親の介護問題：実家への執着と認知症の父との向き合い方

この記事では、遠方に住む高齢の両親の介護問題に直面し、特に認知症の父親が実家への強い執着を示し、介護施設の入居や自宅介護を拒否している状況について、具体的な解決策と心のケアを提案します。介護と仕事の両立、家族間の対立、そして将来への不安を抱えるあなたにとって、少しでも心が軽くなるようなヒントを提供できれば幸いです。

飛行機の距離に80超えた両親が居ます。

コロナでほとんど会えなくなってしまったこの２年間に、元々アルツハイマーだった母親が悪化しました。
同時に父に認知症が出ています。
２年前まで、父は全くその気配が無かったので気がつくのが遅れました。

気がついたのは、母親が救急搬送されたからです。
父の中では母はアルツハイマーではないみたいで、「かあさん最近、少食になってるんだよ」「疲れやすいから寝てばかりだよ」と聞いていたのを鵜呑みにしていました。

実際は、布団に寝かせた母を放置したまま、脱水症状と極度の栄養失調でした。
加えてこの暑さなのにクーラーを付けずに布団を被せていました。

ケアマネなども拒否していたので、本当に発見が遅れていたら大変な事になっていました。（母が酷い腹痛を起こしたので救急車を呼んだみたいです）

幸い、ケアマネや医師によって緊急だと判断され、母は介護施設に入居出来て、私達子供は安心しました。
が、今度は父が黙っておらず、「治ったのだから家に戻せ」と、施設に鬼訪問したり、兄に鬼電話しています。

父は腰を壊しているので介護は出来ませんし、何より母を殺す寸前だった前科があり、認知症も進んでいます。
（既に運転免許返還、ガスはIHクッキングヒーターに交換済みです）
絶対に戻すわけにはいきません。

実は私の家には和室の空いた部屋があり、以前姑と同居していたのでバリアフリー仕様になっています。
最善は父を呼ぶことでは無いかとも思います。
がしかし、父は頑として母と実家で暮らす事を譲りません。
元々、母に対しての執着が激しく、束縛気質です。

加えて、仕事では成功している方で、地方都市とは言え、駅チカのタワマンが実家で、駅前の大通りを見下ろす事ができます。
そのタワマンに対するプライドがものすごーーく高く、絶対に離れようとはしないです。

毎日、介護施設に出向き追い返され、時には勝手に退所届を出そうとしたりで困り果てています。

似たような方はいらっしゃいますか？

ご相談ありがとうございます。遠方にお住まいのご両親の介護問題、特に認知症の進行と、それに対するご家族の対応は、非常に複雑で、多くの困難が伴います。お母様の介護施設入居は一安心だったと思いますが、今度は認知症の父親が実家への強い執着を示し、介護施設への不満や自宅への回帰を強く望んでいるとのこと、大変なご心労とお察しします。

今回の記事では、このような状況を打開するための具体的な対策と、あなたの心の負担を軽減するためのヒントを、以下の3つのステップに分けて解説します。

1. 現状の整理と問題点の明確化：ご両親の状況を客観的に把握し、問題点を整理します。
2. 具体的な解決策の提案：父親の説得、介護サービスの活用、そして将来的な選択肢について、具体的なアドバイスを提供します。
3. 心のケアとサポート：あなた自身の心の負担を軽減するためのヒントや、利用できるサポートについて解説します。

ステップ1：現状の整理と問題点の明確化

まずは、現在の状況を客観的に整理し、問題点を明確にしましょう。これにより、具体的な対策を立てやすくなります。

1. ご両親の状況の把握

• お母様：アルツハイマー型認知症が悪化し、介護施設に入居。
• お父様：認知症を発症し、介護能力がない。実家への強い執着と、母親への過度な依存が見られる。

この状況から、以下の問題点が浮かび上がります。

2. 問題点の整理

• 父親の認知症による問題行動：介護施設への不適切な行動（訪問、退所届の提出など）。
• 実家への執着：タワマンへの強いプライドと、母親との生活への固執。
• 介護の負担：遠距離介護による負担、父親の介護拒否。
• 将来への不安：今後の介護の継続性、経済的な問題、そしてご自身の心身への影響。

これらの問題点を整理することで、具体的な対策を講じることができます。

ステップ2：具体的な解決策の提案

次に、これらの問題に対する具体的な解決策を提案します。父親の説得、介護サービスの活用、そして将来的な選択肢について、段階的に検討していきましょう。

1. 父親の説得とコミュニケーション

父親を説得するためには、まず彼の気持ちを理解し、共感することが重要です。認知症の症状を理解し、感情に寄り添うことで、コミュニケーションを円滑に進めることができます。

• 父親の気持ちを理解する：
  • 母親への愛情と執着：長年連れ添った妻への愛情、そして彼女を失うことへの不安を理解しましょう。
  • 生活環境への愛着：タワマンでの生活、地域社会とのつながり、そしてこれまでの人生で築き上げてきたものを失うことへの抵抗感。
• 効果的なコミュニケーション：
  • 穏やかな口調で話す：感情的にならず、落ち着いて話しましょう。
  • 具体的に説明する：介護施設のメリットや、自宅での生活が困難な理由を、具体的に説明しましょう。
  • 父親の意見を尊重する：彼の意見を聞き、理解を示しつつ、現実的な選択肢を提案しましょう。
  • 専門家の意見を活用する：医師やケアマネージャーに同席してもらい、専門的な視点から説明してもらうことも有効です。

2. 介護サービスの活用

介護サービスを最大限に活用することで、介護の負担を軽減し、より良いケアを提供することができます。

• ケアマネージャーとの連携：
  • ケアマネージャーは、介護に関する専門家であり、あなたの強力な味方です。
  • 父親の状況や希望を伝え、最適なケアプランを作成してもらいましょう。
  • 定期的に面談を行い、状況の変化に合わせてケアプランを見直しましょう。
• 介護施設の選択肢：
  • 現在の介護施設が合わない場合は、他の施設を検討することもできます。
  • 父親の希望や、介護の必要度に合わせて、最適な施設を選びましょう。
  • 施設の設備、サービス内容、費用などを比較検討し、見学に行きましょう。
• その他の介護サービス：
  • 訪問介護：自宅での生活を支援します。
  • デイサービス：日中の活動を支援し、家族の負担を軽減します。
  • ショートステイ：短期間の入所により、家族の休息を確保します。

3. 将来的な選択肢

長期的な視点を持って、将来的な選択肢を検討しましょう。状況は常に変化するため、柔軟に対応することが重要です。

• 自宅介護の可能性：
  • 父親の認知症の進行具合や、介護者の負担などを考慮し、慎重に検討しましょう。
  • バリアフリー化された自宅があることは、大きなメリットです。
  • 訪問介護などのサービスを組み合わせることで、自宅介護も可能になる場合があります。
• 施設入居の継続：
  • 現在の介護施設での生活が安定している場合は、継続することも選択肢の一つです。
  • 施設の環境やサービス内容に満足している場合は、それが最善の選択肢となることもあります。
• 専門家との相談：
  • 弁護士：成年後見制度の利用など、法的な手続きについて相談できます。
  • ファイナンシャルプランナー：介護にかかる費用や、資産管理について相談できます。

ステップ3：心のケアとサポート

介護は、心身ともに大きな負担を伴います。あなた自身の心のケアも、非常に重要です。利用できるサポートを活用し、無理のない範囲で介護を行いましょう。

1. 感情の整理とストレス管理

介護中に感じる様々な感情を、適切に処理することが大切です。

• 感情を認める：
  • 怒り、悲しみ、不安など、様々な感情が湧き上がるのは自然なことです。
  • 自分の感情を否定せず、受け入れましょう。
• ストレス発散方法を見つける：
  • 趣味に没頭する、運動をする、友人との会話を楽しむなど、自分なりのストレス発散方法を見つけましょう。
  • 一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらうことも効果的です。
• 休息を取る：
  • 十分な睡眠を取り、心身を休ませましょう。
  • 定期的に休暇を取り、介護から離れる時間を作りましょう。

2. サポートの活用

一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。

• 家族との連携：
  • 兄弟姉妹や親族と協力し、介護の負担を分担しましょう。
  • 定期的に話し合い、情報共有を行いましょう。
• 地域のサポート：
  • 地域包括支援センター：介護に関する相談や、様々なサービスを紹介してくれます。
  • 介護家族の会：同じ境遇の人々と交流し、情報交換や悩み相談ができます。
  • ボランティア：介護の手伝いや、話し相手になってくれます。
• 専門家への相談：
  • 医師：認知症の症状や、治療について相談できます。
  • カウンセラー：心の悩みやストレスについて相談できます。

成功事例と専門家の視点

ここでは、同様の状況を乗り越えた方の事例と、専門家の視点をご紹介します。これらの情報が、あなたの問題解決のヒントになるかもしれません。

1. 成功事例

ある女性（50代）は、遠方に住む認知症の父親と、アルツハイマー型認知症の母親の介護に直面しました。父親は実家への執着が強く、施設への入居を拒否。彼女は、父親の気持ちを理解しようと努め、何度も話し合いを重ねました。同時に、ケアマネージャーや医師と連携し、父親の症状に合わせたケアプランを作成。最終的に、父親は施設の生活を受け入れ、穏やかな日々を送ることができました。彼女は、

• 父親の気持ちに寄り添うこと
• 専門家との連携
• 柔軟な対応

が、成功の鍵だったと話しています。

2. 専門家の視点

介護福祉士のAさんは、次のように述べています。

「認知症の高齢者は、環境の変化に非常に敏感です。実家への執着は、安心感や慣れ親しんだ環境への愛着からくるものです。まずは、本人の気持ちを尊重し、理解しようと努めることが大切です。そして、専門家と連携し、最適なケアプランを作成することが重要です。家族だけで抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用してください。」

精神科医のB先生は、

「認知症の症状は、人それぞれ異なります。父親の認知症の進行具合や、母親との関係性、そして本人の性格などを考慮し、個別の対応が必要です。焦らず、根気強く、そして愛情を持って接することが大切です。また、介護者の心のケアも非常に重要です。ストレスを溜め込まず、休息を取り、周囲のサポートを頼ってください。」

まとめ：希望を持って、一歩ずつ進んでいきましょう

遠方の両親の介護問題、特に認知症の父親が実家への執着を示し、介護施設への不満や自宅への回帰を強く望んでいる状況は、非常に困難なものです。しかし、適切な対策を講じることで、状況を改善し、より良い介護を実現することができます。

今回の記事で提案した解決策を参考に、

• 現状の整理と問題点の明確化
• 具体的な解決策の提案
• 心のケアとサポート

を実践し、少しずつでも状況を改善していくことを目指しましょう。そして、決して一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用してください。介護は、長期戦です。焦らず、諦めずに、そして希望を持って、一歩ずつ進んでいきましょう。

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