認知症の母と向き合う、家族のストレス軽減と未来への備え

認知症の初期症状と思われる母の言動に対してどのように対応してよいのか教えてください。 物忘れが酷くなってきたので病院で検査を受けている最中です。 初期検査では脳の海馬の縮小やMoCA検査の点数が低いという診断でしたので、MRIと脳の血流検査を行う予定です。 幸いなことに運動能力は正常で日常生活に不自由はありません。 地域包括支援センターに相談済み、介護認定を申請済（審査中）です。 母は20年パートを続けていました。 2024年4月に体調不良で１週間ほど休みましたが気力と体力が続かないため退職することにしました。 その時は私（子）が代理で職場に話をして会社指定の退職届をもらってきました。 2024年5月に母本人が退職届を会社に持参しました。 2024年６月中旬から母が「今日は仕事は休みか？シフトがない」などと言うようになりました。 聞かれる度に丁寧に説明しても５分後には同じことを聞いてきます。 「ずっと行ってないと思えない」など食い下がってくるたびに説明しています。 また、関係のない会社に「仕事を休みたい」など電話してしまっています。 これについては母の携帯の履歴で確認し先方の会社に確認しました。 さらに最近では元職場の電話番号が母の古いメモ紙が出てきたようで毎日「シフトがない」「休みたい」など電話しているようです。 これも履歴から確認したことと、元職場から状況を聞いています。 俳諧に関しては兆候はあり、元職場に何度か行ってしまっています。 １回目は何となく元職場の前まで行ったとのことです。 ２回目は元職場の人と会う約束があり行ったとのことです。（連絡した履歴はないので思い込みの可能性もあります） 3回目はシフトを聞きに事務所まで行ったそうです。（元職場から連絡ありました） 毎日同じことを聞いてくる、５分ごとに聞いてくる、電話してしまうなど家族としてもストレスが大きく困っています。 電話代も多くなっており、あまりにイライラしたので元職場の電話番号の書いてあるメモ紙はすべて黒塗りしました。 認知症患者に対しては正しいことを押し付けない事や、言われたことに肯定的に対応するなどあるようですが、私の性格のせいか誤ったことを言うのはストレスで毎回丁寧に説明してしまいます。 退職したことを大きな紙に書いて目の付くところに貼ってありますが「あれは何」が始まってしまいます。 家族としてどのように対応すればストレスなく生活できるのでしょうか？ 認知症と診断された場合の医療費や介護サービス費の負担増も含めてストレスで仕方ないです。 母は年金を満額納めておらず２カ月で３万円程度です。 貯金や資産もありません。 治療や介護のほとんどは私（子）が負担する未来が見えています。 （物価高、賃上げなしなども追い打ちとなっている） ベストは母を施設に入れて生活保護を受けることですが難易度高そうで困っています。 よろしくお願いします。

この記事では、認知症初期症状を示すご自身の母親への対応に苦慮されている相談者の方に向けて、具体的な解決策と、将来にわたる経済的な不安への対処法を提案します。 特に、感情的な負担の軽減と経済的な負担の軽減という二つの側面から、現実的なアドバイスと、専門家への相談窓口をご紹介いたします。 ご自身の状況を客観的に見つめ、一歩ずつ解決に向けて進んでいきましょう。

1. 母親への対応：感情的な負担の軽減

毎日同じ質問を繰り返す、関係のない電話をするなど、母親の行動はご自身にとって大きなストレスになっていることと思います。 まず大切なのは、ご自身の感情を否定せず、受け入れることです。 介護は、肉体的にも精神的にも負担が大きく、イライラしたり、辛くなったりするのは当然です。 自分を責めるのではなく、「疲れているんだ」と認めて、休息を取る時間を意識的に作りましょう。

次に、母親への対応方法です。「正しいことを押し付ける」のではなく、母親の気持ちに寄り添うことが重要です。 「仕事に行きたい」という気持ちは、過去の習慣や役割意識が強く残っているためです。 その気持ちを否定するのではなく、「仕事は辞めたけれど、あなたは大切な存在だよ」と、言葉と態度で愛情を示すことが大切です。具体的な方法としては、以下のような工夫が考えられます。

• 繰り返す質問には、優しく同じ答えを繰り返す：イライラせず、穏やかなトーンで、簡潔に答えることが重要です。 同じ説明を何度も繰り返すことに疲れてしまうかもしれませんが、母親にとっては重要な情報なのです。
• 「思い出話」に耳を傾ける：仕事に関する話題が出た時は、過去の仕事内容や楽しかった思い出などを一緒に振り返ることで、現在の状況を受け入れやすくするサポートができます。
• 代替行動を見つける：仕事に行きたいという欲求を満たす代替行動を探してみましょう。 ボランティア活動や趣味のサークル活動、近所の方との交流など、社会参加の機会を増やすことで、満足感を得られる可能性があります。
• 視覚的な工夫：退職したことを示す紙だけでなく、写真やカレンダーなど、視覚的に分かりやすい情報で、現在の状況を理解しやすくする工夫をしましょう。
• 環境調整：元職場の電話番号が書かれたメモを隠すのは良い対応です。 その他、母親が誤って電話をかけたり、出掛けたりするのを防ぐために、電話機や鍵の管理方法を工夫するのも有効です。

これらの対応は、すぐに効果が出るわけではありません。 しかし、継続することで、少しずつ母親の状態が安定し、ご自身のストレスも軽減される可能性があります。 また、ご自身の精神的な負担を軽減するために、介護者支援サービスの活用も検討しましょう。 地域包括支援センターやケアマネージャーに相談し、適切なサービスを紹介してもらいましょう。

2. 経済的な負担の軽減：将来への備え

母親の年金が少なく、貯金や資産もない状況で、介護費用の大部分を負担することへの不安は当然です。 この不安を軽減するために、以下の点を検討しましょう。

• 介護保険制度の活用：介護認定の結果を待ち、介護保険サービスを利用することで、介護費用の一部を軽減できます。 訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、様々なサービスがありますので、ケアマネージャーと相談して、母親の状態に合ったサービスを選びましょう。
• 生活保護制度の検討：生活保護は、最終手段として検討すべき制度です。 申請はハードルが高いと感じるかもしれませんが、経済的に困難な状況にある場合は、積極的に相談することをお勧めします。 地域包括支援センターや市町村の福祉事務所に相談し、必要な手続きや書類についてアドバイスを受けましょう。
• 公的支援制度の確認：介護保険以外にも、障害年金や医療費助成制度など、利用できる公的支援制度がある可能性があります。 福祉事務所や社会福祉協議会に相談し、利用できる制度がないか確認しましょう。
• 家族間の相談：兄弟姉妹がいる場合は、介護費用や生活費の負担を分担する方法を話し合うことが重要です。 公平な負担分担を話し合うことで、ご自身の負担を軽減できる可能性があります。
• 専門家への相談：社会福祉士や弁護士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することで、より具体的なアドバイスやサポートを受けることができます。

経済的な不安は、介護を続ける上で大きなストレスとなります。 早いうちに専門家に相談し、適切な支援策を見つけることが重要です。 一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、解決策を探していきましょう。

3. まとめ

認知症の介護は、肉体的にも精神的にも大きな負担がかかります。 しかし、適切な対応と周囲のサポートを受けることで、ストレスを軽減し、より良い介護を実現できます。 この記事で紹介した方法に加え、ご自身の状況に合わせて、地域包括支援センターやケアマネージャー、専門家などに相談し、最適な解決策を見つけていきましょう。 一人で抱え込まず、周りの力を借りながら、母親と、そしてご自身も幸せな時間を過ごせるよう願っています。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスではありません。 具体的な対応については、医師や専門家にご相談ください。