認知症の祖母への対応に悩むあなたへ。専門家が教える安心安全な接し方

長くなりますが、認知症の祖母について質問です。介護経験がある方、介護職員の方の回答ですと助かります。祖母は老人ホームに入居していますが、なるべく週１で会いに行っています。親も行っていますが、私の仕事が平日休みなので予定が合わない為、行く時は私一人です。認知症になってから進行を遅らす薬は飲んでいたものの、最近は私が誰か思い出せない事が多くなってきてしまい、「ごめんね。なんだか懐かしい気もするけど思い出せない」と言われる事もありましたが、先日、会いに行った時、扉を開けるなり「あんた誰や？勝手に人の部屋に入ってきて！」と怒鳴られ、ビックリして茫然と立ちすくんでしまいました。更に祖母がパニックなったのか、私の近くに来て怒鳴っていました。(何か言っていましたが、頭が真っ白になっていて覚えていません)その後、私を叩いたり、顔を引っ掻いたり、部屋から取り合えず出ようとすると、髪の毛を掴んできたり・・私が「痛い！痛い！止めて！」と叫んだ声で職員の方が駆けつけてくれて、その場は何とか収まり、職員の方からは今日は帰られた方が・・と言われ、その日はそのまま祖母には会わず帰りました。帰りに職員の方から「ちょっとパニックになってしまったようで、あまり気になさらない方が」と言って下さいました。帰ってからショックと恐怖と言うか・・上手く言えませんが怖くなってしまい・・心配をかけたくなくて親にも話せていませんし、友人に話はしましたが、周りに認知症の人がいないので、解決策が分かりません。まだ祖母が認知症が軽度の時に一瞬目を離した時、赤信号の横断歩道を渡ろうとしていたので、慌てて腕掴んで止めた事がありました。その後、祖母の腕にアザが出来てしまい・・そんなに力を入れたつもりはなかったのですが・・それ以来、祖母への力加減はかなり気を付けてきました。今回、まず驚いたのは祖母の力の強さでした。叩かれている時、止めようと手を掴もうと思ったものの昔のアザが頭を過ってしまい、それも出来ず、出て行こうとすると髪の毛を掴む。さすがにされるがままだと、身体が持ちません。祖母を傷付けず、このような時にどう対処するのがいいのでしょうか？また、祖母は本来穏やかな人でした。声を荒げたところは一度も認知症になってからも見たことがありませんでした。今後、このようなことが増えてくるのでしょうか？長くなってしまいましたが、どうぞ宜しくお願い致します。

認知症高齢者の介護は、想像以上に困難な場合があります。しかし、適切な対応を知ることで、あなたとご祖母様の安全を守り、穏やかな時間を過ごすことができます。

ケーススタディ：認知症の祖母との遭遇と、その後の対応

ご相談の内容、大変心を痛められる状況だったと思います。認知症による行動・心理症状（BPSD）は、ご本人だけでなく、介護するご家族にも大きな負担をかけるものです。 ご祖母様の突然の怒りや暴力的な行動は、ご自身が混乱し、恐怖や不安を感じていることの表れです。 「あんた誰？」という発言は、記憶障害によるものであり、決してあなたを拒絶しているわけではないことを理解することが大切です。

過去の赤信号での出来事から、ご自身がご祖母様に身体的な危害を加えることを恐れている様子が伺えます。これは非常に自然な反応です。しかし、ご祖母様もまた、痛みや恐怖を感じている可能性があります。 介護においては、ご本人と介護者の双方にとって安全な環境を確保することが最優先です。

まず、重要なのは、ご自身の安全を確保することです。 ご祖母様の行動に危険を感じたら、すぐに職員の方を呼ぶ、あるいは一時的にその場を離れるなどの対応が必要です。 今回のケースでは、職員の方を呼び、適切な対応をしていただいたのは良かったと思います。

次に、ご祖母様の行動の背景を理解しようとする努力が必要です。 ご祖母様の言葉や行動は、ご自身の感情やニーズを表現している可能性があります。 例えば、怒鳴ったり叩いたりするのは、恐怖や不安、あるいは何かを伝えたいという意思表示かもしれません。 職員の方と連携し、ご祖母様の状態や行動パターンを詳しく把握することで、より適切な対応が見えてきます。

専門家からのアドバイス：具体的な対処法

• 落ち着いて対応する：ご祖母様の行動に動揺せず、落ち着いて対応することが重要です。感情的に反応すると、状況が悪化する可能性があります。深呼吸をして、冷静さを保ちましょう。
• 言葉を選び、優しく語りかける：「大丈夫ですよ」「落ち着いてください」など、優しく穏やかな言葉かけを心がけましょう。 ご祖母様の名前を呼びかけ、視線を合わせ、ゆっくりと話すことが効果的です。 無理に話を理解させようとする必要はありません。
• 物理的な接触を避ける：ご祖母様の攻撃的な行動に対して、反撃したり、無理やり抑えつけようとしたりしないようにしましょう。 安全な距離を保ち、職員の方の指示に従いましょう。 どうしても接触が必要な場合は、専門的な訓練を受けた職員にサポートを依頼しましょう。
• 環境調整：ご祖母様の落ち着ける環境を作ることも重要です。 騒がしい場所を避け、静かで明るい場所に移動させる、あるいは好きな音楽を流すなど、工夫してみましょう。
• 専門家への相談：介護施設の職員や、地域包括支援センター、認知症専門医などに相談し、適切なアドバイスを受けましょう。 専門家のサポートを受けることで、より効果的な対応策を見つけることができます。
• ご自身のケア：介護は大変な負担がかかります。 ご自身の心身の状態にも気を配り、定期的に休息を取り、必要に応じて専門機関に相談しましょう。 家族や友人、サポートグループなどに話を聞いてもらうことも大切です。

よくある質問と回答

Q：今後、このようなことが増えてくるのでしょうか？

A：残念ながら、認知症の進行に伴い、このような行動・心理症状（BPSD）が増加する可能性があります。しかし、適切な対応をすることで、症状の悪化を防いだり、頻度を減らすことができる場合があります。 ご祖母様の状態を定期的に把握し、必要に応じて医療的な介入を行うことが重要です。

Q：祖母を傷つけずに、このような時にどう対処するのがいいのでしょうか？

A：ご祖母様の安全とご自身の安全を両立させることが重要です。 まず、ご自身の安全を確保するために、職員の方を呼びましょう。 そして、ご祖母様に危害を加えずに、落ち着かせようとする努力をしましょう。 専門家のアドバイスを参考に、ご祖母様の行動の背景を理解し、適切な対応を心がけてください。

まとめ

認知症介護は、大変な道のりですが、決して一人ではありません。 介護施設の職員、地域包括支援センター、専門医など、様々なサポート体制があります。 ご自身の安全を第一に考えながら、専門家のアドバイスを参考に、ご祖母様との時間を大切に過ごしてください。 そして、ご自身の心身にも気を配り、無理をせずに、周りの人に頼ることをためらわないでください。

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