介護職の腰痛とキャリア：限界を感じた時、どうすれば良い？

介護職です。去年の７月にぎっくり腰になり、整形外科では坐骨神経痛と言われました。ひと月程で痛みも治り仕事に復帰しましたが、１ヵ月ほどで腰痛が再発。２ヵ月もしないうちに痺れも出てきました。整形外科では腰椎狭窄症と言われ、痛み止め、運動リハビリ、牽引、整体、点滴、注射など試しましたが一時的で効果はありません。趣味のバレーボール、自転車通勤も腰への負担が大きかったと思います。入浴介助から外れたり、電車通勤にしたり、趣味の時間を減らしたりしたことで少し良くなりましたが、痛みは依然として残っています（10段階で8程度）。リーダー昇格によるプレッシャーとストレスで精神科にも通院しました。上司に休みたいと相談しましたが、スタッフへの負担を理由に却下されました。先日、ヘルニアもあると言われました。有給休暇は使っていますが、リーダーとしてこの状態が続くことに葛藤を感じています。今度、介助が少ないフロアに異動になりますが、現状の痛みでは不安です。人間関係は良好で辞める気はありませんが、体の限界を感じています。診断書がないと休めないのは普通なのでしょうか？

フォーマットB：仮想インタビュー・対話形式

今回は、キャリア支援を専門とする転職コンサルタントの山田先生に、介護職のAさんの悩みに対してアドバイスを伺いました。

山田先生：Aさん、ご相談ありがとうございます。介護職は身体への負担が大きい仕事ですから、腰痛で苦しんでいる状況は本当につらいですね。リーダーとして責任感も強くお持ちのようですし、現状の葛藤はよく分かります。

Aさん：はい。上司には休みたいと相談しましたが、「他のスタッフに負担がかかる」と断られました。診断書がないと休めないのでしょうか？

山田先生：診断書がなくても休むことは可能です。ただし、会社との合意が必要です。まずは、ご自身の状況を改めて上司に伝え、具体的な休暇取得の必要性を説明することが重要です。その際に、具体的な症状や、仕事への支障、そして休暇取得による業務への影響を最小限にするための具体的な提案（例えば、業務の分担案など）を提示することで、上司の理解を得やすくなります。

Aさん：具体的な提案ですか…。どのようにすれば良いでしょうか？

山田先生：例えば、「現状の痛みでは、入浴介助など負担の大きい業務を継続することが困難です。そのため、〇〇日間の休暇を取得し、治療に専念したいと考えています。休暇中は、業務はAさんに代替してもらいます。また、事前に業務マニュアルを作成し、引き継ぎをスムーズに行うことで、スタッフへの負担を軽減します。」といった具体的な提案をしてみましょう。 また、人事部や労務担当部署にも相談してみることをお勧めします。彼らは、労働基準法に基づいた休暇取得の権利や、会社としての対応について、より詳しい知識を持っています。

Aさん：人事部にも相談できるんですね。少し安心しました。

山田先生：はい。一人で抱え込まず、相談できる相手を見つけることは非常に大切です。そして、休むことへの罪悪感を抱かないでください。無理をして働くことで、かえって長期的な休職や最悪の場合、退職につながる可能性もあります。健康を第一に考え、適切な休養を取ることは、長期的なキャリアを考えた上でも重要な戦略です。

Aさん：異動の話もあるのですが、現状の痛みでは不安です。

山田先生：異動先での業務内容を詳しく確認し、自分の身体状況と照らし合わせて、本当に今の状態でも務まるのかを検討する必要があります。無理をすると、症状が悪化し、さらに長期的な休職や転職を余儀なくされる可能性があります。もし、異動先でも負担が大きいようであれば、上司にその懸念を伝え、業務内容の調整を相談してみましょう。それでも改善が見られない場合は、転職も視野に入れても良いかもしれません。

Aさん：転職ですか…。

山田先生：はい。転職はネガティブな選択肢ではありません。介護職の中でも、身体への負担が少ない職場はたくさんあります。例えば、デイサービスや訪問介護、事務職など、様々な選択肢があります。転職活動をする際には、転職エージェントの利用も検討してみてください。彼らは、あなたのスキルや経験、希望条件に合った求人を紹介し、面接対策などもサポートしてくれます。

Aさん：転職エージェントの利用も考えてみます。先生、ありがとうございました。

山田先生：Aさん、頑張ってください。応援しています！

具体的なアドバイス

• 上司への休暇申請：具体的な休暇期間、業務の代替案、休暇中の業務引き継ぎ方法を明確に提示する。
• 人事部への相談：労働基準法に基づいた休暇取得の権利や会社としての対応について相談する。
• 異動先の業務内容確認：自分の身体状況と照らし合わせて、業務の負担度を事前に確認する。
• 業務内容の調整：異動先でも負担が大きい場合は、上司に相談し、業務内容の調整を依頼する。
• 転職エージェントの利用：身体への負担が少ない職場を探すために、転職エージェントを活用する。
• 専門医の受診：腰痛の原因を詳しく調べてもらうために、整形外科だけでなく、リハビリテーション科やペインクリニックなどの専門医の受診も検討する。
• ストレスマネジメント：精神科医との継続的な相談や、ストレス軽減のための方法（ヨガ、瞑想など）を検討する。

成功事例

以前、当オフィスで相談を受けたBさんは、介護職で腰痛に悩んでいましたが、上記のアドバイスを参考に、上司と人事部に相談し、休暇を取得。その後、転職エージェントの協力を得て、身体への負担が少ないデイサービスに転職しました。現在は、以前より働きやすく、腰痛も改善傾向にあります。

まとめ

Aさんのように、介護職で身体の限界を感じている方は少なくありません。大切なのは、一人で抱え込まず、周囲に相談し、適切なサポートを受けることです。休むこと、そして転職することは、決して悪いことではありません。ご自身の健康を第一に考え、より良い環境で働くことを目指しましょう。

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※本記事は、一般的な情報提供を目的としており、医療的なアドバイスではありません。具体的な治療や診断については、医師にご相談ください。