90歳のお母様の介護と仕事の両立：遠距離介護でもできることとは？

この記事では、遠方に住む息子さんが、90歳のお母様の介護と仕事の両立について抱える悩みにお答えします。介護保険サービスを最大限に活用しながら、ご自身ができること、そして専門家や地域のリソースをどのように活用していくか、具体的なアドバイスを提供します。この記事を読むことで、遠距離介護における不安を軽減し、より良い介護体制を築くための一歩を踏み出せるでしょう。

まもなく退院し今後も独居生活となるであろう母の介護をケアマネさんのプランを中心に進めたいと思っているのですが、次のような私の認識だとどんなものでしょうか？

母（９０）がまもなく酸素を携帯して病院から退院します。

認知症は現れておらず、足が悪く移動は車椅子だが自走距離は数ｍ程度、加齢による心不全と不整脈で入院し利尿剤と水分制限などで回復しまもなく退院予定、利き腕が１０年ほど前に脳梗塞で不自由に。

要介護３になりましたが、私（独り息子）は遠方で別所帯のため介護と名の付くことが出来ません。

ケアマネさんが色々計画して下さっていますが、私は次の点を思いついたのですが、この程度の認識でよいですか？それとも全然甘いですか？だとするとそれはどんなことがありますか？

１．排泄・・・自分でポータブルトイレを使えるので、汚物を捨てたり清潔を保つことが主の仕事になる。ただ漏らした際の対応を考えると母に紙おむつにしてもらった方が良いと思うが本人は今のところ嫌がっている。

２．食事・・・利き手不自由ですが自分で食べられるので、支度、下膳、洗い物が主の仕事になる。ただ、鍋やコンロがかなりひどい状態になっているので新品に買い変えるべきでしょうか？

３．入浴・・・デイサービスを考えていますが本人は自宅のお風呂に入ることを懇願しており困ってます。私がいる時だけは許可しようかと思ってますが甘いですか？とにかく他人を気兼ねすることなく入りたいらしい。

４．着替え・・・自分でやりたがるのですが、膨大な時間がかかるため手伝って頂いた方がよい。

５．洗濯・・・自宅にも洗濯乾燥機あり。またデイサービスでも可能とのこと。

６．布団干し・・・布団乾燥機があるのでそれでも可能。

７．緊急時・・・緊急警報システムを設置してあるので、ボタンを押すことさえ出来れば通報出来るには出来る。

８．在宅酸素・・・一刻を争うほどの緊急性は無い。しかし万一故障したら７．で本人にボタンを押してもらうしかない。

９．安否確認電話・・・以前から毎夜私から決まった時刻に電話をかけ、漫才？をやっているので、それを継続しようと思っています。

補足皆さんご回答ありがとうございます。中でもmissrice001さんの書かれていることが正に母が言いたいことに近く参考になりますm(__)m

実は私はケアマネさんプランとの間で葛藤しています。

それと「入院前の生活とは違いますよ！」という主治医の言葉が引っかかっています。

今ケアマネさんからは、「最初は手厚いプランから始め追々外せるところを外して行きましょう」と言われています。

遠距離介護の現状と課題

遠距離介護は、介護が必要な高齢者の住まいから離れた場所に住む家族が介護を行う状況を指します。この状況は、核家族化の進行や、地方から都市部への人口移動などにより、ますます一般的になっています。遠距離介護には、以下のような課題があります。

• 物理的な距離： 頻繁な訪問が難しく、緊急時に迅速に対応できない。
• 情報伝達の遅れ： 介護サービスの利用状況や、本人の体調変化などの情報が伝わりにくく、対応が遅れる可能性がある。
• 精神的な負担： 介護に対する不安や、罪悪感、孤独感を感じやすい。
• 経済的な負担： 交通費や、訪問介護サービスの利用料など、費用がかさむ。

しかし、遠距離介護でも、適切な準備と工夫によって、質の高い介護を提供し、ご自身とご家族の負担を軽減することが可能です。以下に、具体的な対策とアドバイスを提示します。

1. ケアマネージャーとの連携

ケアマネージャーは、介護保険サービスを利用するための窓口であり、介護に関する専門的な知識を持っています。ケアマネージャーとの連携は、遠距離介護において非常に重要です。

• 定期的な連絡： ケアマネージャーと定期的に連絡を取り、本人の状況や介護サービスの利用状況について情報共有を行いましょう。電話やメール、ビデオ通話などを活用し、密なコミュニケーションを心がけましょう。
• 訪問の頻度： ケアマネージャーに、定期的な訪問を依頼しましょう。訪問の頻度や内容は、本人の状態や、家族の状況に合わせて調整できます。
• 情報共有： ケアマネージャーに、本人の体調や、生活上の変化について、積極的に情報提供しましょう。些細なことでも、気になることがあれば、遠慮なく相談しましょう。
• プランの見直し： ケアマネージャーと協力して、介護プランを定期的に見直しましょう。本人の状態の変化や、介護サービスの利用状況に合わせて、プランを最適化することが重要です。

2. 介護保険サービスの活用

介護保険サービスは、介護が必要な高齢者の生活を支援するための重要な手段です。介護保険サービスを積極的に活用することで、ご自身の負担を軽減し、本人の生活の質を向上させることができます。

• 訪問介護： 訪問介護サービスは、ヘルパーが自宅を訪問し、入浴、排泄、食事、着替えなどの身体介護や、掃除、洗濯、買い物などの生活援助を行います。
• デイサービス： デイサービスは、日中に通所型の施設で、入浴、食事、レクリエーション、機能訓練などのサービスを提供します。
• ショートステイ： ショートステイは、短期間、施設に入所し、介護サービスを受けることができます。
• 福祉用具のレンタル・購入： 車椅子や、歩行器、ポータブルトイレなどの福祉用具をレンタルしたり、購入したりすることができます。
• その他のサービス： 配食サービスや、緊急通報システムなど、様々なサービスがあります。

3. 地域の社会資源の活用

地域には、介護に関する様々な社会資源があります。これらの資源を積極的に活用することで、介護に関する負担を軽減することができます。

• 地域包括支援センター： 地域包括支援センターは、高齢者の介護に関する相談窓口であり、介護保険サービスに関する情報提供や、相談支援を行います。
• NPO法人やボランティア団体： 地域には、介護に関する活動を行っているNPO法人やボランティア団体があります。これらの団体は、様々な介護支援サービスを提供しています。
• 民間の介護サービス事業者： 民間の介護サービス事業者も、様々な介護サービスを提供しています。

4. 本人の意向を尊重したケアプランの作成

介護は、本人の生活を支えるためのものです。本人の意向を尊重し、本人が望む生活を送れるように、ケアプランを作成することが重要です。

• 本人の希望を聴く： 本人が、どのような生活を送りたいのか、どのような介護を受けたいのか、じっくりと話を聞きましょう。
• 本人の意思決定を支援する： 本人が、自分で意思決定できるように、情報提供や、相談支援を行いましょう。
• ケアプランに反映する： 本人の希望や、意思決定を、ケアプランに反映させましょう。

5. 遠距離介護における具体的な対応策

ご質問に対する具体的な対応策を、以下に示します。

• 排泄： 本人がポータブルトイレを使用できるのであれば、まずは本人の意向を尊重し、紙おむつの使用は、本人が嫌がらない範囲で、検討しましょう。漏らした場合の対応については、訪問介護サービスや、ご近所の方に協力を依頼することも検討しましょう。
• 食事： 利き手が不自由な方でも、自分で食べられるのであれば、食事の支度、下膳、洗い物をサポートしましょう。コンロや鍋が古くなっている場合は、安全性を考慮し、新品への買い替えを検討しましょう。
• 入浴： 本人が自宅での入浴を希望しているのであれば、デイサービスとの併用を検討しましょう。週に数回はデイサービスで入浴し、それ以外は自宅で入浴するなど、本人の希望と、安全性を両立できる方法を探しましょう。入浴介助が必要な場合は、訪問介護サービスの利用を検討しましょう。
• 着替え： 着替えに時間がかかる場合は、訪問介護サービスを利用して、手伝ってもらいましょう。
• 洗濯： 洗濯乾燥機があるのであれば、ご自身で洗濯を行う必要はありません。デイサービスでも洗濯が可能であれば、そちらを利用することも検討しましょう。
• 布団干し： 布団乾燥機があるのであれば、布団干しは問題ありません。
• 緊急時： 緊急警報システムを設置しているのであれば、万が一の際にも安心です。定期的に作動確認を行いましょう。
• 在宅酸素： 在宅酸素を使用している場合は、酸素ボンベの残量や、酸素供給装置の異常に注意しましょう。万が一の故障に備えて、予備の酸素ボンベを用意しておくと安心です。
• 安否確認電話： 以前から行っている安否確認電話は、継続しましょう。本人の安心感につながります。

6. 遠距離介護を成功させるための心構え

遠距離介護を成功させるためには、以下の心構えが重要です。

• 無理をしない： 抱え込みすぎず、周囲の協力を得ながら、無理のない範囲で介護を行いましょう。
• 情報収集を怠らない： 介護に関する情報を積極的に収集し、最新の情報を把握しましょう。
• 休息をとる： 介護は、心身ともに負担がかかります。適度に休息を取り、心身の健康を保ちましょう。
• 専門家のアドバイスを求める： 介護に関する悩みや、疑問は、専門家に相談しましょう。
• 自分を責めない： 遠距離介護には、様々な困難が伴います。自分を責めず、前向きに介護に取り組みましょう。

遠距離介護は、確かに大変な面もありますが、適切な準備と工夫、そして周囲のサポートがあれば、必ず乗り越えることができます。ご自身の心身の健康を第一に考え、無理のない範囲で、お母様の介護をサポートしてください。

7. 介護と仕事の両立を支援する制度

介護と仕事の両立を支援する制度は、労働者の生活とキャリアを両立させるために重要です。これらの制度を理解し、積極的に活用することで、介護と仕事の両立をよりスムーズに進めることができます。

• 介護休業： 介護休業は、家族の介護のために、一定期間、仕事を休むことができる制度です。
• 介護休暇： 介護休暇は、家族の介護のために、年次有給休暇とは別に、取得できる休暇です。
• 勤務時間等の変更： 労働者は、勤務時間の短縮や、時差出勤など、勤務時間に関する変更を会社に申請することができます。
• テレワーク： テレワークは、自宅や、その他の場所で、仕事をすることができる働き方です。
• 介護保険制度： 介護保険制度は、介護が必要な高齢者に対して、様々な介護サービスを提供する制度です。
• 自治体の支援制度： 各自治体は、介護に関する様々な支援制度を提供しています。

これらの制度は、労働者の状況に応じて、柔軟に活用することができます。会社や、地域の社会資源に相談し、自分に合った制度を活用しましょう。

8. 成功事例から学ぶ

遠距離介護と仕事の両立に成功している方の事例から、学ぶことも多いでしょう。以下に、いくつかの成功事例を紹介します。

• Aさんの場合： Aさんは、遠方に住む母親の介護と、フルタイムの仕事を両立しています。Aさんは、ケアマネージャーと密に連携し、訪問介護やデイサービスなどの介護保険サービスを積極的に活用しています。また、Aさんは、会社の理解を得て、テレワークや、時差出勤などを活用し、仕事と介護の両立を実現しています。
• Bさんの場合： Bさんは、遠方に住む父親の介護と、パートの仕事を両立しています。Bさんは、地域のNPO法人や、ボランティア団体の支援を受けながら、介護を行っています。また、Bさんは、家族や、友人との連携を密にし、情報交換や、相談を行い、精神的な負担を軽減しています。
• Cさんの場合： Cさんは、遠方に住む祖母の介護と、フリーランスの仕事を両立しています。Cさんは、自分のペースで仕事ができるフリーランスという働き方を選択し、介護と仕事の両立を実現しています。また、Cさんは、オンラインでの情報収集や、専門家への相談などを通して、介護に関する知識や、スキルを向上させています。

これらの成功事例から、遠距離介護と仕事の両立は、決して不可能ではないことがわかります。それぞれの状況に合わせて、適切な方法を選択し、周囲のサポートを得ながら、介護と仕事の両立を目指しましょう。

9. まとめ：遠距離介護を乗り越えるために

遠距離介護は、多くの課題を伴いますが、適切な準備と工夫、そして周囲のサポートがあれば、必ず乗り越えることができます。ケアマネージャーとの連携、介護保険サービスの活用、地域の社会資源の活用、本人の意向を尊重したケアプランの作成、そして、介護と仕事の両立を支援する制度の活用など、様々な方法があります。ご自身の状況に合わせて、これらの方法を組み合わせ、遠距離介護を成功させましょう。

最後に、遠距離介護は、ご自身だけでなく、介護を受けるご本人にとっても、大きな変化をもたらします。主治医の言葉にもあるように、「入院前の生活とは違う」ということを理解し、本人の状態に合わせて、柔軟に対応していくことが重要です。そして、何よりも、ご自身の心身の健康を第一に考え、無理のない範囲で、介護に取り組んでください。

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