元気な認知症の義母の徘徊問題：家族が安心して暮らすための対策と介護施設選び

認知症の義母の介護は、多くのご家族にとって大きな負担となります。特に、徘徊は安全上のリスクが高く、ご家族の精神的な負担も増大させます。今回は、認知症の義母の徘徊問題に直面している方々に向けて、具体的な対策と、安心して介護を続けるための施設選びについて解説します。

認知症の義母がいます。要介護4で、足腰が丈夫ですが、会話が噛み合わず、家族を理解してないので1人にさせられません。介護施設に毎日通わせていますが、先日、その施設でコロナクラスターになり、義母も陽性になり、2週間施設に隔離になりました。陰性になり、自宅に戻り、また通い始めたら、また施設でコロナが出て、今度は陰性だから、自宅待機になりました。

義母は今まで3回行方不明になっています。先日は陽性隔離に施設から抜け出して、警察に見つけてもらいました。施設はコロナ換気で施錠してない窓から出てしまいました。

コロナも理解していないし、隔離で個室にもいれないし、1人にも出来ないし、行方不明になるから、家族は気が休まりません。

コロナ陽性では無症状でした。なので、元気な認知症です。

家中鍵をかけても、時々、鍵を理解して開けるので、いついなくなるか、昼夜休まりません…

元気な認知症の徘徊の対策をどうしたらいいでしょう？

1. 徘徊の原因を理解する

徘徊は、認知症の症状の一つであり、様々な原因によって引き起こされます。原因を理解することで、より効果的な対策を講じることができます。

• 不安や焦り： 認知症の方は、自分の置かれている状況を理解できず、不安や焦りを感じることがあります。これが、落ち着きがなくなり、歩き回る行動につながることがあります。
• 退屈や刺激の不足： 施設や自宅での生活に退屈を感じたり、刺激が不足している場合、外に出たいという欲求が強くなることがあります。
• 身体的な不快感： トイレに行きたい、お腹が空いた、体が痛いなど、身体的な不快感を訴えることができず、徘徊という行動で表現することがあります。
• 環境の変化： 入院や施設への入所など、環境の変化によって混乱し、徘徊することがあります。
• 過去の習慣： 以前の仕事や生活習慣で、よく歩き回っていた方は、認知症になってもその習慣が残ることがあります。

2. 徘徊対策の具体的な方法

徘徊対策は、原因に応じた複数の方法を組み合わせることで、より効果を発揮します。以下に、具体的な対策をいくつかご紹介します。

2-1. 環境整備

安全な環境を整えることは、徘徊対策の基本です。

• 家の安全対策：
  • 玄関や窓に、開閉を感知するセンサーを取り付ける。
  • 鍵を二重ロックにする、または特殊な鍵を使用する。
  • 窓には、外から開けられないように補助錠を取り付ける。
  • 庭に柵を設置し、勝手口からの外出を防ぐ。
• 施設選びのポイント：
  • 24時間体制で、入居者の見守り体制が整っている施設を選ぶ。
  • 徘徊対策として、GPSやセンサーなどの最新技術を導入している施設を検討する。
  • 認知症専門のケアを提供している施設を選ぶ。

2-2. 本人の理解を促すコミュニケーション

認知症の方とのコミュニケーションは、理解を深め、安心感を与えるために重要です。

• 話しかけ方：
  • 穏やかな口調で、ゆっくりと話す。
  • 相手の目を見て、話を聞く。
  • 難しい言葉や専門用語は避ける。
  • 具体的に、分かりやすく伝える。
• 本人の気持ちを理解する：
  • なぜ徘徊するのか、本人の気持ちに寄り添って考える。
  • 不安や不満を言葉で表現できるように、促す。
  • 過去の出来事や思い出話を聞き、安心感を与える。
• 安心できる環境づくり：
  • 見慣れた写真や物を飾り、安心できる空間を作る。
  • 好きな音楽を流したり、趣味を楽しめるようにする。
  • 規則正しい生活リズムを保つ。

2-3. 身体的・精神的ケア

身体的・精神的なケアは、徘徊の頻度を減らすだけでなく、認知症の方の生活の質を向上させるために重要です。

• 適度な運動：
  • 散歩や体操など、無理のない範囲で運動を取り入れる。
  • 日中の活動量を増やすことで、夜間の徘徊を抑制する効果がある。
• 睡眠の質の向上：
  • 昼寝の時間を短くする。
  • 就寝前に温かい飲み物を飲むなど、リラックスできる習慣を取り入れる。
  • 睡眠薬の使用は、医師と相談の上、慎重に行う。
• 精神的な安定：
  • 専門家によるカウンセリングや、精神科医の診察を受ける。
  • アロマテラピーや音楽療法など、リラックスできる方法を試す。

2-4. 専門家への相談

徘徊対策は、ご家族だけで抱え込まず、専門家のアドバイスを受けることも重要です。

• 医師：
  • 認知症の診断や治療について相談する。
  • 徘徊の原因となる病気がないか、確認する。
  • 必要に応じて、薬物療法を検討する。
• ケアマネジャー：
  • 介護保険の利用について相談する。
  • 適切な介護サービスの紹介を受ける。
  • 介護に関する悩みや不安を相談する。
• 専門機関：
  • 認知症疾患医療センターや、地域包括支援センターに相談する。
  • 専門的な知識や情報、サポートを受ける。

3. 介護施設選びのポイント

自宅での介護が難しい場合、介護施設の利用も検討しましょう。施設選びは、ご本人とご家族にとって、非常に重要な決断です。以下のポイントを参考に、最適な施設を選びましょう。

• 施設のタイプ：
  • 特別養護老人ホーム： 介護度が重い方が対象。費用が比較的安価だが、入居待ちが多い。
  • 介護老人保健施設： リハビリテーションに重点を置いた施設。在宅復帰を目指す方が多い。
  • グループホーム： 認知症の方を対象とした施設。少人数で共同生活を送る。
  • 有料老人ホーム： サービス内容や費用が施設によって異なる。
• 施設の設備：
  • バリアフリー設計であるか。
  • 個室の広さや設備は十分か。
  • 共有スペースの雰囲気は良いか。
  • 緊急時の対応は万全か。
• 介護体制：
  • スタッフの人数は十分か。
  • 夜間の見守り体制は整っているか。
  • 認知症ケアの専門知識を持ったスタッフがいるか。
  • 医療機関との連携はとれているか。
• 費用：
  • 入居一時金や月額費用はどのくらいか。
  • 介護保険の自己負担額はどのくらいか。
  • 追加費用が発生する場合は、どのような費用がかかるのか。
• 施設の雰囲気：
  • 入居者の表情は明るいか。
  • スタッフは親切で、丁寧に対応しているか。
  • 清潔感があり、快適な空間であるか。
  • レクリエーションやイベントは充実しているか。
• 見学と体験入居：
  • 複数の施設を見学し、比較検討する。
  • 可能であれば、体験入居をして、施設の雰囲気を実際に体験する。
  • 入居者やスタッフとコミュニケーションを取り、施設の情報を収集する。

4. コロナ禍における介護施設の注意点

コロナ禍においては、介護施設での感染対策が非常に重要です。以下の点に注意して、施設を選びましょう。

• 感染対策：
  • 入居者やスタッフへのワクチン接種状況を確認する。
  • 定期的なPCR検査を実施しているか。
  • 手指消毒やマスク着用などの感染対策を徹底しているか。
  • 換気対策は十分に行われているか。
• 面会制限：
  • 面会方法や頻度について、施設の方針を確認する。
  • オンライン面会などの代替手段があるか。
  • 面会時の感染対策について、説明を受ける。
• クラスター発生時の対応：
  • クラスターが発生した場合の対応について、説明を受ける。
  • 入居者の隔離や、家族への連絡体制を確認する。
  • 感染拡大防止のための具体的な対策について、確認する。

5. 家族の心のケア

認知症の介護は、ご家族にとっても心身ともに負担の大きいものです。ご自身の心身の健康を保つことも、介護を続けるためには非常に重要です。

• 休息：
  • 十分な睡眠を取り、疲労を回復させる。
  • 定期的に休息を取り、心身のリフレッシュを図る。
• ストレス解消：
  • 趣味や好きなことに時間を費やす。
  • 友人や家族と話をして、悩みを共有する。
  • 専門家によるカウンセリングを受ける。
• 情報収集：
  • 認知症に関する正しい知識を身につける。
  • 介護に関する情報を収集し、役立てる。
• サポートの活用：
  • 家族だけで抱え込まず、介護サービスや地域のサポートを活用する。
  • 一時的に介護を代行してくれるサービスを利用する。
  • 他の家族と協力し、負担を分担する。

6. まとめ

認知症の義母の徘徊問題は、ご家族にとって大きな悩みですが、適切な対策を講じることで、安全で安心な生活を送ることができます。環境整備、コミュニケーション、身体的・精神的ケア、専門家への相談などを組み合わせ、より良い介護環境を整えましょう。また、介護施設を選ぶ際には、施設のタイプ、設備、介護体制、費用、雰囲気を総合的に考慮し、コロナ禍における感染対策にも十分注意しましょう。ご家族の心のケアも忘れず、無理のない範囲で介護を続けていくことが大切です。

この記事が、認知症の義母の介護に悩む方々の一助となれば幸いです。

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