要支援2から要介護2への変更：ベテランケアマネジャーの視点と具体的な対策

要支援２が出た利用者を区変をかけて要介護2にできますか？つい最近、異動で新しい施設に移ったのですが、異動する一ヶ月前に、ある利用者の認定調査を行いました。特養に入手されておられる９４歳の女性で、車椅子を自走され、毎日、自主的に歩行器を使用してリハビリされています。施設内では介助の必要性がほぼないイメージ状態でしいてあげるなら、夜間に本人の希望でオムツをされているのですが、頻度から、自立と判断されました。認知機能に問題なく、テリビが大好きで、ニュースや情報系番組をみたら、こんなことを言っていたと、良く話して下さる方でした。高齢ではありますが、自分のことは、最後まで自分でできるようにしたい、という考えの方で、活発に動いておられました。ちなみ、最初に受けた時が、入院をしていた時で その時は要介護3が出て、そのあとは、更新で2が出ていて、家族からも、これ以上下がってもらったら、施設にいられなくなる、と言われていました。私自信も、少しでも重く出るように、嘘にならない範囲で、ありのままを馬鹿正直ではなく、少しくらい、大げさには書いたつもりでしたが、正直、要介護1が出ればいいくらいに思っていました。ところが、結果は要支援2が手でしまい、私のせいで施設を退所しなければならなくなる、と、施設長から厳しく怒られました。私は異動して関係でもうその利用者と関わることはないのですが、取り敢えず、区変をかけるそうなので、私以外のケアマネが、上手に書いて、要介護2が出るようにしてくれることを、今は願うばかりです。ただ、私もまさか要支援は出ないだろう、くらいのつもりで書いたので、これから、要介護2まであげられるかどうかは、何とも言えません。チラッと聞いた話では、概況調査の欄に、介護度が下がって施設を退所することになったら、自宅では独居での生活になってしまうので、今の介護度の方が本人にもとっても安心して暮らせる、みたいなことを書いておけば、ADLが高い人でも、更新前の介護度が出ることがある、と、認定審査会に参加したことのある人が言ってました。今回の私の失敗は、もし、要支援が出たらどうしよう、という不安がありながらも、結局、具体的な相談なしで、調査票を出してしまったことです。ベテランのケアマネなら、何とか上手くごまかして、ほぼ自立、利用者を要支援から要介護に引き上げることが可能になのでしょうか？

ケーススタディ：94歳女性利用者の介護度判定とケアマネジャーの役割

今回のケースは、94歳女性、要介護2から要支援2への判定変更、そして要介護2への再変更を目指すという、介護保険制度における複雑な状況を浮き彫りにしています。 ご質問にあるように、ベテランのケアマネジャーであれば、状況を的確に捉え、適切な対応を取ることが可能です。しかし、「ごまかす」という表現は適切ではありません。重要なのは、利用者の現状を正確に把握し、その上で、介護保険制度の枠組みの中で、最適な介護サービスを確保することです。

まず、今回の判定結果が要支援2になった原因を分析する必要があります。 質問文からは、利用者のADL（日常生活動作能力）は高いことが伺えます。しかし、認定調査では、ADLだけでなく、認知機能、精神状態、社会状況なども総合的に評価されます。 もしかしたら、ご質問者様が「ありのまま」を書いたつもりでも、重要な情報が抜け落ちていた、あるいは、表現方法が適切でなかった可能性があります。例えば、夜間のオムツ使用頻度や、車椅子使用の状況、歩行器使用時の介助の有無など、具体的な記述が不足していた可能性も考えられます。

要介護度判定における重要なポイント

介護度判定は、利用者の状態を正確に反映することが不可欠です。 「少しでも重く出るように」という意図は、結果として不正確な情報提供につながる可能性があります。 認定調査では、客観的な事実を正確に記述することが求められます。 主観的な判断や、希望的な記述は避けなければなりません。

• 客観的な記録：具体的な行動や状況を、数値や時間などを用いて詳細に記録する。
• 多角的な視点：ADLだけでなく、認知機能、精神状態、社会状況なども考慮する。
• 専門家の協働：必要に応じて、医師や看護師、理学療法士などの意見を参考に、多職種連携による評価を行う。
• 利用者とのコミュニケーション：利用者の希望や意向を十分に聞き取り、尊重する。

区変申請における戦略

区変申請（区市町村への介護保険サービスの見直し申請）を行う際には、前回の調査結果との違いを明確に示す必要があります。 具体的には、以下の点を考慮して、申請書を作成する必要があります。

• 前回の調査結果との比較：前回の調査結果と、現在の状態を比較し、変化を明確に記述する。
• 具体的な事例：具体的なエピソードを交え、利用者の状態を詳細に説明する。
• 医療・介護サービスの記録：医師の診断書や、介護サービス計画書、記録などを添付する。
• 家族の意見：家族の意見や状況も考慮し、記述する。
• 生活環境：自宅での生活が困難であること、特養での生活が継続できることが、本人にとって安心できることなどを記述する。

成功事例と専門家の視点

私の経験上、要支援2から要介護2への変更が認められるケースは多くあります。 重要なのは、利用者の状態を正確に把握し、それを客観的に記述することです。 例えば、夜間のオムツ交換の頻度や、排泄介助の必要性、食事介助の必要性、着替え介助の必要性など、具体的な状況を詳細に記述することで、要介護2への変更が認められる可能性が高まります。 また、医師の診断書や、理学療法士によるリハビリテーションの記録などを添付することで、申請の信頼性を高めることができます。

具体的なアドバイス

今回のケースでは、区変申請を行う前に、利用者の状態を改めて詳細に評価する必要があります。 特に、夜間の排泄状況、食事、着替え、入浴などの介助の必要性について、具体的な記録を残すことが重要です。 また、ご質問者様は、具体的な相談なしに調査票を出されたことを反省されていますが、これは非常に重要な点です。 今後、認定調査を行う際には、必ず関係者と十分に相談し、情報共有を行いながら、正確な情報を提供するように心がけてください。 そして、利用者の状態を正確に把握し、その状態に合った介護サービスを提供することが、ケアマネジャーの重要な役割です。

まとめ

要支援2から要介護2への変更は、利用者の状態と、申請書の記述内容によって左右されます。「ごまかす」のではなく、正確な情報を基に、客観的な記述を行うことが重要です。 ベテランのケアマネジャーは、豊富な経験と知識に基づき、適切な対応を取ることができます。 今回のケースを教訓に、今後の認定調査では、関係者との綿密な連携と、正確な情報提供を心がけましょう。

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