親の介護と仕事の両立！75歳母の異変…「痴呆の始まり？」と悩むあなたへ

この記事では、75歳のお母様の認知機能の低下についてご心配されているあなたに向けて、介護と仕事の両立を支援するための情報をお届けします。物忘れや道に迷うといった症状は、ご本人だけでなく、ご家族にとっても大きな不安材料となります。専門家への相談方法や、介護と仕事を両立するための具体的な対策、利用できる制度について、詳しく解説していきます。

同居の母についてです。母は今年75歳になりました。物忘れが酷く自分の持ち物(洋服、バッグ、靴など)の管理も出来なくなり先日は家に帰ってこれなくなりました。最寄り駅から降りて真逆に行ってしまい家から5キロも離れたところで保護される始末。こういうのって痴呆の始まりですか？相談するとこってあるのですか？

75歳のお母様の異変について、ご心配なことと思います。物忘れが酷くなったり、道に迷ってしまうなど、ご家族としてはとても不安になりますよね。今回のケースは、認知症の初期症状である可能性も否定できません。しかし、まずは落ち着いて、適切な対応を取ることが大切です。

1. 認知症の可能性と初期症状

認知症は、様々な原因によって脳の機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。初期症状としては、以下のようなものが挙げられます。

• 物忘れ：ついさっきのことや、約束を忘れてしまう。
• 判断力の低下：金銭管理や、身の回りのことの判断が鈍くなる。
• 見当識障害：時間や場所、人が分からなくなる。
• 感情の変化：些細なことで怒ったり、落ち込んだりする。
• 意欲の低下：今まで好きだったことに興味を示さなくなる。

お母様の場合、持ち物の管理ができなくなったり、道に迷ってしまうという状況から、認知症の初期症状の可能性が考えられます。しかし、認知症の原因は様々であり、他の病気の可能性も否定できません。まずは、専門医の診断を受けることが重要です。

2. 相談できる窓口と専門家の活用

認知症の疑いがある場合、どこに相談すれば良いのでしょうか？ 適切な相談窓口と、専門家の活用についてご紹介します。

2-1. かかりつけ医への相談

まずは、かかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医は、普段からお母様の健康状態を把握しているため、異変に気づきやすく、適切なアドバイスをしてくれます。必要に応じて、専門医への紹介もしてくれます。

2-2. 専門医（認知症専門医）への受診

認知症の診断は、専門医が行います。脳神経内科医、精神科医、物忘れ外来などを受診しましょう。 専門医は、問診や検査を通して、認知症の種類や進行度を診断し、適切な治療法やケアプランを提案してくれます。

2-3. 地域包括支援センターの利用

地域包括支援センターは、高齢者の介護や福祉に関する相談窓口です。介護保険の申請手続きや、介護サービスの利用に関する相談、地域のリソースに関する情報提供など、様々なサポートを受けることができます。お住まいの地域の地域包括支援センターに問い合わせてみましょう。

2-4. 認知症疾患医療センターの活用

認知症疾患医療センターは、認知症に関する専門的な医療サービスを提供する機関です。専門医による診断や治療、相談、家族教室など、様々なサポートを受けることができます。全国各地に設置されているので、お近くのセンターを探してみましょう。

2-5. その他の相談窓口

• 介護保険サービス事業者：訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、様々な介護サービスに関する相談ができます。
• NPO法人や市民団体：認知症に関する情報提供や、家族の交流会などを開催している団体もあります。

3. 認知症の検査と診断

認知症の診断は、問診、身体検査、神経学的検査、認知機能検査、画像検査など、様々な検査を組み合わせて行われます。

3-1. 問診

医師が、ご本人やご家族から、症状や生活状況について詳しく聞き取ります。いつから症状が現れ始めたのか、どのような時に症状が悪化するのかなど、できるだけ詳しく伝えるようにしましょう。

3-2. 身体検査と神経学的検査

一般的な健康状態や、神経系の異常がないかを確認します。

3-3. 認知機能検査

記憶力、言語能力、注意機能、実行機能など、様々な認知機能を評価する検査を行います。代表的な検査には、MMSE（ミニメンタルステート検査）や、長谷川式認知症スケールなどがあります。

3-4. 画像検査

脳のCT検査やMRI検査を行い、脳の萎縮や、脳血管の状態などを確認します。アルツハイマー型認知症や、脳血管性認知症など、原因を特定するために重要な検査です。

4. 介護保険サービスの利用

認知症と診断された場合、介護保険サービスを利用することができます。介護保険サービスを利用することで、ご本人の自立支援と、ご家族の負担軽減を図ることができます。

4-1. 介護保険の申請手続き

介護保険サービスを利用するには、まず介護保険の申請を行う必要があります。お住まいの市区町村の窓口、または地域包括支援センターで申請手続きを行います。

4-2. 介護認定

申請後、調査員による訪問調査や、主治医の意見書をもとに、介護度が認定されます。介護度は、要支援1～2、要介護1～5の7段階に分かれており、受けられるサービスの内容や利用料が異なります。

4-3. 介護サービス計画（ケアプラン）の作成

ケアマネジャー（介護支援専門員）が、ご本人やご家族の状況に合わせて、ケアプランを作成します。ケアプランには、利用するサービスの種類や、利用頻度、目標などが記載されます。

4-4. 利用できる介護サービス

• 訪問介護（ホームヘルプサービス）：ヘルパーが自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの介助や、掃除、洗濯などの生活援助を行います。
• 通所介護（デイサービス）：日中に、デイサービスセンターに通い、食事や入浴、レクリエーションなどを行います。
• 短期入所生活介護（ショートステイ）：短期間、介護施設に入所し、介護サービスを受けます。
• 認知症対応型共同生活介護（グループホーム）：認知症の人が、少人数で共同生活を送る施設です。
• その他：訪問看護、訪問リハビリ、福祉用具の貸与など、様々なサービスがあります。

5. 介護と仕事の両立支援

介護と仕事の両立は、大変な課題ですが、様々な制度やサービスを利用することで、負担を軽減することができます。

5-1. 介護休業制度

介護が必要な家族がいる場合、最長93日間、介護休業を取得することができます。介護休業中は、雇用保険から介護休業給付金が支給されます。

5-2. 介護休暇制度

1年度あたり5日（対象家族が2人以上の場合は10日）まで、介護休暇を取得することができます。介護休暇は、時間単位で取得することも可能です。

5-3. 勤務時間の短縮や、在宅勤務制度

会社によっては、勤務時間の短縮や、在宅勤務制度を利用できる場合があります。上司や人事担当者に相談してみましょう。

5-4. 介護サービスの利用

介護保険サービスを利用することで、ご家族の介護負担を軽減することができます。積極的に介護サービスを利用し、ご自身の負担を減らしましょう。

5-5. 家族の協力

家族で協力し、介護の分担をすることが大切です。一人で抱え込まず、他の家族にも相談し、協力体制を築きましょう。

5-6. 職場の理解と協力

上司や同僚に、介護の状況を伝え、理解と協力を得るようにしましょう。職場の理解と協力があれば、安心して仕事と介護を両立することができます。

6. 認知症の方との接し方

認知症の方とのコミュニケーションは、難しいと感じることもあるかもしれません。しかし、いくつかのポイントを意識することで、より良い関係を築くことができます。

6-1. 穏やかな口調で話す

大きな声や、早口で話すことは避け、ゆっくりと、穏やかな口調で話しましょう。相手の目を見て、優しく語りかけることも大切です。

6-2. 簡潔で分かりやすい言葉を使う

難しい言葉や、長文での説明は避け、簡潔で分かりやすい言葉で話しましょう。具体的に、一つずつ指示を出すことも有効です。

6-3. 否定的な言葉は避ける

「ダメ」「違う」といった否定的な言葉は、相手を不安にさせたり、混乱させたりすることがあります。肯定的な言葉や、代わりの提案をすることで、相手の気持ちを尊重しましょう。

6-4. 落ち着いて対応する

相手が混乱したり、興奮したりした場合でも、落ち着いて対応しましょう。焦らずに、相手の気持ちに寄り添い、安心させてあげることが大切です。

6-5. 過去の思い出を共有する

過去の思い出話や、懐かしい写真を見せることで、相手の記憶を呼び起こし、コミュニケーションを深めることができます。共通の話題を見つけることで、会話が弾むこともあります。

7. 介護者の心のケア

介護は、心身ともに大きな負担がかかります。介護者の心のケアも、非常に重要です。

7-1. 休息時間の確保

定期的に休息を取り、心身を休ませることが大切です。短時間でも良いので、自分の時間を作り、好きなことをする時間を作りましょう。

7-2. 相談できる相手を見つける

家族や友人、または専門家など、誰かに話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなることがあります。一人で抱え込まず、積極的に相談しましょう。

7-3. 地域の交流会に参加する

介護者の交流会に参加することで、同じ悩みを持つ人と出会い、情報交換や、励まし合うことができます。地域包括支援センターや、NPO法人などが開催している場合があります。

7-4. 専門家のサポートを受ける

介護に関する専門家（ケアマネジャー、精神科医、カウンセラーなど）のサポートを受けることも有効です。専門家は、介護に関する知識や経験が豊富であり、具体的なアドバイスや、心のケアをしてくれます。

7-5. 自分の心と体の状態を観察する

疲労感、不眠、食欲不振、イライラなど、心身の不調に気づいたら、無理をせずに休養を取りましょう。必要に応じて、医療機関を受診することも大切です。

8. 認知症に関する最新情報と研究

認知症に関する研究は、日々進んでいます。最新の情報を得ることで、より良いケアや、治療法を見つけることができるかもしれません。

8-1. 認知症治療薬の開発

アルツハイマー型認知症の進行を遅らせる薬や、認知症の周辺症状を緩和する薬など、様々な治療薬の開発が進んでいます。最新の情報をチェックし、主治医に相談してみましょう。

8-2. 認知症予防の研究

認知症の予防に関する研究も進んでいます。食生活、運動、脳トレなど、様々な予防法が研究されており、効果が期待されています。最新の情報を参考に、生活習慣を見直してみましょう。

8-3. 認知症ケアの最新情報

認知症ケアに関する最新情報も、常に更新されています。専門家による講演会や、セミナーなどに参加し、知識を深めましょう。インターネットや、書籍などでも、様々な情報を得ることができます。

9. まとめ： 75歳のお母様の異変に気づいたら、まずは専門家へ相談を

75歳のお母様の物忘れや、道に迷うといった症状は、認知症の初期症状である可能性も考えられます。まずは、かかりつけ医や専門医に相談し、適切な診断を受けることが重要です。介護保険サービスや、介護と仕事の両立支援制度などを活用し、ご自身とご家族の負担を軽減しましょう。そして、介護者の心のケアも忘れずに行いましょう。認知症に関する最新情報を収集し、より良いケアや、治療法を見つけることも大切です。一人で抱え込まず、周囲の人々と協力し、支え合いながら、より良い介護生活を送れるようにしましょう。

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