計画の見直しや、問題点の解決策を話し合っています。その結果、入居者の満足度が向上し、職員の離職率も低下しました。
専門家の視点
介護現場における看護師と介護職員の連携について、専門家は次のように述べています。
「看護師と介護職員は、それぞれ異なる専門性を持っていますが、目的は同じです。それは、入居者の方々のQOLを向上させることです。そのためには、互いの専門性を尊重し、協力し合うことが不可欠です。コミュニケーションを密にし、役割分担を明確にすることで、より良いチームワークを築き、質の高いケアを提供することができます。」
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まとめ:より良いチームワークのために
介護現場における看護師との連携は、質の高いケアを提供する上で非常に重要です。今回の相談内容を参考に、コミュニケーションの改善、役割分担の明確化、相互尊重の精神を意識することで、より良いチームワークを築き、入居者の方々にとってより良い環境を提供できるはずです。問題解決に向けて、積極的に行動し、より良い介護現場を目指しましょう。
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