要介護1の認知症の母への介護サービス：拒否感を乗り越えるための具体的な方法

この記事では、認知症の母親の介護について、具体的な悩みと解決策を提示します。特に、要介護1の認定を受け、デイサービスを拒否する母親への対応に焦点を当て、他の介護サービスや、ご家族の負担を軽減する方法について詳しく解説します。地域包括支援センターとの連携の難しさについても触れ、より良いサポートを得るためのヒントを提供します。

認知症の母に要介護１がつきました。社交性が極端にないのと、認知症のせいでかなりわがままになり、デイサービスは拒否が強く難しいです。認知症進行予防のための他に利用できる介護サービスがあれば教えてください。なければ認知症予防にこだわらず、どんな介護サービスを利用すれば良いか教えて欲しいです。

今年に母が認知症と診断され、外出機会も減り、デイサービスで通って運動してもらおうと思い、今年の５月に申請して要介護１がつきました。キーパーソンは私で、実家から電車で２時間半の所に住んでいます。実家は母と姉夫婦が住んでます。義理兄は無関心です。姉は働いているのと、母へのストレスが強いみたいです。

介護申請したときに地域包括支援センターに提出しました。その時に社会福祉士の人に対応してもらいました。認定後も窓口になって頂き、親切に相談にのってくれています。しかし、センター長（ケアマネ）からアドバイスというか否定の意見しか言われません。

最初に私が社会福祉士さんと面談した時、私が仕事終わって２時間半かけて行くので、１７時過ぎを設定してくれました。しかし、翌日、センター長から提示が１７時までなのでだめだと言われてしまいました、すみませんと。

デイサービスを私一人でまずは見学したいと思い、地域包括支援センターで社会福祉士さんと面談約束し、お話しをしてました。母はデイサービスは難しいと思うが、もしかしたら合う所があるかもしれないから探して欲しいのと、私も見学してみたいと。

翌日、社会福祉士さんから、センター長に相談したら、本人が拒否してるのに無理に連れていくとデイサービス側にも迷惑がかかるのと、そういった状態だからケアマネージャーはまだたてられないと。

そのセンター長というのは、何か助言をしてくれるのではなく、こちらが言ったことに対して事務的な制約を言ってくるだけのようで、もはや信頼感はありません。窓口の社会福祉士さんは良いのですが、センター内でセンター長に報告する義務があるのでしょうから、センター長を信頼できない以上、どうすればいいか困っています。

認知症予防としての介護サービスが見当たらないなら、自宅のベンランダの段差が高いので、転倒予防として、それをプチリフォームして、介護サービスで補助してもらおうかとも考えています。

ご相談ありがとうございます。認知症のお母様の介護について、様々な困難に直面されている状況、大変お察しいたします。特に、デイサービスを拒否されること、地域包括支援センターとの連携がうまくいかないこと、そしてご自身が遠方にお住まいで、姉夫婦との関係性など、多くの課題を抱えていらっしゃるようです。この記事では、これらの問題に対して、具体的な解決策と、より良い介護生活を送るためのヒントを提供します。

1. 認知症の進行予防と、母親の意向を尊重した介護サービスの選択

認知症の進行を遅らせるためには、早期からの適切なケアが重要です。しかし、ご本人がサービスを拒否する場合、無理強いは逆効果になることもあります。まずは、母親の意向を尊重しつつ、本人が受け入れやすい形で、認知症予防に繋がるサービスを探すことが大切です。

1-1. 認知症予防に特化した介護サービス

残念ながら、要介護1で利用できる認知症予防に特化した介護サービスは限られています。しかし、以下のサービスを組み合わせることで、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

• 訪問介護（ホームヘルプサービス）： 身体介護（入浴、排泄、食事など）だけでなく、生活援助（掃除、洗濯、買い物など）も利用できます。これにより、母親の生活の質を維持し、本人の負担を軽減できます。また、ヘルパーとのコミュニケーションを通じて、認知機能の維持・向上を図ることも可能です。
• 訪問看護： 専門の看護師が自宅に訪問し、健康管理や服薬指導、認知症に関する相談などを行います。認知症の症状に対する専門的なアドバイスを受けられるだけでなく、病状の悪化を早期に発見し、適切な対応をすることができます。
• 通所リハビリテーション（デイケア）： デイサービスと同様に、日帰りでリハビリテーションやレクリエーションを受けられます。デイサービスよりも医療的なケアに重点が置かれているため、健康状態に不安がある場合や、リハビリテーションに積極的に取り組みたい場合に適しています。

1-2. 母親の意向を尊重するための工夫

デイサービスを拒否する場合でも、諦める必要はありません。母親がなぜデイサービスを拒否するのか、その理由を丁寧に聞き出すことが重要です。拒否の理由が、単に知らない場所に行くことへの不安なのか、それとも他の要因があるのかを理解することで、適切な対応策を見つけやすくなります。

• 体験利用： デイサービスの見学だけでなく、体験利用をしてみるのも良いでしょう。実際にサービスを体験することで、母親の不安を軽減し、受け入れやすくなる可能性があります。
• 少人数制のデイサービス： 大勢の人が集まる場所が苦手な場合は、少人数制のデイサービスを検討してみましょう。アットホームな雰囲気で、よりきめ細やかなケアを受けられる可能性があります。
• 自宅でのレクリエーション： デイサービスに通うことが難しい場合は、自宅でできるレクリエーションを取り入れてみましょう。例えば、回想法や音楽療法、手作業など、認知機能を刺激する活動を行うことで、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

2. 地域包括支援センターとのより良い関係構築

地域包括支援センターは、介護に関する様々な相談に乗ってくれる重要な窓口です。しかし、相談者との相性や、センターの運営方針によっては、スムーズな連携が難しい場合もあります。ここでは、地域包括支援センターとのより良い関係を築き、必要なサポートを得るための方法を解説します。

2-1. センター長とのコミュニケーション

センター長との関係がうまくいかない場合、まずは、なぜうまくいかないのかを冷静に分析することが重要です。センター長の意見が、あなたの希望と異なる場合、その理由を尋ね、お互いの認識をすり合わせる努力をしましょう。例えば、

• 具体的な問題点を明確にする： センター長のどのような言動が、あなたにとって問題となっているのかを具体的に整理しましょう。
• 対話の機会を設ける： センター長と直接話す機会を設け、あなたの悩みや希望を伝えてみましょう。
• 第三者の意見を求める： 必要であれば、別の専門家（例えば、ケアマネージャーや、他の地域の地域包括支援センターの職員など）に相談し、客観的なアドバイスを求めることも有効です。

2-2. 窓口の社会福祉士との連携

窓口の社会福祉士との関係が良いのであれば、その関係性を最大限に活用しましょう。社会福祉士に、センター長とのコミュニケーションの橋渡しを依頼したり、あなたの希望を伝えて、ケアプランの作成をサポートしてもらうことも可能です。また、社会福祉士を通じて、他の専門家（例えば、訪問看護ステーションや、デイサービスの担当者など）を紹介してもらうこともできます。

2-3. ケアマネージャーの選定

要介護1の場合、ケアマネージャーは必須ではありませんが、専門的な知識と経験を持つケアマネージャーに相談することで、より適切な介護サービスを受けることができます。地域包括支援センターのケアマネージャーに不信感がある場合は、他のケアマネージャーを探すことも可能です。例えば、

• 居宅介護支援事業所を探す： 地域の居宅介護支援事業所を調べ、複数のケアマネージャーに相談し、あなたと母親に合ったケアマネージャーを選びましょう。
• ケアマネージャーの変更： 現在のケアマネージャーとの相性が悪い場合は、変更を検討しましょう。変更の手続きは、地域包括支援センターまたは、新しいケアマネージャーに相談することで行えます。

3. 自宅の環境整備と転倒予防

認知症の高齢者は、転倒のリスクが高まります。自宅の環境を整備し、転倒予防に努めることは、介護の質を向上させる上で非常に重要です。特に、ベランダの段差が高いとのことですので、早急な対策が必要です。

3-1. 自宅のバリアフリー化

自宅のバリアフリー化は、転倒のリスクを軽減し、安全な生活を送るために不可欠です。具体的には、

• 段差の解消： ベランダの段差だけでなく、室内の段差も解消しましょう。スロープの設置や、段差を埋める工事など、様々な方法があります。
• 手すりの設置： トイレ、浴室、廊下など、転倒しやすい場所に手すりを設置しましょう。
• 滑りやすい床の対策： 浴室やトイレの床は、滑りやすい素材を使用している場合があります。滑り止めマットを敷いたり、床材を張り替えたりするなどの対策をしましょう。
• 照明の改善： 部屋全体を明るくし、夜間はフットライトなどを設置して、安全性を高めましょう。

3-2. 介護保険を利用した住宅改修

介護保険を利用することで、住宅改修費用の一部を補助してもらうことができます。具体的には、

• 対象となる工事： 手すりの取り付け、段差の解消、滑りやすい床の対策、引き戸への交換などが対象となります。
• 支給限度額： 20万円を上限として、費用の9割または8割が支給されます。
• 手続き： ケアマネージャーに相談し、住宅改修の計画を作成してもらい、市区町村に申請を行います。

4. 家族間の連携と負担軽減

介護は、一人で抱え込むと心身ともに大きな負担となります。家族間で協力し、負担を分担することが重要です。特に、遠方に住んでいる場合、姉夫婦との連携が不可欠です。

4-1. 姉夫婦とのコミュニケーション

姉夫婦との関係が良好でない場合でも、諦めずにコミュニケーションを図りましょう。

• 定期的な情報共有： 母親の状況や、介護に関する情報を、定期的に共有しましょう。
• 感謝の気持ちを伝える： 姉夫婦が母親の介護をサポートしてくれていることに対して、感謝の気持ちを伝えましょう。
• 具体的な協力を依頼する： 姉夫婦に、具体的な協力を依頼しましょう。例えば、買い物や、通院の付き添いなど、できる範囲で役割分担をしましょう。

4-2. 介護サービスの活用

介護サービスを積極的に活用し、ご自身の負担を軽減しましょう。訪問介護や、デイサービス、ショートステイなどを利用することで、ご自身の休息時間を確保し、心身ともに健康な状態で介護を続けることができます。

4-3. 専門家への相談

介護に関する悩みや不安は、一人で抱え込まずに、専門家に相談しましょう。ケアマネージャー、社会福祉士、医師など、様々な専門家が、あなたのサポートをしてくれます。

今回のケースでは、母親がデイサービスを拒否すること、地域包括支援センターとの連携がうまくいかないこと、そしてご自身が遠方にお住まいであることが、大きな課題となっています。しかし、これらの課題に対して、適切な対応策を講じることで、より良い介護生活を送ることができます。具体的には、母親の意向を尊重しつつ、認知症予防に繋がる介護サービスを選択すること、地域包括支援センターとのより良い関係を築くこと、自宅の環境を整備し、転倒予防に努めること、そして家族間で協力し、負担を分担することが重要です。これらの対策を講じることで、母親の生活の質を維持し、ご自身の負担を軽減し、より豊かな介護生活を送ることができるでしょう。

5. まとめ

認知症の母親の介護は、多くの困難を伴いますが、適切な対応と、周囲のサポートを得ることで、乗り越えることができます。この記事で紹介した解決策を参考に、母親とご自身にとって、より良い介護生活を実現してください。

• 母親の意向を尊重： デイサービスを拒否する場合でも、本人の意向を尊重し、受け入れやすい形のサービスを探しましょう。
• 地域包括支援センターとの連携： 窓口の社会福祉士との連携を強化し、ケアマネージャーとの関係を見直しましょう。
• 自宅の環境整備： 転倒予防のために、自宅のバリアフリー化を行いましょう。
• 家族間の連携： 家族間で協力し、負担を分担しましょう。
• 専門家への相談： 介護に関する悩みは、一人で抱え込まずに、専門家に相談しましょう。

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