訪問介護の現場で起きている問題:理不尽な状況への対処法
訪問介護の現場で起きている問題:理不尽な状況への対処法
この記事では、訪問介護事業所で働くヘルパーの方が直面している、理不尽な状況への対処法について解説します。具体的には、質の低いスタッフの対応、事業所側の対応の遅さ、そして利用者様の権利を守るために、私たちがどのように行動できるのか、具体的なステップと解決策を提示します。訪問介護の現場で働く多くの方が抱える悩みに寄り添い、問題解決への道筋を示します。
訪問介護事業所でヘルパーをしています。
今までの訪問先利用者様はご家族も同居にて細かい事もヘルパー&ご家族&サー責で共有、情報提供してスムーズでした。一年前から身寄りのない独居、知的障害と認知症の姉妹(70代)生活保護受給のお宅に入っています。基本24時間勤務にてスタッフ数名でまわしてますが問題続出です。
スタッフ間でのチームワーク連携全くできておらずスタッフによってしっかり仕事する、しないスタッフに分かれてしまっており、やらないスタッフは申し送りも何も書いてない、オムツ交換しない、食事あげない、洗濯掃除しない、口腔ケア、着替えもさせない。ずっとお菓子食べてテレビ見ているだけ、挙句の果てに時間前に帰ってしまう(3時間のところ2時間で帰る)為今までもスタッフがいない間に転倒でのケガ、誤食、全裸になって大失禁など頻繁にあります。
サー責に伝えても人がいないから変更はできない、本人には伝えます。と少し面倒臭そうな返答の繰り返しですがその後もそのスタッフは全くもって改善されていません。私はそのスタッフとは時間的に会う事はなく連絡先も知らないのですが同じ利用者様宅にてモヤモヤします。しっかりやるべき事を伝えてください、できないのであれば外して下さい。と昨日もサー責にメールしましたがスルーです。しっかりやるスタッフに仕事の負担が行きやらないスタッフはやらなくても同じ賃金をもらうのも納得いかないですし、それ以前に利用者様に何かあったら、何のためにケアに入っているのか?
事業所のサー責に言っても無理な場合はどうすれば良いでしょうか?
家族がおらず利用者様も障害にて何もわからない、言われないからと適当に。と考えているであろう事業所とそのスタッフ(2人)の事を考えると怒りで爆発しそうです。
問題の核心:質の低いケアと事業所の対応
ご相談ありがとうございます。訪問介護の現場で、質の低いケアが行われている状況、そして事業所側の対応の遅さ、これは非常に深刻な問題です。特に、ご家族のいない独居の利用者様、知的障害や認知症を抱える利用者様の場合、その脆弱性から、質の低いケアは重大な事故や健康問題に直結する可能性があります。今回のケースでは、以下の点が問題の核心として挙げられます。
- 質の低いスタッフの存在: 申し送り不足、必要なケアの怠慢、時間前の帰宅など、利用者様の安全と健康を脅かす行為が横行しています。
- 事業所の対応の遅さ: サー責への報告に対する無視、改善が見られない現状は、組織としての責任感の欠如を示しています。
- 利用者様の脆弱性: 認知症や知的障害により、ご自身の状況を正確に伝えられない、自己防衛能力が低いという点も、問題の深刻さを増しています。
これらの問題に対し、具体的にどのような対策を講じることができるのか、ステップごとに詳しく見ていきましょう。
ステップ1:事実の記録と証拠の収集
まず最初に行うべきは、事実の記録と証拠の収集です。感情的になる前に、客観的な情報を集めることが重要です。これは、問題解決に向けた第一歩であり、後々の交渉や法的手段を取る際の強力な武器となります。
- 記録の重要性:
- 具体的な日付と時間: いつ、何が起きたのかを正確に記録します。例えば、「〇月〇日〇時、〇〇スタッフが〇〇のケアを怠った」といった具体的な記述が必要です。
- 状況の詳細な説明: 利用者様の状態、ケアの具体的な内容、そしてその結果どうなったのかを詳細に記録します。例えば、「〇〇スタッフがオムツ交換をせず、利用者様が失禁。その結果、床が汚れ、利用者様は不快感を示した」といった具合です。
- 証拠の収集: 可能であれば、写真や動画、音声記録などを残します。例えば、オムツ交換を怠っている様子を写真に収める、申し送りノートの記載内容を記録するなどです。
- 記録の形式:
- 記録ノートの作成: 日付、時間、状況、対応などを記録するためのノートを用意します。
- デジタル記録の活用: スマートフォンやタブレットを使って、記録をデジタル化することも有効です。写真や動画を記録し、クラウド上に保存することで、紛失のリスクを減らすことができます。
- 記録の保管:
- 安全な場所での保管: 記録は、紛失や改ざんを防ぐために、安全な場所に保管します。
- 関係者への共有: 記録を、上司や同僚と共有することも重要です。
記録は、あなたの正当性を証明するための重要なツールとなります。感情的にならず、客観的な視点から事実を記録し、証拠を収集することが、問題解決への第一歩です。
ステップ2:事業所内での問題解決の試み
次に、事業所内での問題解決を試みます。まずは、記録に基づき、上司や事業所の責任者に問題を具体的に伝え、改善を求めます。この段階では、感情的にならず、冷静かつ論理的に説明することが重要です。
- 上司との面談:
- 面談の準備: 記録を整理し、問題点を明確にした上で、面談に臨みます。
- 問題の明確化: 記録に基づき、具体的な問題点を説明します。例えば、「〇〇スタッフのケアの質の低下により、利用者様の健康状態が悪化している」といったように、具体的に伝えます。
- 改善策の提案: 問題点だけでなく、具体的な改善策を提案します。例えば、「〇〇スタッフに対する研修の実施」「チーム内での情報共有の徹底」「定期的なケアの質の評価」などです。
- 記録の提示: 必要に応じて、記録を提示し、客観的な証拠を示します。
- 書面での報告:
- 報告書の作成: 面談での内容をまとめた報告書を作成し、上司に提出します。
- 記録の添付: 記録を添付し、問題の深刻さを伝えます。
- 返答の要求: 報告書に対する返答を求め、改善策の実施状況を確認します。
- チーム内での連携:
- 情報共有: 同僚と情報を共有し、問題意識を共有します。
- 協力体制の構築: 問題解決に向けて、協力体制を築きます。
この段階では、事業所側の対応が重要です。しかし、もし対応が不十分な場合は、次のステップに進む必要があります。
ステップ3:外部機関への相談と通報
事業所内での対応が不十分な場合、外部機関への相談や通報を検討します。これは、利用者様の権利を守り、問題解決を促進するための重要な手段です。
- 相談できる機関:
- 市区町村の介護保険担当窓口: 介護保険に関する相談や苦情を受け付けています。
- 地域包括支援センター: 高齢者の総合的な相談窓口です。
- 弁護士: 法律の専門家として、法的アドバイスや支援を提供します。
- 労働基準監督署: 労働環境に関する問題について相談できます。
- 介護サービス情報公表システム: 介護サービスの質の評価や苦情に関する情報が公開されています。
- 相談・通報の手順:
- 相談窓口の選択: 問題の内容に応じて、適切な相談窓口を選択します。
- 相談内容の準備: 記録を整理し、相談内容を明確にしておきます。
- 相談の実施: 相談窓口に連絡し、相談を行います。
- 通報の検討: 状況によっては、通報を検討します。
- 通報のメリットとデメリット:
- メリット: 問題の改善、利用者様の権利保護、事業所の改善につながる可能性があります。
- デメリット: 報復、人間関係の悪化、時間と労力の負担などがあります。
外部機関への相談や通報は、最終手段となることもありますが、利用者様の権利を守るためには、必要な手段です。相談する際には、記録を整理し、問題点を明確に伝えることが重要です。
ステップ4:労働環境の改善と自己防衛
訪問介護の現場では、労働環境が問題解決の妨げになることもあります。過重労働、人員不足、そして低い賃金は、質の低いケアにつながる可能性があります。労働環境の改善と自己防衛は、あなた自身と利用者様を守るために不可欠です。
- 労働時間の管理:
- 労働時間の記録: 始業時間、終業時間、休憩時間などを正確に記録します。
- 残業時間の把握: 残業時間を確認し、過重労働になっていないかを確認します。
- 適切な休憩: 休憩時間を確保し、心身の健康を維持します。
- 賃金に関する確認:
- 給与明細の確認: 給与明細を確認し、未払いがないか、残業代が正しく支払われているかを確認します。
- 賃金に関する相談: 賃金に関する疑問や不満がある場合は、上司や労働組合に相談します。
- 自己防衛の意識:
- 情報収集: 労働法や介護保険に関する情報を収集し、自分の権利を理解します。
- 専門家への相談: 弁護士や労働問題に詳しい専門家に相談し、アドバイスを受けます。
- 心身の健康管理: ストレスをためないように、休息や趣味の時間を取り、心身の健康を維持します。
労働環境の改善は、あなた自身の生活の質を高めるだけでなく、利用者様への質の高いケアを提供するためにも重要です。自分の権利を守り、心身の健康を維持しながら、問題解決に取り組むことが大切です。
ステップ5:転職の検討
問題が解決しない場合、転職も選択肢の一つです。現在の職場環境が改善の見込みがない場合、あなたのキャリアと利用者様のケアの質を考えると、転職も検討すべきです。転職は、新たなスタートを切るための重要なステップです。
- 転職活動の準備:
- 自己分析: 自分の強みや弱み、キャリアプランを明確にします。
- 情報収集: 転職先の情報を収集し、自分に合った職場を探します。
- 履歴書・職務経歴書の作成: 自分のスキルや経験をアピールできる履歴書と職務経歴書を作成します。
- 面接対策: 面接での質問を想定し、回答を準備します。
- 転職先の選択:
- 求人情報の確認: 介護求人サイトやハローワークで求人情報を確認します。
- 職場見学: 実際に職場を見学し、職場の雰囲気や労働環境を確認します。
- 面接での質問: 面接で、職場の状況や労働条件について質問します。
- 転職後の注意点:
- 新しい職場への適応: 新しい職場のルールや文化に慣れるように努力します。
- 人間関係の構築: 同僚や上司との良好な関係を築きます。
- キャリアアップ: スキルアップや資格取得を目指し、キャリアアップを図ります。
転職は、あなたのキャリアを大きく変える可能性があります。慎重に準備し、自分に合った職場を見つけることが重要です。
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まとめ:あなたの行動が未来を変える
訪問介護の現場で起きている問題は、決して他人事ではありません。質の低いケアは、利用者様の安全と健康を脅かすだけでなく、あなたの心身にも大きな負担を与えます。しかし、諦める必要はありません。今回の記事で紹介したステップを踏むことで、問題解決の糸口を見つけ、より良い環境で働くことができるはずです。
まずは、事実を記録し、証拠を収集することから始めましょう。そして、事業所内での問題解決を試み、必要であれば外部機関への相談や通報を検討します。労働環境の改善と自己防衛も忘れずに行いましょう。そして、どうしても解決しない場合は、転職も選択肢の一つです。
あなたの行動が、利用者様の未来を変え、あなた自身のキャリアを切り開く力となります。困難な状況に立ち向かい、より良い未来を築いていきましょう。
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