高齢の母、圧迫骨折と介護：現状と今後のケアプランを考える

高齢者の圧迫骨折の件で、アドバイスをお願い致します。現在93歳の実母なのですが、元々脊柱管狭窄症あり、今年入ってから、腰部圧迫骨折をしてしまい、コルセットで頑張っておりましたところ、又最近になりもう1本圧迫骨折をしてしまいました。現在2本圧迫骨折中です。最初の時よりも、さらに痛みが増していて、それでも、トイレまでは、なんとか歩いて行ける状態です。ただ、衣服の脱着は、もちろん自力では出来ず、お風呂も入れておりません。触られるのも辛いと言ってますが、さすがに身体を娘と二人がかりで、拭いてまいりました。日中は、家族が働いて1人で居る日もあります。なので、私も時間がある時は、見に行っております。この状態で要支援2という事ですが、どのように思われますか？認知症はありませんが、介護1.2ぐらいは、付かないものなのでしょうか？デイサービスなども、本人に言っても首を縦にふらないので、少々困っております。こんな時は、どうしたら良いのかのアドバイスも頂けたら助かります。宜しくお願い致します。

93歳のお母様、2度の圧迫骨折と介護の状況、本当にご心配ですね。この状況は、ご本人にとっても、ご家族にとっても大きな負担となっていることと思います。この記事では、高齢者の圧迫骨折とそれに伴う介護の問題について、具体的な解決策を提示し、今後のケアプランを考えるお手伝いをさせていただきます。特に、ご本人の意思を尊重しながら、安全で快適な生活を送れるよう、段階的にサポートしていく方法を解説していきます。

現状の分析：圧迫骨折と介護度

まず、お母様の現状を整理してみましょう。93歳、2度の圧迫骨折、脊柱管狭窄症の既往歴、痛み、ADL（日常生活動作）の低下（衣服の着脱、入浴困難）、要支援2の認定…これらの情報から、お母様は身体的に非常に脆弱な状態であることが分かります。要支援2の認定は、日常生活に一定の支えが必要であることを示しています。介護度が1や2にならないのは、必ずしも「介護が必要ない」という意味ではありません。要介護認定は、身体機能だけでなく、認知機能や精神状態なども総合的に判断されます。認知症がないからといって、介護度が低いとは限らないのです。お母様のケースでは、身体機能の低下が顕著であり、それが介護度の判定に影響していると考えられます。

「介護1.2ぐらいは付かないものなのか」というご質問ですが、介護認定は専門機関による厳格な審査に基づいて行われます。ご家族の判断ではなく、ケアマネジャーや医師などの専門家の評価が重要です。もし、現状に不安を感じるのであれば、改めて介護認定の見直しを検討することもできます。ケアマネジャーに相談し、お母様の状態を詳しく説明することで、より適切な介護サービスの利用が可能になるかもしれません。

デイサービスへの参加を促す方法

デイサービスへの参加を拒否されているとのことですが、これは非常に一般的な問題です。高齢者は、慣れない環境や人に囲まれることを嫌がる傾向があります。無理強いは逆効果になるため、まずはお母様の気持ちに寄り添うことが大切です。以下のようなアプローチを試みてみましょう。

• メリットを具体的に説明する：「デイサービスに行けば、他の人と交流できる」「専門のスタッフがリハビリをサポートしてくれる」「日中、安心して過ごせる場所が確保できる」など、お母様にとって具体的なメリットを丁寧に説明しましょう。抽象的な説明ではなく、「同じ趣味の人と出会えるかもしれない」「美味しい昼食が食べられる」など、具体的なイメージを持たせることが重要です。
• 体験入所を利用する：多くのデイサービスでは、体験入所を受け入れています。1日だけ利用してみることで、施設の雰囲気やスタッフの対応を実際に確認できます。お母様の不安を軽減し、デイサービスへの抵抗感を減らす効果が期待できます。体験入所を通して、お母様に合ったデイサービスを見つけることも可能です。
• 信頼できるスタッフを探す：お母様が安心して過ごせるよう、スタッフとの相性も重要です。穏やかで優しく、お母様に寄り添ってくれるスタッフがいるデイサービスを選ぶことが大切です。事前に施設見学を行い、スタッフと面談する機会を設けることをおすすめします。
• 無理強いはしない：デイサービスの利用は、あくまでお母様の生活の質を向上させるための手段です。無理強いは逆効果となるため、お母様の意思を尊重し、時間をかけて説得することが重要です。焦らず、じっくりと信頼関係を築くことが大切です。
• 代替案を考える：デイサービス以外にも、訪問介護やホームヘルパーなどのサービスがあります。お母様の状態やご家族の状況に合わせて、最適なサービスを選択しましょう。例えば、週に数回、訪問介護を利用することで、身体介護や家事の負担を軽減できます。

痛みと身体介護への対応

圧迫骨折による痛みは、日常生活に大きな支障をきたします。痛みを軽減するための対策として、以下の点を検討しましょう。

• 医師への相談：痛みの原因や程度を医師に相談し、適切な鎮痛剤の処方や治療法を検討しましょう。痛みをコントロールすることで、日常生活の動作が楽になり、精神的な負担も軽減できます。必要に応じて、神経ブロック注射や理学療法などの治療も検討しましょう。
• 姿勢の改善：正しい姿勢を保つことで、痛みの軽減に繋がります。整形外科医や理学療法士の指導の下、適切な姿勢を学び、日常生活で意識しましょう。コルセットの使用も、医師の指示に従って適切に行いましょう。
• リハビリテーション：理学療法士によるリハビリテーションは、筋力強化や関節可動域の改善に効果があります。痛みの軽減だけでなく、自立度の向上にも繋がります。自宅でのリハビリも、理学療法士の指導の下で行いましょう。
• 身体介護の工夫：身体介護は、ご本人とご家族にとって大きな負担となります。介護用品の活用や、介護技術の習得によって、負担を軽減することができます。例えば、移乗ボードや車椅子、電動ベッドなどの介護用品は、身体への負担を軽減し、安全な介護をサポートします。また、介護に関する研修に参加することで、適切な介護技術を習得できます。

今後のケアプラン：段階的なサポート

お母様の状態を維持・改善するためには、段階的なケアプランが必要です。まずは、現状の課題を明確にし、優先順位をつけて対策を立てましょう。以下に、具体的なステップを示します。

1. 痛みのコントロール：医師と連携し、痛みの軽減に努めます。鎮痛剤の服用や、必要に応じて他の治療法を検討します。
2. ADLの維持・向上：リハビリテーションを通じて、可能な範囲でADLの維持・向上を目指します。自宅でのリハビリや、デイサービスでのリハビリプログラムの利用を検討します。
3. 身体介護の軽減：訪問介護やホームヘルパーなどのサービスを利用することで、ご家族の負担を軽減します。介護用品の活用も検討します。
4. 社会参加の促進：デイサービスやその他の社会参加プログラムへの参加を促します。無理強いはせず、お母様のペースに合わせて進めます。
5. 精神的なケア：お母様の精神的な状態に配慮し、不安やストレスを軽減するためのサポートを行います。定期的な面会や、趣味の提供などを検討します。

これらのステップは、お母様の状態やご家族の状況に合わせて柔軟に変更する必要があります。定期的にケアマネジャーや医師と相談し、ケアプランを見直すことが重要です。

まとめ

93歳のお母様の介護、本当に大変だと思います。しかし、ご家族だけで抱え込まず、専門家の力を借りながら、段階的にケアを進めていくことが大切です。ケアマネジャー、医師、理学療法士など、様々な専門家と連携し、お母様に最適なサポート体制を構築しましょう。そして、ご自身の心身にも気を配り、無理なく介護を続けられるよう工夫してください。この記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。

重要なのは、お母様の意思を尊重しながら、安全で快適な生活を送れるよう、ご家族と専門家が協力してサポートしていくことです。