95歳要介護3の母の施設入所：特養と有料老人ホーム、どちらを選ぶ？親の気持ちと現実的な選択肢

95歳で要介護3の母を施設に入れたいと考えています。母は車いすに乗っています。家で多機能型介護を使っているけれど、日常生活(朝食、お茶、就寝時の様子見など)の一部はこちらでやるので、1年経って自分が疲れてしまいました。母は認知があまり無く、貯金もけっこう持っているので「介護付き有料老人ホーム」の自由とプライベートのある場所で余生を過ごして貰いたいと考えていました。ところがケアマネに相談して紹介してもらった所は「特養」ばかりで安価で良いのですが、自分の「特養」のイメージが一元的で規制のある生活とか集団生活といういかにも施設的なイメージがあり、良い印象を持っていません。ケアマネいわく「有料」は介護度が重くなると追い出されることもあり、「特養」なら最後まで面倒見てくれるから今後を考えれば「特養」が良いということでした。「有料老人ホーム」のパンフには看取りまでと書いてあるし、寝たきりになり途中で追い出される事などあるのでしょうか？「有料」は面会も差し入れも比較的に自由であることも魅力的です。「有料老人ホーム」で第2の人生を歩んで貰いたいなどというのは勘違いでしょうか？もう一つ問題は母が施設を嫌がっていることもあり、ケアマネに説得してもらって「特養」に入れるのも仕方ないかなと最近は思い直しています。「特養」と「有料」の老人ホームの考え方(身内側から)など、アドバイスがありましたら教えて頂きたく投稿しました。宜しくお願いします。

この記事では、95歳で要介護3の母親の施設入所を検討されているご家族の悩み、特に「特養」と「有料老人ホーム」の選択に焦点を当て、現実的な選択肢と、ご家族の気持ちに寄り添ったアドバイスを提供します。高齢者の介護、特に要介護3レベルの介護は、肉体的・精神的な負担が大きく、ご自身の健康も考慮する必要があることを前提に、具体的な解決策を提案していきます。

1. 現在の状況とご家族の思い

まず、ご家族の状況を整理しましょう。95歳、要介護3の母親、車椅子利用、認知症は軽度、貯蓄あり。1年間、多機能型介護サービスを利用しながら、ご自身も介護に携わってきた結果、疲弊されているとのこと。理想としては、母親の尊厳と自由を尊重しつつ、穏やかな余生を送れる「有料老人ホーム」を希望されています。しかし、ケアマネージャーからは「特養」を勧められ、その理由として「有料老人ホームは介護度が重くなると追い出される可能性がある」「特養は最後まで面倒を見てくれる」点が挙げられています。また、母親自身も施設を嫌がっているという点が大きな課題となっています。

2. 特養と有料老人ホームの違い：メリット・デメリット比較

「特養（特別養護老人ホーム）」と「有料老人ホーム」は、大きく異なる点があります。以下に、メリット・デメリットを比較して整理します。

項目	特養	有料老人ホーム
費用	低所得者向けに公費負担が大きく、利用者の負担は少ない。	自己負担が大きいが、サービス内容や居住環境の選択肢が広い。
入所条件	要介護度が比較的高い方が優先的に利用できる。審査が必要。	要介護度に関わらず入居可能（施設による）。空室状況による。
生活環境	集団生活、比較的規則正しい生活スタイル。	個室や二人部屋など、プライベートを重視した環境が多い。自由度が高い。
介護サービス	介護度に応じた介護サービスが提供される。	介護サービスの内容は施設によって異なる。追加料金が必要な場合もある。
退去	原則、介護度が軽くなったからといって退去させられることはない。	介護度悪化や、施設の都合で退去を求められる可能性がある（契約内容による）。

ケアマネージャーの指摘は、ある意味で正しいです。特養は、介護度の悪化に対応できる体制が整っていることが多いです。しかし、「有料老人ホームは介護度が重くなると追い出される」というのは、必ずしも真実ではありません。契約内容をよく確認し、介護度に応じた対応ができる施設を選ぶことが重要です。また、パンフレットに「看取りまで」と記載されていても、実際には施設の状況やご本人の状態によっては、看取りが難しい場合もあります。

3. 母親の気持ちへの配慮と具体的な行動

母親が施設を嫌がっているという点は、非常に重要な問題です。無理強いはせず、母親の気持ちを理解し、納得いくまで時間をかけて話し合うことが大切です。いくつか試せる方法があります。

• 施設見学：複数の特養と有料老人ホームを見学し、母親自身に選んでもらう。
• お試し入所：可能な施設であれば、短期入所を利用して、施設の雰囲気や生活を体験してもらう。
• 家族との時間：施設に入所した後も、定期的に面会に行くなど、家族との繋がりを維持する。
• 趣味や活動：施設での趣味の活動や交流を通して、施設生活への抵抗感を減らす。

これらの方法を通じて、母親が安心して過ごせる環境を見つけることが重要です。焦らず、じっくりと時間をかけて、最適な施設を選んでいきましょう。

4. 現実的な選択肢と今後のステップ

ご家族の経済状況と母親の状況を考慮し、現実的な選択肢を検討する必要があります。貯蓄があるとのことですので、有料老人ホームを選択肢に入れることは十分可能です。ただし、介護度が重くなった場合の対応や、契約内容をしっかりと確認する必要があります。複数の施設を比較検討し、ご家族にとって最適な施設を選ぶことが重要です。

具体的なステップとしては、以下の通りです。

1. 複数の施設の見学：特養と有料老人ホームを複数見学し、比較検討する。
2. 契約内容の確認：介護サービスの内容、費用、退去に関する規定などを確認する。
3. 母親との話し合い：母親の希望や不安を丁寧に聞き、納得いくまで話し合う。
4. ケアマネージャーとの連携：ケアマネージャーと密に連携を取り、最適な施設選びをサポートしてもらう。

5. まとめ

95歳要介護3の母親の施設入所は、ご家族にとって大きな決断です。特養と有料老人ホーム、どちらが良いかという単純な答えはありません。費用、介護サービス、生活環境、母親の希望など、様々な要素を考慮し、ご家族にとって最適な選択肢を選ぶことが重要です。焦らず、じっくりと時間をかけて、母親とご家族にとって最善の選択をしてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況に応じたアドバイスを保証するものではありません。専門家の意見を参考に、ご自身の判断で行動してください。