認知症の姑の介護施設入所：医師の問診と家族の葛藤、どう乗り越える？

姑を介護施設に入所するためにかかりつけの医院に健康診断に連れて行き、施設からの面談を待っている状態です。そして今日、姑がどうしても薬をもらいに行くというので、デイサービスの間に私が 行って来ました。そしたら先生から「施設に行きたくないって言ってるけどどういう方針？」と聞かれました。一人でこないだ来たというのです。姑は身体は元気で認知症なので、困っているので施設入りを決めたのですが、もちろん認知症なのでこちらの言う事をわかる時と全然の時があります。それを精神科でもない先生が本人に余計な事を…と頭にきてしまいましたが、本人に「なにがなんでも入るんだよー」なんて言えませんよね、でも内緒で進めても良いのでしょうか？夫は無理やりでも連れて行くつもりです。

ご質問ありがとうございます。認知症の姑さんの介護施設入所に関し、医師からの問診とご家族の意見の相違、そして入所の進め方についてお悩みのようですね。これは非常にデリケートな問題であり、多くのご家族が直面する課題です。医師の問診は、姑さんの意思確認と適切なケアプラン作成のために行われるものであり、必ずしも悪意のあるものではありません。しかし、ご家族の立場からすれば、プライバシーやご自身の判断に介入されたように感じ、戸惑いや怒りを感じるのは当然です。

ケーススタディ：認知症介護と医師とのコミュニケーション

まず、類似ケースを分析してみましょう。Aさん（仮名）は、認知症の母親の介護に疲れ果て、介護施設への入所を検討していました。しかし、母親は施設入所を頑なに拒否。Aさんは医師に相談したところ、「ご本人の意思を尊重しつつ、段階的に施設入所への理解を深めていく方法」を提案されました。具体的には、短期入所（ショートステイ）を利用し、施設の雰囲気やスタッフとの交流を体験させることで、不安を軽減する方法です。結果、母親はショートステイを経て、長期入所を受け入れるようになりました。

このケーススタディからわかるように、医師の問診は、単なる「施設に入りたいか？」という確認ではなく、ご本人の状態や意思を正確に把握し、最適な介護プランを立てるための重要なステップです。医師は、ご家族の思いだけでなく、ご本人にとって何が最善なのかを総合的に判断する立場にあります。

医師との効果的なコミュニケーション：専門家のアドバイス

医師から「施設に行きたくないって言ってる」と直接聞かれたことに対して、ご不満を感じられたこと、よく理解できます。しかし、この状況を乗り越えるためには、医師との良好なコミュニケーションが不可欠です。以下に、効果的なコミュニケーションのポイントを挙げます。

• 事実を伝える：姑さんの認知症の症状、日々の生活状況、ご家族の介護負担などを具体的に説明しましょう。感情的な言葉ではなく、客観的な事実を伝えることが重要です。
• ご家族の思いを伝える：施設入所を決めた理由、ご家族の抱える困難などを率直に伝えましょう。感情をコントロールし、冷静に説明することで、医師の理解を得やすくなります。
• 医師に質問する：医師の問診の意図、今後の対応について質問しましょう。疑問点を解消することで、不安も軽減されます。例えば、「認知症の患者さんの意思確認について、どのような方法を取られていますか？」「施設入所に向けた、どのようなサポート体制がありますか？」といった質問が有効です。
• 連携を強化する：主治医だけでなく、ケアマネージャーや介護施設の担当者とも連携を取り、情報共有を密に行いましょう。多職種連携によって、より適切なサポート体制を構築できます。

施設入所をスムーズに進めるためのステップ

認知症の方の施設入所は、本人や家族にとって大きな決断です。スムーズに進めるためには、以下のステップを踏むことが重要です。

1. 施設選び：ご本人の状態やご家族の希望に合った施設を選びましょう。見学に行き、スタッフの対応や施設の雰囲気を確認することが大切です。介護度、費用、立地条件、医療体制などを比較検討しましょう。
2. 説明と納得：施設の担当者から、入所の手続きや費用、生活の様子などについて丁寧に説明を受けましょう。ご本人にも、理解できる範囲で説明することが重要です。認知症の理解度に合わせて、絵や写真などを活用するのも効果的です。
3. 段階的な導入：いきなり長期入所ではなく、短期入所（ショートステイ）を利用してみるのも良いでしょう。施設の雰囲気に慣れ、スタッフとの信頼関係を築くことで、長期入所への抵抗感を減らすことができます。
4. 継続的なコミュニケーション：入所後も、定期的に施設と連絡を取り合い、ご本人の様子や生活状況を確認しましょう。問題が発生した場合には、すぐに対応することが大切です。

内緒で進めることのリスク

ご質問にある「内緒で進めても良いのか」という点については、お勧めしません。認知症の方であっても、ご本人の意思を尊重することは非常に重要です。内緒で進めた場合、後々、大きなトラブルに発展する可能性があります。信頼関係を築き、ご本人の不安を解消しながら進めることが、長期的な視点で見ても最善策です。

夫の方針とご自身の考えに違いがあるとのことですが、ご夫婦でよく話し合い、姑さんの最善の利益を第一に考え、合意形成を目指しましょう。必要であれば、専門機関（介護相談窓口など）に相談することも有効です。

まとめ

認知症の姑さんの介護施設入所は、多くの課題を伴う複雑な問題です。医師とのコミュニケーション、施設選び、ご本人への説明、ご家族間の合意形成など、一つ一つ丁寧に進めていく必要があります。焦らず、時間をかけて、ご本人にとって、そしてご家族にとっても最善の解決策を見つけていきましょう。専門家のサポートを活用しながら、一歩ずつ進んでいくことをお勧めします。

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