認知症の親の介護と施設入所：姪っ子としてできること、そして専門家への相談

認知症の親への対応に悩んでいます。養子縁組をしていて戸籍上は親ですが、実際の関係は姪っ子になります。80代後半の子無し夫婦でふたりで暮らしていましたが、1ヶ月ほど前に妻が入院し、夫ひとりで暮らしています。家事など何もできないので、2〜3日に一度訪問、普段の食事は宅配弁当です。ヘルパーさんなどはこれまで拒否してきていて、今も受け入れ難しい感じです。認知症も病院を拒否するので診断を受けていませんが、記憶障害が酷くすぐ忘れます。離れているため、何かあると私に電話をしてくるようメモを貼っていてかけてはきてくれるのですが、最近は「どうしたらいいかわからん」「何をどうしていいかわからん」「だからわからんの」となることが多く、どう答えていいか正解がわかりません。「今から行くから」と言うと納得してくれることが多いのですが、これはその場しのぎでは言わない方がいいんでしょうか？今は実際行く時にしか言っていないのですが、訪ねると「どうした？来るって言ってたかな？」とビックリしています、毎回。ひとりでいることの寂しさで、この頃はこちらを試しているのか、「もう俺どうなってもしらんで」「変な死に方して迷惑かけたらごめんやで」「明日にはおらんくなってるかわからん」等、言ってくることが頻繁になってきました。訪問中は比較的落ち着いているのですが、距離があるため頻繁に訪ねるのは難しく。。妻の退院と同時に夫婦揃って施設入所を目指しているのですが、施設は嫌なようでなかなか難しいです。嫌がるのをどうやって施設入所させられるのか、その辺りのアイデアもお持ちでしたら聞かせていただきたいです。よろしくお願いいたします。

この質問は、認知症の夫を介護する80代後半の男性への対応、そしてご夫婦の施設入所という、非常にデリケートで難しい問題を抱えている姪御さんからのご相談です。 高齢者の介護、特に認知症を伴う介護は、肉体的にも精神的にも大きな負担がかかります。 さらに、血縁関係とは異なる養子縁組という状況も、複雑な感情や責任感を伴っているでしょう。この記事では、ご自身の負担を軽減しながら、親御さんのケアと施設入所への道筋を見つけるための具体的な方法を、転職コンサルタントの視点も交えながらご提案します。

1. 認知症の夫への対応：安心感と現実的なサポート

「今から行くから」と伝えることで、ご主人が安心し落ち着くのであれば、それは決して悪い方法ではありません。しかし、ご主人の記憶障害を考えると、毎回驚くのはご本人にとっても辛いでしょう。 そこで、より効果的なコミュニケーション方法を提案します。

• 訪問の予定を明確に伝える： 2～3日に一度の訪問を、例えば「毎週月曜と木曜の午後2時に伺います」と具体的に伝え、カレンダーに書き込んで見せるなど、視覚的な情報も活用しましょう。
• 連絡手段の多様化： 電話だけでなく、簡単なメモや写真付きのメッセージアプリなどを活用し、訪問予定を再確認できるようにします。
• 「大丈夫だよ」という安心感を伝える： ご主人の不安な言葉に対しては、「大丈夫だよ。私がいるから」と、落ち着いて優しく語りかけることが大切です。 具体的な行動を示すことで、安心感を高めることができます。「今日は一緒にテレビを見ましょう」「一緒に散歩しましょう」など、具体的な提案をしましょう。
• 専門家の意見を聞く： 認知症の専門医やケアマネージャーに相談し、ご主人の状態に合わせた適切な対応方法をアドバイスしてもらいましょう。 専門家のサポートを受けることで、あなた自身の負担も軽減できます。

「もう俺どうなってもしらんで」「変な死に方して迷惑かけたらごめんやで」「明日にはおらんくなってるかわからん」といった言葉は、ご主人の不安や寂しさを表しています。 これらの言葉に直接反論するのではなく、寄り添い、彼の気持ちを理解しようと努めることが重要です。 「そんなこと言わないで。あなたが亡くなったら、とても寂しくなりますよ」など、あなたの気持ちを正直に伝えることも効果的です。

2. 施設入所への道筋：段階的なアプローチと家族会議

施設入所を嫌がるご主人を説得するには、焦らず段階的にアプローチすることが重要です。 いきなり施設入所を提案するのではなく、まずはデイサービスなどの利用を検討してみましょう。 デイサービスは、日中だけ施設を利用し、夜は自宅で過ごすことができるため、抵抗感も少ないかもしれません。

• 施設見学： いくつかの施設を見学し、ご主人に雰囲気やサービス内容を実際に見て感じてもらうことが大切です。
• メリットを強調： 施設入所することで、ご主人の生活の質が向上すること、あなたが介護から解放され、心身ともに健康を保てることを説明しましょう。
• 家族会議： もしもご主人のご兄弟や親戚がいらっしゃるなら、家族会議を開き、皆で意見を出し合い、最善の策を検討しましょう。
• 専門家の協力を得る： ケアマネージャーや社会福祉士などの専門家に相談し、施設探しや入所手続きなどのサポートを受けましょう。

施設入所は、ご主人にとって大きな変化であり、抵抗感を持つのは当然です。 彼の気持ちを尊重し、納得いくまで丁寧に説明し、時間をかけて説得していくことが必要です。 無理強いは逆効果になる可能性があります。

3. あなた自身の心のケア：専門家への相談と休息

高齢者の介護は、肉体的、精神的な負担が非常に大きいです。 あなたは、ご自身の心身の健康にも十分に気を配る必要があります。

• 定期的な休息： 介護疲れを防ぐために、定期的に休息を取りましょう。 友人や家族に相談し、一時的に介護を代わってもらうことも検討しましょう。
• 専門家への相談： 介護に関する悩みや不安は、一人で抱え込まずに、専門機関に相談しましょう。 地域の相談窓口や、精神科医、カウンセラーなどに相談することで、心強いサポートを得ることができます。
• 趣味や友人との交流： 介護の合間には、自分の好きなこと、趣味の時間を持つようにしましょう。 友人との交流も、精神的なストレスを軽減するのに役立ちます。

あなたは、戸籍上は親、実際は姪っ子という複雑な立場の中で、精一杯の努力をされています。 その責任感と献身的な姿勢は素晴らしいです。 しかし、あなたは一人ではありません。 周囲のサポートを受け入れ、ご自身の心身を守ることも、大切な介護の一部です。

4. 転職コンサルタントとしての視点：キャリアと介護の両立

転職コンサルタントの立場から見ると、あなたの状況は、キャリアと介護の両立という難しい課題を抱えていると言えます。 介護の負担が大きくなっている場合、現在の仕事に支障をきたす可能性もあります。 もし、仕事と介護の両立が困難になってきた場合は、以下の点を検討してみましょう。

• 勤務時間や働き方の変更： 現在の会社に相談し、勤務時間や働き方の変更を検討してみましょう。 短時間勤務やリモートワークなど、柔軟な働き方ができる可能性があります。
• 転職： 介護に配慮した職場環境や、柔軟な働き方ができる企業への転職も選択肢の一つです。 転職活動は時間と労力を要しますが、転職エージェントの活用などを検討することで、効率的に進めることができます。
• キャリアプランの見直し： 介護の状況を考慮し、将来のキャリアプランを見直すことも必要です。

介護と仕事の両立は、非常に困難ですが、不可能ではありません。 あなたの状況を理解し、サポートしてくれる企業や、柔軟な働き方を提供してくれる企業は必ずあります。 転職エージェントなどを活用し、積極的に情報収集を行いましょう。

まとめ

認知症の親御さんの介護は、非常に困難な課題ですが、決してあなた一人だけで抱え込む必要はありません。 専門家のサポートを受けながら、段階的に問題解決を進めていきましょう。 そして、ご自身の心身にも十分に気を配り、無理なく介護を続けるための工夫をしましょう。 この記事が、少しでもあなたの助けになれば幸いです。

介護に関する相談窓口や、専門機関の情報は、インターネット検索や、お住まいの地域の役場などで確認できます。 また、介護に関する書籍や、サポート団体なども活用することで、より多くの情報を得ることができます。 一人で抱え込まず、積極的に周囲の力を借りながら、前向きに進んでいきましょう。