病院・施設で亡くなった方のエンゼルケア：看護師・介護職員の役割と納棺師との連携

看護師さん、介護職員さんにお聞きしたいです。「エンゼルケア・メイク」等について…お家で亡くなった方、等は葬儀屋さん・そして納棺師さんが、お葬式までの事を全部やってくれると思うのですが、病院・（介護）施設等で亡くなった方は、エンゼルケアやメイク等を看護師さんや介護職員等が行う事って、あるのですか？また、そういう事をする場合、葬儀前等には納棺師さん等が、その他の事なども全てやって下さるとは思うんですが、病院職員等がどこまでエンゼルケア的な事をする、等がもしこちらでお聞きできたら聞いてみたいです。もしもよかったら、現役の職員さんに聞いてみたいです…すいません、不謹慎かもしれませんが、身内が亡くなり、気持ちの整理が出来てきたら…こんな事に興味を持ってしまいました。

ご自身の大切な方が亡くなられたご経験、そしてエンゼルケアへの関心に心を寄せていただき、ありがとうございます。ご質問いただいた「病院や施設で亡くなった方のエンゼルケア」について、現役看護師・介護職員の視点から詳しく解説いたします。ご遺族の皆様にとって、最期の瞬間をどのように送るか、そして故人への想いをどのように表現するかは非常に重要なことです。この記事では、エンゼルケア、メイクアップ、納棺師との連携など、具体的な事例を交えながら、疑問を解消し、少しでも心の整理にお役立てできれば幸いです。

エンゼルケアとは？病院・施設での役割

エンゼルケアとは、亡くなられた方を安らかに送り出すためのケアのことです。故人の尊厳を保ち、ご遺族の悲しみを少しでも和らげることを目的としています。具体的には、清拭（体の汚れを落とす）、着替え、整容（髪をとかしたり、爪を切るなど）、メイクアップなどが含まれます。 病院や介護施設では、看護師や介護職員がエンゼルケアを行うことが一般的です。ただし、その範囲は施設や状況によって異なります。

病院の場合： 急死や予期せぬ死の場合、医師の指示の下、看護師が迅速にエンゼルケアを行い、ご遺族に故人の状態を伝える役割を担います。 また、ご遺族の希望があれば、可能な範囲でメイクアップなども行います。 多くの場合、その後は葬儀社に引き継がれ、納棺作業は納棺師が行います。

介護施設の場合： 介護施設では、看取りケアを行うケースが多く、亡くなった後、介護職員がエンゼルケアを行います。 施設によっては、専任の担当者がいる場合もあります。 こちらも、ご遺族の希望を聞きながら、納棺師への引き継ぎを行います。

エンゼルケアにおける看護師・介護職員の具体的な業務

• 清拭： 亡くなった直後は、体から分泌物がでることがあります。清潔な状態にするため、丁寧に清拭を行います。この際、故人の尊厳を保つことが重要です。
• 着替え： 故人が生前愛用していた衣類を着せたり、施設で用意された衣類を着せたりします。ご遺族の希望を尊重することが大切です。
• 整容： 髪をとかしたり、爪を切ったり、髭を剃ったりします。自然な表情になるように、丁寧に整えます。メイクアップも、ご遺族の希望があれば行います。
• 体位変換： 亡くなった後の体位は、ご遺族が故人に会う際に、より自然な姿に見えるように調整します。安らかな表情になるように配慮します。
• 安置： 亡くなった後、安らかに安置できるよう、配慮します。温度管理や、プライバシー保護にも注意を払います。

納棺師との連携：役割分担とスムーズな流れ

病院や施設でエンゼルケアを行った後、通常は納棺師が遺体の搬送と納棺を行います。 看護師や介護職員は、納棺師に故人の状態やご遺族の希望などを丁寧に伝え、スムーズな連携を図ります。 この連携は、ご遺族にとって、故人を安心して送り出す上で非常に重要です。

連携のポイント：

• エンゼルケアの状況を詳細に記録する
• ご遺族の希望を正確に伝える
• 納棺師との連絡を密にする

成功事例： ある病院では、看護師がエンゼルケアに熟練した技術を持つことで、ご遺族から感謝の言葉を多数頂戴しました。また、納棺師との連携を密にすることで、迅速かつ丁寧な対応を実現し、ご遺族の精神的な負担を軽減することに成功しています。 これは、チーム医療の一環として、医療従事者全員が故人の尊厳とご遺族の心情を第一に考えて行動した結果です。

エンゼルケアにおける倫理と配慮

エンゼルケアは、単なる作業ではなく、故人への敬意とご遺族への深い配慮が求められる行為です。 宗教や文化、個人の価値観を尊重し、丁寧な対応を心がけることが重要です。 特に、故人のプライバシー保護には細心の注意を払う必要があります。

よくある質問と回答

Q1：エンゼルケアは、全て看護師や介護職員が行うのですか？

A1：必ずしもそうではありません。状況や施設の体制によって異なります。多くの場合、看護師や介護職員が中心となり行いますが、場合によっては、医療事務職員やボランティアが補助的に関わることもあります。また、ご遺族が希望される場合は、ご遺族自身が行うことも可能です。

Q2：エンゼルケアにかかる費用は？

A2：エンゼルケアの費用は、施設やサービス内容によって異なります。基本的には、病院や施設の費用に含まれていることが多いですが、特別なサービスを希望する場合は、追加料金が発生する場合があります。葬儀費用とは別途です。

Q3：エンゼルケアを依頼する際の注意点

A3：ご遺族の希望を事前に明確に伝えることが重要です。また、宗教上の理由や故人の希望があれば、それを尊重した対応を依頼しましょう。 担当者と十分にコミュニケーションを取り、疑問点があれば解消しておくことが大切です。

まとめ

病院や施設で亡くなった方のエンゼルケアは、看護師や介護職員、そして納棺師との連携によって行われます。 故人の尊厳を保ち、ご遺族の悲しみを少しでも和らげるため、細やかな配慮と丁寧な対応が求められます。 この記事が、エンゼルケアへの理解を深め、ご遺族の皆様にとって少しでもお役に立てれば幸いです。

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