認知症の母親との生活、どうすれば？仕事と介護の両立を乗り越えるためのチェックリスト

この記事では、認知症の母親との生活に直面し、その対応に苦慮しているあなたに向けて、具体的な解決策と心の支えとなる情報を提供します。仕事と介護の両立は、多くの人が直面する困難な課題です。この記事を通じて、あなた自身の状況を整理し、より良い選択肢を見つけられるよう、具体的なステップとチェックリスト形式でサポートします。

認知症の一人暮らしの母親のことで困っています。ケアマネージャーを犯人扱いしてしまい、2人目に変わりましたが、また犯人扱いをしてしまい、今は訪問を控えられています。施設やデイケアにも行きたがらず、理由は、留守にすると泥棒が入る、施設は嫌、狭い、嫌、死ぬ時は自宅で看取られたいとのことです。

なぜか、携帯に私の番号を銀行の番号に登録され、しかも何十件も私の名前で。私に連絡しているつもりが、銀行に何十回もかかってしまい迷惑をかけていることが発覚しました。銀行預金を他の銀行に移したのを、自分と銀行員3人で対応したのを忘れて、銀行が勝手にやったと言います。

通帳のことや、他の件で振り込まれる予定を説明してもすぐ忘れるので、メモしてあげ、通帳に挟めば忘れないと言うのでそうしても、無くして夜遅くにうちにきます。歩いて片道30分平気で歩けます。足腰は丈夫です。

成年後見人を考えましたが、後になり、なんでそうしたか、と文句を言いそうで、それに私が確実に後見人になれるかもわかりません。兄弟はいません。しかし、他人がなるのも…。一度決めたら変更できないため、本人が不満を言い出すかも？

そこらじゅうに盗まれた妄想をメモして、忘れまいと記録しており、見れば思い出し、あれもない、これもない、盗まれたをしつこく話しまくり、うんざりです。

とうに亡くなりいない父を、盗みにきた、家にいた、という始末。説明しても、見たものは見た、で話を受け入れません。盗んだ、見た、と一点張りです。

医師は一人暮らしだから、飲み薬は処方してくれません。どうにもならない、良い知恵を教えてください。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、現状を客観的に把握し、問題点を整理することから始めましょう。これは、具体的な対策を立てるための第一歩です。以下のチェックリストを使って、あなたの状況を具体的に評価してください。

• 母親の現在の状態：
  • 認知機能のレベル（記憶力、判断力、理解力など）
  • 身体機能（歩行、食事、排泄など）
  • 精神状態（不安、妄想、徘徊など）
• 介護者の状況：
  • あなた自身の健康状態（体力、精神的負担）
  • 仕事の状況（勤務時間、業務内容、職場の理解）
  • 利用可能なリソース（家族、友人、地域サービス）
• 具体的な問題行動：
  • 銀行関連の問題（番号登録、預金管理）
  • 物忘れと紛失（通帳、その他持ち物）
  • 妄想と被害妄想（盗難、他者への疑念）
  • 拒否反応（施設、デイケア、訪問介護）

このチェックリストを通じて、問題の全体像を把握し、優先順位をつけることができます。例えば、銀行関連の問題が経済的なリスクに繋がる場合は、早急な対応が必要ですし、妄想による精神的な負担が大きい場合は、専門家への相談を検討する必要があります。

2. 専門家への相談と情報収集

一人で抱え込まず、専門家のアドバイスを積極的に求めましょう。認知症のケアは、専門知識と経験が必要です。以下の専門家への相談を検討してください。

• 医師：
  • 認知症の診断と適切な治療（薬物療法、非薬物療法）
  • 本人の健康状態の管理
• ケアマネージャー：
  • 介護保険サービスの利用相談と調整
  • 介護計画の作成と見直し
  • 家族へのアドバイスとサポート
• 精神科医または認知症専門医：
  • 精神症状（不安、妄想、徘徊など）への対応
  • 行動・心理症状に対する専門的なアドバイス
• 弁護士：
  • 成年後見制度に関する相談
  • 財産管理に関するアドバイス

これらの専門家との連携を通じて、適切な情報とサポートを得ることができます。また、地域包括支援センターや認知症カフェなど、地域の資源も活用しましょう。これらの場所では、同じような悩みを抱える人々と交流し、情報交換をすることができます。

3. 介護保険サービスの活用

介護保険サービスは、介護者の負担を軽減し、本人の生活の質を向上させるために非常に重要です。以下のサービスを検討し、ケアマネージャーと相談しながら、最適なプランを作成しましょう。

• 訪問介護（ホームヘルプサービス）：
  • 身体介護（入浴、食事、排泄の介助）
  • 生活援助（掃除、洗濯、買い物など）
• デイサービス（通所介護）：
  • 日中の活動支援（レクリエーション、機能訓練）
  • 食事と入浴の提供
• ショートステイ（短期入所生活介護）：
  • 短期間の入所による介護
  • 介護者のレスパイトケア
• 訪問看護：
  • 健康管理と医療処置
  • 服薬管理

母親がサービスを拒否する場合でも、根気強く説明し、体験利用などを通じて、徐々に慣れてもらうことが重要です。また、本人の意向を尊重しつつ、安全で快適な生活環境を整えるために、柔軟な対応を心がけましょう。

4. 銀行関連の問題への対応

母親の銀行関連の問題は、経済的なリスクとトラブルの原因となります。以下の対策を講じましょう。

• 銀行との連携：
  • 銀行に状況を説明し、本人への連絡を控えてもらう
  • 口座の利用制限（キャッシュカードの利用制限、高額引き出しの制限など）
• 財産管理：
  • 成年後見制度の検討（判断能力が低下した場合）
  • 任意後見制度の利用（判断能力があるうちに契約）
  • 家族信託の活用（財産管理を委託）
• 通帳と貴重品の管理：
  • 通帳や印鑑などの貴重品は、安全な場所に保管する
  • 本人が紛失した場合に備えて、予備の通帳や印鑑を用意する

これらの対策を通じて、経済的なリスクを最小限に抑え、安心して生活できる環境を整えましょう。

5. 盗まれたという妄想への対応

盗まれたという妄想は、本人を不安にさせ、介護者の精神的な負担を増大させます。以下の対応を試みましょう。

• 共感と傾聴：
  • 本人の話を否定せず、まずは共感する姿勢を示す
  • 話を聞き、気持ちを受け止める
• 環境調整：
  • 本人が安心できる環境を整える（整理整頓、見慣れた物の配置など）
  • 盗まれたと感じる物を一緒に探す
• 専門家への相談：
  • 精神科医や認知症専門医に相談し、適切な対応方法をアドバイスしてもらう
  • 必要に応じて、薬物療法を検討する

これらの対応を通じて、本人の不安を軽減し、穏やかな気持ちで過ごせるようにサポートしましょう。

6. 仕事との両立を支援する制度の活用

仕事と介護の両立は、多くの人が直面する課題です。以下の制度を活用し、負担を軽減しましょう。

• 介護休業：
  • 対象家族の介護のために、最長93日まで取得可能
  • 給与の一部が支給される場合あり
• 介護休暇：
  • 対象家族の介護や世話のために、年間5日まで取得可能
  • 半日単位での取得も可能
• 勤務時間の調整：
  • 時短勤務、時差出勤、在宅勤務など、柔軟な働き方を検討
  • 上司や同僚に相談し、理解と協力を得る
• 企業の福利厚生：
  • 介護に関する相談窓口や情報提供
  • 介護用品の割引購入

これらの制度を活用し、仕事と介護の両立を支援する環境を整えましょう。また、職場の同僚や上司とのコミュニケーションを密にし、理解と協力を得ることも重要です。

7. 介護者の心のケア

介護は、心身ともに大きな負担を伴います。介護者の心のケアも非常に重要です。以下の対策を講じましょう。

• 休息時間の確保：
  • 定期的な休息を取り、心身を休ませる
  • 睡眠時間を確保する
• ストレス解消：
  • 趣味やリフレッシュできる時間を設ける
  • 運動や軽い散歩をする
• 相談できる相手を持つ：
  • 家族、友人、専門家などに悩みを打ち明ける
  • グリーフケア（喪失感からの回復）のサポートを受ける
• 地域資源の活用：
  • 介護者向けの交流会や相談会に参加する
  • 介護に関する情報交換をする

介護者の心の健康を保つことは、介護を継続するために不可欠です。自分自身の心と体の状態に気を配り、無理のない範囲で介護を続けられるように、サポート体制を整えましょう。

8. 今後のステップと行動計画

現状を整理し、専門家への相談、介護保険サービスの活用、銀行関連の問題への対応、盗まれたという妄想への対応、仕事との両立、そして介護者の心のケアについて、具体的なステップと行動計画を立てましょう。

1. 現状の再確認：
   • チェックリストを用いて、現在の状況を改めて確認する
   • 問題点と優先順位を明確にする
2. 専門家への相談：
   • 医師、ケアマネージャー、精神科医、弁護士など、必要な専門家に相談する
   • それぞれの専門家からアドバイスを得る
3. 介護保険サービスの利用：
   • ケアマネージャーと相談し、最適な介護保険サービスを検討する
   • サービス利用の手続きを行う
4. 銀行関連の問題への対応：
   • 銀行と連携し、必要な手続きを行う
   • 財産管理の方法を検討する
5. 盗まれたという妄想への対応：
   • 共感と傾聴を心がける
   • 環境調整を行う
   • 専門家からのアドバイスを参考に、対応方法を検討する
6. 仕事との両立：
   • 介護休業、介護休暇、勤務時間の調整など、利用できる制度を確認する
   • 職場の上司や同僚に相談し、理解と協力を得る
7. 介護者の心のケア：
   • 休息時間を確保する
   • ストレス解消の方法を見つける
   • 相談できる相手を持つ

この行動計画に沿って、一つずつ問題を解決していくことで、より良い介護生活を送ることができます。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。

9. まとめ

この記事では、認知症の母親との生活における課題と、それに対する具体的な解決策を提示しました。一人で抱え込まず、専門家や地域のリソースを活用し、介護保険サービスを積極的に利用することが重要です。また、仕事との両立を支援する制度を活用し、介護者の心のケアも忘れずに行いましょう。あなたの状況が少しでも改善され、より穏やかな日々を送れることを心から願っています。

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