後期高齢者の親の薬の服用について：介護施設と連携し、安全な薬物管理を実現する方法

後期高齢者の親が急性大動脈解離Aで手術を受け要介護5となり、病院では多種の薬を飲んでいましたが、この度病院内にある介護医療院に行ってから面会時に本人に聞くと薬は飲んでいないと聞きました。次回、施設側に聞く予定ですが、この様な大病をした場合でも薬は止めれるのでしょうか？主に血圧、血液サラサラ、不整脈、心臓関係の薬が処方されていました。次は老人ホームに移る予定ですが、施設には薬の引き継ぎはお願いしています。

この記事では、後期高齢者の親御さんの薬の服用に関するご心配、特に介護施設における薬物管理について、具体的な解決策を提示します。急性大動脈解離という重篤な手術後、要介護5の状態にある親御さんの薬が服用されていないという状況は、非常に深刻な問題です。本記事では、医療機関との連携、薬剤師への相談、そして適切な介護施設選びの重要性について、詳しく解説していきます。ご自身の不安や疑問を解消し、親御さんの安全と健康を守るための具体的なステップを提示します。

1. 薬物療法の中断：危険性と慎重な判断

まず、大前提として、医師の指示なく薬を中止することは非常に危険です。急性大動脈解離は命に関わる重篤な疾患であり、血圧管理、不整脈の抑制、血栓予防など、処方された薬にはそれぞれ重要な役割があります。これらの薬を勝手に中止すると、再発や新たな合併症のリスクが高まり、生命を脅かす可能性があります。

ご質問にある「薬を飲んでいない」というご発言は、ご本人からの情報であり、必ずしも事実とは限りません。介護施設側が薬の管理を適切に行っているか、ご本人が服用を拒否しているのか、あるいは認知機能の低下による記憶違いの可能性なども考えられます。まずは介護施設側に、薬の服用状況について詳細な説明を求めることが重要です。

介護施設では、薬剤師や看護師が薬の管理を行い、適切な服薬指導を行っているはずです。施設側が薬を中止したとしたら、その理由を医師の指示に基づいているのか、あるいはご本人の状態の変化を踏まえた上で、医師と相談の上で決定されたものなのかを確認する必要があります。もし、医師の指示なく薬が中止されている場合は、速やかに医療機関に連絡し、適切な対応を求めるべきです。

2. 介護施設との連携：情報共有と継続的なケア

介護施設への移行に伴い、薬の引き継ぎは非常に重要です。薬の種類、服用量、服用時間、そして過去の服用状況などを正確に記録し、施設側に提供する必要があります。また、親御さんの病歴や現在の健康状態、アレルギーなども詳細に伝えることで、施設側が適切なケアを提供できるようになります。

定期的な面会を通して、親御さんの状態や薬の服用状況について、施設側と継続的に情報共有を行うことが大切です。何か異変を感じた場合は、すぐに施設側に連絡し、対応を相談しましょう。薬の管理だけでなく、食事や排泄、リハビリなど、包括的なケアについて、施設と連携することで、親御さんの生活の質を向上させることができます。

施設選びにおいても、薬物管理体制がしっかりしているか、医師や薬剤師との連携がスムーズに行われているかなどを確認することが重要です。複数の施設を比較検討し、親御さんの状態に最適な施設を選択しましょう。施設見学の際には、薬の管理体制について詳しく質問し、納得できる説明を得ることが大切です。

3. 薬剤師への相談：専門家のアドバイス

薬に関する不安や疑問がある場合は、薬剤師に相談することも有効です。薬剤師は薬の専門家であり、薬の効果や副作用、服用の注意点などについて、分かりやすく説明してくれます。また、薬の相互作用や、他の疾患との関連性についても相談できます。親御さんの処方されている薬について、薬剤師に詳しく説明してもらい、服用方法や注意点を確認しましょう。

特に、高齢者は複数の薬を服用することが多く、薬物相互作用のリスクが高まります。薬剤師に相談することで、安全な服薬をサポートしてもらうことができます。薬の服用方法だけでなく、保管方法や廃棄方法についても、薬剤師に確認することをお勧めします。

4. 医師との連携：定期的な診察と状態把握

急性大動脈解離手術後、定期的な医師の診察は不可欠です。手術後の経過観察、薬の効果、副作用の有無などを医師に確認することで、適切な治療を継続できます。また、親御さんの状態の変化に応じて、薬の調整が必要となる場合もあります。医師との連携を密にすることで、安全で効果的な薬物療法を継続できます。

診察の際には、介護施設での状況についても医師に報告し、意見を交換しましょう。医師、薬剤師、介護施設のスタッフとの連携を強化することで、親御さんの健康状態を適切に管理することができます。定期的な血液検査なども重要です。血液検査の結果を医師と共有することで、薬の効果や副作用を早期に発見し、適切な対応をとることができます。

5. 具体的な行動計画：ステップバイステップで解決へ

まず、明日、介護施設に連絡を取り、薬の服用状況について詳細な説明を求めましょう。記録された情報や、薬剤師からの報告などを確認し、薬が服用されていない理由を明確にしましょう。その上で、医師との連携を強化し、親御さんの状態に合わせた適切な薬物療法を継続できるよう、具体的な計画を立てましょう。必要であれば、薬剤師にも相談し、専門家のアドバイスを得ましょう。

老人ホームへの移行に際しては、現在の薬の服用状況、病歴、アレルギーなどを詳細に記録し、新しい施設に引き継ぎましょう。新しい施設でも、薬物管理体制や医師との連携について確認し、安心できる環境を整えましょう。定期的な面会を通して、親御さんの状態を常に把握し、必要に応じて施設側と連携して対応しましょう。

6. まとめ：安心できるケアのために

後期高齢者の親御さんの薬の服用に関するご心配、大変お察しいたします。今回のケースでは、介護施設との連携、医師や薬剤師への相談、そして継続的な情報共有が非常に重要です。ご自身の不安を解消し、親御さんの安全と健康を守るために、この記事で紹介したステップを参考に、一つずつ解決していきましょう。そして、常に親御さんの状態を把握し、適切なケアを提供することで、安心できる生活をサポートすることが大切です。

ご自身の状況を冷静に分析し、適切な行動をとることで、必ず解決への道が見えてきます。困難な状況ではありますが、諦めずに、一歩ずつ進んでいきましょう。必要であれば、専門機関への相談も検討してみてください。