祖父母の老いにがっかり…私ができることは？【キャリアコンサルタントが解説】

この記事では、大学生であるあなたが、老いていく祖父母の姿に直面し、がっかりした気持ちと、そこから生じる葛藤について掘り下げていきます。
介護や老いに対するあなたの感情を理解し、その上で、あなたがどのようにこの状況と向き合い、祖父母との関係をより良いものにできるのか、具体的なアドバイスを提供します。
また、あなたの将来のキャリア形成にも役立つ視点も織り交ぜながら、一緒に考えていきましょう。

私は大学生で、祖父母(母方)は80過ぎになりました。私はおじいちゃんおばあちゃん子で、同居はしていませんがよく家に遊びに行っていました。一緒にごはんを食べさせてくれたり私の買ってきたケーキを美味しそうに食べてくれたり、学校であった話や将来のことからたわいない話まで、どれも嬉しそうに聞いてくれたのは祖父母でした。テストの点も大学の合格も誰よりも喜んでくれました。

今夏、祖母が夏バテで倒れました。今までにもそのようなことがあったのですが、その度回復してきました。しかし今年は夏に膝の手術を予定していて(命に関わるものではなく足の湾曲を治すもので、本人の希望していたものでした。)、その状態で手術を受けるのはどうかという話もあったのですが、母が祖父母のサポートできるのは夏の間しかないということもあり手術を受けました。

手術は成功しましたが、病院のベッドで誰にも会わずじっとしている祖母は夏バテが悪化し、食べ物も受けつけず会話もおぼつかず、ついに痴呆も出てきてしまいました。

いつかこうなるだろうと予想していたことですが、退院後も回復には向かいませんでした。私が顔を見せたら少しは気分転換になるかなと思い、退院後に以前のように家に行ったのですが、そこで私は祖父母にがっかりしてしまったのです。自分の世話を他人にやらせたくないと言っていた祖父が介護サービスを受け、祖母が介護サービスの人に文句や悪口を言い、その人たちが帰っても私とあまり口をきかない2人を目の当たりにしました。いつも愛称で私を呼ぶ祖母が名前で私を呼びつけ、無言状態が続く食卓に耐えられなかったのです。

その時、私のエゴで祖父母の家に行ったことに気づきました。私がしていることは慈善活動に過ぎなかったのです。祖父母は自分たちは相手できないから来ても意味がないと事前に連絡していたにもかかわらず、いい格好をしたい自分の勝手な良心で動いてしまったのです。

いつもしゃんとしていた祖父母にがっかりしてしまいました。弱くわがままを言いながら寝たきりになる2人、特に祖母を見て悲しくなりました。老いは避けられないと、いつか親にも自分にも来るとはわかっているものの…

長くなりましたが話を聞いて欲しくて書きました。気持ちの整理がしたかったので…誰か1人でも聞いてくれば嬉しいです。

1. 感情の整理：がっかりした気持ちを理解する

まず、あなたが感じている「がっかり」という感情を理解することから始めましょう。
これは決して悪いことではありません。
むしろ、大切な人を思うからこそ感じる自然な感情です。
あなたの祖父母に対する愛情、そして、かつての祖父母との関係性への憧憬が、この感情を生み出しているのです。

• 期待と現実のギャップ： 以前の活発な祖父母の姿を知っているからこそ、現在の姿とのギャップに戸惑い、落胆してしまうのは当然です。
• 喪失感： これまでの関係性が変化していくことへの喪失感も、大きな要因でしょう。
  かつてのように接することができなくなることへの寂しさは、深い感情的な負担となります。
• 自己嫌悪： 「いい格好をしたい」という気持ちで祖父母の家に行ったことに気づき、自己嫌悪に陥ることもあるかもしれません。
  しかし、これも人間らしい感情であり、自分を責める必要はありません。

これらの感情を認識し、受け入れることが、最初のステップです。
自分の気持ちを否定せず、まずは「そう感じているんだ」と認めることから始めましょう。
日記を書いたり、信頼できる人に話したりすることも、感情を整理するのに役立ちます。

2. 老いを受け入れる：現実を直視する

次に、老いという現実について考えてみましょう。
老いは誰にも避けられないものであり、身体機能や認知機能の低下は、自然なプロセスです。
祖父母の現在の状態は、病気や加齢によるものであり、彼らの人格が変わったわけではありません。
この現実を受け入れることは、あなたが祖父母との関係を再構築する上で不可欠です。

• 変化への適応： 祖父母の状況は常に変化する可能性があります。
  彼らの状態に合わせて、あなたの接し方も柔軟に変えていく必要があります。
• コミュニケーションの工夫： 言葉でのコミュニケーションが難しくなったとしても、笑顔や触れ合い、思い出を語り合うことなど、他の方法でつながることができます。
• 介護サービスの活用： 祖父母が介護サービスを利用することに抵抗があるかもしれませんが、プロのサポートを受けることで、彼らの生活の質が向上し、あなた自身の負担も軽減されます。
  介護サービスは、決して「見捨てる」ことではありません。
  むしろ、より良いケアを提供するための手段です。

老いを受け入れることは、容易なことではありません。
しかし、現実を直視し、変化に対応することで、祖父母との関係をより穏やかで、意味のあるものにすることができます。

3. 祖父母との向き合い方：具体的な行動

感情の整理と現実の受け入れができたら、具体的な行動に移りましょう。
ここでは、あなたが祖父母との関係をより良くするためにできることをいくつか提案します。

• 定期的な訪問： 頻繁に訪問し、祖父母の様子を観察しましょう。
  短い時間でも構いません。顔を見せるだけでも、彼らにとって大きな喜びとなります。
• コミュニケーション： 積極的に話しかけ、耳を傾けましょう。
  昔の話をしたり、写真を見たり、一緒にテレビを見たりするのも良いでしょう。
  言葉でのコミュニケーションが難しくても、笑顔や触れ合いを通して、愛情を伝えることができます。
• 手助け： 祖父母が必要としていること、できる範囲で手助けをしましょう。
  例えば、買い物に付き添ったり、薬の管理を手伝ったり、庭の手入れを手伝ったりすることもできます。
• 介護サービスとの連携： 介護サービスを利用している場合は、彼らと連携し、祖父母の状況を共有しましょう。
  介護サービスの人たちに感謝の気持ちを伝え、積極的にコミュニケーションをとることも大切です。
• 自分の気持ちを伝える： 祖父母に、あなたの気持ちを正直に伝えましょう。
  感謝の気持ち、愛情、そして、今の状況に対する不安や悲しみなど、あなたの言葉で伝えることで、彼らとの絆を深めることができます。

これらの行動を通して、あなたは祖父母との関係を再構築し、彼らの生活を支えることができます。
そして、あなた自身の心の負担も軽減されるはずです。

4. キャリア形成へのヒント：経験を活かす

今回の経験は、あなたの将来のキャリア形成にも役立つ可能性があります。
介護や福祉に関心を持つきっかけになるかもしれませんし、人間関係やコミュニケーション能力を磨く機会にもなります。
以下に、この経験を活かせるキャリアの例をいくつか紹介します。

• 介護・福祉分野： 介護士、ケアマネージャー、ソーシャルワーカーなど、高齢者の生活を支える仕事は、今後ますます需要が高まります。
  今回の経験を通して、この分野への興味が深まるかもしれません。
• 医療・ヘルスケア分野： 医療事務、看護助手、リハビリ助手など、医療現場で働くこともできます。
  高齢者の健康に関わる仕事は、やりがいも大きく、社会貢献にもつながります。
• カウンセリング・相談業務： 心理カウンセラー、キャリアコンサルタントなど、人々の悩みや問題を解決する仕事も、あなたの経験を活かせる分野です。
  高齢者の心のケアに関わることもできます。
• ボランティア活動： 高齢者施設でのボランティア活動に参加することで、様々な経験を積むことができます。
  ボランティア活動を通して、自分の興味や適性を見つけることもできます。
• コミュニケーション能力の向上： 祖父母とのコミュニケーションを通して、共感力、傾聴力、問題解決能力など、様々なスキルを磨くことができます。
  これらのスキルは、どのような仕事においても役立ちます。

今回の経験を通して、あなたの興味や関心が変わるかもしれません。
自分の将来について、じっくりと考え、様々な選択肢を検討してみましょう。
大学のキャリアセンターや、キャリアコンサルタントに相談することも、良い方法です。

5. 周囲のサポート：頼ることの大切さ

一人で抱え込まず、周囲のサポートを求めることも大切です。
家族、友人、大学の相談窓口、専門家など、頼れる人に相談し、助けを求めましょう。

• 家族との連携： 家族と協力し、祖父母の介護について話し合いましょう。
  役割分担を決め、負担を軽減することができます。
• 友人との共有： 友人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
  同じような経験を持つ友人がいれば、互いに支え合うこともできます。
• 大学の相談窓口： 大学には、学生の悩みを聞いてくれる相談窓口があります。
  専門家のアドバイスを受けることで、客観的な視点を得ることができます。
• 専門家への相談： 介護に関する悩みや、将来のキャリアについて、専門家に相談することもできます。
  キャリアコンサルタントは、あなたの強みや適性を見つけ、具体的なアドバイスを提供してくれます。

周囲のサポートを得ることで、あなたは一人で抱え込むことなく、より良い解決策を見つけることができます。
遠慮なく、頼れる人に頼りましょう。

6. 自分の心のケア：セルフケアの重要性

祖父母の介護や、自分の感情に向き合う中で、あなた自身の心のケアも大切です。
セルフケアを怠ると、心身ともに疲弊し、状況を悪化させてしまう可能性があります。

• 休息： 十分な睡眠を取り、心身を休ませましょう。
  疲れているときは、無理をせず、休息をとることが大切です。
• 趣味： 自分の好きなことや、楽しいことに時間を使いましょう。
  映画を見たり、音楽を聴いたり、運動をしたり、自分の心を癒す時間を作りましょう。
• 気分転換： 気分転換になるようなことをしましょう。
  旅行に行ったり、美味しいものを食べたり、自然の中で過ごしたり、リフレッシュできる方法を見つけましょう。
• 瞑想・リラックス： 瞑想や深呼吸など、リラックスできる方法を試してみましょう。
  ストレスを軽減し、心を落ち着かせることができます。
• 感謝の気持ち： 祖父母や、周囲の人々への感謝の気持ちを忘れずにいましょう。
  感謝の気持ちを持つことで、心の余裕が生まれ、前向きな気持ちになれます。

セルフケアは、あなた自身の心と体を守り、より良い状態を保つために不可欠です。
自分を大切にし、心のケアを怠らないようにしましょう。

7. 未来への展望：成長の機会

今回の経験は、あなたにとって大きな成長の機会となるでしょう。
困難な状況に直面し、それを乗り越える過程で、あなたは多くのことを学び、成長することができます。

• 自己理解の深化： 自分の感情や価値観について深く理解することができます。
• 人間関係の構築： 祖父母との関係を再構築する中で、人間関係の重要性を再認識し、コミュニケーション能力を向上させることができます。
• 問題解決能力の向上： 困難な状況に直面し、様々な問題解決に取り組む中で、問題解決能力を向上させることができます。
• レジリエンスの強化： 困難な状況を乗り越える中で、精神的な強さ（レジリエンス）を身につけることができます。
• 自己肯定感の向上： 困難な状況を乗り越え、成長することで、自己肯定感が高まります。

この経験を通して、あなたは人間的に大きく成長し、将来のキャリアにおいても、様々な困難を乗り越えることができるでしょう。
未来への希望を持ち、積極的に行動していきましょう。

8. まとめ：あなたにできること

この記事では、あなたが祖父母の老いに直面し、がっかりした気持ちと、そこから生じる葛藤について、様々な角度から考察しました。
感情の整理、現実の受け入れ、祖父母との向き合い方、キャリア形成へのヒント、周囲のサポート、そして、セルフケアの重要性について説明しました。

あなたが今できることは、以下の通りです。

• 自分の感情を理解し、受け入れること。
• 老いという現実を受け入れ、祖父母の状況に合わせて接すること。
• 祖父母とのコミュニケーションを積極的に行い、愛情を伝えること。
• 介護サービスや周囲のサポートを積極的に活用すること。
• 自分の心のケアを怠らず、セルフケアを行うこと。
• 今回の経験を活かし、将来のキャリアについて考えること。

これらの行動を通して、あなたは祖父母との関係をより良いものにし、あなた自身の成長につなげることができます。
困難な状況に直面しても、諦めずに、前向きに進んでいきましょう。

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