認知症の母と、介護疲れの父。家族の幸せを守るための最善策とは？

母が数年前から、認知症です。最近、日中一緒にいる父が、母の物忘れが進んできているため、大きな声で言い聞かせているようです。そのため、母が落ち込んで、鬱っぽい状態になってしまっています。今日も、どなったようです。このまま、日中、父に介護をさせていて良いのでしょうか。デイケアなどのサービスを利用するなど検討したほうが良いのでしょうか。トイレやお風呂は、一人でできるのですが、外には出たくないようです。私も仕事で不在となるので、夜しか話しが出来ない状況です。父もストレスが溜まっているのだと思います。何か良いアドバイスがありましたら、教えて下さい。

結論：まずは専門機関への相談と、ご自身の負担軽減が重要です

ご家族の状況、大変お辛いですね。認知症介護は、ご本人だけでなく、介護するご家族にも大きな負担がかかります。このままの状態を続けるのではなく、まず専門機関への相談と、ご自身の負担軽減を図ることが重要です。具体的なステップを踏んで、解決策を探っていきましょう。

１．専門機関への相談：早期介入がカギ

専門機関への相談は、状況改善の第一歩です。

• 地域包括支援センター：お住まいの地域にある地域包括支援センターに相談しましょう。介護サービスの利用方法や、介護に関する様々な相談に対応してくれます。認知症介護に関する専門的な知識を持つ相談員が、あなたのご家族に最適な支援策を一緒に考えてくれます。
• ケアマネージャー：ケアマネージャーは、介護サービスの利用計画作成や調整を行う専門家です。デイサービスや訪問介護などのサービス利用の手続きをサポートし、介護に関する様々な相談にも乗ってくれます。ケアマネージャーに相談することで、ご家族の状況に合わせた適切な介護プランを作成できます。
• 精神科医・神経科医：お母様の認知症の症状や、お父様のストレス、お母様のうつ状態について、専門医に相談することも重要です。適切な薬物療法や精神療法が必要な場合もあります。

これらの機関に相談することで、具体的なサービスの利用方法や、介護方法のアドバイス、そしてご家族への心理的なサポートを受けることができます。

２．介護サービスの利用：ご自身の負担軽減と、お母様のQOL向上

介護サービスの利用は、ご家族の負担軽減と、お母様の生活の質（QOL）向上に繋がります。

• デイサービス：日中、お母様をデイサービスに預けることで、お父様の負担を軽減し、お母様は社会との繋がりを保ち、刺激のある時間を過ごすことができます。様々なレクリエーションや機能訓練を通して、認知機能の維持・向上にも繋がります。
• ショートステイ：数日間、お母様を施設に預けるサービスです。お父様の休息や、ご自身の旅行など、一時的に介護から離れることができます。緊急時にも利用できるため、心強い味方となります。
• 訪問介護：自宅にヘルパーが訪問し、身の回りの世話や家事などを手伝ってくれるサービスです。お母様の状態に合わせて、必要なサービスを選択できます。

３．お父様のストレス軽減：介護者支援も重要

お父様も、認知症の介護で大きなストレスを抱えていると思われます。お父様のストレス軽減も、家族全体の幸福度を高めるために不可欠です。

お父様へのサポートとして、以下の点を考慮しましょう。

• 介護者向け相談窓口：介護者自身のストレスや悩みを相談できる窓口があります。一人で抱え込まず、専門家や同じ境遇の方と話すことで、気持ちが楽になるでしょう。
• リフレッシュのための時間確保：お父様に、趣味や休息の時間を確保しましょう。週に一度でも良いので、一人で過ごせる時間を作ることで、精神的な負担を軽減できます。
• 家族間のコミュニケーション：家族で話し合い、役割分担を明確にすることで、負担を分散できます。お互いの気持ちを理解し、協力し合うことが重要です。

４．お母様の気持ちへの配慮：安心できる環境づくり

お母様は、認知症のため、状況を理解しにくく、不安を感じている可能性があります。

お母様の安心感を高めるために、以下の点を心がけましょう。

• 穏やかな言葉かけ：大きな声で叱るのではなく、優しく、ゆっくりと話しかけましょう。お母様の気持ちに寄り添うことが大切です。
• 安心できる環境：お母様が落ち着いて過ごせるような環境を整えましょう。見慣れた物や写真などを置いて、安心感を与えましょう。
• 日々のルーティン：毎日同じような生活リズムを作ることで、お母様の不安を軽減できます。

５．成功事例：地域包括支援センターを活用したケース

以前、70代後半の女性が、認知症の母親の介護で悩んでいました。ご自身も高齢で、母親の介護に疲弊していました。地域包括支援センターに相談したところ、デイサービスの利用を勧められ、週に３回利用することにしました。それにより、ご本人は休息が取れるようになり、母親もデイサービスでの活動を楽しんでいる様子です。このケースのように、専門機関のサポートを受けることで、介護の負担を軽減し、ご本人と介護者の双方にとってより良い生活を送ることが可能になります。

まとめ

認知症介護は、ご本人だけでなく、介護するご家族にも大きな負担がかかります。専門機関への相談、介護サービスの利用、そしてご家族間のコミュニケーションを密にすることで、状況を改善し、より良い生活を送ることが可能になります。一人で抱え込まず、周りの人に相談し、サポートを受けながら、前向きに取り組んでいきましょう。

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