認知症の親の介護と父親の言動に悩むあなたへ：施設入所は本当に必要？専門家が教える解決策

この記事では、認知症の母親の介護と、その介護を担う父親の言動に苦悩されているあなたに向けて、具体的な解決策を提示します。施設入所という選択肢だけでなく、在宅介護を継続するためのヒントや、専門家への相談方法、そして何よりも、あなた自身の心のケアに焦点を当てて解説します。

来月78になる母親が約3年前から行動がおかしくなり医師の診断でアルツハイマー型認知症と診断され約1年半前から現在週4日デイサービス、2週間に1回精神科に薬をもらいに通っています。現在要介護認定２です。

今のところデイサービスも病院も嫌がらずに行ってくれてます。

問題なのは父親が現在介護しているかたちにはなっておりますが、いまだに認知症という病気をまったく理解がないのか今さっきの事を忘れる認知症患者に対し、ダメ、待ってろ、座ってろ、あげくの果てには怒鳴り怒る、介護とはとても思えずただの言葉の虐待をはぼ毎日朝から近所に聞こえるくらいの怒鳴り声、健常者でも頭がおかしくなります。怒鳴ったりするなと何十回言っても言う事を聞かずもうあきれ果てています。

母親も、様子を見ているとどうしていいのかわからなくて困っているのだと思います。去年から比べるとほとんどしゃべってくれなくなり、この1年で随分進行してしまっています。家で容赦なく朝から、またデイサービスから帰ってきてからも怒鳴っているようではデイサービスや病院に薬をもらう為の診断に行ってもまったく無駄な事をやっているだけで意味がないのです。

先日も朝デイサービスで向いにきてもらい、私は裏で聞いていると職員さんが連れて行く準備をしてくれている最中に父親は横から首突っ込んで母親に「マスクするんだよ！」と余計な事を怒鳴りつけ、そこで職員さんが母親にごめんねとボソっと言ったときに、この親はもうだめだと思いました。ほとんど無駄口しか言わないのでいったい何を考えているのかさっぱりわからず困っています。

このまま毎日同じ事を繰り返していても進行が早くなるだけ、父親は頭がおかしいのか何十回言っても言う事を聞かずまったくどうしたらいよいのでしょうか。

ケアマネージャーも変わったばかりで、3月までのケアマネージャーからはショートステイの話しも聞きましたが、帰ってきたらまた同じ事の繰返しだと思います。

残念ですが、家の事も何もかも忘れてしまう覚悟で施設に入所させた方が本人にとって逆にいいのでしょうか？

誰かいいアドバイスをください。もう申告に悩んでいます。よろしくお願いします。

ご相談ありがとうございます。78歳のお母様の認知症介護と、その介護を担うお父様の言動に、深いお悩みを感じていらっしゃるのですね。毎日続く介護の中で、ご家族の心身の負担は計り知れません。特に、認知症という病気への理解不足からくるお父様の言動は、ご本人だけでなく、ご家族全体の精神的な健康を蝕む要因となります。この状況を改善するために、いくつかのステップを踏んで、具体的な対策を講じていくことが重要です。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、現状を客観的に整理し、問題点を具体的に把握することから始めましょう。以下の点をリストアップし、それぞれの問題が、ご本人、お父様、そしてあなた自身にどのような影響を与えているのかを分析します。

• お母様の症状の進行： 認知症の進行度合い、具体的な症状（物忘れ、言語能力の低下、徘徊など）、生活への影響を記録します。
• お父様の言動： 怒鳴り声、言葉の虐待、認知症への無理解など、具体的な言動を記録し、それがお母様やあなたに与える影響を分析します。
• 現在の介護体制： デイサービス、通院、ケアマネージャーとの連携状況、ショートステイの検討状況などを整理します。
• ご自身の心身の状態： 介護による疲労、ストレス、睡眠不足、精神的な負担などを把握し、自己分析を行います。

この整理を通して、問題の本質を理解し、優先的に取り組むべき課題を明確にすることができます。例えば、お父様の言動が問題の根幹にあるとすれば、その改善が最優先事項となるでしょう。

2. 父親への具体的なアプローチ

お父様の言動を改善するためには、以下のステップでアプローチを試みましょう。

2-1. 認知症に関する正しい知識の共有

お父様が認知症について理解を深めることが、言動の改善につながる第一歩です。以下の方法で、認知症に関する正しい知識を共有しましょう。

• 専門家による説明： 医師、ケアマネージャー、認知症介護の専門家などに、認知症の症状や対応方法について説明してもらう機会を設けます。
• 情報提供： 認知症に関する書籍、パンフレット、ウェブサイトなどを活用し、お父様がご自身のペースで学べる環境を整えます。
• グループサポート： 同じような状況にある家族が集まるグループに参加し、情報交換や経験談の共有を行います。

2-2. コミュニケーションの改善

お父様とのコミュニケーション方法を見直すことで、関係性の改善を図ります。

• 傾聴： お父様の言葉に耳を傾け、感情を理解しようと努めます。頭ごなしに否定せず、共感の言葉をかけましょう。
• 具体的に伝える： 抽象的な言葉ではなく、具体的な言葉で指示や説明を行います。例えば、「ダメ」ではなく、「〇〇をしてください」と具体的に伝えましょう。
• 穏やかな口調： 怒鳴り声ではなく、穏やかな口調で話しかけるように心がけます。
• 褒める： 良い行動や努力を積極的に褒めることで、自己肯定感を高め、行動変容を促します。

2-3. 介護スキルの習得

認知症の方への適切な対応方法を学ぶことで、お父様の介護スキルを向上させます。

• 介護教室の参加： 介護技術や認知症ケアに関する知識を習得できる教室に参加します。
• 専門家のアドバイス： 医師、看護師、介護福祉士などの専門家から、具体的なアドバイスを受けます。
• ロールプレイング： 認知症の方とのコミュニケーションを想定したロールプレイングを行い、実践的なスキルを身につけます。

3. 母親へのケアとサポート

お母様の症状の進行を遅らせ、生活の質を維持するためには、以下のケアとサポートが重要です。

3-1. 環境の整備

安全で安心できる環境を整えることで、お母様の不安を軽減し、生活の質を向上させます。

• 安全対策： 転倒防止のための手すりの設置、段差の解消、滑りやすい箇所の対策などを行います。
• 見守り： 徘徊や転倒のリスクを考慮し、見守り体制を整えます。
• 生活空間の整理： 整理整頓された、わかりやすい環境を整えます。

3-2. コミュニケーションの促進

お母様とのコミュニケーションを積極的に行い、孤立感を解消します。

• 話しかけ： 積極的に話しかけ、言葉を引き出す努力をします。
• 回想法： 昔の写真や思い出の品を見ながら、過去の出来事を語り合うことで、記憶を刺激し、コミュニケーションを深めます。
• 趣味活動： 好きなことや得意なことを通して、心身の活性化を図ります。

3-3. 医療と介護サービスの活用

適切な医療と介護サービスを組み合わせることで、症状の進行を抑制し、生活の質を維持します。

• 定期的な通院： 医師の指示に従い、定期的に通院し、適切な薬物療法を受けます。
• デイサービスの活用： デイサービスを利用し、専門的なケアを受け、社会的な交流を促します。
• 訪問看護の利用： 訪問看護を利用し、健康状態の管理や、介護方法の指導を受けます。
• ショートステイの検討： ご家族の負担軽減のために、ショートステイを検討します。

4. あなた自身の心のケア

介護は、心身ともに大きな負担を伴います。あなた自身の心の健康を守るために、以下の対策を講じましょう。

4-1. 休息とリフレッシュ

心身の疲労を回復するために、十分な休息とリフレッシュが必要です。

• 睡眠： 質の高い睡眠を確保するために、睡眠環境を整え、規則正しい生活リズムを心がけます。
• 休息時間： 介護から離れる時間を作り、趣味やリラックスできる活動を行います。
• 気分転換： 散歩、音楽鑑賞、入浴など、気分転換になるような活動を取り入れます。

4-2. 相談とサポート

一人で抱え込まず、周囲に相談し、サポートを受けましょう。

• 家族や友人： 家族や友人に悩みを打ち明け、支えを求めます。
• 専門家： 医師、ケアマネージャー、カウンセラーなどの専門家に相談し、アドバイスを受けます。
• 地域包括支援センター： 地域包括支援センターに相談し、介護に関する情報やサービスを紹介してもらいます。
• 介護者支援グループ： 同じような境遇の介護者が集まるグループに参加し、情報交換や心のケアを行います。

4-3. 罪悪感を手放す

施設入所という選択肢を選ぶことに罪悪感を感じる必要はありません。それは、ご本人にとっても、ご家族にとっても、最善の選択肢となる場合があります。

• 情報収集： 施設の種類や特徴を理解し、ご本人に合った施設を選びましょう。
• 見学： 複数の施設を見学し、施設の雰囲気やスタッフの対応を確認しましょう。
• 家族との話し合い： 家族で話し合い、入所のメリットとデメリットを共有しましょう。

介護は、長期にわたる道のりです。一人で抱え込まず、周囲のサポートを受けながら、ご自身とご家族にとって最善の方法を見つけていくことが大切です。

5. 施設入所という選択肢

在宅介護が困難になった場合、施設入所という選択肢も視野に入れる必要があります。施設入所は、ご本人にとっても、ご家族にとっても、より良い選択肢となる場合があります。施設入所を検討する際には、以下の点を考慮しましょう。

5-1. 施設の種類

様々な種類の施設があり、それぞれ特徴が異なります。ご本人の状態やニーズに合わせて、適切な施設を選びましょう。

• 特別養護老人ホーム： 介護度の高い方が入居し、24時間体制で介護サービスを受けられます。
• 介護老人保健施設： 医療ケアやリハビリテーションに重点を置いた施設です。
• グループホーム： 認知症の方を対象とした、少人数制の共同生活施設です。
• 有料老人ホーム： 介護付き、住宅型、健康型など、様々なタイプがあります。

5-2. 施設の選び方

施設を選ぶ際には、以下の点をチェックしましょう。

• 施設の雰囲気： 施設の清潔さ、明るさ、スタッフの対応などを確認します。
• サービス内容： 介護サービス、医療ケア、レクリエーションなどの内容を確認します。
• 費用： 入居費用、月額費用、その他費用などを確認します。
• 立地： ご家族が面会しやすい場所にあるか、周辺環境などを確認します。

5-3. 入所後のサポート

施設に入所した後も、ご本人とのコミュニケーションを継続し、定期的に面会に行きましょう。また、施設のスタッフと連携し、ご本人の状況を把握し、必要なサポートを提供しましょう。

6. 専門家への相談

介護に関する悩みは、一人で抱え込まず、専門家に相談することが重要です。以下の専門家に相談し、アドバイスやサポートを受けましょう。

• 医師： 認知症の診断や治療、健康管理について相談します。
• ケアマネージャー： 介護保険に関する手続き、ケアプランの作成、介護サービスの利用について相談します。
• 精神科医： ご本人やご家族の精神的なケアについて相談します。
• カウンセラー： 介護によるストレスや心の悩みについて相談します。
• 弁護士： 財産管理や相続など、法的な問題について相談します。

7. まとめ：あなたとご家族の幸せのために

認知症の介護は、困難な道のりですが、決して一人ではありません。この記事でご紹介した解決策を参考に、ご自身とご家族にとって最善の方法を見つけてください。そして、何よりも、あなた自身を大切にし、心の健康を保つことを忘れないでください。介護は、あなたとご家族の絆を深め、共に成長する機会でもあります。困難を乗り越え、笑顔あふれる日々を過ごせるよう、心から応援しています。

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