要介護1の義祖母との同居で疲弊…施設入所は無理？介護と仕事の両立を叶える方法

ご相談ありがとうございます。今回は、介護と育児、そして仕事の両立という、非常に多くの方が抱える悩みに焦点を当てて、具体的な解決策を提示していきます。まず、ご相談内容を整理し、現状を詳しく見ていきましょう。

要介護１の義祖母のことで‥

旦那と１歳の息子と義祖母(75)と同居しています。

認知症と診断されていて、アリセプト服用していますが全然効果がみられません。

同居しはじめたのは去年の11月からですが、その時に比べても物忘れやおかしな行動などかなり進行しています。

最近はしゃべるとすぐに怒り出したり、夜に徘徊したり‥

冷蔵庫の中もぐちゃぐちゃにされるのでかなり迷惑です。

身内に相談したら、まだ要介護１しかとれていないのに施設なんか探せるわけないと言われました。

要介護がすすまないと施設の予約もできないのでしょうか？

毎日一緒にいるだけで常にイライラしてしまいます。

息子もまだ何もわからない状態なので、勝手になんでも食べさせられたりどこかに連れ出されたり、常に監視しないといけない状態でしんどいです。

・要介護１程度の場合は施設入所は無理なのか？

・介護度の申請は今後どのくらいの間隔で行われるのか？

詳しい方、回答お願いします。

冷たい孫嫁だとは思いますが、義祖母の性格もあり可哀想だとは思えません。

非常に大変な状況ですね。認知症の義祖母の介護に加え、1歳のお子さんの育児、そしてご自身の生活と、多くの負担を抱えていらっしゃると思います。まずは、この状況を乗り越えるための具体的なステップと、利用できる制度について解説していきます。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、現状を客観的に把握し、問題点を整理することが重要です。相談者様の抱える問題は多岐にわたりますが、大きく以下の3つに集約できます。

• 介護による負担: 認知症の義祖母の介護による精神的、肉体的負担。特に、徘徊や物忘れ、言動の理解不能によるストレス。
• 育児との両立の難しさ: 1歳のお子さんの育児と介護の同時進行による負担。お子さんの安全確保、食事管理、遊びの制限など。
• 制度や情報への不安: 介護保険制度や施設入所に関する情報不足。介護度の進行、施設の予約、家族の理解などへの不安。

これらの問題点を具体的に把握することで、適切な解決策を見つけやすくなります。まずは、ご自身の状況を整理し、何が一番負担になっているのか、優先順位をつけることから始めましょう。

2. 介護保険制度と利用できるサービス

介護保険制度は、介護が必要な高齢者の生活を支えるための重要な制度です。まずは、この制度について理解を深め、利用できるサービスを最大限に活用しましょう。

2-1. 要介護度について

要介護度は、介護保険サービスを利用するために必要な認定です。要介護度は、介護の必要性に応じて7段階（要支援1・2、要介護1～5）に分けられます。今回の相談者様の場合、義祖母は要介護1と認定されています。

• 要介護1: 日常生活の一部に何らかの支援が必要な状態。食事や排泄、入浴などに部分的な介助が必要となる場合があります。
• 介護度の申請間隔: 介護度の申請は、原則として6ヶ月ごとに更新が必要ですが、状態が大きく変化した場合は、随時申請することも可能です。状態が悪化していると感じたら、遠慮なく市区町村の窓口に相談しましょう。

2-2. 利用できるサービス

要介護度に応じて、様々な介護保険サービスを利用できます。要介護1の場合、利用できるサービスは限られますが、以下のようなサービスを検討できます。

• 訪問介護（ホームヘルプサービス）: 訪問介護員（ヘルパー）が自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの身体介護や、掃除、洗濯などの生活援助を行います。
• 通所介護（デイサービス）: デイサービスセンターに通い、食事や入浴、レクリエーション、機能訓練などを受けます。
• 短期入所生活介護（ショートステイ）: 短期間、介護老人福祉施設などに宿泊し、入浴や食事、排泄などの介護を受けます。
• 福祉用具のレンタル: 車椅子や歩行器などの福祉用具をレンタルできます。

これらのサービスを組み合わせることで、介護負担を軽減し、ご自身の時間を確保することができます。

3. 施設入所について

「要介護1では施設に入れない」という誤解がありますが、必ずしもそうではありません。施設の種類によっては、要介護1から入所できる施設もあります。ただし、入所できる施設の選択肢は限られるため、早めに情報収集を始めることが重要です。

3-1. 施設の種類

主な介護保険施設には、以下のようなものがあります。

• 介護老人福祉施設（特別養護老人ホーム）: 常に介護が必要な方が入所する施設。原則として、要介護3以上の方が対象ですが、緊急性がある場合は、要介護1、2の方も入所できる場合があります。
• 介護老人保健施設（老健）: 治療やリハビリを目的とした施設。在宅復帰を目指す方が多く利用します。
• 介護療養型医療施設: 医療ケアが必要な方が入所する施設。
• 認知症対応型共同生活介護（グループホーム）: 認知症の方が少人数で共同生活を送る施設。
• 住宅型有料老人ホーム: 食事や生活支援、介護サービスを提供する施設。
• サービス付き高齢者向け住宅: 安否確認や生活相談などのサービスを提供する施設。

3-2. 施設選びのポイント

施設を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

• 入所条件: 要介護度だけでなく、施設の入所条件を確認しましょう。
• 費用: 入所費用や月額費用を確認し、ご自身の予算に合う施設を選びましょう。
• 施設の雰囲気: 見学に行き、施設の雰囲気やスタッフの対応などを確認しましょう。
• サービス内容: 提供されるサービス内容を確認し、義祖母のニーズに合った施設を選びましょう。
• 空き状況: 施設の空き状況は変動するため、早めに情報収集し、複数の施設を検討しましょう。

施設探しは、時間と労力がかかるため、早めに情報収集を始め、複数の施設を比較検討することが重要です。

4. 家族との連携と情報共有

介護は、一人で抱え込まず、家族と協力して行うことが重要です。特に、義祖母の介護については、ご主人や他の親族との連携が不可欠です。

4-1. 家族会議の開催

定期的に家族会議を開催し、現状の課題や今後の対応について話し合いましょう。それぞれの役割分担を明確にし、協力体制を築くことが重要です。

4-2. 情報共有

義祖母の健康状態や介護状況について、家族間で情報を共有しましょう。連絡ノートや情報共有アプリなどを活用すると便利です。

4-3. 専門家への相談

介護に関する悩みや疑問は、一人で抱え込まず、専門家（ケアマネジャー、医師、ソーシャルワーカーなど）に相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応策を見つけることができます。

5. 育児との両立を支援する制度とサービス

介護と育児を両立することは、非常に大変なことです。しかし、国や自治体は、両立を支援するための様々な制度やサービスを提供しています。これらの制度を積極的に活用し、負担を軽減しましょう。

5-1. 育児に関する制度

• 育児休業: 育児休業を取得し、育児に専念することができます。
• 育児短時間勤務: 育児と仕事の両立を支援するための制度で、短時間勤務を選択できます。
• ベビーシッター利用支援: ベビーシッターの利用料金を補助する制度があります。
• 一時保育: 短時間、保育園に子供を預けることができます。

5-2. 介護と育児の両立支援サービス

• ファミリー・サポート・センター: 地域の子育て支援サービスで、子供の預かりや送迎などをサポートしてくれます。
• 病児保育: 子供が病気の際に、一時的に保育をしてくれるサービスです。

これらの制度やサービスを積極的に活用し、育児と介護の両立を支援しましょう。

6. 精神的なケアとストレス解消

介護は、精神的な負担が大きくなることがあります。ご自身の心身の健康を保つために、ストレスを解消し、リフレッシュする時間を持つことが重要です。

6-1. ストレス解消法

• 休息: 睡眠をしっかりととり、疲労を回復させましょう。
• 趣味: 自分の好きなこと（読書、音楽鑑賞、運動など）をする時間を持ちましょう。
• 気分転換: 散歩や旅行など、気分転換になることをしましょう。
• 相談: 信頼できる人に悩みや不安を相談しましょう。

6-2. 専門家への相談

精神的な負担が大きくなってきた場合は、専門家（精神科医、カウンセラーなど）に相談しましょう。専門家のサポートを受けることで、心の健康を保つことができます。

7. 具体的な行動計画

上記の情報を踏まえ、具体的な行動計画を立てましょう。以下は、その一例です。

1. 現状の整理: 義祖母の介護状況、育児状況、ご自身の状況を整理し、問題点を明確にする。
2. 情報収集: 介護保険制度、利用できるサービス、施設に関する情報を収集する。
3. 家族との連携: 家族会議を開催し、役割分担と協力体制を築く。
4. 専門家への相談: ケアマネジャーや医師に相談し、適切なアドバイスを受ける。
5. サービスの利用: 訪問介護、デイサービス、ショートステイなどのサービスを検討し、利用を開始する。
6. 施設の見学: 複数の施設を見学し、義祖母に合った施設を探す。
7. 育児支援の活用: 育児休業、ベビーシッター利用支援、一時保育などの制度を活用する。
8. ストレス解消: 休息、趣味、気分転換など、自分なりのストレス解消法を見つける。

この行動計画を参考に、ご自身の状況に合わせて、具体的な計画を立て、実行していきましょう。

8. 成功事例と専門家の視点

介護と仕事の両立を成功させている方の事例や、専門家の視点をご紹介します。

8-1. 成功事例

事例1: 40代女性、要介護2の母親と小学生の子供を抱えるAさん。訪問介護とショートステイを積極的に利用し、自分の時間と仕事の時間を確保。週末は家族で旅行に出かけ、リフレッシュすることで、介護と育児の両立を実現。

事例2: 50代男性、認知症の父親と妻の介護を両立するBさん。ケアマネジャーと連携し、父親の状況に合わせたサービスを計画。在宅介護と施設入所を組み合わせ、妻の負担を軽減。週末は趣味のガーデニングを楽しんで、ストレスを解消。

8-2. 専門家の視点

ケアマネジャー: 「介護は一人で抱え込まず、専門家や家族と連携することが重要です。介護保険サービスを最大限に活用し、ご自身の負担を軽減してください。」

医師: 「認知症の進行は個人差があります。定期的な診察と適切な治療を受けることで、症状の進行を遅らせることができます。また、ご家族のサポートも重要です。」

ソーシャルワーカー: 「介護に関する悩みや不安は、一人で抱え込まず、ソーシャルワーカーに相談してください。様々な制度やサービスを紹介し、問題解決をサポートします。」

9. まとめ

今回の相談者様は、認知症の義祖母の介護、1歳のお子さんの育児、そしてご自身の生活と、多くの負担を抱えています。しかし、適切な情報収集、制度の活用、家族との連携、専門家への相談、そしてご自身のケアを行うことで、この状況を乗り越えることができます。

まずは、現状を整理し、問題点を明確にすることから始めましょう。そして、介護保険制度や利用できるサービスについて理解を深め、積極的に活用しましょう。家族との連携を密にし、専門家のアドバイスを受けながら、ご自身の心身の健康を保つことも忘れないでください。

介護と育児の両立は大変ですが、決して不可能ではありません。諦めずに、一つ一つ問題を解決し、より良い生活を送れるように、応援しています。

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