認知症の母と成年後見制度：銀行口座凍結と入院費用、手続きの不安を解消する完全ガイド

実家の母が認知症で入院しています。以前から心配で地域センターの方などに相談していたのですが、母からは銀行関係などのものを何も預かっていないのです。どこにどれくらい預けているかも分からないので、銀行に問い合わせても「個人情報がありお話出来ません」と言われます。「成年後見制度を利用して」と言われるのですが、裁判所に行って聞いても、とても感じが悪いのです。最初に1時間ほど説明を受けに来てと言われています。私が書類を送ったら審査して、次に面談、さらに審査して認定されるかどうかが決まると言われました。どれくらいで認定されるかなど人により違うし聞かれてもお答え出来ないと。個人の資産が絡むので慎重にするのは当然でしょうが、母は25年くらい前に父が他界してから1人で頑張ってきたので資産もほとんどありません。今回入院費用が出るんだろうかと私が心配しているくらいです。なのに銀行からも裁判所からも冷たいあしらいでひどく落ち込んだ気分です。みなさん、何かアドバイスはありませんか？しかも認知症と判明したら銀行口座は凍結とも聞きました。そうしたら病院費用の精算はどうするのですか？

１． 認知症と銀行口座凍結：まずは冷静に状況把握を

ご心配な気持ち、痛いほど分かります。認知症の母の入院、そして銀行口座に関する情報が得られないこと、裁判所の対応…様々な不安が押し寄せ、精神的に辛い状況にあることと思います。まずは深呼吸をして、冷静に状況を整理していきましょう。

ご質問にあるように、認知症と診断されると、本人の判断能力が低下しているため、不正利用を防ぐために銀行口座が凍結される可能性があります。しかし、すぐに凍結されるわけではありません。状況に応じて、手続きが必要になります。

重要なのは、ご自身が一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることです。弁護士や司法書士、社会福祉士など、様々な専門家がいます。彼らは、法律や手続きに詳しく、あなたをサポートしてくれます。

２．成年後見制度：手続きの流れと期間、費用について

成年後見制度は、判断能力が不十分な方の財産管理や身上監護を支援する制度です。裁判所を通じて後見人を選任し、その人が本人の代わりに手続きを行います。

手続きの流れは、大きく分けて以下の通りです。

• 申立：裁判所に後見開始の申立てを行います。必要な書類を準備する必要があります。
• 調査：裁判所が申立内容を調査します。この段階で、１時間程度の説明を受ける機会が設けられることが多いです。
• 審判：裁判所が審判を行い、後見開始を決定します。後見人の選任もこの段階で行われます。
• 後見開始：後見人が選任され、後見業務が開始されます。

期間については、人によって大きく異なります。数ヶ月から１年以上かかる場合もあります。裁判所の状況や、提出書類の正確性、複雑さなどによって影響を受けます。

費用については、裁判所への手数料や弁護士費用などが発生します。母に資産があまりないとのことですので、費用に関する相談も専門家にしておくことが重要です。法テラスなどの無料相談窓口も活用できます。

３． 銀行口座へのアクセス：具体的な対応策

銀行口座が凍結される前に、必要な手続きを進めることが重要です。まずは、母の預金状況を把握することから始めましょう。

• 通帳やキャッシュカードの確認：母の自宅で、通帳やキャッシュカードを探してみましょう。通帳があれば、預金残高が分かります。
• 過去の明細書：過去の銀行明細書があれば、預金状況や取引履歴を確認できます。
• 銀行への問い合わせ：直接銀行に問い合わせるのは難しいかもしれませんが、成年後見制度の申立てを検討している旨を伝え、必要な手続きについて相談してみましょう。状況によっては、一定の情報提供を受けられる可能性があります。

成年後見人が選任されれば、後見人が銀行に連絡を取り、口座の管理を行うことができます。入院費用などの支払いは、後見人が行うことが可能です。

４． 入院費用：公的支援制度の活用

入院費用が心配とのことですが、医療費助成制度や生活保護制度などの公的支援制度があります。母の状態や収入に応じて、利用できる制度がありますので、社会福祉協議会などに相談することをおすすめします。

また、高額療養費制度も活用できます。一定額以上の医療費を支払った場合、自己負担額が軽減されます。

５． 裁判所の対応：専門家への相談が重要

裁判所の対応に不満を感じているとのことですが、手続きは複雑で、専門用語も多く、初めての方には分かりにくい場合があります。弁護士や司法書士に相談し、手続きをスムーズに進めることをおすすめします。彼らは、裁判所とのやり取りを代行し、あなたの不安を解消するサポートをしてくれます。

６． 成功事例：専門家のサポートによるスムーズな手続き

私の経験上、成年後見制度の手続きでスムーズに進めるためには、専門家のサポートが不可欠です。例えば、以前担当したケースでは、ご家族が一人で手続きを進めようとして、何度も裁判所とのやり取りで行き詰まってしまい、手続きが大幅に遅れていました。しかし、弁護士に相談したことで、必要な書類の作成や裁判所との交渉をスムーズに行うことができ、短期間で後見人が選任されました。結果、ご家族の負担を軽減し、安心して母の生活をサポートできるようになりました。

７． まとめ：専門家への相談で安心を手に入れましょう

認知症の母の入院と銀行口座に関する問題、そして成年後見制度の手続きは、確かに複雑で不安なものです。しかし、一人で抱え込まず、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門家に相談することで、解決への道が見えてきます。彼らのサポートを受けながら、一つずつ問題を解決していきましょう。公的支援制度も活用し、母とあなたの生活を安心して守るための第一歩を踏み出してください。

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