50代事務職の母の物忘れ…認知症？仕事への影響と家族ができること

ご相談ありがとうございます。55歳のお母様の物忘れについて、ご心配な状況、お察しいたします。会計関係の責任者としてお仕事をされているお母様が、最近物忘れが多くなり、ご家族としてどう対応すべきか悩んでいらっしゃるのですね。認知症の可能性や、それが仕事に与える影響など、様々な不安があるかと思います。この記事では、お母様の状況を詳しく分析し、認知症の可能性、仕事への影響、そしてご家族としてできることについて、具体的なアドバイスをさせていただきます。

現在55歳になる母親ですが、先年頃から更年期障害が目立つようになりました。周りがフォローできればいいのですが…。長女の私が近くに住んでおり、昨年末に次男を出産し・仕事をしているのでなかなか顔を見に行く機会もありません。次女は少し離れた所に嫁ぎ、やはりここも1歳の赤ちゃんを抱え義祖母の面倒を見なくてはならない為、滅多に帰って来れません。三女は県外でまだ独身ですが、やはり長期休暇にならないと帰省が出来ない状態です。

母は現在も事務職で働いており、会計関係の責任者をしています。休日や時間を作っては趣味のスポーツに励んでいますが、最近は約束していたことを全く覚えていないと言う事が増えてきました。年齢もそう若くはないけれど、まだまだしっかりしている年齢ではないかと思うのですが。忙しすぎるのも事実です。仕事での失敗等は話を聞いてないのでわかりませんが、つい最近になって綺麗さっぱり忘れていると言う事が出てきて不安になっています。認知症なのでしょうか？

母の仕事は介護施設なので、認知症についてなど私たちよりも詳しいのですが、その母が自分の物忘れについて全く把握していない様子です。大丈夫かな・・・？と不安になります。姉妹３人で話し合いますが、どうしていいものか分かりません。父親はもともとあまり深く考え込まない性格の上、自分もおっとりしているし、多少の物忘れもあります。しかし、そう深刻ではない状況です。きっと母のもの忘れにも気付いてないかと思います。

母はまだまだ現役で働くと意気込んでいますし、スポーツも続けていくと思います。しかしゆっくり休息をとる時間がないように見えます。仕事も入居者の通帳を預かり、管理して信頼されている様子。でもこのまま物忘れがひどくなってくれば、勤務先にも迷惑をかける事が出てくるのでは・・・？と心配です。

症状を軽減する事はできるのでしょうか？自分が認知症かもしれないと教えるべきなのでしょうか？想像していたよりもこの日が早くきてしまったような気がして、怖いです。なにかアドバイス等あれば、少しでも頂きたいと思います。よろしくお願いします。

1. 物忘れの原因を探る：更年期障害、多忙、認知症の可能性

お母様の物忘れの原因を特定するためには、いくつかの可能性を考慮する必要があります。更年期障害によるもの忘れ、多忙による一時的な記憶力の低下、そして認知症の可能性です。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

1-1. 更年期障害の影響

50代は更年期にあたる年齢であり、女性ホルモンのバランスが崩れることで、様々な心身の不調が現れることがあります。その中には、記憶力や集中力の低下も含まれます。更年期障害による物忘れは、一時的なもので、適切なケアや治療によって改善することが期待できます。

• 症状：物忘れの他に、イライラ、気分の落ち込み、不眠、疲労感などが見られることがあります。
• 対策：婦人科医への相談、ホルモン補充療法、漢方薬、生活習慣の見直しなどがあります。

1-2. 多忙による影響

仕事、家事、育児、趣味など、多くの役割を抱えている場合、脳が処理できる情報量を超えてしまい、物忘れが起こりやすくなることがあります。特に、会計関係の責任者という重要な仕事をしている場合、精神的な負担も大きくなりがちです。

• 症状：約束を忘れる、集中力が続かない、新しい情報を覚えにくいなど。
• 対策：休息時間の確保、タスク管理、周囲のサポート、ストレス解消など。

1-3. 認知症の可能性

物忘れが進行し、日常生活や仕事に支障をきたす場合、認知症の可能性も考慮する必要があります。認知症には様々な種類があり、早期発見・早期対応が重要です。

• 症状：同じことを何度も言う、物の置き場所が分からなくなる、時間や場所が分からなくなるなど。
• 対策：専門医への相談、認知機能検査、早期治療の開始など。

2. 仕事への影響とリスク

お母様の物忘れが進行すると、仕事にも様々な影響が出てくる可能性があります。会計関係の責任者という立場上、仕事でのミスは、会社や顧客に大きな迷惑をかけることにもなりかねません。具体的にどのようなリスクがあるのか、見ていきましょう。

2-1. ミスの増加と業務効率の低下

物忘れによって、書類の処理ミス、計算ミス、期日の遅延など、様々なミスが増加する可能性があります。また、集中力の低下により、業務効率も低下し、残業が増えることも考えられます。

2-2. 顧客や同僚からの信頼の喪失

仕事でのミスが続くと、顧客や同僚からの信頼を失うことになりかねません。特に、会計関係の仕事は、正確さと信頼が重要であり、一度信頼を失うと、回復は容易ではありません。

2-3. 職務継続の困難さ

物忘れが深刻化し、仕事に支障をきたすようになると、職務継続が困難になる可能性があります。解雇や異動といった事態も考えられます。

3. ご家族ができること：早期発見とサポート

ご家族として、お母様の物忘れに対してできることはたくさんあります。早期発見に努め、適切なサポートを提供することで、症状の進行を遅らせたり、生活の質を維持したりすることができます。

3-1. 専門医への相談を促す

物忘れが気になる場合は、まず専門医（認知症専門医、神経内科医など）に相談することをお勧めします。専門医は、問診や検査を通して、物忘れの原因を特定し、適切な診断と治療を提供してくれます。

• 受診のきっかけを作る：ご本人が受診をためらう場合は、一緒に受診したり、受診を勧めるための情報を提供したりすることが大切です。
• 検査の内容：認知機能検査、脳の画像検査（MRI、CTなど）、血液検査などが行われます。

3-2. 生活習慣の見直しをサポートする

健康的な生活習慣は、脳の健康を維持し、認知症の進行を遅らせる効果があります。ご家族として、生活習慣の見直しをサポートしましょう。

• バランスの取れた食事：野菜、果物、魚などを中心としたバランスの取れた食事を心がけましょう。
• 適度な運動：ウォーキング、ジョギング、水泳など、無理のない範囲で運動を続けましょう。
• 十分な睡眠：質の高い睡眠を確保するために、睡眠環境を整え、規則正しい生活を送りましょう。
• 脳トレ：パズル、クロスワード、読書など、脳を活性化させる活動を取り入れましょう。

3-3. 周囲の理解とサポートを求める

ご家族だけで抱え込まず、周囲の理解とサポートを求めることも重要です。職場の同僚や上司、友人など、信頼できる人に相談し、協力を得ましょう。

• 職場の理解を得る：お母様の状況を職場に伝え、業務内容の調整や、周囲のサポート体制を整えることを検討しましょう。
• 地域のサポートを活用する：地域包括支援センターや、認知症カフェなど、地域のサポートを活用しましょう。

3-4. コミュニケーションを密にする

日頃からコミュニケーションを密にし、お母様の気持ちに寄り添うことが大切です。話を聞いてあげるだけでも、お母様の不安を軽減することができます。

• 話を聞く：お母様の悩みや不安をじっくりと聞き、共感する姿勢を示しましょう。
• 一緒に過ごす時間を作る：一緒に食事をしたり、趣味を楽しんだり、一緒に過ごす時間を増やしましょう。
• 感謝の気持ちを伝える：日頃の感謝の気持ちを伝え、お母様の自己肯定感を高めましょう。

4. 認知症かもしれないと伝えることの難しさ

お母様に、ご自身の物忘れについて伝えることは、非常に難しい問題です。しかし、適切な方法で伝えることで、早期の対応に繋げることができます。伝える際のポイントをいくつかご紹介します。

4-1. 伝え方のポイント

一方的に伝えるのではなく、お母様の気持ちに寄り添いながら、丁寧に伝えることが大切です。

• 落ち着いた雰囲気で：落ち着いた雰囲気で、ゆっくりと話しましょう。
• 具体的に伝える：最近の物忘れの具体的な例を挙げながら、説明しましょう。
• 心配な気持ちを伝える：あなたの心配な気持ちを正直に伝えましょう。
• 専門医への相談を勧める：専門医に相談することを勧め、一緒に受診することを提案しましょう。
• 責めない：決して責めるような口調ではなく、寄り添う姿勢を示しましょう。

4-2. 伝える際の注意点

伝える際には、いくつか注意すべき点があります。

• 本人の気持ちを尊重する：本人の気持ちを尊重し、無理強いしないようにしましょう。
• 否定的な言葉を使わない：認知症という言葉を直接使うのではなく、「物忘れ」や「記憶力の低下」といった言葉を使いましょう。
• 焦らない：一度で理解してもらえなくても、焦らず、繰り返し説明しましょう。

5. 仕事を続けるための対策

お母様が仕事を続けたいという意思を尊重し、仕事を続けるための対策を講じましょう。職場の理解と協力も不可欠です。

5-1. 職場の理解と協力

職場の同僚や上司に、お母様の状況を説明し、理解と協力を求めましょう。業務内容の調整や、周囲のサポート体制を整えることが重要です。

• 業務内容の調整：負担の少ない業務への異動や、一部業務の軽減を検討しましょう。
• サポート体制の構築：同僚によるチェック体制や、上司からの指導体制を整えましょう。
• 相談窓口の設置：困ったときに相談できる窓口を設置しましょう。

5-2. ツールやサービスの活用

物忘れをサポートするツールやサービスを活用することも有効です。

• メモ：メモや手帳を活用し、忘れ物を防ぎましょう。
• リマインダー：スマートフォンやパソコンのリマインダー機能を活用し、期日や約束を管理しましょう。
• 業務効率化ツール：業務効率化ツールを活用し、業務負担を軽減しましょう。
• 外部サービス：経理代行サービスなど、外部の専門サービスを利用することも検討しましょう。

6. 今後の見通しと心のケア

お母様の今後の見通しは、物忘れの原因や進行度合いによって異なります。早期に適切な対応をすることで、症状の進行を遅らせたり、生活の質を維持したりすることが可能です。ご家族の心のケアも重要です。

6-1. 定期的な経過観察

定期的に専門医を受診し、経過を観察することが重要です。必要に応じて、治療法やサポート体制を見直しましょう。

6-2. 家族の心のケア

ご家族も、お母様の状況に不安を感じ、精神的な負担を抱えることがあります。一人で抱え込まず、周囲に相談したり、専門家のサポートを受けたりしましょう。

• 相談できる相手を見つける：家族や友人、専門家など、相談できる相手を見つけましょう。
• 休息をとる：自分の時間を作り、休息をとるようにしましょう。
• 情報収集：認知症に関する情報を収集し、理解を深めましょう。

7. まとめ：寄り添い、支え合うことの大切さ

お母様の物忘れについて、ご心配なことと思います。今回のケースでは、更年期障害、多忙、認知症の可能性を考慮し、それぞれの対策について解説しました。ご家族としてできることは、早期発見に努め、専門医への相談を促し、生活習慣の見直しをサポートすることです。また、周囲の理解と協力を得ながら、コミュニケーションを密にし、お母様の気持ちに寄り添うことが大切です。

認知症かもしれないと伝えることは難しいですが、適切な方法で伝えることで、早期の対応に繋げることができます。仕事を続けるためには、職場の理解と協力を得ながら、ツールやサービスを活用することも有効です。今後の見通しは、物忘れの原因や進行度合いによって異なりますが、定期的な経過観察を行い、家族の心のケアも忘れずに行いましょう。

お母様の状況は、ご家族にとって大きな不安と負担を伴うものです。しかし、ご家族が寄り添い、支え合うことで、お母様の生活の質を維持し、笑顔で過ごせる時間を増やすことができます。今回の記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。

“`