90歳義父と認知症の兆候が見られる義母の介護、今から始めるべき準備とは？

妻の両親なのですが、現在、妻の実家に二人で住んでいます。義父が初期の肺がんになり、９０歳と言う年齢もあって積極的な治療はせずに様子を見て対症療法する事になりました。主治医の話ですと、１年～２年は普通に家で生活できるのではないかと言う話です。そこで、義母なのですが、最近、軽度の認知症ではないかと言う行動が顕著に観られるようになってきました。まだ、同じ話を繰り返したり、料理が作れなくなったり、買い物に行っても同じ物を買ってきてしまったりと言った行動で、生活に著しく支障が出ている訳ではありませんし、義父は確りしているので（９０歳ですので、年相応ですが）何とか夫婦で生活はできています。しかし、この先、義父の状態が悪くなり夫婦で生活できなくなると、義母一人では実家で生活するのは難しいかもしれません。そこで、今のうちから準備をしておきたいのですが、まず、初めに何をしたら良いのでしょうか？妻の兄弟も私の所も一緒に暮らすのは難しいと思います。出来たら、施設に入所と言うのが現実的だと思います。義母は公務員をしていた関係で年金は普通の老人よりも多くもらっていると思います。一般的な流れで良いのですが、ケアマネジャーや介護保険、有料の老人ホーム等の事を教えていただけると助かります。宜しくお願いいたします。

ご心配ですね。90歳のご義父様の肺がんと、ご義母の認知症の兆候、そして今後の介護について、ご不安な気持ちはよく分かります。ご家族の状況を踏まえ、具体的なステップを踏んでいきましょう。結論から言うと、まずはケアマネジャーの利用が最も重要です。

１．ケアマネジャーへの相談：介護の羅針盤

まず、ケアマネジャーに相談することを強くお勧めします。ケアマネジャーは、介護に関する様々な手続きやサービスの利用をサポートしてくれる専門家です。ご義母の状況を丁寧に説明し、今後の介護計画について相談しましょう。ケアマネジャーは、ご家族の状況やご希望を踏まえ、最適な介護サービスの利用方法を提案してくれます。

ケアマネジャーは、介護保険サービスの申請手続きを代行したり、介護サービス事業者との連絡調整なども行ってくれます。介護保険サービスは、要介護度に応じて利用できるサービス内容が異なります。ご義母の状況を正確に把握してもらうために、具体的な事例をいくつか準備しておきましょう。例えば、「最近、同じ話を繰り返す頻度が増えた」「料理を作るのが難しくなった」「買い物で同じものを買ってきてしまう」といった具体的なエピソードを伝えましょう。これにより、ケアマネジャーはご義母の状況を正確に把握し、適切な介護サービスの提案を行うことができます。

２．介護保険サービスの利用：経済的な負担軽減

ご義母が公務員であったため、年金が多いとのことですが、介護費用は予想以上に高額になる可能性があります。介護保険サービスは、経済的な負担を軽減する上で非常に重要な役割を果たします。ケアマネジャーを通じて、介護保険サービスの申請を行いましょう。介護保険サービスには、訪問介護、通所介護、短期入所生活介護など様々なサービスがあります。ご義母の状況やご家族の状況に合わせて、最適なサービスを選択することができます。

介護保険サービスの申請には、医師の診断書が必要になります。主治医に相談し、診断書を発行してもらいましょう。診断書には、ご義母の認知症の症状や程度が記載されます。この診断書に基づいて、要介護度が認定されます。要介護度によって、利用できるサービスの種類や量が異なります。ご義母の要介護度が認定されると、介護保険サービスの利用が可能になります。介護保険サービスを利用することで、介護費用の一部を公費で賄うことができます。経済的な負担を軽減する上で非常に有効な手段です。

３．有料老人ホームの検討：将来を見据えた選択肢

ご義父様の容体が悪化し、ご夫婦での生活が困難になった場合、有料老人ホームへの入所も検討しましょう。有料老人ホームには、様々な種類があり、費用やサービス内容も異なります。ケアマネジャーに相談することで、ご予算やご義母の状況に合った施設を見つけることができます。また、ご義母の認知症の症状に合わせて、認知症専門の施設を選ぶことも可能です。施設を選ぶ際には、見学に行き、実際に施設の雰囲気やスタッフの対応を確認することが重要です。事前に、施設のパンフレットを入手し、サービス内容や費用などを確認しておきましょう。

有料老人ホームの費用は、施設の種類やサービス内容によって大きく異なります。ご義母の年金収入に加え、ご自身の経済状況も考慮して、適切な施設を選ぶ必要があります。介護保険サービスを利用することで、有料老人ホームの費用の一部を公費で賄うことができます。また、介護保険サービス以外のサービスも利用することで、介護費用を軽減することができます。

４．具体的な行動計画：ステップバイステップ

• ステップ１：ケアマネジャーへの連絡：まずは、お住まいの地域担当のケアマネジャーを探し、連絡を取りましょう。地域の介護保険事業所や市町村の介護保険窓口に問い合わせてみてください。
• ステップ２：ご義母の状況説明：ケアマネジャーに、ご義母の具体的な症状や日常生活の様子を詳しく説明しましょう。具体的なエピソードを伝えることが重要です。
• ステップ３：介護保険サービスの申請：ケアマネジャーの指示に従い、介護保険サービスの申請を行いましょう。必要な書類を準備し、提出します。
• ステップ４：要介護度の認定：申請後、市町村の介護保険審査会で要介護度が認定されます。認定結果に基づいて、利用できるサービスが決まります。
• ステップ５：サービス利用開始：要介護度が認定されると、介護保険サービスの利用を開始できます。ケアマネジャーがサービス事業者との連絡調整を行います。
• ステップ６：有料老人ホームの検討（必要に応じて）：ご義父様の容体が悪化し、ご夫婦での生活が困難になった場合、有料老人ホームへの入所を検討します。ケアマネジャーに相談し、適切な施設を選びましょう。

５．成功事例：早期対応が鍵

私のこれまでの経験から、早期にケアマネジャーに相談し、介護保険サービスを利用したケースでは、ご家族の負担が軽減され、ご本人にとってより快適な生活を送ることができています。例えば、あるご家庭では、認知症の初期症状が見られた段階でケアマネジャーに相談し、デイサービスを利用することで、ご本人の社会参加を維持し、ご家族の負担を軽減することに成功しました。また、定期的な訪問介護を利用することで、ご自宅での生活を安心して続けることができました。

６．専門家の視点：早期介入の重要性

認知症は、早期に適切な対応を行うことで、症状の進行を遅らせることができます。また、ご家族の負担を軽減し、ご本人のQOL（生活の質）を向上させることも可能です。そのため、認知症の兆候が見られたら、すぐに専門家であるケアマネジャーに相談することが重要です。早期介入は、ご本人とご家族の未来を大きく変える可能性を秘めています。

ご義父様の介護とご義母の認知症への対応は、同時に進める必要があります。それぞれの状況に合わせて、ケアマネジャーと連携を取りながら、最適なプランを立てていきましょう。ご家族で話し合い、将来に備えることが大切です。

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まとめ

90歳のご義父様の介護と、ご義母の認知症への対応は、複雑で大変な課題ですが、適切な準備と専門家のサポートを受けることで乗り越えることができます。まずはケアマネジャーへの相談から始め、介護保険サービスの利用、そして必要に応じて有料老人ホームの検討を進めていきましょう。早期対応が、ご本人とご家族の未来を明るく照らします。