介護現場における事故報告と葛藤～真実と責任の狭間で～

介護職そして医療現場等で働いている方に質問させていただきます。私は、現在、住居型有料施設でヘルパーとして働いています。早番、準夜勤、深夜勤の三交代です。深夜勤については1人夜勤となって建物の構造は二階建てで、一階は現在４名〜5名入所で全て寝たきり状態で経管栄養の方達です。二階は寝たきりの方、自立の方両方おり16〜17名程入所されています。先日、私が夜勤明けだったさい、6時頃より離床をしていくのですが、(早番勤務はまだいない)6時40分頃ある2人部屋の利用者様の居室に入室した際、カーテンで仕切った奥のベッドに寝ていた利用者様の方からドンっという音が聞こえました。私は、その利用者様のカーテンを開けるとその利用者様は壁に向かって拳２つ分程離れて左側の状態で寝ていましたので、声かけののち離床をし車椅子に移乗しましたが、顔面蒼白で開口状態で眼の視点も定まっておらず、脱力状態が気になり既に出勤していたナースに状態を見せました。(その方の普段の様子は全てにおいてほぼ全介助で自分で立ったり座ったりという動作は困難な方ですが、ベッド上では脚を組んだり自分で横に向いたりと体動はあり独語も昼夜問わずある為に漢方の眠前薬を毎日服用しています。臥床時は転倒防止の為ベッド横に車椅子をセッティングしている)そして、ナースの指示のもと再度ベッドに移乗し横にしました。その後少し様子を見ていたのですがナースより左の額部を打っている様子で腫れとアザが出ているとの報告を受け、直ぐに確認すると左額から目元付近までアザが広がっていました。私がナースと共に最初に状態を見た際には額部の等のアザは見られませんでした。ナースからもさっきの音はなんだと問われましたがその音が聞こえた時はまだカーテンがしてあり、私も居室に入った直後くらいだった為、直接は確認していませんが、私がカーテンを開けた際には左側で壁向きになっていたので私は打つけたのだろうと考えました。その様にナースにも説明し、一度はナースも納得してくれていたのですが色んな人間がその事に介入していきこの外傷は壁ではならい転んだか落ちたかだと言われました。終いには最初から私がその時の私の状態と利用者の状態を説明しているにも関わらず私の話がおかしい、などと言われます。他のヘルパーからも起きた事は仕方ないから正直に言わなくちゃと言われます。もう、怪我をした利用者様は可哀想ですが一層の事私がぶつけました。嘘をついてはいました。すみませんと言って全てが終わるならその様に言いたいとも考えてしまっています。長文になりましたが施設勤務また医療に従事されている方はどの様に考えられますか？

この質問は、介護現場で起こりうる事故と、それに伴う責任、そして心理的な葛藤を浮き彫りにしています。深夜勤務の過酷さ、一人での対応の難しさ、そして証言の食い違いによる責任追及のプレッシャーなどが複雑に絡み合っています。 この状況を、転職コンサルタントの視点から、そして介護現場の現実を踏まえて分析し、解決策を探っていきましょう。

ケーススタディ：深夜勤務における事故と責任の所在

質問者様の状況は、多くの介護職員が経験する可能性のある、非常にデリケートな問題を含んでいます。深夜一人勤務における事故発生、曖昧な状況証拠、そして周囲からの圧力。これらの要素が複雑に絡み合い、質問者様を深い苦悩に陥れていることが分かります。

まず、事故発生の状況を整理しましょう。深夜勤務中、利用者様から「ドンッ」という音が聞こえた後、顔面蒼白で脱力状態の利用者様を発見。その後、額にアザを発見したという流れです。しかし、音が聞こえた時点ではカーテンが閉まっていたため、何が起きたのかは直接確認できていません。この曖昧さが、後の責任追及につながっていると言えるでしょう。

次に、周囲の反応を見てみましょう。当初はナースも質問者様の説明を理解していましたが、他の関係者が介入したことで状況は一変。質問者様の説明が「おかしい」とまで言われる状況になっています。これは、介護現場における責任の所在が曖昧で、責任の所在を明確にするための情報収集が不十分であることを示唆しています。 また、他のヘルパーからの「正直に言わなきゃ」という発言も、現場の暗黙の了解や、事故報告に対する圧力を感じさせます。

重要なのは、事実を正確に報告することです。 しかし、現状では、質問者様が利用者様に怪我を負わせたという直接的な証拠はありません。 「ドンッ」という音の発生原因、利用者様の転倒や落下、あるいは他の原因の可能性も考慮する必要があります。

専門家の視点：事故報告とリスクマネジメント

介護現場において、事故は避けられない現実です。重要なのは、事故が起きた後の対応です。適切な事故報告とリスクマネジメント体制が不可欠です。 施設側には、以下の対応が求められます。

• 詳細な事故報告書の作成： 事故の状況、発見時の状況、対応内容、関係者の証言などを詳細に記録します。曖昧な点は明確に記述し、写真や動画の証拠があれば添付します。
• 関係者への聞き取り調査： 質問者様だけでなく、他の職員、医師、家族など、関係者全員から聞き取りを行い、客観的な事実関係を明らかにします。
• 防犯カメラの映像確認： もし施設に防犯カメラがあれば、事故発生時の映像を確認することで、事実関係を明確にすることができます。これは、関係者間の食い違いを防ぎ、客観的な判断材料となります。
• 再発防止策の検討： 事故の原因を分析し、再発防止策を検討・実施します。例えば、深夜勤務体制の見直し、転倒防止対策の強化、職員への教育などです。
• 医療機関との連携： 利用者様の治療と経過観察のために、医療機関と連携を取り、適切な医療を提供します。

質問者様は、正直に報告しようとする一方で、周囲の圧力に苦しんでいます。これは、介護現場における報告体制やコミュニケーションの課題を浮き彫りにしています。 施設は、職員が安心して事故を報告できるような環境づくりに努める必要があります。 心理的なサポート体制の整備も不可欠です。

具体的なアドバイス：状況打開へのステップ

質問者様は、まず落ち着いて、事実を整理しましょう。感情に流されず、客観的な視点で状況を分析することが重要です。 そして、以下のステップを踏んで対応することをお勧めします。

1. 詳細な記録を作成する： 事故発生日時、場所、状況、対応内容、関係者の発言などを詳細に記録します。日付と時刻を正確に記録し、可能な限り客観的な記述を心がけましょう。
2. 上司や責任者へ報告する： 記録に基づいて、上司や責任者へ正確に報告します。感情的な発言を避け、事実関係を冷静に説明しましょう。 必要であれば、弁護士に相談することも検討しましょう。
3. 他の職員と協力する： 他の職員と協力して、事故の原因究明に努めます。 お互いを責め合うのではなく、チームとして問題解決に取り組む姿勢が重要です。
4. 心理的なケアを受ける： 必要であれば、産業医やカウンセラーなど、専門家のサポートを受けましょう。 一人で抱え込まず、周囲の助けを借りることが大切です。

重要なのは、嘘をつくことではありません。 事実を正確に報告し、責任を曖昧にせず、再発防止に繋げる努力をすることが、質問者様自身、そして利用者様のためにもなります。

まとめ

介護現場における事故は、誰しもが経験する可能性のあるものです。重要なのは、事故を隠蔽することではなく、正確な報告と、再発防止のための取り組みです。 質問者様は、現在非常に苦しい状況にありますが、冷静に事実を整理し、適切な対応を取ることで、この状況を乗り越えることができるでしょう。 施設側にも、職員の心理的な負担を軽減し、安心して報告できる環境づくりが求められます。 もし、同様の悩みを抱えている方がいれば、一人で抱え込まず、相談窓口や専門機関に相談することをお勧めします。

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