ケアマネージャーの給与問題：残業代未払いは違法？早朝出勤分の請求方法と退職後のキャリアを徹底解説

この記事では、ケアマネージャーとして働くあなたが直面している給与に関する疑問、特に残業代の未払い問題に焦点を当て、解決策と今後のキャリアプランについて掘り下げていきます。あなたの置かれている状況を理解し、具体的なアドバイスを提供することで、より良い職場環境と将来のキャリアを築くためのお手伝いをします。

ケアマネージャーをしています。給与のことで教えていただきたいのですが。

うちの法人では、「訪問業務なら残業ができる」←時間外手当てもらえる。「事務処理業務なら残業してはいけない」←タイムカード打つと時間外払わないといけないので帰りなさい！ということで残る事もできません。タイムカード押さずに残るのもできない感じです。

しかし、「朝、早くきて仕事するのは勝手にしていい」というルールで管理者より言われていました。

なので、９時～１７時が定時ですが、７時～１７時で出勤しています。２年間くらいです。タイムカードも７時～１７時で打っています。管理者はもちろんタイムカードの処理をしますので、早く出勤し出した月から知っていますが、何も言われません。

しかし、最近、管理者の上司である介護部長と面談した際に、介護部長より、「事務処理でも必要なら時間外をつけていいと言っているんですが。訪問でないと残業してはいけないというのは都市伝説です。」と言われました。

事務処理でも必要なら残業していいというのがルールとのことです。実際には、「訪問なら時間外つけていい とか、事務処理なら残業してはいけない」なんて事はどこにも記載されていないようです。

残業を減らすために、訪問なら利用者の都合で仕方ないけど、事務処理なら定時時間にしなさいといった感じなのでしょうか？いつ・だれが言い出したとかも不明です。管理者もその前の管理者から言われたのか・・・、知らなかったようです。

しかし、上司たちに悪気はなかったのでしょうが、私は騙されていたのではないでしょうか？「今までの早朝出勤分の時間外手当を払ってほしい！」と思います。払ってもらえるのでしょうか？

最近、組合ができたのですが、組合に相談すればいいのでしょうか？組合以外なら、ハローワークに相談に行けばいいのでしょうか？どこに相談にいけばいいかも教えてください。ちなみに退職は考えています。他にも気に入らない事が多い法人ですので。

できれば予想とかではなく、知っている人いれば教えていただきたいのですが。よろしくお願いいたします。

あなたは、ケアマネージャーとして働きながら、給与に関する疑問や不満を抱えているのですね。特に、早朝出勤分の残業代が支払われていないこと、そして「事務処理業務は残業不可」という曖昧なルールに疑問を感じているようです。さらに、退職も視野に入れているとのことですので、この状況を打開するための具体的な方法と、今後のキャリアプランについて詳しく解説していきます。

1. 残業代未払いの問題点と法的根拠

まず、あなたの抱える問題である「残業代未払い」について、法的観点から見ていきましょう。

1.1 労働基準法の基本

労働基準法は、労働者の権利を守るための基本的な法律です。この法律では、労働時間、休憩、休日、そして賃金について定められています。特に重要なのは、

• 労働時間：1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならない
• 時間外労働：法定労働時間を超えて労働させる場合は、割増賃金を支払わなければならない

という点です。あなたのケースでは、定時が9時から17時であるにも関わらず、7時から17時まで勤務しているため、少なくとも2時間の時間外労働が発生していると考えられます。

1.2 割増賃金の計算方法

時間外労働に対する割増賃金は、以下の計算式で算出されます。

割増賃金 = 1時間あたりの賃金 × 割増率 × 時間外労働時間

割増率は、労働基準法で定められており、

• 時間外労働（法定労働時間を超える場合）：25%以上
• 深夜労働（22時から5時）：25%以上
• 休日労働：35%以上

となります。あなたの場合は、時間外労働に該当するため、1時間あたりの賃金に25%を乗じた金額が、時間外手当として支払われるべきです。

1.3 会社側の義務とあなたの権利

会社は、労働者の労働時間を正確に把握し、それに基づいた賃金を支払う義務があります。タイムカードや勤務記録は、その証拠となります。あなたが早朝出勤していた事実が記録されているのであれば、会社は未払い分の残業代を支払う責任があります。あなたは、その権利を行使することができます。

2. 未払い残業代の請求方法

次に、未払い残業代を請求するための具体的な手順を解説します。

2.1 証拠の収集

まず、未払い残業代を請求するためには、証拠を収集することが重要です。具体的には、以下のものを集めましょう。

• タイムカード：早朝出勤していたことが記録されているタイムカードのコピー
• 給与明細：過去の給与明細を確認し、残業代が支払われていないことを確認
• 就業規則：残業に関する規定を確認
• 雇用契約書：賃金に関する規定を確認
• 上司とのやり取り：早朝出勤を指示された、または黙認されていたことを示すメールや会話記録など

2.2 会社への請求

証拠を揃えたら、会社に対して未払い残業代を請求します。まずは、内容証明郵便で請求書を送付するのが一般的です。請求書には、以下の内容を記載します。

• 請求者の氏名と住所
• 会社の名称と所在地
• 請求金額：未払い残業代の総額を計算し、明記
• 請求の根拠：労働基準法に基づき、未払い残業代の支払いを求める旨を記載
• 支払期限：いつまでに支払うかを明記
• 連絡先：連絡先を明記

内容証明郵便を送ることで、会社に対して請求の意思を明確に伝えるとともに、証拠としての効力も持ちます。

2.3 会社との交渉

会社から回答があった場合は、交渉を行います。会社が請求を認めた場合は、合意書を作成し、支払いに応じてもらいましょう。会社が請求を拒否した場合は、次のステップに進むことになります。

2.4 専門家への相談

会社との交渉がうまくいかない場合は、専門家への相談を検討しましょう。弁護士や社会保険労務士は、労働問題に関する専門知識を持っており、あなたの権利を守るためのサポートをしてくれます。

専門家は、あなたの代わりに会社との交渉を行ったり、法的手段を講じたりすることができます。

3. 相談窓口の選択肢

未払い残業代の問題を解決するために、どこに相談すれば良いのでしょうか？

3.1 労働組合

あなたが所属している法人の労働組合があれば、まずそこに相談してみましょう。労働組合は、組合員の権利を守るために、会社との交渉や、必要に応じて団体交渉を行います。組合によっては、弁護士を紹介してくれることもあります。

3.2 労働基準監督署

労働基準監督署は、労働基準法に基づいて、労働条件に関する違反を取り締まる機関です。未払い残業代の問題について、相談や申告をすることができます。労働基準監督署は、会社に対して是正勧告を行ったり、場合によっては捜査を行うこともあります。

3.3 弁護士・社会保険労務士

弁護士や社会保険労務士は、労働問題に関する専門家です。あなたの状況に合わせて、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。未払い残業代の請求や、会社との交渉を代理で行うことも可能です。

専門家への相談を検討しましょう。

3.4 ハローワーク

ハローワークは、求職者のための相談窓口ですが、労働問題に関する相談も受け付けています。ただし、専門的なアドバイスは期待できない場合があります。退職後の転職活動を視野に入れている場合は、ハローワークで求人情報を探したり、職業相談を受けることもできます。

4. 退職と今後のキャリアプラン

あなたが退職を考えているとのことですので、退職後のキャリアプランについても考えていきましょう。

4.1 退職の手続き

退職する際には、以下の手続きを行う必要があります。

• 退職の意思表示：会社に対して、退職の意思を伝えます。退職届を提出するのが一般的です。
• 退職日の決定：会社と相談して、退職日を決定します。
• 引き継ぎ：担当していた業務を、後任者に引き継ぎます。
• 必要書類の受け取り：離職票、雇用保険被保険者証、源泉徴収票などを受け取ります。

4.2 退職後の選択肢

退職後のキャリアプランには、様々な選択肢があります。

• 転職：他の介護施設や事業所、または関連職種への転職
• キャリアチェンジ：介護業界以外の職種への転職
• 独立・開業：ケアマネージャーとして独立開業
• スキルアップ：資格取得や研修への参加
• 休養：心身ともに休養する

4.3 転職活動の準備

転職を希望する場合は、以下の準備を行いましょう。

• 自己分析：自分の強みや弱み、興味のあることなどを分析する
• 情報収集：求人情報を収集し、興味のある求人を探す
• 応募書類の作成：履歴書や職務経歴書を作成する
• 面接対策：面接の練習をする

4.4 ケアマネージャーとしてのキャリアアップ

ケアマネージャーとしてのキャリアアップを目指す場合、以下の方法があります。

• 専門性の向上：特定分野の研修や資格を取得する
• 管理職への昇進：主任ケアマネージャーや、管理者を目指す
• 独立開業：居宅介護支援事業所を設立する
• スキルアップ：介護支援専門員として、より高度な知識や技術を習得する

5. まとめ：あなたの未来を切り開くために

今回のケースでは、未払い残業代の問題、曖昧な就業規則、そして退職を考えているという状況を踏まえ、以下のステップで問題解決とキャリアプランの構築を進めていくことをお勧めします。

1. 証拠収集：タイムカード、給与明細、就業規則、雇用契約書などを集め、未払い残業代の証拠を揃えましょう。
2. 会社への請求：内容証明郵便で、未払い残業代の支払いを請求しましょう。
3. 専門家への相談：会社との交渉がうまくいかない場合は、弁護士や社会保険労務士に相談しましょう。
4. 退職準備：退職の手続きを進め、必要な書類を受け取りましょう。
5. キャリアプランの検討：退職後のキャリアプランを検討し、転職活動やスキルアップの準備を始めましょう。

あなたの抱える問題は、決して一人で抱え込む必要はありません。専門家や相談窓口を活用し、適切な解決策を見つけましょう。そして、あなたの経験とスキルを活かせる、より良い職場環境とキャリアを築いていくことを願っています。

あなたの今後のご活躍を心から応援しています。

“`