70代親父の行動、その背景と対策：認知症の可能性と家族の対応

この性格は、何なのでしょうか？ ７０代前半の親父の事なのですが、自分の出来ない事を、人にするよう言って来ます。 母親も同じく、７０代前半なのですが、坐骨神経痛＋便秘体質で、ほぼ寝たきり状態です。 ですが、母親は医者嫌いで、通院も入院も拒み、家に居ながらにして今の生活を希望しています。 それに対し、親父は医者に行けや入院というのですが、その親父も、かかりつけ医がおらず、家で「しんどい」を連呼。私が、「そしたら医者に行け！」と言うと、黙ります。 加えて、昨年夏に私が母親が倒れた際に、行政に足を運び、要介護申請をして来ました。申請待ちで、１か月半かかって「要介護３」に認定が下り、これで良い方向に向かうと思っていた矢先、この親父が「金が勿体ない」と要介護認定の更新を蹴りました。 昨年末までは、往診・訪問看護・リハビリ・訪問入浴の各医療担当者が訪問していましたが、それぞれに、「金がかかる」や「来てもらっても、全然前進しない」など、本来、感謝の意を医療機関者に言うべきなのに、余計な事ばかり言い、行政から私に、この親父を何とか説得してくださいと電話があった程です。 今は、この親父、何も考えずに町内会長に名乗り出ました。しかし、思っていた以上に仕事が多く、文句＋しんどいの連呼。 おまけに、他の町内会員に、上から目線で、「これをいつまでにやって」など会長であることを勘違いしています。案の定、おばさん連中から悪口を陰で言われ、それはそれで、かなり心配をして寝れないようです。 だったら、大人しく初めて会長をするのなら、謙虚に経験者の意見を聞いておればいいのに、自分が全て正しいと思い込んでおり、周りをアホ扱いしています。そのくせ、かなりの小心者の心配性で、世間に通用しない事を言い、周りからアホ扱いされているのに、それに気づかず、自分は正しいと思い込んでいる、何ともめでたい親父なのですが、これは何なのでしょうか？ 脳の病気でしょうか？それとも、ただ人間的におかしいのでしょうか？

ケーススタディ：70代男性の行動分析と対応策

ご質問にある70代のお父様の行動は、単なる「人間的におかしい」というレベルを超え、認知症の可能性が高いと推察されます。 具体的な症状から見ていきましょう。

まず、ご自身の出来ないことを他人に押し付ける行動、そして、医療機関への不信感や費用への過剰なこだわりは、前頭葉型認知症の特徴と一致する可能性があります。前頭葉型認知症は、計画性や判断力、自制心の低下、衝動的な行動などが顕著に現れます。お父様の町内会長就任や、要介護認定の更新拒否、医療従事者への非礼な言動などは、まさにこの症状を示唆しています。

さらに、ご自身が正しいと思い込み、周囲を軽視する態度、そして、小心者でありながら、実際には周囲から批判されていることに気づかない点も、認知症の症状として考えられます。これは、認知機能の低下によって、現実認識が歪んでしまっている可能性を示しています。

お母様の寝たきり状態への対応についても、お父様の認知機能の低下が影響していると考えられます。お母様の状態を理解しつつも、適切な医療を受けさせようという行動が取れないのは、判断力の低下や、現実逃避の一種とも考えられます。

専門家の視点：認知症の早期発見と適切な対応が重要

認知症は早期発見・早期治療が非常に重要です。症状が進行するにつれて、ご本人だけでなく、ご家族の負担も大きくなります。現状では、お父様の行動はご家族に大きなストレスを与えているだけでなく、お母様の介護にも悪影響を及ぼしています。まずは、専門医による認知機能検査を受けることを強くお勧めします。

具体的なアドバイス：専門機関への相談と家族の役割

• 専門医への受診：まずは、神経内科や精神科を受診し、認知機能検査を受けてください。早期発見が治療の成功に繋がります。
• 介護支援専門員（ケアマネジャー）への相談：介護サービスの利用や、介護に関する様々な相談に対応してくれます。お父様の状態を伝え、適切なサポート体制を構築しましょう。
• 家族間のコミュニケーション：ご家族で話し合い、お父様の状態や今後の対応について共有することが重要です。それぞれが抱えるストレスや不安を話し合うことで、より良い解決策を見つけることができます。
• 周囲への協力を仰ぐ：町内会の方々や、近隣の方々、友人などに、お父様の状況を説明し、理解と協力を得ることも有効です。過度な期待をせずに、できる範囲でのサポートをお願いしましょう。
• ご自身のケア：介護をするご自身も、心身ともに疲弊しないよう、定期的な休息や、専門機関への相談などを積極的に行いましょう。介護は長期戦です。ご自身の健康管理も非常に大切です。

成功事例：私の経験上、認知症と診断された後、早期に専門機関のサポートを受け、適切な薬物療法やリハビリテーションに取り組むことで、症状の進行を遅らせる、あるいは症状を改善できたケースが多くあります。また、家族間の良好なコミュニケーションと周囲の理解と協力によって、介護負担を軽減し、ご本人とご家族がより穏やかな生活を送れるようになった事例も数多く見てきました。

比較検討：認知症の種類と対応

認知症には様々な種類があり、それぞれに適切な対応が異なります。アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症など、症状や進行速度は様々です。お父様の症状から、前頭葉型認知症の可能性が高いと推測しましたが、専門医による診断が不可欠です。

それぞれの認知症の種類によって、薬物療法やリハビリテーションの内容も異なります。専門医の指示に従い、適切な治療を受けることが重要です。また、介護方法についても、認知症の種類によって工夫が必要になります。例えば、アルツハイマー型認知症では、穏やかな声かけや、簡単な作業療法などが有効な場合があります。

チェックリスト：認知症の疑いがあるか？

下記のチェックリストで、お父様の状態をチェックしてみてください。複数の項目に当てはまる場合は、専門医への相談を検討しましょう。

• 記憶力の低下（最近のことや人の名前を忘れる）
• 判断力の低下（適切な判断ができなくなっている）
• 行動の変化（衝動的な行動が増えている）
• 性格の変化（攻撃的になったり、無関心になったりする）
• 日常生活能力の低下（身の回りのことが自分でできなくなっている）
• 言葉の理解や表現の困難さ
• 空間認識の障害（場所が分からなくなったりする）
• 幻覚や妄想

まとめ：早期発見と適切な対応が鍵

お父様の行動は、単なる性格の問題ではなく、認知症の可能性が高いと考えられます。まずは専門医への受診が最優先です。早期発見と適切な対応によって、ご本人とご家族の生活の質を向上させることができます。 ご家族で協力し、専門家のサポートを受けながら、穏やかな日々を送れるよう努めていきましょう。 介護は大変ですが、決して一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら乗り越えていきましょう。

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