認知症の母の介護認定：要介護度判定と今後の生活支援策

認知症の件で、母親は以前軽い認知症で役所には介護の認定をしたら、要支援1でした。現在、家族の認識はあるんですが、記憶があまりもたなく、徘徊が始まり、身の回りのこともできなくなってます。この状態で介護の認定すれば、要介護になるんでしょうか？

この記事では、認知症の母を持つあなたが抱える不安と、今後の介護認定、そして生活支援策について、具体的な事例を交えながら丁寧に解説します。徘徊や身の回りのことができなくなった状況下での要介護度判定、そして、介護サービスの利用方法、さらに、ご家族の負担軽減のための具体的な対策まで、幅広くご紹介します。 介護保険制度や介護サービスの利用に関する疑問を解消し、安心して今後の生活を送れるようサポートします。

現在の状況と要介護度の見直し

以前、要支援1と認定されていたお母様ですが、記憶障害の悪化、徘徊の開始、そして身の回りのことができなくなった状況を踏まえると、要介護認定の見直しが必要となる可能性が高いです。要支援1は、日常生活に多少の支障はあるものの、まだ比較的自立している状態を指します。しかし、現在の状況は、要介護状態に該当する可能性が高いと言えるでしょう。

要介護度は、身体機能、認知機能、精神機能、そして日常生活動作（ADL）の状況を総合的に評価して決定されます。お母様の具体的な症状（記憶障害の程度、徘徊の頻度、食事・排泄・着替えなどのADLの状況）を、介護認定調査員に詳細に伝えることが重要です。 医師の診断書や、日々の状況を記録したノートなども、認定に役立ちます。

要介護度の判定基準は、以下の通りです。

• 要介護1：日常生活に支障はあるものの、ある程度の自立は可能。
• 要介護2：日常生活に多くの支障があり、かなりの介助が必要。
• 要介護3：日常生活の大部分が介助が必要。
• 要介護4：日常生活のほとんど全てが介助が必要。
• 要介護5：常時、特別な介護が必要。

お母様の状況から判断すると、要介護2～4の可能性が高いと考えられますが、正確な要介護度は、介護認定調査の結果によって決定されます。 再認定の申請を躊躇せず、早めに手続きを進めることをお勧めします。

介護認定申請の手続きと必要な書類

介護認定申請は、市区町村の介護保険担当窓口で行います。必要な書類は、申請書、医師の診断書、その他状況を説明する資料などです。 窓口で丁寧に説明を受け、必要な書類を揃えましょう。 申請から認定までには、通常数週間かかります。 早めに申請することで、認定後すぐに介護サービスを利用できるようになります。

介護サービスの利用

要介護認定を受けると、様々な介護サービスを利用できるようになります。 例えば、以下のようなサービスがあります。

• 訪問介護：自宅に介護職員が訪問し、身体介護（入浴、排泄、食事介助など）や生活援助（掃除、洗濯、調理など）を行います。
• 通所介護（デイサービス）：日中、介護施設に通い、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けられます。
• ショートステイ：一時的に介護施設に入所し、介護サービスを受けられます。ご家族の負担軽減に役立ちます。
• 訪問看護：看護師が自宅に訪問し、医療的なケアを行います。
• 福祉用具貸与：車椅子、歩行器、ベッドなど、日常生活を助ける福祉用具を貸与してもらえます。

お母様の状況に合わせて、最適なサービスを組み合わせることが重要です。 介護支援専門員（ケアマネージャー）に相談することで、適切なサービス計画を作成してもらえます。

ご家族の負担軽減策

介護は、ご家族にとって大きな負担となることがあります。 負担を軽減するためには、以下の対策が有効です。

• 介護サービスの積極的な利用：介護サービスを有効活用することで、ご自身の負担を減らすことができます。 一人で抱え込まず、積極的にサービスを利用しましょう。
• 家族間の協力：兄弟姉妹や親戚など、家族で協力体制を築くことが重要です。 役割分担を明確にすることで、負担を分散できます。
• 介護休暇の取得：勤務先に介護休暇制度があれば、積極的に活用しましょう。 介護と仕事の両立は大変ですが、休暇を取得することで、心身ともにリフレッシュできます。
• 地域の支援：地域包括支援センターや民生委員など、地域には様々な支援機関があります。 困ったことがあれば、相談してみましょう。
• レスパイトケアの利用：一時的に介護から離れるためのサービスです。 ショートステイやデイサービスなどを活用し、心身のリフレッシュを図りましょう。

ケーススタディ：成功事例

私のクライアントであるAさんのお母様も、同様の状況で要介護認定を受けられました。 当初は、介護サービスの利用に抵抗がありましたが、ケアマネージャーの丁寧な説明と、具体的なサービス内容の提案を受け、訪問介護とデイサービスを利用することにしました。 その結果、Aさんの負担は大幅に軽減され、お母様もデイサービスでの交流を楽しんで生活できるようになりました。

まとめ

認知症のお母様の介護は、大変な負担ですが、適切な介護サービスを利用することで、ご家族の負担を軽減し、お母様の生活の質を向上させることができます。 まずは、介護認定の申請を行い、ケアマネージャーに相談して、最適な介護サービス計画を立てましょう。 一人で悩まず、周りの人に相談したり、地域の支援機関に頼ったりすることも大切です。 そして、ご自身の心身にも気を配りながら、介護に取り組んでください。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療や介護に関する専門的なアドバイスではありません。具体的な状況については、医師や介護専門家にご相談ください。