90代認知症の祖母、施設入所は本当に必要？孫としてできること、家族のあり方を探る

認知症で一人暮らしの90代祖母がいます。5年ぐらい前は覚えていた気がしますがここ2年で誰のことも覚えてなく毎日行く父も覚えてなく祖母の方は敬語で話してました。もっと前は2日に一回でしたがいつからか毎日父が通う様になりました。ヘルパーさんは2日に1回だそうです。毎日1食父と食事に行ってる時は普通に食べてます。その後食事を置いていても食べてない事があるそうです。週に何度か10年以上前（いつか忘れました。）祖母が住んでいた所に行こうとして迷子になります。住んでる家の近くにいる事もあります。ヘルパーさんや父も探しに行ったり警察のお世話になったりする事もあるそうです。祖母はお花が好きです。祖母の近所の方が大切に植えているお花をむしってカバンに入れてるのに自分のだと言い張ったそうです。近所の方からやめて欲しいと言われ認知症なんです。と謝ったみたいです。家で私に認知症だからしょうがないよね。みたいな事を言ってましたがしょうがなくないだろと思いました。わかりませんが言われないだけで他にもあるのではないかと思いました。施設はどうなの？と1度聞いた事があるのですがそれがばあちゃんの幸せだと思えないみたいな事を言ってました。私（孫）は基本20年ぐらいまともに会っていません。認知症になる前から5年？に1回父に連れられて正月数時間会うぐらいでした。最近父に3人で食事だけ行こうと言われたりするので今年1.2回食事だけした気がします。私は無関心すぎて冷たいですよね。施設の方が良いのではと思うのですがどう思われますか？

この質問は、90代で認知症を患う祖母を持つ相談者の方から寄せられた、非常に切実なご相談です。長年疎遠だった祖母との関係、そして進行する認知症への対応、そして施設入所という大きな決断に迫られているご家族の葛藤が読み取れます。この記事では、高齢者の認知症ケア、家族関係の修復、そして施設入所に関するメリット・デメリットを多角的に検討し、相談者の方だけでなく、同様の悩みを抱える多くの方々にとって役立つ情報を提供します。

1. 現在の状況の整理と課題の明確化

まず、現状を整理してみましょう。ご祖母様は90代で認知症が進み、記憶障害、徘徊、他者への迷惑行為など、複数の問題を抱えています。毎日ご父親が訪問し、ヘルパーさんも2日に1回訪問されていますが、それでもご祖母様の安全と生活の維持は困難な状況です。さらに、相談者である孫の方とは長年疎遠であり、複雑な感情を抱えていることも大きな課題です。

具体的な課題としては、以下の点が挙げられます。

• ご祖母様の安全確保：徘徊による事故や、近隣住民とのトラブルの防止
• ご祖母様の生活の質の向上：適切な食事摂取、清潔な生活環境の確保
• ご家族の負担軽減：ご父親の負担を軽減し、精神的なストレスを減らす
• 相談者とご祖母様の関係修復：長年の疎遠を解消し、良好な関係を築く

2. 施設入所：メリットとデメリットの比較検討

ご祖母様の状況から、施設入所を検討されていることは当然の考えです。しかし、施設入所にはメリットとデメリットが両方存在します。それぞれを客観的に見ていきましょう。

施設入所のメリット

• 24時間体制の介護：専門スタッフによる継続的な介護で、安全が確保され、徘徊や事故のリスクが軽減されます。
• 適切な医療ケア：必要に応じて医師や看護師による医療ケアを受けられます。
• 生活の質の向上：栄養バランスの取れた食事、清潔な環境、レクリエーション活動など、充実した生活を送ることが期待できます。
• ご家族の負担軽減：介護の負担が大幅に軽減され、ご家族は精神的な余裕を持つことができます。
• 社会的な繋がり：他の入居者との交流を通して、社会的な繋がりが得られます。

施設入所のデメリット

• 費用：高額な費用がかかります。公的な支援制度を活用する必要があります。
• 環境の変化：慣れない環境への適応に時間がかかり、ストレスを感じる可能性があります。
• プライバシーの制限：共同生活のため、プライバシーが制限される場合があります。
• ご家族との距離：物理的な距離が離れることで、面会頻度が減る可能性があります。
• 施設選びの困難さ：適切な施設を選ぶことは容易ではありません。施設の規模、スタッフの質、設備などを慎重に検討する必要があります。

3. ご家族間のコミュニケーションと関係修復

施設入所を検討する前に、ご家族間のコミュニケーションを深めることが重要です。長年疎遠だった相談者の方とご祖母様、そしてご父親との関係を修復することで、より良い意思決定につながります。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。

• 定期的な面会：まずは、定期的な面会を通して、ご祖母様との繋がりを再構築しましょう。無理のない範囲で、週に一度でも良いので、顔を見せに行くことから始めましょう。お花などのプレゼントも効果的です。
• 思い出話：ご祖母様の若い頃の写真を見せたり、思い出話をしたりすることで、ご祖母様の心を落ち着かせ、コミュニケーションを促進できます。
• 簡単なレクリエーション：一緒に歌を歌ったり、簡単なゲームをしたりするなど、ご祖母様が楽しめるレクリエーションを取り入れるのも効果的です。
• 家族会議：ご父親、相談者の方、そして必要であればヘルパーさんやケアマネージャーを含めて、家族会議を開きましょう。それぞれの意見を出し合い、ご祖母様にとって最善の選択を探る必要があります。
• 専門家の相談：認知症専門医やケアマネージャー、相談支援センターなどに相談することで、客観的なアドバイスを得ることができます。

4. 具体的な行動計画

ご家族で話し合った結果、施設入所が最善の選択だと判断された場合、具体的な行動計画を立てましょう。以下に手順を示します。

• 施設探し：地域包括支援センターやケアマネージャーに相談し、ご祖母様に合った施設を探しましょう。施設見学を行い、雰囲気やスタッフの対応などを確認することが重要です。
• 入所手続き：施設への入所手続きを進めます。必要な書類や手続きについて、施設スタッフから丁寧に説明を受けましょう。
• 物品の準備：ご祖母様の身の回り品や必要な衣類などを準備します。施設によっては、持ち込み可能な物品に制限がある場合がありますので、事前に確認しましょう。
• 面会計画：ご祖母様への定期的な面会計画を立てましょう。面会頻度や時間などを調整し、ご家族の負担にならないように計画を立てることが重要です。

5. まとめ

90代認知症の祖母への対応は、ご家族にとって大きな負担となるでしょう。しかし、ご祖母様の幸せを第一に考え、ご家族で協力して最善の策を講じることで、乗り越えることができます。この記事で紹介した情報が、少しでもお役に立てれば幸いです。 施設入所は一つの選択肢ですが、ご家族の状況やご祖母様の状態、そして何よりご祖母様の幸せを最優先に考えて、じっくりと時間をかけて検討することが大切です。

※この記事は一般的な情報を提供するものであり、医療や介護に関する専門的なアドバイスではありません。具体的な対応については、医師やケアマネージャーなどの専門家に相談することをお勧めします。