認知症の母親との同居で「もう気が狂いそう」…介護と将来への不安を乗り越えるための具体的な対策

この記事では、認知症の母親との同居による介護と、将来への不安を抱えるあなたに向けて、具体的な対策と心のケアについて解説します。介護と仕事の両立、経済的な問題、そしてご自身の将来への不安など、複雑な問題に直面しているあなたのために、専門家としての視点から、具体的なアドバイスを提供します。

認知症の母親への対応について、もう気が狂いそうです。どうすればいいですか？ 認知症になり3年になる母親と同居しています。症状は幻聴からくる妄想、物忘れです。毎日毎日、物が盗られた！盗るって言ってる！と幻聴、妄想と格闘しており服、薬、靴、身の回りのものを隠したり、ポケットに詰め込めれるだけ詰め込んでしまいます。徘徊ぐせもあり早朝から家を出て行ったり玄関を何度も何度も出入りしてしまいます。生後半年の赤ちゃんがいるので私の生活リズムもまともにとれず疲れ、イライラが溜まる一方です。市やケアマネジャーの方にも相談しデイサービス、ショートステイは介護保険の範囲で利用していますが家にいる日が月の半分以上は家で介護しなければいけません。仕方なく突っ張り棒などで部屋のに入ってこれなくするなどの行動制限をしながら生活しています。施設も一度利用しましたが費用面が障害者年金だけでは足りず手出し金が月に5万円はかかります。もともと生活に余裕がないので月に5万円もの手出し金は出せません。※出せないことはないが出してしまうと子供の養育費、老後の貯金がなくなってしまいます。私たちや子供の将来を犠牲にしてまで母親の介護をしなければいけないのでしょうか？ 疲れてまともに頭も動きません。何かアドバイスがあればご教授いただけると助かります。よろしくお願いします。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、現状を客観的に整理し、抱えている問題点を具体的に把握することから始めましょう。このステップは、問題解決への第一歩となります。

1-1. 介護の現状把握

• 母親の症状の記録: 幻聴、妄想、物忘れ、徘徊などの具体的な症状を、発生時間、頻度、状況とともに記録します。これにより、症状のパターンを把握し、適切な対応策を見つけやすくなります。
• 介護サービスの利用状況: デイサービス、ショートステイの利用頻度、利用時間、利用時の母親の様子などを記録します。
• 家族の負担: 介護に費やす時間、精神的な負担、経済的な負担を具体的に把握します。

1-2. 経済状況の整理

• 収入と支出の把握: 収入（給与、年金など）と支出（生活費、介護費用、養育費など）を詳細に記録します。
• 介護費用の内訳: デイサービス、ショートステイ、施設利用料、医療費、介護用品などの費用を明確にします。
• 利用可能な制度の確認: 介護保険、障害者年金、医療費控除、高額療養費制度など、利用できる制度を再確認します。

1-3. 感情の整理

• 感情の記録: 毎日、感じている感情（不安、怒り、悲しみ、疲労など）を記録します。
• ストレス要因の特定: 何がストレスの原因になっているのかを具体的に特定します。

2. 介護サービスの活用と費用の見直し

介護サービスの活用は、介護者の負担を軽減するための重要な手段です。また、費用の見直しも、経済的な不安を解消するために不可欠です。

2-1. 介護サービスの拡充

• ケアマネジャーとの連携強化: ケアマネジャーと密に連携し、母親の症状や介護状況に合わせて、適切なサービスを検討します。
• 訪問介護サービスの利用: 訪問介護サービスを利用し、入浴、食事、排泄などの身体介護や、掃除、洗濯などの生活援助を依頼します。
• レスパイトケアの活用: ショートステイや、日中の時間を過ごせる施設（グループホームなど）を利用し、介護者の休息時間を確保します。
• 専門職への相談: 医師、看護師、理学療法士、作業療法士などの専門職に相談し、適切なアドバイスやリハビリテーションを受けます。

2-2. 費用の見直しと軽減策

• 介護保険サービスの最大限の活用: 介護保険のサービスを最大限に活用し、自己負担を軽減します。
• 福祉サービスの利用: 自治体やNPO法人などが提供する、介護に関する福祉サービス（一時的な預かりサービス、送迎サービスなど）を利用します。
• 医療費控除の活用: 医療費控除を利用し、税金の還付を受けます。
• 高額療養費制度の活用: 医療費が高額になった場合に、高額療養費制度を利用し、自己負担を軽減します。
• 経済的な支援制度の確認: 障害者年金、生活保護、低所得者向けの介護保険料減免制度など、利用できる経済的な支援制度を確認します。

3. 精神的な負担の軽減と心のケア

介護は、精神的な負担が非常に大きいものです。ご自身の心のケアも、非常に重要です。

3-1. 感情のコントロールとストレス解消

• 感情の表現: 自分の感情を抑え込まず、信頼できる人に話したり、日記に書いたりして表現します。
• 休息時間の確保: 睡眠時間を確保し、休息を取る時間を意識的に作ります。
• 趣味やリフレッシュ: 自分の好きなこと（音楽鑑賞、読書、散歩など）をする時間を持ち、気分転換を図ります。
• 専門家への相談: 精神科医やカウンセラーに相談し、専門的なアドバイスを受けます。

3-2. サポート体制の構築

• 家族との連携: 家族と協力し、介護の分担や役割分担を明確にします。
• 地域のサポートグループの活用: 地域の介護者向けのサポートグループに参加し、他の介護者と情報交換や悩み相談を行います。
• 友人との交流: 友人との交流を通じて、気分転換や心の支えを得ます。

3-3. 認知症に関する知識の習得

• 認知症に関する情報収集: 認知症に関する書籍、インターネットの情報、専門家の講演会などを通じて、認知症に関する知識を深めます。
• 認知症の理解: 認知症の症状や進行について理解し、母親の行動に対する理解を深めます。
• コミュニケーションスキルの向上: 認知症の方とのコミュニケーション方法を学び、良好な関係を築きます。

4. 行動制限と安全対策

母親の安全を守り、介護者の負担を軽減するために、適切な行動制限と安全対策を行うことも重要です。

4-1. 行動制限の工夫

• 安全な環境の整備: 転倒防止のために、床の段差をなくし、手すりを設置します。
• 徘徊対策: 玄関や窓に鍵を取り付けたり、GPS端末を持たせたりして、徘徊による事故を防ぎます。
• 誤飲防止: 薬や危険物を手の届かない場所に保管します。
• 行動制限の緩和: 行動制限は、母親の尊厳を尊重しつつ、安全を確保できる範囲で行います。

4-2. 安全対策の徹底

• 火災報知機の設置: 火災報知機を設置し、火災のリスクを軽減します。
• 緊急時の連絡体制の確立: 緊急時の連絡先（家族、ケアマネジャー、医師など）を明確にし、すぐに連絡できるようにします。
• 地域との連携: 近隣住民に、認知症の母親がいることを伝え、見守りをお願いします。

5. 将来への展望と家族の選択

介護は、長期にわたる可能性があります。将来を見据え、家族で話し合い、最適な選択をすることが重要です。

5-1. 家族会議の開催

• 情報共有: 介護の現状、経済状況、今後の見通しについて、家族で情報を共有します。
• 意見交換: それぞれの考えや希望を伝え合い、理解を深めます。
• 目標設定: 介護の目標（母親のQOLの維持、介護者の負担軽減など）を設定します。
• 役割分担: 介護の役割分担を明確にし、負担を分散します。

5-2. 施設入所の検討

• 施設の選択肢: 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなど、様々な施設の情報を収集します。
• 施設の比較検討: 費用、サービス内容、施設の雰囲気などを比較検討し、最適な施設を選びます。
• 体験入居: 実際に施設に体験入居し、母親の様子や施設の雰囲気を確かめます。
• 家族の合意: 家族全員で話し合い、施設入所について合意します。

5-3. 専門家への相談

• 弁護士への相談: 財産管理や相続に関する問題を、弁護士に相談します。
• ファイナンシャルプランナーへの相談: 経済的な問題について、ファイナンシャルプランナーに相談します。
• 精神科医への相談: 精神的な負担や心のケアについて、精神科医に相談します。

6. まとめ

認知症の母親との同居による介護は、非常に困難な状況です。しかし、適切な対策を講じることで、介護者の負担を軽減し、母親と自分自身のQOLを向上させることが可能です。現状を整理し、介護サービスの活用、費用の見直し、精神的な負担の軽減、安全対策、将来への展望など、様々な角度から対策を検討しましょう。そして、一人で抱え込まず、家族や専門家と連携し、サポート体制を構築することが重要です。

あなたの抱える問題は、決して一人だけの問題ではありません。多くの人が同様の悩みを抱え、様々な方法で解決策を探しています。この記事で提案した対策を参考に、あなた自身の状況に合わせて、最適な解決策を見つけてください。そして、諦めずに、前向きに、介護と向き合ってください。

7. よくある質問（Q&A）

ここでは、認知症の介護に関するよくある質問とその回答をまとめました。あなたの疑問を解決し、より具体的な対策を立てるためにお役立てください。

Q1: 母親が物を盗られたと訴え、激しく怒ります。どのように対応すれば良いですか？

A: 母親の訴えを頭ごなしに否定せず、まずは共感を示しましょう。「それは大変でしたね」「つらかったですね」など、感情に寄り添う言葉をかけます。次に、落ち着いて話を聞き、何が原因でそう感じたのかを探ります。例えば、「何か不安なことでもあったの？」などと尋ねるのも良いでしょう。物を隠している場合は、一緒に探す姿勢を見せ、見つかった際には「見つかって良かったね」と安心させてあげましょう。また、幻覚や妄想がひどい場合は、医師に相談し、適切な薬物療法や認知行動療法を受けることも検討しましょう。

Q2: 母親が徘徊してしまい、困っています。何か対策はありますか？

A: 徘徊の原因を特定し、対策を講じましょう。例えば、不安や退屈が原因の場合は、日中の活動量を増やしたり、趣味や好きなことをする時間を作ったりすることが有効です。また、安全な環境を整えることも重要です。玄関や窓に鍵を取り付けたり、GPS端末を持たせたりして、徘徊による事故を防ぎましょう。徘徊が頻繁に起こる場合は、専門家（医師、ケアマネジャーなど）に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。

Q3: 介護費用が足りません。何か助成制度はありますか？

A: 介護保険制度を利用することで、介護費用の自己負担を軽減できます。また、低所得者向けの介護保険料減免制度や、医療費控除、高額療養費制度なども利用できます。さらに、自治体によっては、介護に関する様々な福祉サービスを提供しています。ケアマネジャーや地域の相談窓口に相談し、利用できる助成制度やサービスについて詳しく調べてみましょう。

Q4: 介護疲れで、自分の時間が全く取れません。どうすれば良いですか？

A: 介護者の負担を軽減するために、様々な工夫が必要です。まず、家族や親族に協力を求め、介護の分担を検討しましょう。次に、介護サービス（デイサービス、ショートステイなど）を積極的に利用し、自分の時間を確保しましょう。また、趣味やリフレッシュできる時間を作ることも重要です。無理のない範囲で、自分の時間を確保し、心身ともに健康な状態を保ちましょう。必要であれば、専門家（カウンセラー、精神科医など）に相談し、心のケアを受けることも検討しましょう。

Q5: 母親の介護と、自分の将来の生活との両立に不安を感じています。どうすれば良いですか？

A: まず、将来の生活について、家族で話し合い、具体的な計画を立てましょう。介護の継続期間、経済的な問題、住居の問題など、様々な課題について、情報を共有し、意見交換を行いましょう。次に、専門家（ファイナンシャルプランナー、弁護士など）に相談し、将来の生活設計についてアドバイスを受けましょう。そして、介護と自分の将来の両立のために、無理のない範囲で、できることから始めていきましょう。例えば、介護保険制度や、介護に関する福祉サービスについて詳しく調べ、利用できるものは積極的に活用しましょう。

8. 最後に

認知症の介護は、非常に大変な道のりです。しかし、決して一人で抱え込まず、様々なサポートを活用することで、乗り越えることができます。この記事が、あなたの抱える問題解決の一助となれば幸いです。そして、あなた自身と、あなたの家族が、笑顔で過ごせる日が来ることを心から願っています。

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