老老介護とデイケア利用：認知症の父と母の未来のために、今できること

デイケアの利用について。老老介護が大変だとデイケアを週２、３回の利用を考えています。父が母の着替え（下着を着替えたか、変な服装をしていないか）を見るのと、持ち物を準備（服、下着）が難しい、どれを持たせたらいいかわからないようで、慣れるものですか？ヘルパーさんを頼むしかないですか？ 今度２泊のショートステイも別な場所でするんですが、持ち物などの準備ができるか不安です。また本人ですが、いつも一緒に出かけるのが、なんで１人で車に知らない人と連れられていくのかと思ったみたいで。帰りも送ってくれたから家でお礼をしないとという感覚。帰ってきたら今日のことを忘れている重い認知症です。どっと疲れたのか、家が楽なのか、家に帰ったらぼーっとしていて、今日何をしてきたか何を食べたか知りませんが家にいたいみたいです。続くでしょうか？デイケア、デイサービスは何歳までも通う体力があるものですか？

この記事では、老老介護でお困りのご家族、特に認知症の配偶者を持つご家庭に向け、デイケアの利用を検討する際の不安や疑問を解消します。具体的には、持ち物準備の工夫、認知症の配偶者の不安への対応、デイケア継続の可能性など、実践的なアドバイスと専門家の知見を交えながら解説していきます。デイケア利用を検討されている方はもちろん、ショートステイや介護サービス全般について悩まれている方にも役立つ情報が満載です。

１．デイケア利用における持ち物準備と着替えの不安

まず、ご両親の着替えや持ち物準備でお困りの点についてお話ししましょう。認知症の母さんの着替えや持ち物準備は、確かに大変な作業です。父上にとって、下着の確認や適切な服装の判断は、負担が大きいでしょう。そして、何を準備すれば良いか分からないという不安も理解できます。

解決策としては、以下の３つのステップが有効です。

• ステップ１：リストの作成と視覚化：母の普段着や下着、必要な持ち物をリスト化し、写真付きで整理しましょう。父上も一緒にリストを作成することで、何を準備すべきか分かりやすくなります。例えば、「朝の服装：ブラウス（写真）＋スカート（写真）＋靴下（写真）」のように、視覚的に分かりやすく整理することで、父上の負担を軽減できます。
• ステップ２：一週間分の準備：週末に一週間分の着替えと持ち物をまとめて準備しておけば、毎日の負担を減らせます。衣類は、曜日ごとに分けて袋に入れておくと、さらに効率的です。また、デイケア施設に事前に確認し、必要な持ち物リストを共有しておきましょう。
• ステップ３：ヘルパーさんの活用：どうしても難しい場合は、ヘルパーさんの利用を検討しましょう。週に数時間でも、着替えや持ち物準備のサポートを受けることで、父上の負担を大幅に軽減できます。介護保険サービスを利用できる可能性もありますので、市区町村の介護保険窓口に相談することをお勧めします。

ショートステイの持ち物準備についても、同様のアプローチで対応できます。リストを作成し、事前に施設と確認することで、不安を減らすことができます。また、施設によっては、持ち物リストのサンプルを提供してくれる場合もありますので、問い合わせてみましょう。

２．認知症の母とデイケアへの送迎：不安の解消とコミュニケーション

認知症の母上が、デイケアへの送迎時に不安を感じているとのこと、これは非常に重要なポイントです。知らない人に連れられていくという感覚、そしてお礼を言いたいという気持ちは、母上の認知機能の現状を反映しています。

この不安を解消するために、以下の方法を試してみましょう。

• 送迎サービスの利用：送迎時に担当者の名前や顔写真を事前に母上に見せ、親しみを持ってもらうようにします。また、送迎の際に、担当者から簡単な説明（「今日はデイケアに一緒に行きましょう」など）をしてもらうことで、母上の安心感を高めることができます。送迎サービスによっては、事前に担当者と面談できる場合もあります。
• 写真や動画の活用：デイケアの様子を写真や動画で記録し、帰宅後に母上に見せることで、今日の出来事を思い出せるようにサポートします。また、デイケアでの活動内容を具体的に説明することで、母上の安心感を高めることができます。
• 日々のコミュニケーション：デイケアから帰宅後、母上とゆっくりと時間を過ごし、今日の出来事を優しく語りかけましょう。母上の気持ちを尊重し、寄り添う姿勢が大切です。無理に記憶を呼び起こそうとせず、穏やかなコミュニケーションを心がけましょう。

３．デイケア継続の可能性と介護サービスの活用

デイケア、デイサービスは年齢に関係なく、体力がある限り利用可能です。ただし、認知症の進行状況や身体状況によっては、利用が困難になる場合もあります。母上の状態を定期的に医師やケアマネージャーに相談し、適切なサービスを継続的に検討することが重要です。

デイケアに通うことで、母上は社会との繋がりを維持し、認知機能の維持・向上に繋がる可能性があります。また、父上にとっても、一時的に介護の負担を軽減できる貴重な時間となります。しかし、母上がデイケアを嫌がる場合、無理強いせず、他の介護サービス（例えば、ヘルパーさんの訪問介護）を検討するのも良いでしょう。

デイケア継続のために、以下の点を考慮しましょう。

• デイケア施設の選択：母上の状態や好みに合ったデイケア施設を選ぶことが重要です。施設見学を行い、スタッフとの面談で、母上への対応や雰囲気を確認しましょう。複数の施設を比較検討することで、最適な施設を見つけることができます。
• 定期的な見直し：母上の状態の変化に合わせて、デイケアの利用頻度や内容を見直すことが必要です。必要に応じて、医師やケアマネージャーと相談し、最適なプランを検討しましょう。
• 家族のサポート：介護は、家族だけで抱え込まず、周囲のサポートを活用することが大切です。家族や友人、地域包括支援センターなどに相談し、必要なサポートを受けましょう。

ご自宅での休息を好む母上に対しては、無理強いせず、デイケアの利用頻度を調整するなど、柔軟に対応することが重要です。自宅での時間を大切にしつつ、デイケアで得られるメリットも享受できるように、バランスの良いケアプランを検討しましょう。

４．専門家への相談

老老介護は、想像以上に心身ともに負担が大きいです。この記事で紹介した対策も、全てのご家庭に当てはまるわけではありません。ご自身の状況に合わせて、最適な方法を見つけることが重要です。迷った時は、専門家の力を借りましょう。

５．まとめ

老老介護におけるデイケアの利用は、ご本人とご家族双方にとって、大きな変化をもたらす可能性があります。この記事でご紹介した具体的な対策や、専門家への相談を参考に、ご家族にとって最適な介護プランを見つけてください。そして、大切なのは、ご本人を尊重し、寄り添う気持ちです。焦らず、一歩ずつ、前向きに取り組んでいきましょう。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療的なアドバイスではありません。具体的な状況については、医師やケアマネージャーにご相談ください。