高齢の母の「間違いを認めない」行動…認知症の兆候？対処法と家族の心のケア

高齢の母が自分の間違いを認めません。 当方49歳既婚子持ち女です。 80歳、独居の実母。 足が悪く要支援1。家事や身の回りのことはできますが、買い物等、通いでサポートをしてます。 過去に自宅での転倒事故（自分で起き上がれず）があったため、毎日朝晩にLINEでの安否確認をしております。定時に母からLINEスタンプが届き、私もスタンプを返して完了、というものです。今朝もスタンプで無事を確認しましたが、ほどなくして母からLINE通話の着信。 出ても応答なし。何かあったのかと慌てて折り返すと「何？どうしたの？」。「電話したよね？」と聞くと、若干キレ気味に「え？してないよ、いつも通りのスタンプしかしてない」と言いはる。いやいやいやいや…着信履歴残ってますから、、、。これまでも何度かこういう事がありました。とにかく「私はしてない」の一点張り。最初は一緒にLINE画面を確認して、母が発信している事を説明したりしたのですが、「押してない、電話が最近おかしい」とか話を擦りかえたり（電話は至って正常）、「間違って押しちゃう事もある」なんてのも認めず、明らかに憮然としてくるので、「ま、無事ならそれでいい」で締めるのですが、本人腑に落ちていない様子。 年齢的に認知症も気になりますが、元々このように頑ななところがあるため、判断がつきにくいです。昨年の10月に介護認定の審査も受けており、その時点で認知機能は問題なしです。 3ヶ月に一度のケアマネでの面談でも、会話や挙動での違和感等の指摘は特にありません。 認知症発症となると、本人の性格をよく知る家族でも「これは明らかにおかしい」と気づくような変化というのがあるものなのでしょうか。

この記事では、高齢の親御さんの「間違いを認められない」という行動に悩む40代、50代の女性を対象に、その原因と具体的な対処法を解説します。 単なる性格の問題なのか、認知症の兆候なのか、そしてご自身のメンタルヘルスを守るための方法についても、具体的な事例を交えながら詳しくご説明します。 親御さんの介護、そしてご自身の心のケア、両面からのサポートを目指します。

1. 高齢者の「間違いを認められない」行動：原因の多角的な分析

80歳、要支援1のお母様とのLINE通話に関する出来事、そしてお母様の「間違いを認められない」という頑固な姿勢は、様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。 単純に「性格」と片付けるには、もう少し深く掘り下げて考える必要があります。

• 加齢による認知機能の変化： 認知症の初期症状として、記憶障害や判断力の低下だけでなく、「現実逃避」や「自己中心的行動」が現れることがあります。お母様の行動は、認知機能の低下が影響している可能性も否定できません。ただし、最近の介護認定で問題なしとされているため、現時点では可能性の一つとして捉え、経過観察が重要です。
• 性格と過去の経験： お母様は元々頑固な性格とのこと。これは長年の生活習慣や過去の経験が形成したものであり、年齢を重ねても容易には変化しません。 この性格が、間違いを認めることを困難にしている可能性が高いです。 頑固さは、必ずしも悪いものではありませんが、コミュニケーションの障害となるケースもあります。
• プライドと自尊心の維持： 高齢者にとって、自立性を保つことは非常に重要です。 間違いを認めることは、自分の能力やプライドを傷つけられたと感じる可能性があります。 特に、LINEの操作のような比較的新しい技術において、失敗を認めたくないという気持ちは強くなるでしょう。
• ストレスと不安： 高齢者の生活には、健康問題、経済的な不安、孤独感など、多くのストレスが伴います。 これらのストレスが、認知機能に影響を与え、間違いを認められない行動につながる可能性があります。 日々の安否確認のLINEも、お母様にとっては一種の負担になっているかもしれません。
• 聴力・視力低下： 加齢による聴力や視力の低下も、コミュニケーションの誤解を招きやすくなります。 LINEの着信に気づかなかったり、画面の内容を正しく理解できなかったりすることが、間違いを認められない行動につながる可能性があります。 お母様の聴力や視力に問題がないか、改めて確認する必要があるかもしれません。

2. 具体的な対処法：お母様との良好な関係を築くために

お母様の「間違いを認められない」行動への対処法は、上記で挙げた可能性を考慮しながら、柔軟に対応することが重要です。 以下に具体的な方法を提案します。

• 感情に寄り添う： まずはお母様の感情に寄り添うことが大切です。 「間違っている」と指摘するのではなく、「お母さんの気持ちはよくわかるわ」といった共感の言葉を伝え、安心感を与えるようにしましょう。 キレ気味になるお母様への対応は、感情的な反応を避け、穏やかなトーンを心がけることが重要です。
• 非難ではなく、事実確認： 「着信履歴が残っている」という事実を伝える際に、非難するような言い方を避けましょう。「お母さん、今朝のLINE通話、着信履歴が残っているんだけど…」のように、事実を淡々と伝え、お母様の反応を見守りましょう。 感情的な言葉は避け、冷静さを保つことが重要です。
• 状況を理解する努力： お母様の立場に立って、状況を理解しようと努力しましょう。 LINEの操作に慣れていない、視力が弱くなっているなど、お母様の状況を考慮した上で、コミュニケーションを取りましょう。 例えば、大きなボタンの電話機を使う、音声入力機能を使うなど、お母様に合わせた工夫も必要です。
• 代替手段の検討： LINEでの安否確認にこだわらず、他の方法も検討しましょう。 電話だけでなく、直接訪問したり、近所の方に声をかけてもらったりするのも有効です。 お母様の状況や好みに合わせて、柔軟に対応することが重要です。
• 専門家の相談： どうしても解決できない場合は、専門家の力を借りましょう。 ケアマネージャー、医師、精神科医などに相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。 認知症の専門医に相談し、認知機能検査を受けることも検討しましょう。 早期発見・早期治療が重要です。

3. ご自身のメンタルヘルスのケア：負担軽減とストレスマネジメント

お母様の介護は、精神的にも肉体的にも大きな負担となります。 ご自身のメンタルヘルスのケアも忘れずに行いましょう。

• 定期的な休息： 無理せず、定期的に休息を取りましょう。 趣味や好きなことをして、リフレッシュすることが大切です。 介護疲れは、ご自身の健康にも悪影響を及ぼします。
• 家族や友人への相談： 一人で抱え込まず、家族や友人、信頼できる人に相談しましょう。 話を聞いてもらうだけでも、気持ちが軽くなることがあります。 介護に関する相談窓口なども活用しましょう。
• 専門機関への相談： 必要であれば、専門機関に相談しましょう。 精神科医やカウンセラーに相談することで、ストレスマネジメントの具体的な方法を学ぶことができます。 介護に関する相談窓口も積極的に活用しましょう。

4. 認知症の早期発見と対応

お母様の状態が認知症の初期症状である可能性も考慮する必要があります。 認知症は、初期段階では本人や家族が気づきにくいことが多いです。 しかし、日常生活に支障をきたすようになる前に、早期発見・早期治療を行うことが重要です。 以下のような症状が現れたら、専門医への相談を検討しましょう。

• 記憶力の低下： 最近の出来事を覚えられない、同じことを何度も繰り返すなど。
• 判断力の低下： お金の管理ができない、危険な行動をとるなど。
• 性格の変化： 攻撃的になる、無関心になるなど。
• 言葉の理解や表現の困難： 言葉が出てこない、話が理解できないなど。
• 空間認識能力の低下： 道に迷う、場所がわからなくなるなど。

認知症の診断は、医師による問診や検査が必要です。 早期発見・早期治療によって、症状の進行を遅らせることが期待できます。 また、認知症の治療には、薬物療法だけでなく、認知症ケア専門医による適切なアドバイスや、介護サービスの利用なども重要になります。

5. まとめ

お母様の「間違いを認められない」行動は、年齢や性格、ストレスなど様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。 まずは、お母様の感情に寄り添い、冷静に事実を確認し、状況を理解しようと努力することが大切です。 そして、ご自身のメンタルヘルスのケアも忘れずに行いましょう。 それでも解決できない場合は、専門家の力を借りることを検討しましょう。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスではありません。具体的な状況に応じて、専門家にご相談ください。