50代介護士の限界…利用者さんの暴言・暴力にどう対応すべき？【専門家解説】

介護職員です、利用者さんの暴言や暴力に耐えられません。50代で病気になり寝たきりの男性の利用者さんがいるのですが「⚫︎ねよ」「無能が」「うるせえよ」「消えろ」などかなり酷い暴言を吐きます。 施設長も庇ってくれなくて、「そう言う発言をさせるあなたが悪い」など言われます。 その男性は寝たきりで片手しか動かず、まだ50代なのに寝たきりで、ストレスは相当なものであると思います。なのである程度の暴言は介護士として耐えるべきだと思って挑んでるのですが、 その方は病気で滑舌がかなり悪く、何を言っているか聞き取れません。ジェスチャーも出来ないので意思疎通が難しく、聞き取れないこちら側によく片手ででつねったり叩かれたり、消えろなど⚫︎ねなど無能だの怒鳴られます。 普段は何言ってるかわからないのに、暴言の時だけ饒舌なことにもイライラしてしまいます。 相手はお金を払ってる利用者さんの立場だし、我慢しようと思って頑張って接していましたが、もうストレスが限界で彼に暴言を吐いてしまいそうです。 施設長に相談しても「言葉を聞き取ってもらえないからイライラするのは当たり前」「相手の望む対応ができないなら叩かれるのは当然」と言われ、 つねられてあざができても、泣かされても何もしてくれません。 最初は自分が悪いから気をつけようと思い続けて頑張ってきましたが、半年働いてもその人の言葉は聞き取れないし、本当に些細なことでブチギレられ、昨日なんて 仙骨に褥瘡があったので、 「褥瘡みたいなのが出来てるのでお医者様に相談しますね。」 と言ったら「医者でもないのに決めつけんなよクズ！！介護士なんてやってる無能のくせに！」 と言われて堪忍袋の尾が切れそうになりました。 介護がどうしてもやりたくて仕方なくてこの仕事なのに、なんだかこれが介護なのかもわからないし、 上に相談したらあなたが悪いと言われて、 その人に対応するのも怖くて辛いし、 このような利用者さんにはどう言う対応がベストでしょうか。自分の中ではその人にどう言う気持ちを向けたらいいんでしょうか、仕事は仕事と割り切れません…

この記事では、50代で介護職に就き、利用者からの暴言・暴力に苦しむあなたへ、具体的な解決策と心のケアの方法を専門家の視点から解説します。介護現場特有のストレス、そして、責任感と葛藤を抱えるあなたの状況を深く理解し、具体的な対応策、職場環境改善へのアプローチ、そして、あなた自身のメンタルヘルスケアまで、多角的にアドバイスしていきます。 「仕事は仕事と割り切れない」というあなたの正直な気持ちに寄り添いながら、前向きに未来へ進むための道筋を示します。

1. 利用者さんの状態と背景の理解：暴言・暴力の真の原因を探る

まず、重要なのは、利用者さんの暴言や暴力の根本原因を理解することです。50代で寝たきり、滑舌が悪く意思疎通が困難…これらの状況は、彼自身の大きなストレスとフラストレーションの表れです。彼は、自分の気持ちを伝えられず、周囲の理解を得られない苦しみを抱えている可能性が高いです。

彼の言葉が聞き取れないことは、あなたにとって大きな負担ですが、それはあなたの責任ではありません。施設長の発言は、明らかに不適切です。介護職員は、利用者さんの状態や背景を理解した上で、できる限りのケアを行うことが求められますが、それは、暴言や暴力を容認するという意味ではありません。 彼の行動は、病気や状況によるものであり、あなたへの攻撃ではないと理解することが大切です。

2. 意思疎通の改善：非言語コミュニケーションの活用

言葉によるコミュニケーションが難しい場合、非言語コミュニケーションに重点を置く必要があります。具体的には、

• 表情やジェスチャーの観察：彼の表情や仕草から、何が彼をイライラさせているのかを読み取ろうとする努力が必要です。例えば、何かを欲しがっている、不快な状態にある、など。
• 絵カードや写真：簡単な絵カードや写真を使って、彼の意思を伝えやすくする工夫をしてみましょう。例えば、「トイレに行きたい」「水を飲みたい」「お腹が痛い」など。
• ゆっくりとした話し方：ゆっくりと、はっきりと、簡単な言葉で話しかけることが重要です。また、話す内容を簡潔にすることで、理解しやすくなります。
• 専門機関への相談：言語聴覚士などの専門家に相談し、彼に合ったコミュニケーション方法を学ぶことも有効です。

これらの方法を試みても、すぐに効果が出るとは限りません。しかし、継続的に努力することで、少しずつ意思疎通が改善していく可能性があります。重要なのは、彼と繋がり、理解しようとする姿勢です。

3. 具体的な対応策：暴言・暴力への対処法

暴言や暴力を受けたら、まず自分の身を守ることが最優先です。

• 安全な距離を保つ：暴言や暴力を受けそうな状況になったら、安全な距離を保つようにしましょう。必要であれば、他の職員に助けを求めることも重要です。
• 冷静さを保つ：感情的に対応せず、冷静さを保つことが大切です。深呼吸をするなど、落ち着くための工夫をしましょう。
• 記録を残す：暴言や暴力の内容、日時、状況などを記録しておきましょう。これは、今後の対応や、職場環境改善のための重要な証拠となります。
• 専門家のサポート：介護職向けの相談窓口や、産業医、精神科医などの専門家に相談し、適切なサポートを受けましょう。

また、施設長への対応も重要です。施設長に相談しても改善が見られない場合は、人事部や上層部に相談することも検討しましょう。 あなたの安全と健康を守るためにも、適切な対応を取ることが大切です。

4. あなた自身のメンタルヘルスケア：ストレスマネジメント

介護職は、精神的に負担の大きい仕事です。あなたは、すでに限界を感じているかもしれません。しかし、自分を責める必要はありません。あなたは最善を尽くして仕事に取り組んできました。

ストレスを軽減するために、以下の方法を試してみましょう。

• 休暇を取る：疲れたら、休暇を取って休息しましょう。心身ともにリフレッシュすることで、仕事へのモチベーションを取り戻すことができます。
• 趣味を持つ：仕事以外の趣味を持つことで、ストレスを解消し、心のバランスを保つことができます。
• 友人や家族と話す：仕事で起こったこと、感じていることを友人や家族に話すことで、気持ちが楽になることがあります。
• 専門家のサポート：カウンセリングや精神科医のサポートを受けることで、心の健康を維持することができます。

自分の限界を認め、適切な休息とケアを心がけることが、長く介護職を続けるための鍵となります。

5. 職場環境の改善：あなたを守るための行動

現状の職場環境は、あなたにとって非常に厳しいものとなっています。施設長の対応も問題です。 あなた自身を守るためにも、職場環境の改善を働きかける必要があります。

具体的には、

• 労働組合に相談：労働組合に相談することで、職場環境の改善を働きかけることができます。
• ハラスメント相談窓口：ハラスメント相談窓口に相談し、適切な対応を求めることができます。
• 転職を検討：現状の職場環境が改善されない場合、転職を検討することも一つの選択肢です。より良い職場環境で、安心して働くことができる場所を探しましょう。

これらの選択肢は、決して諦めることではありません。より良い環境で、あなたが安心して介護の仕事に専念できるよう、積極的に行動を起こすことが大切です。

まとめ：あなたを支えるための総合的なアプローチ

あなたは、利用者さんへの深い愛情と責任感を持って介護の仕事に取り組んでいます。しかし、限界を感じている今、まずあなた自身の心と身体を守ることが最優先です。 施設長の対応は不適切であり、あなたは決して一人ではありません。 専門家のサポートを受けながら、職場環境の改善を働きかけ、そして、必要であれば転職という選択肢も視野に入れてください。

介護の仕事は、やりがいのある反面、精神的な負担も大きいです。 あなたの経験と努力は、決して無駄ではありません。 専門家のサポートを受けながら、一歩ずつ、前向きに進んでいきましょう。