87歳義父の最期の願いと、家族の葛藤：延命治療と尊厳死、介護者のジレンマ

義父は87歳です。義母は長年義父が介護していましたが、一昨年に他界しています。 最近、長男(61)も亡くしました。 私は三男の嫁なのですが、先日、義父の家に行き、二人で話していた時に、義父が私に言いました。 「もし、俺に病気があることがわかっても、今更治療しようとは思わない。俺が倒れているのを見つけても、放っておいてくれ。そのまま死なせてくれ。延命治療もしない。介護されるのも嫌だ。俺が自分で喋れなくなった時のために、あんたに言っておくからな！いいな！俺が倒れていても、俺の服を脱がすな！俺の体にさわるなよ！」と。 私は三男の嫁です。義父とは嫁の中では一番会話しているかもしれませんが、長男は亡くなりましたが、長男の嫁、次男、次男嫁、旦那である三男には、この話はしていないみたいです。 そりゃあ、義父の性格からして、介護されるのは辛いだろうと思いますし、長年、姑の介護をしてきた義父だからこそ、そう言うのだと思いますが、実際に倒れたばかりで、まだ体温もある、息もある状態で発見したとしたなら、救急車を呼ばなくては、私が殺人罪で問われる身になりますよね。 死んでいる状態で発見したなら仕方ないですが、倒れているのを見つけたら、救急車呼んだら義父の意思に反するのか？と、悩んでいます。私ではなく、他の人に言ってくださいよー、と言いましたが「あんたに任せたからな！」と言うのです。私も介護職をしているので、義父の言うことも理解できないわけではありませんが、、、 もし、皆さんがこのように言われたら、どうしますか？倒れているのを見つけたとして、助けずに見送りますか？人として、どうすることが正解なのか、悩んでいます。 お答えいただけたら参考にさせていただきたいです。よろしくお願いします。

尊厳死と延命治療：高齢者の意思を尊重する難しさ

87歳のご義父様の強い意志、そしてそれを受け止めきれないご自身の葛藤、大変お辛い状況だとお察しします。 この問題は、高齢化社会における深刻な課題である「尊厳死」と「延命治療」の問題、そして家族間のコミュニケーション、介護者の負担といった複数の要素が複雑に絡み合っています。 介護職としてご経験をお持ちである貴女だからこそ、ご義父様の気持ちは理解できる部分もあるでしょうが、同時に法的責任や倫理的な問題も抱えているため、迷われるのも当然です。

ケーススタディ：もしも、あなたがその場にいたら…

仮に、ご義父様が倒れているのを発見したとしましょう。 まだ体温があり、呼吸もある状態です。 ご義父様は「放っておいてくれ」と言われています。 しかし、救急車を呼ばなければ、殺人罪に問われる可能性も否定できません。 これは、ご義父様の尊厳死の意思と、法律上の責任という相反する要素の衝突です。

この状況を乗り越えるには、まずご義父様の意思を明確に確認することが重要です。 「放っておいてくれ」という言葉は、絶対的な意思表示とは限りません。 もしかしたら、痛みや苦しみを伴う延命治療を望んでいないだけで、安らかに最期を迎えたいという願いなのかもしれません。

具体的なステップとして、以下の点を検討してみてください。

• 事前に意思確認： ご義父様と改めてじっくり話し合い、具体的な状況を想定した上で、ご自身の意思を再確認しましょう。 「呼吸が苦しい」「意識が朦朧としている」など、具体的な状況を提示し、その時の対応について改めて確認することが重要です。 できれば、弁護士や医療関係者にも同席してもらうことで、法的にも問題のない意思確認を行うことが望ましいです。
• リビングウィル作成の検討： ご義父様の意思を明確に文書化することで、後々のトラブルを防ぐことができます。 リビングウィルは、延命治療の拒否や、人工呼吸器の使用拒否などを事前に表明できる制度です。 作成には、弁護士や医療機関の協力を得ることが推奨されます。
• 家族会議の開催： ご義父様の意思を他の家族にも伝え、共有する必要があります。 この際、ご義父様の意思を尊重しつつ、皆で最善の対応を検討しましょう。 感情的な対立を避けるため、冷静に話し合うことが大切です。 専門のカウンセラーに相談することも有効です。
• 医療機関への相談： 主治医やケアマネージャーに相談することで、ご義父様の状態に合わせた適切な対応策を検討できます。 緩和ケアなど、苦痛を和らげるための医療サービスも活用できます。
• 法的観点からの検討： もし、ご義父様が倒れた際に救急車を呼ばなかった場合、殺人罪に問われる可能性があります。 しかし、ご義父様の明確な意思表示があれば、その責任を問われる可能性は低くなります。 弁護士に相談し、法的リスクを事前に確認しておくことが重要です。

専門家の視点：倫理的な葛藤と法的責任

このケースは、医療倫理と法律の両面から複雑な問題を含んでいます。 ご義父様の意思を尊重することは重要ですが、同時に、安楽死や自殺幇助といった法律に触れる行為を避ける必要があります。 そのため、医療関係者や弁護士などの専門家の意見を聞き、法的にも倫理的にも問題のない範囲内で、ご義父様の意思を尊重する対応を検討することが不可欠です。

成功事例：家族の合意と尊厳ある最期

私の経験では、家族が事前に十分に話し合い、高齢者の意思を尊重した上で、緩和ケアなどを活用し、安らかな最期を迎えるケースが多くありました。 重要なのは、家族間のコミュニケーションです。 お互いの気持ちを理解し合い、共通の目標に向かって協力することで、高齢者の尊厳を守り、家族も納得できる最期を迎えられるのです。

比較検討：救急要請と見送る選択

救急要請をするか、見送るか、どちらの選択も大きな責任を伴います。 救急要請は、ご義父様の意思に反する可能性があり、延命治療につながる可能性があります。 一方、見送る選択は、殺人罪に問われる可能性があり、大きな罪悪感に苛まれる可能性があります。 どちらの選択も、メリットとデメリットを十分に考慮し、家族で話し合って決定する必要があります。

チェックリスト：意思確認と対応策

• □ ご義父様と延命治療や介護に関する意思を改めて確認したか
• □ リビングウィル作成について検討したか
• □ 家族会議を開催し、全員の意見を共有したか
• □ 医療機関や弁護士に相談したか
• □ 具体的な状況を想定した対応策を検討したか

まとめ

ご義父様の最期の願いを尊重しつつ、法的責任や倫理的な問題をクリアにするためには、綿密な準備と、家族、医療関係者、弁護士などとの連携が不可欠です。 ご自身の負担を軽減するためにも、専門家のサポートを受けながら、冷静に、そしてご義父様の尊厳を最大限に尊重した対応を検討してください。 一人で抱え込まず、周りの人に相談することも忘れないでください。

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