介護施設の選び方：70代後半の親御さんの「施設で死にたい」という希望を叶えるための費用と施設の基礎知識

この記事では、70代後半の親御さんの介護施設選びに関するお悩みにお答えします。親御さんが「施設で死にたい」と希望しているものの、費用面での不安や、どのような施設があるのかわからないという状況ですね。この記事では、介護施設の種類、費用、予約の可否、そして神奈川県とその近隣地域での情報に焦点を当て、具体的な施設選びのヒントを提供します。ご自身の状況に合わせて、最適な選択肢を見つけるためにお役立てください。

介護施設について質問です。要支援や要介護と認定されていなくても予約？のできる施設はありますか？介護施設の種類が多いことは分かったのですが、私の身の回りでは在宅で看て介護度がついてから入所された話しか聞いたことがありません。

本人は姑です。自分で調べようという意思がなく、あんたに調べてもらわないとー、と丸投げされ困ってしまいました。

普通に生活できており、７０代後半で、誰にも看てもらいたくない、自分で？施設に入る、と短絡的な性格のせいか強気です。こんなに元気で予約・・・と思いますが、本人が希望しています。

費用は私たち夫婦に全負担がかかりますが、住宅ローンが先々まで残っていて、それだけで日本版サブプライムに陥りそうな状態なので到底高級な所は望めません・・・

どういった種類の施設なら予約できるのか、また費用（それぞれバラつきはあると思いますが・・）などについてもイマイチ把握できていません。本人によると施設で死にたいというのが望みのようです。経済的にかなり無理がありそうだとは感じていますが、まず調べてみたいので質問しました。

ご存知の方、教えてください！ちなみに場所は神奈川とその近県で探そうと思っています。

1. 介護施設の種類と特徴

介護施設と一口に言っても、さまざまな種類があります。それぞれの施設には、入居条件、提供されるサービス、費用などが異なります。ここでは、主な介護施設の種類とその特徴を解説します。ご本人の状況や希望、そしてご家族の経済状況に合わせて、最適な施設を選びましょう。

1.1 介護付き有料老人ホーム

特徴: 24時間体制で介護サービスが提供され、食事や入浴などの生活支援も受けられます。重度の介護が必要な方も入居可能です。
入居条件: 要介護認定を受けていることが一般的ですが、自立している方も入居できる施設もあります。
費用: 入居一時金と月額利用料がかかります。入居一時金は高額になる場合があり、月額利用料も介護度やサービス内容によって変動します。
メリット: 手厚い介護を受けられ、終身利用が可能です。
デメリット: 費用が高額になる傾向があります。

1.2 住宅型有料老人ホーム

特徴: 生活支援サービスが中心で、介護が必要な場合は外部の訪問介護サービスなどを利用します。
入居条件: 自立している方から軽度の介護が必要な方が対象です。
費用: 入居一時金と月額利用料がかかります。介護付き有料老人ホームよりは費用が抑えられる傾向があります。
メリット: 比較的自由度が高く、費用も抑えられます。
デメリット: 介護が必要になった場合は、別途サービスを手配する必要があります。

1.3 サービス付き高齢者向け住宅（サ高住）

特徴: バリアフリー設計で、安否確認や生活相談サービスが提供されます。必要に応じて、外部の介護サービスを利用します。
入居条件: 60歳以上の方、または特定疾病のある方が対象です。
費用: 比較的リーズナブルな家賃と、サービス利用料がかかります。
メリット: 費用が抑えられ、自由度が高いです。
デメリット: 介護サービスは別途契約が必要です。

1.4 グループホーム

特徴: 認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設です。
入居条件: 認知症の診断を受けている方が対象です。
費用: 月額利用料が中心で、比較的費用が抑えられます。
メリット: 認知症ケアに特化しており、少人数でアットホームな雰囲気です。
デメリット: 認知症の方限定で、自立した方の入居は難しいです。

1.5 特別養護老人ホーム（特養）

特徴: 介護保険が適用される施設で、原則として要介護3以上の方が対象です。
入居条件: 要介護3以上の認定を受けていることが必要です。
費用: 月額利用料が安価ですが、待機期間が長い場合があります。
メリット: 費用が安く、手厚い介護を受けられます。
デメリット: 入居待ちの期間が長く、入居できるまでに時間がかかることがあります。

2. 予約できる介護施設とは？

ご本人がまだ要介護認定を受けていない場合でも、予約できる可能性がある施設はいくつかあります。特に、自立した高齢者向けの施設や、将来的な介護を見据えた施設が選択肢となります。

2.1 住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅

これらの施設は、自立している方や軽度の介護が必要な方を対象としています。入居前に必ずしも要介護認定を受けている必要はなく、比較的スムーズに入居できる可能性があります。ただし、空室状況によっては、すぐに希望の施設に入居できない場合もありますので、早めに情報収集し、見学や相談を始めることが重要です。

2.2 介護付き有料老人ホーム（一部）

一部の介護付き有料老人ホームでは、自立している方や軽度の介護が必要な方も受け入れています。将来的に介護が必要になった場合でも、同じ施設内で継続して介護サービスを受けられるため、安心です。ただし、入居一時金が高額になる場合があるため、費用面での検討が必要です。

2.3 事前相談と施設見学の重要性

予約の可否や入居条件は、施設によって異なります。まずは、気になる施設の情報を集め、電話やウェブサイトで問い合わせてみましょう。可能であれば、施設見学を行い、施設の雰囲気やサービス内容を確認することをお勧めします。見学の際には、ご本人の希望や状況を伝え、相談員にアドバイスを求めることも重要です。

3. 費用の目安と注意点

介護施設の費用は、施設のタイプ、サービス内容、地域などによって大きく異なります。ここでは、費用の目安と、費用に関する注意点について解説します。ご自身の経済状況に合わせて、無理のない範囲で施設を選びましょう。

3.1 費用の内訳

介護施設の費用は、主に以下の項目で構成されます。

• 入居一時金: 入居時に支払う費用で、施設の種類や規模によって大きく異なります。住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、入居一時金がない場合もあります。
• 月額利用料: 家賃、食費、管理費、介護サービス費などを含みます。介護度や利用するサービスによって変動します。
• その他費用: 医療費、おむつ代、理美容代、レクリエーション費用など、施設によって別途かかる費用があります。

3.2 費用の目安

費用の目安は、以下の通りです（あくまでも目安であり、施設によって異なります）。

• 介護付き有料老人ホーム: 入居一時金は数百万円から数千万円、月額利用料は20万円から50万円程度。
• 住宅型有料老人ホーム: 入居一時金は数百万円から、月額利用料は15万円から30万円程度。
• サービス付き高齢者向け住宅: 入居一時金は0円から数百万円、月額利用料は10万円から30万円程度。
• グループホーム: 月額利用料は15万円から25万円程度。
• 特別養護老人ホーム: 月額利用料は10万円から20万円程度（介護保険適用後）。

3.3 費用に関する注意点

費用を検討する際には、以下の点に注意しましょう。

• 初期費用: 入居一時金や敷金など、初期費用が高額になる場合があります。
• 月額費用: 月々の支払いが家計を圧迫しないか、事前に確認しましょう。
• 介護保険の利用: 介護保険を利用することで、自己負担額を軽減できます。
• 減額制度: 収入が少ない場合は、費用が減額される制度を利用できる場合があります。
• 契約内容: 契約内容をよく確認し、追加費用や解約時の条件などを把握しておきましょう。

4. 神奈川県とその近隣地域での施設探し

神奈川県とその近隣地域には、さまざまな介護施設があります。ここでは、地域別の特徴や、施設探しのポイントについて解説します。ご希望の地域や、ご本人のライフスタイルに合わせて、最適な施設を探しましょう。

4.1 地域別の特徴

神奈川県内には、横浜市、川崎市、相模原市など、人口が多く、介護施設の数も多い地域があります。一方、自然豊かな地域や、交通の便が比較的悪い地域もあります。ご本人の希望する生活スタイルや、ご家族のアクセスなどを考慮して、地域を選びましょう。

• 横浜市: 介護施設の数が多く、選択肢が豊富です。都心へのアクセスも良く、利便性が高いです。
• 川崎市: 横浜市に隣接し、同様に介護施設の数が多いです。交通の便も良く、生活しやすい環境です。
• 相模原市: 自然が豊かで、静かな環境で生活したい方に向いています。
• 湘南地域: 海が近く、温暖な気候で過ごせます。リゾート気分で生活できる施設もあります。
• 県央地域: 比較的費用が抑えられ、落ち着いた環境で生活できます。

4.2 施設探しのポイント

施設を探す際には、以下のポイントに注意しましょう。

• 情報収集: インターネット、パンフレット、地域包括支援センターなどを活用して、情報を集めましょう。
• 見学: 複数の施設を見学し、施設の雰囲気やサービス内容を確認しましょう。
• 相談: 施設スタッフや、地域包括支援センターの相談員に相談し、アドバイスを受けましょう。
• 比較検討: 複数の施設を比較検討し、ご本人の希望や条件に合った施設を選びましょう。
• 体験入居: 可能であれば、体験入居をして、実際の生活を体験してみましょう。

5. 介護施設選びのステップ

介護施設を選ぶ際には、以下のステップで進めていくとスムーズです。

5.1 情報収集と希望の整理

まずは、介護施設に関する情報を集め、ご本人の希望や条件を整理しましょう。

• 介護施設の情報を集める（インターネット、パンフレット、地域包括支援センターなど）
• ご本人の希望（場所、サービス、費用など）を整理する
• ご家族の希望（アクセス、費用など）を整理する

5.2 施設の見学と相談

気になる施設を見学し、相談員に相談しましょう。

• 気になる施設をリストアップし、見学の予約をする
• 施設を見学し、施設の雰囲気やサービス内容を確認する
• 相談員に、ご本人の状況や希望を伝え、アドバイスを受ける

5.3 比較検討と決定

複数の施設を比較検討し、最適な施設を選びましょう。

• 複数の施設を比較検討し、メリット・デメリットを整理する
• 費用、サービス内容、立地などを総合的に評価する
• ご本人とご家族で話し合い、入居する施設を決定する

5.4 契約と入居準備

契約手続きを行い、入居準備を進めましょう。

• 契約内容をよく確認し、不明な点は質問する
• 入居に必要な書類や持ち物を準備する
• 入居前に、施設スタッフと面談を行い、入居後の生活について打ち合わせる

6. 終末期ケアと「施設で死にたい」という希望への対応

ご本人が「施設で死にたい」と希望している場合、終末期ケアが重要になります。終末期ケアとは、人生の終末期における、身体的・精神的な苦痛を和らげ、その人らしい生活を支援することです。介護施設によっては、終末期ケアを提供しているところもあります。終末期ケアについて、事前に施設と相談し、ご本人の希望に沿ったケアを受けられるようにしましょう。

6.1 終末期ケアの内容

終末期ケアには、以下のような内容が含まれます。

• 疼痛管理: 痛みを和らげるための薬物療法や、その他の緩和ケアを行います。
• 呼吸管理: 呼吸困難を軽減するための酸素療法や、その他のケアを行います。
• 栄養管理: 食事や水分摂取をサポートし、栄養状態を維持します。
• 精神的ケア: 精神的な苦痛を和らげ、心のサポートを行います。
• スピリチュアルケア: 宗教的な支援や、人生の意味を見出すためのサポートを行います。

6.2 終末期ケアを提供している施設の探し方

終末期ケアを提供している施設を探すには、以下の方法があります。

• 情報収集: インターネットやパンフレットで、終末期ケアを提供している施設を探します。
• 施設見学: 終末期ケアについて、施設スタッフに質問し、詳細を確認します。
• 相談: 地域包括支援センターや、ケアマネージャーに相談し、情報提供やアドバイスを受けます。

6.3 事前の話し合いの重要性

終末期ケアについて、事前にご本人と話し合い、希望を共有することが重要です。

• ご本人の希望（延命治療の希望、最期を過ごしたい場所など）を確認する
• ご家族の考えを伝え、互いに理解を深める
• 施設スタッフと連携し、ご本人の希望に沿ったケアを提供できるようにする

7. 経済的な負担を軽減する方法

介護施設の費用は高額になる場合がありますが、経済的な負担を軽減する方法があります。ここでは、利用できる制度や、費用を抑えるための工夫について解説します。

7.1 介護保険の活用

介護保険を利用することで、自己負担額を軽減できます。介護保険サービスを利用するためには、要介護認定を受ける必要があります。要介護認定の申請手続きを行い、必要なサービスを計画的に利用しましょう。

7.2 減額制度の利用

収入が少ない場合は、介護施設の費用が減額される制度を利用できる場合があります。

• 特定入所者介護（予防）サービス費: 介護保険施設に入所している低所得者の食費・居住費を軽減する制度です。
• 高額介護サービス費: 1ヶ月の介護保険サービスの自己負担額が高額になった場合に、上限を超えた金額が払い戻される制度です。
• 生活保護: 生活保護を受けている方は、介護保険サービスの費用が全額扶助されます。

7.3 費用を抑えるための工夫

費用を抑えるためには、以下の工夫も有効です。

• 施設の比較検討: 複数の施設を比較検討し、費用やサービス内容を比較しましょう。
• サービスの選択: 必要なサービスだけを選び、不要なサービスは利用しないようにしましょう。
• 自立支援: できる限り自立した生活を送り、介護度を低く保つようにしましょう。
• 地域資源の活用: デイサービスや訪問介護など、地域にある介護サービスを積極的に利用しましょう。

8. まとめ：親御さんの希望を叶えるために

この記事では、70代後半の親御さんの介護施設選びについて、施設の種類、費用、予約の可否、そして神奈川県とその近隣地域での情報を提供しました。親御さんの「施設で死にたい」という希望を叶えるためには、終末期ケアを提供している施設を探し、事前に話し合いを行うことが重要です。また、経済的な負担を軽減するために、介護保険や減額制度を活用し、費用を抑える工夫も行いましょう。

介護施設選びは、ご本人とご家族にとって重要な決断です。この記事が、親御さんの希望を叶え、安心して過ごせる施設を見つけるための一助となれば幸いです。

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