84歳のおばあ様を支える！介護と仕事の両立、あなたにできること

まず、ご相談内容を拝見し、心よりお見舞い申し上げます。ご家族の介護と、ご自身の仕事や生活との両立は、非常に大変な状況だと思います。今回の記事では、84歳のおばあ様を支えながら、ご自身も安心して生活できるよう、具体的な方法を提案させていただきます。

皆様のお力を貸してください。

私の、祖母のことです。

今年84歳になります。

いたって健康なのですが・・・

祖父が癌の終末期で今入院しています。

そのため、祖母は家に一人でいることが多くデイサービスなどに通所させようと思っているのですが、介護認定を受けておりません。

施設に入れることになったのですが、そこは精神病院のため祖母も困惑していました。

出来ることなら、精神病院ではなく老人ホームのようなところに入れたいと思っているのですがその精神病院を退院し、介護認定がおりるまでをどうするかなどと悩んでいます。

このような相談は、市役所などがきいてくれるのでしょうか？

専門的なことが分からないので困っています。

どうぞ、お力をお貸しくださいませ。

ご相談者様は、84歳のおばあ様の介護と、終末期にあるおじい様の看病、そしてご自身の生活との間で、多くの困難に直面されていることと思います。介護保険制度や施設の選択、経済的な問題など、考えるべきことは多岐にわたります。この記事では、これらの問題に対して、具体的な解決策と、役立つ情報を提供していきます。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、現状を整理し、抱えている問題点を具体的に把握することから始めましょう。ご相談内容から、以下の点が主な問題点として挙げられます。

• 介護認定の未取得: おばあ様がデイサービスなどの介護サービスを利用するためには、介護認定を受ける必要があります。
• 精神病院への入所: おばあ様が精神病院に入所されているため、適切なケアを受けられているのか、ご本人が不安を感じていないか、といった点が懸念されます。
• 施設選びの難しさ: 精神病院ではなく、老人ホームのような施設への入所を希望されているものの、具体的な方法が分からない状況です。
• 情報不足: 介護保険制度や、利用できるサービスに関する情報が不足しているため、どのように対応すれば良いか迷っている。
• 経済的な不安: 介護サービスの利用には費用がかかるため、経済的な不安を感じている可能性がある。

これらの問題点を一つずつ解決していくために、具体的なステップと、利用できる制度やサービスについて解説していきます。

2. 介護保険制度の利用と介護認定の申請

おばあ様が介護サービスを利用するためには、まず介護保険の申請を行う必要があります。介護保険は、40歳以上の方が加入する制度で、要介護度に応じて様々な介護サービスを利用することができます。

2-1. 介護保険の申請方法

1. 市区町村の窓口へ: お住まいの市区町村の介護保険窓口（高齢者福祉課など）に、申請書を提出します。申請書は窓口で受け取るか、市区町村のウェブサイトからダウンロードできます。
2. 主治医の意見書: 申請後、市区町村から主治医に意見書作成の依頼があります。おばあ様の健康状態について、主治医に相談し、意見書を作成してもらいましょう。
3. 訪問調査: 市区町村の職員が、おばあ様の自宅を訪問し、心身の状態や生活状況について調査を行います。
4. 介護認定審査会: 訪問調査の結果や主治医の意見書をもとに、介護認定審査会で要介護度が決定されます。
5. 認定結果の通知: 認定結果は、申請者に通知されます。要介護度が決定された場合は、介護サービス計画（ケアプラン）を作成し、サービスを利用することができます。

2-2. 介護認定までの期間

介護認定の申請から結果が出るまでには、通常1ヶ月から2ヶ月程度の期間がかかります。この期間中も、一時的に利用できるサービスや、相談できる窓口がありますので、積極的に活用しましょう。

3. 精神病院からの転院と施設選び

おばあ様が現在入所されている精神病院から、老人ホームのような施設への転院を希望されているとのことですので、その方法について解説します。

3-1. 転院の手続き

1. 主治医との相談: まずは、現在のおばあ様の主治医に相談し、転院の可能性について話し合いましょう。転院が可能かどうか、どのような施設が適切か、アドバイスをもらうことができます。
2. 施設の選定: 老人ホームや、介護老人保健施設など、様々な種類の施設があります。おばあ様の心身の状態や、希望する生活スタイルに合わせて、最適な施設を選びましょう。
3. 施設の見学: 候補となる施設をいくつか見学し、施設の雰囲気や、スタッフの対応などを確認しましょう。
4. 入所手続き: 入所を希望する施設が決まったら、施設の入所手続きを行います。必要な書類や、費用について確認しましょう。
5. 転院の準備: 転院が決まったら、現在の病院との連携を取りながら、転院の準備を進めます。

3-2. 施設の種類

• 特別養護老人ホーム（特養）: 常に介護が必要な方が入所できる施設です。費用は比較的安価ですが、入所待ちの期間が長い場合があります。
• 介護老人保健施設（老健）: 病院と自宅の中間の施設で、リハビリテーションや医療ケアが受けられます。
• 介護付き有料老人ホーム: 24時間体制で介護サービスが受けられる施設です。費用は高めですが、手厚いケアが受けられます。
• 住宅型有料老人ホーム: 介護が必要な場合は、外部の介護サービスを利用します。自立した生活を送れる方が多く入居しています。

4. 介護保険サービスと利用できる支援

介護保険を利用することで、様々なサービスを受けることができます。おばあ様の状況に合わせて、適切なサービスを選択しましょう。

4-1. 介護保険サービスの種類

• 訪問介護（ホームヘルプサービス）: 訪問介護員（ヘルパー）が自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの介助を行います。
• 訪問看護: 看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療処置を行います。
• 通所介護（デイサービス）: デイサービスセンターに通い、入浴、食事、レクリエーションなどのサービスを受けます。
• 通所リハビリテーション（デイケア）: デイケアセンターに通い、リハビリテーションや医療ケアを受けます。
• 短期入所生活介護（ショートステイ）: 短期間、施設に入所し、介護サービスを受けます。
• 福祉用具の貸与・購入: 車椅子や介護ベッドなどの福祉用具を借りたり、購入したりすることができます。
• 住宅改修: 手すりの設置や、段差の解消など、住宅の改修費用の一部を補助してもらえます。

4-2. 相談窓口

介護に関する悩みや疑問は、一人で抱え込まずに、専門家に相談しましょう。以下のような相談窓口があります。

• 地域包括支援センター: 地域の高齢者の相談窓口として、介護保険に関する相談や、様々なサービスの情報提供を行っています。
• 居宅介護支援事業所: ケアマネジャーが、介護サービス計画（ケアプラン）の作成や、サービス事業者との連絡調整を行います。
• 市役所・区役所の高齢者福祉課: 介護保険に関する手続きや、制度の説明などを受けられます。

5. 経済的な問題への対応

介護サービスの利用には、費用がかかります。経済的な負担を軽減するために、利用できる制度や、対策について解説します。

5-1. 介護保険の自己負担割合

介護保険サービスを利用する際の自己負担割合は、原則として1割ですが、所得に応じて2割または3割になる場合があります。自己負担額の上限が設定されているため、高額な費用が発生することはありません。

5-2. 経済的な支援制度

• 高額介護サービス費: 1ヶ月の介護サービスの利用料が、上限額を超えた場合に、超過分が払い戻されます。
• 特定入所者介護サービス費: 施設に入所している方の食費や居住費の一部を補助する制度です。
• 生活保護: 経済的に困窮している場合は、生活保護の申請を検討することもできます。

5-3. 費用の準備

介護費用は、一時的にまとまった費用が必要になる場合もあります。貯蓄や、保険、年金などを活用して、事前に準備しておきましょう。

6. 仕事と介護の両立支援

ご相談者様は、お仕事と介護の両立に苦労されていることと思います。仕事と介護を両立するための支援制度や、働き方について解説します。

6-1. 介護休業・介護休暇

介護休業は、要介護状態の家族を介護するために、最長93日間取得できる制度です。介護休暇は、年5日（対象家族が2人以上の場合は10日）まで、取得できます。これらの制度を利用して、介護と仕事の両立を図りましょう。

6-2. 勤務時間の調整

勤務時間の短縮や、時差出勤、テレワークなど、勤務時間の調整を会社に相談してみましょう。介護と仕事の両立を支援する制度を利用できる場合があります。

6-3. 介護サービスの活用

デイサービスや、訪問介護などの介護サービスを積極的に利用し、ご自身の負担を軽減しましょう。介護サービスを利用することで、仕事に集中できる時間も確保できます。

6-4. 相談窓口の活用

会社の相談窓口や、地域の介護相談窓口に相談し、アドバイスをもらいましょう。専門家のアドバイスを受けることで、より良い解決策が見つかる場合があります。

7. 精神的なサポート

介護は、心身ともに大きな負担がかかります。ご自身の心と体を守るために、精神的なサポートも重要です。

7-1. 休息時間の確保

十分な睡眠と、休息時間を確保しましょう。疲労が溜まると、心身のバランスを崩しやすくなります。

7-2. ストレス解消法

趣味や、運動、友人との交流など、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。気分転換をすることで、心の健康を保つことができます。

7-3. 相談できる相手の確保

家族や友人、職場の同僚など、相談できる相手を確保しましょう。一人で抱え込まずに、悩みを打ち明けることで、心の負担を軽減できます。

7-4. 専門家のサポート

必要に応じて、カウンセリングや、精神科医のサポートを受けましょう。専門家のサポートを受けることで、心のケアを行うことができます。

8. まとめ

今回は、84歳のおばあ様の介護と、ご自身の仕事や生活との両立について、具体的な方法を解説しました。介護保険制度の利用、施設の選定、経済的な支援、仕事と介護の両立支援など、様々な情報を提供しましたが、最も大切なのは、ご相談者様がご自身とご家族の状況を理解し、適切なサポートを受けることです。

介護は、長期間にわたる可能性があります。焦らずに、一つずつ問題を解決していくことが大切です。そして、ご自身の心と体を大切にし、無理のない範囲で介護と仕事の両立を目指してください。今回の情報が、少しでもお役に立てれば幸いです。

9. よくある質問（FAQ）

介護に関するよくある質問とその回答をまとめました。

Q1: 介護保険の申請は、どこにすれば良いですか？

A1: お住まいの市区町村の介護保険窓口（高齢者福祉課など）に申請します。

Q2: 介護認定を受けるには、どのような手続きが必要ですか？

A2: 申請書の提出、主治医の意見書、訪問調査、介護認定審査会を経て、要介護度が決定されます。

Q3: 介護保険サービスには、どのような種類がありますか？

A3: 訪問介護、訪問看護、デイサービス、デイケア、ショートステイなど、様々なサービスがあります。

Q4: 介護サービスの利用料金は、どのくらいですか？

A4: 原則として、利用料金の1割が自己負担となります。所得に応じて2割または3割になる場合があります。

Q5: 仕事と介護を両立するための支援制度はありますか？

A5: 介護休業、介護休暇、勤務時間の調整など、様々な制度があります。会社の相談窓口や、地域の介護相談窓口に相談してみましょう。

Q6: 介護で困ったときは、誰に相談すれば良いですか？

A6: 地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、市役所・区役所の高齢者福祉課などに相談できます。

Q7: 介護施設には、どのような種類がありますか？

A7: 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームなど、様々な種類があります。

Q8: 介護費用が心配です。何か支援制度はありますか？

A8: 高額介護サービス費、特定入所者介護サービス費、生活保護など、様々な支援制度があります。

Q9: 介護疲れで、精神的に辛いときはどうすれば良いですか？

A9: 休息時間の確保、ストレス解消法の実践、相談できる相手の確保、専門家のサポートなどを活用しましょう。

Q10: 介護保険の申請前に、何かできることはありますか？

A10: 市区町村の窓口や、地域包括支援センターに相談し、介護に関する情報を収集することから始めましょう。

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