【2023年最新版】相続トラブルで行き詰まったあなたへ贈る、遺留分と遺言書の真実

遺産相続について。父が亡くなり、その後母がなくなりました。土地2つに家は全て父の名義のままです。子供3人全部で3500万なんですが、調停まで行き話し合いましたが、姉夫婦が本家を欲しいと言うので、代償分割で半分を自分に支払い、土地は弟が貰うことで決まる時になって終わる寸前で姉が遺言書を見つけたらしく。姉に全てをあげると書いてあるそうです。因みに遺言書は父ではなく母が自身で書いた遺言書です。裁判所は全て姉が取得して、自分と弟は遺留分を請求して下さいと言われました。気になるのは名義は全て父。母名義は預金だけ。配偶者は2分の1ですので全てではないと思うのですが？配偶者の遺言書と被相続人父は同じ効力があるのでしょうか？弁護士にも相談しましたがやっぱり別々になると言ってます。しかしながら調停委員は全てと言ってます。因みに遺言書の日付けをみると明らかに認知力もなく、ほとんど病院で寝たきりの状態でした。父が亡くなったのを聞いてもなんの反応もない状態で、とても自分から遺言書を書くと言う状態でもありません。明らかに姉が無理矢理書かした可能性がある場合、医師の診断書と筆跡鑑定をお願いしたほうが良いですか？後先に書いた配偶者が書いた遺言書の効力についても教えて下さい

この記事では、複雑な相続問題、特に遺言書の存在が絡む遺産分割における不安や疑問を解消し、あなた自身の権利をしっかりと守るための具体的なステップを解説します。 相続手続きは法律知識が深く関わってくるため、専門家への相談も視野に入れながら、冷静に状況を整理していくことが重要です。 特に、今回のケースのように遺言書の有効性に疑問がある場合、適切な対応を早めに行うことが、ご自身にとって最善の結果につながります。

1. 母の遺言書の効力：配偶者の遺言と被相続人の関係

まず、ご質問の中心である「母の遺言書の効力」について整理しましょう。 ご質問にあるように、相続財産の名義がすべてお父様名義である一方、お母様名義は預金のみという状況です。 この場合、お母様の遺言書は、お父様の遺産相続に直接影響を与えるものではありません。

お母様の遺言書は、お母様自身の財産（預金など）の相続方法を定めるものです。お父様の遺産相続については、お父様の遺言書があればそれが優先されます。お父様の遺言書がない場合、法定相続によって相続が行われます。

しかし、調停委員が「全て姉が取得」と述べている点、そして弁護士が「別々」と述べている点に食い違いがあります。この食い違いは、おそらく「お母様の遺言書が、お父様の相続に影響を与えるか否か」という点で意見が分かれているためだと考えられます。

具体的には、お母様の遺言書に、お父様の遺産に関する内容（例えば、「私の死後、私の預金と夫の遺産は全て長女に相続させる」といった記述）が含まれているかどうかがポイントです。もしそのような記述があれば、お母様の遺言書はお父様の遺産相続にも影響を与える可能性があります。しかし、そのような記述がない場合は、お母様の遺言書はお父様の遺産相続には関係ありません。

この点について、弁護士と調停委員とで再度確認し、遺言書の全文を提示して、その解釈について明確にする必要があります。

2. 遺言書の有効性：認知能力と強制

姉が提示した遺言書の日付と、お母様の当時の認知能力、そして遺言書作成の状況について、ご心配されている点も理解できます。 お母様が寝たきり状態であり、父様の死を知らなかったという状況は、遺言能力の有無を疑わせる重要な要素です。

遺言書が無効となるケースとして、以下の点が挙げられます。

* **遺言能力の欠如:** 認知症などにより、自分の行為の意義を理解できない状態では、有効な遺言書を作成できません。医師の診断書は、お母様の当時の認知能力を証明する重要な証拠となります。
* **遺言の強要:** 誰かに強制されたり、脅迫されたりして作成された遺言書は無効です。 姉が無理矢理書かせた可能性がある場合、その証拠を収集する必要があります。

医師の診断書と筆跡鑑定は、遺言書の有効性を判断する上で非常に有効な証拠となります。 特に、診断書は当時の認知能力を客観的に示す証拠となり、筆跡鑑定は遺言書の筆跡が本当に母のものかどうかを検証します。これらの鑑定結果を基に、遺言書の有効性について改めて検討する必要があります。

3. 遺留分の請求：あなたの権利を守るために

裁判所が遺留分を請求するように指示しているということは、たとえ遺言書があったとしても、あなたと弟には遺留分を請求する権利があるということです。

遺留分とは、法律で保障されている相続人の最低限の相続分です。 遺言によって相続分が減らされた場合でも、遺留分は保障されます。 あなたのケースでは、遺言書の内容が有効であっても、遺留分を請求することで、最低限の相続分を確保することができます。

遺留分を請求するには、裁判手続きが必要となる可能性があります。弁護士に相談し、適切な手続きを進めることが重要です。

4. 具体的な行動ステップ

現状を整理し、次のステップに進みましょう。

1. **遺言書の全文を確認:** お母様の遺言書の全文を弁護士を通じて入手し、内容を詳細に確認します。特に、お父様の遺産に関する記述があるかどうかを注意深く調べます。
2. **医師の診断書と筆跡鑑定:** お母様の当時の主治医に診断書を依頼し、遺言書の筆跡鑑定を専門機関に依頼します。これらの証拠は、遺言書の有効性を争う上で非常に重要です。
3. **弁護士との連携:** 弁護士と密に連携を取り、今後の手続きについて相談します。遺留分請求の手続き、遺言書無効の訴訟など、状況に応じて適切な対応を検討します。
4. **姉との交渉（弁護士を通して）:** 弁護士を介して姉と交渉し、話し合いによる解決を目指します。

5. まとめ

相続問題は複雑で、専門的な知識が必要となるケースが多いです。 今回のケースのように、遺言書の存在や認知能力の問題など、様々な要素が絡み合っている場合は、一人で抱え込まず、弁護士などの専門家に相談することが非常に重要です。 早めの相談によって、あなたの権利を守り、より良い解決策を見つけることができる可能性が高まります。 冷静に状況を分析し、適切な行動を踏み出しましょう。 そして、ご自身の権利をしっかりと主張することを忘れないでください。